「ダックダック!」
「ダックダー!!」
概要
独裁国家キカイトピア王朝トジテンドに仕える一般戦闘員。
本作の怪人であるワルドの素体を務めるキカイノイド兵でもある。
銀色の体にパソコンの画面状のカメラアイと、キーボードを模した口がある顔を持つ(第33カイによると、このキーボード部分が歯に当たるらしい)。
銃撃も出来るプラグ型の槍・「プラグランス」が武器で、これで遠中距離から意外にバランス良く攻撃出来るのが売りである。稀に巨大戦に参加する事もある(第8カイ!)。
基本的にシリーズの戦闘員の例に漏れず、ゼンカイジャーに蹴散らされる雑魚敵ポジションにあるのだが、第20カイ!ではゼンカイジュランに対して先手を取った事で優位に立ち回り、集団で袋叩きにすると言う未来が予知された事もあり、状況によっては勝ち目が全く無い訳でも無い模様(但し、これはゼンカイジュランがジオウのライダーギアを使用した事による未来予知だった為、実際にはゼンカイジュランによって全ての攻撃が防がれ、この未来が実現する事は無かった)。
あくまで末端の一般戦闘員である為に、言葉を喋って会話をする能力は無い(恐らくは奪われている)様だが、個々の自我はちゃんとある模様。しかし一般人を容赦なく虐げ、庶民キカイノイドだった頃のジュランを集団でリンチする等、やはり彼等も基本的にはトジテンドの選民思想に染まっており、庶民などの自分達より下の階級の者の事は見下している様である。
そしてイジルデによって実績を上げた者は上級戦闘員・クダイターに強化改造される他、イジルデやバラシタラ達に選ばれたクダックは、胸部にある歯車の模様にトジルギアをセットする事で、並行世界の力を用いる怪人・ワルドへと強化・昇格できる。因みにワルドに強化される際には、体がクダイターに自動的に強化改造された上でワルドに変化する為に、ワルドになったクダックは自動的にクダイターと同じ階級になる模様。
尚、このクダイターへの改造はクダック達にとってはかなりの憧れらしく、ダイコンワルドによってゾンビ化したクダック達がマジレンジャーギアの力でクダイターに強化された際には、斬り捨てられた恨みすらも忘れて感謝して成仏する程である模様。これは過剰な階級社会であり、下の者は虐げられるしかないトジテンドという組織の闇を、分かり易く描いていると言える。
更にワルドになったクダックは、そのトジルギアを反映した人格を新たに獲得する。これによって様々な思想や性格の個体に変化する影響で、中には人間を初めとした他種族や庶民キカイノイドに対する偏見自体は特に持たない者や、混血児で実験兵士という身の上から基本的にトジテンド内では下に見られているステイシーに対しても、ちゃんと敬称を使って接する者まで現れている。
ただし、それは同時にクダック達自身の人格がワルド由来のものに塗り潰されて改変されるという事でもある為、当然クダック達にとっては決して良い事でもない。それを理解しているからこそ中にはワルドへの強化改造を嫌がるクダックもいるが、一度改造が決定すればクダック達の意思など無視して無理矢理イジルデらにギアを埋め込まれる(スーパー悪者ワルド等)。その為、ワルドへの改造は決して名誉なものではなく、むしろクダック達への懲罰としても使われている模様。
地味にクダック同士でも個体差はあるのか、第24カイ!では通常の者より筋肉隆々としたマッスルクダックが登場している(まあその筋肉で何をしたかと言えば、ビーチバレーとか浮き輪投げをしただけなのだが…)。
最終カイ!ではほんの短い時間しか出ていないが、女性のような体型をした個体もいた事が判明した。
最終カイ!では描写されている限りほぼ全員が、庶民キカイノイドの中に混じり新たな生活を始めていた。彼等に交じって様々な勉強を始める者や、ターさんにたこ焼を教わっている者もいる。
これは彼等の殆どが幹部等の命令によってこき使われる存在であり、責任を問われる立場になかった事も大きいだろうが、中には密かにステイシーの後ろで、過去の所業を後悔しているかのようにとれる行動をしている個体や、ステイシーの宣言に対して声援を送る個体も描かれているなど、確かに心を入れ替えた者達もいるらしく、彼等もキカイトピアの復興作業を手伝っている。
しかし、全ての個体がそうではなかったらしく、そのさらに続編を描いた「ゼンカイジャーvsキラメイジャーvsセンパイジャー」では、自称ボッコワウスの隠し子の「ポットデウス」の登場と新たなトジテンド王朝の復活宣言によって、再びポットデウス側に寝返る者達が現れた(自ら率先してポットデウス側に寝返ったのか、脅迫されてそれに屈してしまったのかは不明だが)。
ただし、全ての個体がそうだったかは分からず、何より敵のDr.イオカルがカナエマストーン・イリュージョアを使って、様々な世界の戦闘員達の偽物を作っていた事から、作中の寝返っていたクダック達の内、どこまでが本物でどこまでがイオカルが作った偽物だったのかは判然としない。
余談
- 名前の由来は「砕く」から。
- 『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』pp.106-107によると上記の顔のデザインのほか、手の甲はUSBの接続マーク、足元はパソコンのマウスなど、「子供に身近なすごい機械かつ壊れると機械が苦手な人にはどうしようもない”怖い”存在」としてパソコンの関連があるモチーフが散りばめられている。また、全身タイツでもメカらしさを出すために歯車状のパネルラインを取り入れた。また、裏モチーフはコンピューターとの関わりが強い『電磁戦隊メガレンジャー』の伊達健太/メガレッドで、パーカーの上に制服を着た着崩したイメージや垂れたベルトのイメージを組み込んでいる。
関連項目
機界戦隊ゼンカイジャー トジテンド
ワルド
戦隊怪人 戦闘員
クローズ:『烈車戦隊トッキュウジャー』の敵対組織シャドーラインのシャレた戦闘員。名前がトジテンドっぽい(尤もこちらのクローズは恐らく「黒+s」)。
シミー(仮面ライダーセイバー):ニチアサ同期の戦闘員。
昇格のある戦闘員の例
- 冥府兵ゾビル:『魔法戦隊マジレンジャー』の敵対組織地底冥府インフェルシアの戦闘員。こちらも働き次第で上級兵士へと昇格する。尚、上級兵士から幹部に昇格した例もある。その他、最終決戦後に心を入れ替えた者達がいる点も共通。
- リンシー:『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の敵組織臨獣殿の戦闘員。試練を乗り越える事で、一般怪人に当たる(姿に変身する能力を持つ)リンリンシーへ昇格する。
- ゴーミン:『海賊戦隊ゴーカイジャー』の敵対組織宇宙帝国ザンギャックの戦闘員。こちらは明確な昇格かは不明だが上級兵士、親衛隊と言う階級が存在する。
- インダベー:『宇宙戦隊キュウレンジャー』の敵対組織宇宙幕府ジャークマターの戦闘員。こちらも戦功を重ねる事で上級兵士、幹部へと昇格する。
- ワームサナギ体:『仮面ライダーカブト』に登場する敵戦闘員ポジションのキャラクター。成長・脱皮する事で一般怪人ポジションになる。
スーパー戦隊の戦闘員 |
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