「オラディンからの忠告で、こっちも対ヨドン軍の態勢は整えてある。一緒に王の仇を討とう!」
「探すんだ。キラメイストーンと運命で惹かれ合う戦士たちを!」
演:古坂大魔王、浅田壮摩(青年期)
概要
宝飾ブランド会社『ココナッツベイ』の社長。
公式設定での年齢は47歳。本編内でも後述の実兄との事情から、推定45歳前後と推測できる。
元々、オラディンが様々な世界を調査に赴いていた際、彼の実父と知り合った事で縁ができた。
クリスタリアがヨドンヘイムに侵略された際、地球に逃げてきたオラディンの娘にして王女のマブシーナを助け、同時にヨドンヘイムに対抗する為の組織「CARAT(カラット)」を設立。ヨドン軍から地球を守る戦士を探す事になる。
キラメイジャーの変身アイテムや武器も開発している。
人物
VRを愛用しており、額にVRゴーグルを付けている事が多い。湾岸に高層ビルを構える組織のトップには見えないラフな格好やノリの持ち主だが、エピソード5では勝手に独自の戦隊チームを作ろうと画策したショベローを叱咤したり、エピソード8では充瑠に無茶苦茶な特訓を課した事で、彼を過労で倒れさせてしまったキラメイジャーのメンバーに「誰だって自分の時間が必要なんだよ」と諭すなど、所々で良き大人としての良識的な部分を見せる(但し、エピソード35で酩酊状態に陥って暴れたマブシーナには、流石に言葉遣いは何時も通りだがトゲを多分に含んだ物言いになってしまった。知らずに飲ませた博多南にも責任はあるが……)。
また、エピソードZEROではヨドン軍の襲来に見せ掛けて、VRを用いた模擬戦にキラメイジャーを立たせて実力を測る等、食えない一面もある。
ただ、エピソード16では押切時雨出演のドラマの続き見たさに、出撃を停止させ本業を優先させる職権濫用(規律が厳しい組織ではないとは言え)をやらかすミーハーな一面もあった。
VRでハワイの景色を楽しんだり、CARAT本部にしてココナッツベイの本社を椰子の木型の『ココナッツタワー』にしたりとかなりのハワイ好きの模様。
デスクのペン立てにリンゴとパイナップルが置いてある事は、多分気にしてはいけない。しかし、エピソード16で魔進マゼランの解説にリンゴとパイナップルを出して「ミックスジュースも作れるかな?」と漏らしていた(すぐにマゼランから「デキマッゼン!」と断られたが)。
クリスタリア宝路は2つ歳上の実兄。
彼のことは「にいに」と呼んでおり、「兄貴」と呼ぶよう本人に窘められている(しかし、その後もにいに呼びを続けており、宝路も慣れてか諦めてか徐々に注意しなくなった)。
無鈴が15歳の時に宝路が養子に行き、以来30年会っていなかったとの談。
宝路がクリスタリアで受けた処置により、加齢しにくい体質になった為、事情を知らない者からは驚かれることになる。
実は彼もまた、キラメイジャーになる素質を持つ者であるのだが、彼が最も輝く時は「誰かを後ろから支えるとき」と言うもの。本人もこれを自覚しており、サポートに徹する姿勢を取っている。
人間関係
父の友人にして、中学時代から付き合いのある友人。
かつてモンストーンによって命の危機に瀕した兄を助けられた事で兄が彼の養子になった事から、義理の縁戚関係にある。
エピソード30では、この当時に彼と無鈴との間に交わされた約束が描かれた。
かつて兄が治療の為にクリスタリアに連れて行かれる事になった際、無鈴はオラディンに日本酒、マバユイネにはチョコレート、クリスタリアの王家の者には堅焼き煎餅、そして宝路へ当時好きだった漫画を全巻渡した上で、「宝路は命を助けられたお礼にクリスタリアの為に働くかもしれないから、その時は兄の身を頼みたい」と、中学生とは思えないほど気の行き届いた気遣いをし、その姿に感銘を受けたオラディンは、戦士の後ろでサポートする事のできる本当の戦士であると認めた上で、無鈴が助けを求めた時には必ず助けに現れると約束をした。
そしてこれが、グレイトフルフェニックスの戦力化に役立つ事になった。
オラディンの娘。
先に述べた様に実際の関係は少々複雑だが、クリスタリア陥落の際にはオラデインの言葉に従って無鈴に助けを求める間柄。
キラメイジャーが結成されて以降は、彼に全幅の信頼を寄せている。
無鈴の方もマブシーナにとって、よき理解者、彼女の最大の支援者として接しているが、エピソード35で彼女が酔っぱらった際には、上記の通り怒り交じりに皮肉を飛ばした。
オラディンの養子にして、実兄。
彼がクリスタリアに行ってからは長い間会う事は無かったらしく、再会の際には「老けたなー」と感慨深い挨拶を交わした。
彼の事をにぃにと呼んでいるが、宝路自身はその呼び方を気に入っておらずたしなめられている。
その関係性から口調はぞんざいになりがちだが、実際の所は対等。
また、高校生の時に半ば強制的に別れて以来、会う事も無かった事には思うところがあった様で、過去にオラディンと無鈴が約束を交わした約束をぼんやりとだが聞いており、キラフルゴーアローに魔進オラディンへの連絡機能を付与した際には、アローを改造して無鈴がキラメイゴールドになろうとしていると勘違いし応援しようとしていた。
余談
演じる古坂氏は今回がスーパー戦隊初出演。特撮作品への出演は魔法×戦士マジマジョピュアーズ!第35話のゲストキャラクター以来1年2ヶ月ぶりとなった。
演者がお笑い芸人の指揮官としては『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のヒルトップ管理官以来2年ぶり。指揮官+技術者の2つのポジションを複合させた戦隊では珍しいパターンの人物で、特撮全般で考えるなら、仮面ライダーシリーズで言う所のおやっさんポジションに近い。
また、主要メンバーの名前の由来は、地名・駅名+名前は偉人・英雄と言うように彼の名前の由来は技術者を意味する「博士」から「博」をもじる形で博多南とダイナマイトの開発者であり晩年ノーベル賞を生み出した科学者アルフレッド・ノーベル(つまりノーベルの「ノー」=「無」+「ベル」=鈴」=無鈴)と考えられる。
キラメイジャーが初代令和戦隊であることから、初代平成戦隊・高速戦隊ターボレンジャーの太宰博士をもじって(太宰府と地理的に近い)博多の名を使ったとの説も。
なお、博多南駅には車両基地である博多総合車両所が隣接しているが、ここまで意識しているかは不明。
なお、彼が好きな漫画家である「あらしの情熱」を描いた高地順二先生の元ネタは『リングにかけろ』の主人公高嶺竜児。漫画の元ネタは言わずもがな「あしたのジョー」なので、直接的なモチーフになったのはちばてつやや車田正美ということになる。(エピソード40にて)
関連タグ
キラメイゴールド:宝路の想像の中に登場した、無鈴の変身したキラメイジャー。あくまでも宝路の想像の中にしか登場しなかったが、スーツ自体はしっかりとした物が作られている。
バランス/テンビンゴールド:3年前の戦隊のメンバーの一人で、武器の初使用時に明らかに古坂氏の持ちネタを意識した演出が行われた。
クエルボ:こちらも3年前の戦隊の登場人物であり、凄まじい現状打破力を持った革新者である男の親友にして、戦士のサポート役としてトップクラスの才能を持っていた人物。簡単に言うなら革新者の生み出した物を受け継ぎ、発展させる“統治者”の素質が並外れていて、全宇宙規模で長期的なプランニングを組める頭脳の持ち主であった。しかし、彼自身は自らの劣等感を晴らせなかった事で、戦士のサポート役としてでは無く、親友と同じ立場に就く妄執を募らせており、そこを悪党に突かれて統治者の才をまんまと悪用されてしまう。そして皮肉な事に、クエルボの手で合理的な組織システムを構築された悪の組織は全宇宙を掌握・支配するスーパー戦隊史上最大級の勢力へと成長、彼の才能を歪んだ形で証明してしまった。