「感じるぞ…、スーパーな悪者達の世界の力を…!」
「俺の名は、スーパー悪者ワルド! 悪者しかいない世界の力を使い、この世界ごと悪者だらけに変えてやったワルモノ!!」
データだワルモノ
身長/195cm
体重/293kg
世界/スーパー悪者トピア
名物/悪名高い悪者たち
名産/イーヅカリバー、ソガニックビーム
概要だワルモノ
トジテンドが人間界侵略の為に、スーパーな悪者達の世界「スーパー悪者トピア」を閉じ込めたスーパー悪者トジルギアをクダックに組み込んで、邪悪な高笑いとともに誕生したワルド。
ゼンカイジャーに敗れたクダック部隊の生き残りの個体へ、偶然イジルデが落としたスーパー悪者トジルギアをゲゲの囁きを承諾したボッコワウスの命令で埋め込んだ事で誕生した(※素体のクダックは敵前逃亡の罰代わりにワルドへされるのを嫌がったので、バラシタラに羽交い絞めへされた所にトジルギアを強引に埋め込まれている)。
救星主のブラジラに酷似した頭部を中心に歴代戦隊と戦ってきた悪の組織の首領や強豪の怪人達をトーテムポールの如く融合させたキメラの様な姿を持ち、全身を俯瞰すると黒十字総統の姿にも見える。
他のワルドの例に漏れず、口癖は「~ワルモノ」。また「カオスな状況」「タブーな展開」等、自身の体を構成する怪人の名前を交えて話す。
スーパー悪者トピアの力を悪用する事で、バスコ・タ・ジョロキア(&宇宙猿サリー)やザミーゴ・デルマ、バングレイや十六夜九衛門といった幹部級を含めた、歴代戦隊の“悪名高い悪者たち”を複数召喚して人々を苦しめさせる、奇怪な悪者の世界を作り出す能力を行使する。
自身も右手のヘドリアン女王の顔と左腕のバンドーラの顔から魔女の高笑いと共に放つビーム「ソガニックビーム」、胴体中心にあるヘルサターン総統の目を光らせながら腕の剣で地面を突き刺し地割れを発生させる「イーヅカリバー」と言った技に始まり、敵を亜空間へ引きずり込み巨大化した腕で叩き潰したり自在に動く顔を召喚しての電撃攻撃、漆黒の闇や汚染物質の嵐を発生させると言った、歴代敵組織の力を駆使したスーパーで破格な戦闘力で敵を圧倒する。
しかしこれだけの戦闘能力を発揮しながら、実際はまだまだスーパー悪者トジルギアの力を引き出し切れて無いとも考える事が出来てしまう。何せスーパー戦隊シリーズの発展・存続の裏で積み重ねられて来た悪者達の歴史がスーパー悪者トピアその物だからであり、その詳細を現実世界より観測・認識している我々戦隊視聴者やファン等からすればもっと凄まじい攻撃や能力行使が出来るのではと考えてしまうのは有り得る話だろう。
ところがこのワルドとそれを操るトジテンドは、スーパー戦隊の詳細を知らない上に閉じ込めた並行世界に興味を一切持たない為、それと対であり続けるスーパー悪者トピアの凄さも知覚出来ていない。それ故にスーパー悪者トジルギアの力を「まあ大体こんな感じだろう」とばかりに大雑把な形で行使するに留まっているとの考察を導けるのである。また強力な攻撃を持つ反面、彼の使う能力は良くも悪くも歴代の悪者の力を行使するだけであり、世界の理や常識にまで影響を及ぼす事は無いため、それらに影響を及ぼす他のワルドと比較すると正面からの戦いだけで対処できるので、曲者揃いなワルドの中では攻略は容易な部類に入る。
とは言えやはり長きに渡るスーパー戦隊シリーズの対とも言える世界の力は伊達ではなく、このワルドが倒れた後に残った怨念(※完全な推測でしか無いが恐らくスーパー悪者トジルギアの完全破壊後に発生した残留情報)が集結、後述のノーマル悪者ワルドが生まれた事実から、スーパー悪者トジルギアに封じられた情報(及びこれを変換して得られるエネルギー)が質・量共に凄まじい物だった事を窺い知れる。
構成パーツ一覧
カッコ内の数字は登場作品のナンバー。
公式Twitterにて発表された当初から、何処に誰のデザインが使われているか議論されていたが、2021年2月19日にデザインモチーフの答え合わせがツイートされた。
(余談だがドグラニオをドラグニオ、タウ・ザントをタウ・ザンドと誤植している)
ワルドの性質上、「歴代怪人から構成されている」のではなく「歴代怪人をモチーフにしている」ため、構成している怪人の中には本編では倒されこそすれ生存していたり和解もしくは改心しているものも組み込まれているが、あくまで構成メンバーは強敵と呼ばれる敵であり、かならずしも首領格やラスボスでは無い(ただし構成メンバーの中で何故か一体だけラスボスどころか強敵や首領格のポジションとしても微妙な者が入っている)。
全体・頭頂部裏 | 黒十字総統(01) |
---|---|
顔面 | 妖怪大魔王(頭部の突起・18)、Dr.ヒネラー(髪の毛・21)、ゼイハブ船長(頭部の装飾・22)、究極オルグ センキ(角と唇状の装飾・25)、首領タウ・ザント(頭部の装飾・26)、血祭ドウコク(下顎・33)、救星主のブラジラ(顔・34) |
頭部 | サタンエゴス(頭頂部・03)、ヘルサターン総統(下から2番目の顔・05)、総統タブー(上から3番目の顔の目・06)、大帝ラー・デウス(上から3番の顔・10)、ラゲム(上から2番目の顔・15)、ロン(下から3番目の顔・31)、アクドス・ギル(上から1番目の顔・35)、エラス(下から1番目の顔・43) |
頭部の右の突起 | ドグラニオ・ヤーブン(42) |
頭部の左の突起 | 銀河超獣バルガイヤー(14) |
胸部 | ネオラゴーン(両脇腹・13)、冥王ジルフィーザ(胸部の顔・23)、ドン・アルマゲ最終形態(首周り・41) |
肩 | 地帝王ゼーバ(11) |
右腕 | ヘドリアン女王(顔の装飾・04)、総長ガイナモ(肘・20)、エージェント・アブレラ(前腕・28)、総裏大臣ヨゴシマクリタイン(歯車状のパーツ・32)、メサイア・リブート(腕の武器・36)、百面神官カオス(肘の装飾・37) |
左腕 | サタンメガス(腕の装飾・08)、大教授ビアス(肘部分の装飾・12)、バンドーラ(顔の装飾・16)、ゴーマ十六世(肘・17)、デズモゲヴァルス(前腕・27)、絶対神ン・マ(腕の触手・29) |
腹部 | 星王バズー(腹部の装甲・09)、ドン・ドルネロ(腹部の顔・24) |
腰の装飾 | 皇帝バッカスフンド(19) |
背中 | シャイン(手の装飾・02)、帝王アトン(尻尾状の装飾・07)、大神官ガジャ(後頭部・30)、ゼット・真(右翼・38)、牙鬼幻月(羽根状の装飾・39)、シン・ジニス(左翼・40)、ヨドン皇帝(冠状のパーツ・44) |
活躍だワルモノ
何時もの如く、人間界に送り込んだ侵略部隊がゼンカイジャーに妨害され隊長のクダイターも含めて全滅。クダック一人しか帰って来なかった惨憺たる結果に険悪な空気の流れるトジテンド首脳陣だったが、ゲゲの囁きを切っ掛けに生き残りのクダックへスーパー悪者トジルギアが埋め込まれた結果、誕生する。
「グフフフハハハハ…。生まれ変わった俺の力、思い知るが良いワルモノ!」
町中に現れるや早速スーパー悪者パワーを開放。世界中にスーパーな悪者達を召喚する事で平和な日常を瞬く間に荒らし、その混乱の中で日常生活を営んでいたゼンカイジャーの面々を召喚した幹部級怪人達に捕縛させ、とある空き地へ集めた上にギアトリンガーとセンタイギアも取り上げ、鎖で一纏めにして拘束する。
そこで介人から「何でこんな酷いことするんだよ!!」と平和を踏み躙った行動をなじられるも、取り巻きの歴代怪人軍団と共に「ン・マ! 俺たちが悪者だからワルモノ!」と開き直って意に介さず、「ガジャガジャガジャ! 今日からこの世界は、悪者のものワルモノ!」と勝利宣言まで言ってのける。
しかし介人は「取られてたまるか…! 命も、世界も、ギアトリンガーも…、全部俺の大事なものだ! 俺は絶対諦めない…! 結果出すまで、全力全開だっっ!!」と啖呵を切って鎖から逃れよう…としたら隣にいたジュランの迸らせた汗が潤滑剤になってアッサリ拘束を脱出。
この予想外過ぎる展開に怪人軍団諸共その場で唖然としている隙に、介人がサリーを転ばせてギアトリンガーを奪還。それへ財布の中に入れていたオールレッドギアを装填した事で発生した赤い竜巻に巻き込まれた上、それに残りの変身アイテムも巻き上げられた挙句竜巻の中より現れたアカレンジャー・ティラノレンジャー・ガオレッド・マジレッド・ボウケンレッドに拾われゼンカイジャーへ返されてしまう。
そしてチェンジを果たしたゼンカイジャー、及びオールレッドギアの力で召喚された歴代戦隊レッドに対し、「カオスッ! 何だ貴様ら、何者だワルモノ!?」と問い掛け、それに答えた総勢50人もの戦隊ヒーローの名乗りを律儀に一通り聞くと、「おのれ、タブーな展開…。怯むな! 全員纏めてスクラップだワルモノ!!」と怪人軍団へ発破を掛けて一斉突撃させる。
しかし怪人軍団は歴代レッドが押さえ込み、その合間を縫ってゼンカイジャーが接近して来た為直接対決に。5人の連携攻撃を防ぎ切れずダメージを受ける度「ゼイハブッ!」「バズ~ッ!」と叫びつつ追い込まれるも、イーヅカリバーで引き起こした地割れへゼンカイジャーを落とす。しかし両腕のタイヤでクレバスを登るゼンカイブルーンへ他の4人も掴まり、あえなく抜け出される。
それならばとソガニックビームを放つがゼンカイマジーヌの魔法バリアーで難無く防がれた上、その後ろより他のゼンカイジャーからギアトリンガーの銃撃を浴びせられ「ドグラニオッ!?」と漏らす。その後の異空間攻撃はゼンカイガオーンのインファイトで顔面を執拗に攻撃された事で中断、闇を呼んで視界を奪うもゼンカイジュランが胸からの炎で灯りを確保したので通用せず、「あ、ロン」とボケた所に反撃を喰らう。
それでもめげず、「ならば貴様ら自身を、汚染だ汚染だ汚染だワルモノ〜!!」と叫びながら汚染物質の嵐を発生させるも、根性で嵐を突破して来たゼンカイザーに接近されての飛び蹴りをマトモに貰い、「ラー・デウス…ッ!」と呻きつつ吹っ飛んでしまう。
最後はそこから起き上がった所へ、止めのゼンカイフィニッシュバスターが直撃して敗北。「ボッコワウス様…。 これから頑張ってくださいワルモノォ…!!」と、遠大な死亡フラグにも聞こえてしまう遺言を残して爆散した。
そして直後に、爆炎の中でスーパー悪者トジルギアが砕け散った結果、スーパー悪者トピアが並行世界へ開放されその住人たる怪人達も世界より消失した。しかし自分自身へ忠実なスーパーな悪者達にとって、別の悪者の手駒に使われていた今回の状況は気に入らなかったらしく、不安定なゆらぎの状態で自分達を開放したゼンカイジャーへ彼らなりのお礼の言葉を残して去っていった。結果的にゼンカイジャーも虎に翼を付けて放つに等しいことをしてしまったのではないかと後悔するが、一応セッちゃんから「各世界にいるヒーローがどうにかしてくれるチュン」とフォローされた。
本編のワルドと比べて破格の力を発揮した半面で、スーパー悪者トピアの力が強力で出力装置のトジルギアに掛かる負荷が大きかったのか(あくまで推測でしか無いが)、クダイテストを取り込んでダイワルドになる前にトジルギアが全壊する結果を迎えたスーパー悪者ワルドだったが、その後世界に残った怨念(=残留情報)が一所に集約、ノーマル悪者ワルドを誕生させる事となる。
ノーマル悪者ワルド
「お前達にやられたスーパー悪者ワルドの恨み、晴らしてやるノーマル!」
「悪者はスーパー戦隊に負ける物。どうせ負けるなら、レッドに倒されたいノ~マル!!」
CV:関智一
スーツアクター:矢部敬三
『機界戦隊ゼンカイジャー スピンオフ ゼンカイレッド大紹介!』に登場。
倒されても巨大化出来なかったスーパー悪者ワルドの恨みパワーが結集し、未練がましく誕生したワルド(※正確には残留情報より再構成されたバックアップ個体と推測される)。
イジルデによってゼンカイジャーを分断・弱体化させるべく召集された。
スーパー悪者ワルドと瓜二つな容姿をしており(尚、スーパー悪者ワルドがゼンカイジャー達にやられていたのもあってか、バラシタラからは「絞りカス」と散々に言われてしまっている)、能力や構成怪人の名前を交えて話す(「ヒネラー潰してやる」「ゴーマってんだ」等)点等もスーパー悪者ワルドとそっくり。
只、名前に合わせて口癖が「~ノーマル」に変化し、「倒される位ならレッドが良い」、「スーパー戦隊は人間に限る」、「女性戦士は2人でお願いします」等とオタク気質で、スーパー戦隊シリーズの一般的なセオリーしか認めないワガママな性格をしている。
武器は口から稲妻を纏った紫色の光線を放つ「オーヒランチャー」、両腕から紫色のビームを放つ「ワタベタケショット」。また、自身の思っている妄想を現実にする力を持つ。
活躍だノーマル
『初カイ!赤い挑戦!ゼンカイジャー全壊?!』
イジルデによって召集された後、クダックを引き連れて何所かの山中で登山客を襲っており、駆け付けたゼンカイジャー達に向かって上述の台詞を放つ。
だがゼンカイジャー達は人間になったガオーンが変身出来ない事に困惑して上手く連携が取れず、それを見かねて呆れた様子で変身したゼンカイレッドとの対決になる。
差し向けたクダック諸共オーヒランチャーを放って攻撃するが、全く効果が無い所かゼンカイレッドと戦っていたクダック達が全滅して逆に追い込まれてしまう。
困惑していた内に危うく必殺技で倒されかけるが、咄嗟に側に残っていたクダック3人を盾にして防ぎ、「それでこそスーパー戦隊、出直してやるノーマル!ラゲム!」と言ってクダックの爆発に紛れて撤退した。
『最終カイ!白い逆襲!ゼンカイジャー全快!』
トジテンドへ一時帰還し、イジルデがゼンカイジャー分断作戦の説明を一通り済ませた後、ゲゲから「レッドを中心に新たなゼンカイジャーが結成されたらどうなる?」と懸念されるが、「俺たちが負けるノーマル」と平然と返答。戦隊のセオリーに準じたワガママを言い放ちボッコワウスとゲゲ、バラシタラから案の定、非難を浴びるも作戦をさらに進行すべく人間界へと来訪、セッちゃんへ非常に丁寧な言葉遣いで書いた果し状を送りつける。
ご丁寧な事に決戦の場所も明記されていたので、先にジュラン、マジーヌ、ブルーンが目的地の地獄谷へ向かい、介人もゼンカイレッドとガオーンを連れて合流する事に。
そして、目的地の地獄谷にてゼンカイジャーが全員揃った頃を見計らい定刻通りに出現。
「ヘルサターン! やっと戦隊らしくなってきたノーマル!」とキカイノイド陣が全員人間の姿になったのを見て、自身が理想とするスーパー戦隊に近付いて来た事に喜びを見せるが、青年はキカイノイド達と共にゼンカイレッドにチェンジしようとするも出来ない。更にゼンカイレッドのギアトリンガーとセンタイギアが消滅してしまった。
「ヌハハハハッ‼︎ お前達はもうチェンジ出来ないノーマル! 俺の本当の望みはスーパー戦隊を倒す事。全悪者共通の願いノーマル!」
ここで青年は過去に接触したノーマル悪者ワルドに「レッドになって俺をバズーッと倒してくれシャイン! ドグラニお願いしメサイア!」とせがまれ、偽のギアトリンガーとセンタイギアを渡された事を思い出し、騙されていた事に気付き失望。変身を封じたノーマル悪者ワルドはクダックを仕向けてゼンカイジャーを全滅に追い込もうとする。
しかし、介人に「敵を倒し、世界を守りたいと言う気持ちは同じ」だと励まされ、それに呼応するかの様に消滅したギアトリンガーとセンタイギアが再生。すぐさまチェンジしたゼンカイザーとゼンカイレッドはルパンレンジャーギアとパトレンジャーギアを使い、「イタダキストライク」と「イチゲキストライク」を発動。
セッちゃんの説明を遮りつつ「快盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャー…俺はどっちの技でやられる!?決められないノーマル!」とどちらの必殺技で倒されるか悩んであたふたしている間に直撃、「ド〜ン・ドルネロ!!」と叫んで敗北・爆散。倒された事で人間になったジュランらキカイノイド4人も姿が元に戻った。
「リフレッシュパワー!! 巨大戦を夢見て倒れた、スーパー悪者ワルドの恨みパワーが満ちたノーマル!」
その直後、構築するスーパー悪者ワルドの恨みパワーが暴走して(ダイワルドではなく既存の戦隊怪人同様そのままの姿で)巨大化。巨大クダック部隊をゼンカイマジーヌとゼンカイブルーンに任せ、ゼンカイジュランとゼンカイガオーンが合体したゼンカイオージュラガオーンと交戦。先制にワタベタケショットを放つも効かず、ならばと口から光線を放とうとするもジュランシールドで口を塞がれ、そのまま押し込まれて転倒してしまう。
最期は続けさまに放った「ジュランソード円月クラッシュ」を食らい、「弟よ~~ッ!!」と叫んで爆散したが、特にその後弟が出てくることは無かった。
余談だワルモノ
- 声を演じる関氏は言わずもがな、東映作品にて幾度も出演してきた常連声優。
- 近年のスーパー戦隊シリーズでは『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のアイテムの音声やガイソーグの声を演じたのが記憶に新しいが、一般怪人の声を演じるのは『スペース・スクワッド』のバーグ星人クローネン以来4年ぶりとなる。
- また、関氏は戦隊と仮面ライダーのクロスオーバー映画において黒幕であるライダーサイドの首領役達を演じた為スーパー戦隊と仮面ライダーのボスキャライメージに当たる今回のキャスティングは非常に適している(更に表記しておくと関氏は1回だけラスボス経験がある)。
- その後、本編においての追加戦士・ツーカイザーの変身ツールの声を演じる事になった為事実上善悪の双方の声を演じるとんでもない立場に収まる事へなった。
- スーパー悪者ワルドの必殺技の由来はそれぞれ、上記のヘドリアン女王やバンドーラを演じた女優・曽我町子女史と、スーパー戦隊シリーズのみならず特撮にて首領や数々の悪役キャラクターを演じたレジェンド声優・飯塚昭三氏。
- デザインは膨大な数の戦隊怪人を生み出して来たレジェンド・篠原保氏。いつも通りの緻密に計算されたディテール配置で44の戦隊の巨悪の意匠を余す事無く詰め込んでいるのに加え、スーツの構造上クダイターと共通する下半身と両肩へは大幅な手を加えられない制約も見事克服して形にした秀作である。
- 尚、両手の先がへドリアン女王とバンドーラなのは最初から指定されており、そこから「ラスボス縛りでなくて良い」「モチーフ元の身体の一部さえ組み込めればOK」と言うルールを設定した上で意匠を組み合わせていったとの事。そして「デザインの纏めとしてこいつなら間違いない」と考え、一番目立つ中央の顔にブラジラの意匠を組み込んでいる。
- ワルド素体がベースになる都合上、使える範囲が狭い為、顔に限らず歴代敵ボスの身体の一部を引用している。しかも厳密な引用で無く、「この辺が何となくアイツ」の様に融合させて落とし込んでいる為、篠原氏いわく実はそれ程デザインは大変では無かったとの事。また、分かり辛い理由から、そこから更にワルドのフォーマットに乗っ取ってメカ風にアレンジするのは不採用となった(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.110)。
- 通常のワルドは倒されるとクダイテストを使いダイワルドとなるのが決まっているがこの怪人(クダイテストを呼ぶ人が居なかった為か)は通常怪人としては珍しい単独巨大化を行っている。
- 但し、前述の巨大化台詞がゴーグルファイブのコングへの搭乗による蘇生(或いはゴーグルファイブの最終決戦で唯一単独巨大化を行ったラスボス)へのオマージュを意識している。
- 巨大化したノーマル悪者ワルドの断末魔は、『バトルフィーバーJ』にてエゴス怪人が倒された時、悪魔ロボットを呼び出す掛け声のオマージュ。なお設定上でも、スーパー悪者ワルドとノーマル悪者ワルドは兄弟か親子に近い存在(※オリジナルとその残留情報より生まれたバックアップ)である。
- なお余談であるが『赤い戦い!』は本編放送前に公開されたため、当初この怪人を「『スーパー悪者』という肩書の『ワルド』という名前の怪人」(例えるなら『バイオハンター』という肩書の『シルバ』みたいな解釈)だと誤解していた視聴者がかなりの数いたらしく、『ワルド』が『~仮面』や『ドーラ~』的な怪人の総称だと知って驚いた人も多かったとか…。
関連リンクだワルモノ
以下、ノーマル悪者ワルドについてのネタバレ
『ゼンカイジャー』スピンオフ未視聴の方は閲覧は自己責任でお願いします。
実はノーマル悪者ワルドの事件に関しては介人の夢の中の出来事である為、トジルギアから邪念が出現した事やノーマル悪者ワルドの誕生自体が元々存在していない。その為、『赤い戦い』でのトジルギアから出た邪念の様な物は『ゼンカイジャー』本編でトジルギアが破壊された際に出て来る世界の要素の様な物であり、トジルギアは世界の規模とかは関係無く普通に壊れたと考えられる。