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バイオ粒子反応あり、破壊!破壊!破壊だ!!」(第37話)

「バイオ粒子反応を示すものは、生命体・非生命体のいかんを問わず、全て破壊する!」(同上)

CV:林一夫

スーツアクター岡本美登

登場話数:第37話「殺し屋シルバ!」~第50話「突撃ネオグラード」(※1)

(※1 一部のエピソードには未登場)

データ

身長:192cm

体重:139kg

ジャンプ力:30m

走行速度:100mを7.5秒

概要

物語後半より登場する銀色の殺人ロボットで、本作における第三勢力に相当する。一人称は「俺」。

バイオ星における二大勢力の抗争の中で、その片一方である「反バイオ同盟」が作り出したものであり、500年前のバイオ星の消滅とともに滅んだと思われていたが、その寸前に脱出し長い年月を経て地球へと到達したという経緯を持つ。

後述する活動原理、それに秘めたる実力と、どれ一つ取ってもバイオマンバイオロボにとって危険極まる存在であり、同時に彼等と敵対する新帝国ギアからも、そのスペックを高く買われながらも「敵の敵は味方」とはなり得ず、折に触れて衝突することもしばしばであった。

シルバの登場は、本来無関係であったはずのバイオ星の内紛が地球上へと持ち込まれたことを意味するものでもあり、そうでなくとも激化しつつあったギアとの抗争と併せて、バイオマンにさらなる過酷な戦いを強いる格好となったのである・・・。

性能

名前の由来ともなった、銀色の堅牢なボディはLSV合金製で、メイスンからのミサイル攻撃をモロに受けても平然な素振りを見せていたり、ギアに拘束された際には片腕の装甲を爆破して脱出に及び、破損した箇所もすぐに元通りに直っているなど、タフさもかなりのものがある。長距離移動の際には、両手足を広げることで銀色の星型の光へと転じ、自在に飛行してみせることも可能である。

内蔵された頭脳には、あらゆる武器・兵器にまつわるデータがインプットされている。作中ではこれを応用し、ギアの兵器であるネオメカジャイガンを難なく操縦してみせたこともあった他、どこから設計データを手に入れたのかプリンスの2号機までも作り上げてもいる。

また、左右で一繋がりとなった赤い両眼は、バイオ粒子に反応するセンサーとして機能し、400m先の対象さえも正確に見つけ出すことができる程である。センサーの反応時には両目が複雑に明滅するという挙動も見せる。

戦闘では、主武装たる黒い光線「バイバスター」を使用。普段はホルスターに収めた状態で右腰から提げているが、一度バイオ粒子反応を感知するやわずか0.03秒での素早い抜き撃ち(※2)と、高威力の銃撃で相手を圧倒する。バイバスターを手にしている際には、これで右肩を小刻みに叩くという特徴的な素振り(※3)を見せることも多い。

もう一つの武器として挙げられるのが、両肘から伸びる「シルバニードル」である。鋭利かつ細長い形状を活かし、一撃でメカ人間をも貫く威力を発揮するこの武器は、任意で肘から勢いよく射出する飛び道具としても用いられ、作中でもメイスンとの最後の対決の際、不意を突いてニードルを飛ばすことで相手を撃ち抜き撃破せしめた。

(※2 同じ早撃ちを得意とするキャラクターでも、次元大介(『ルパン三世』)が0.3秒、ドラ・ザ・キッド野比のび太(『ドラえもん』)が0.1秒、リボーン(『家庭教師ヒットマンREBORN!』)でさえ0.05秒留まりであることからも、この数字がどれだけ驚異的なものかが窺い知れよう)

(※3 この素振りは脚本段階から既に盛り込まれていたことを、スーツアクターの岡本が後に証言している)

人物

記事冒頭に示した台詞にもある通り、シルバは敵対するバイオ星平和連合の用いるバイオ粒子に反応し、それが生命体であろうと非生命体であろうと、一切の区別なく破壊に及ぶことを至上命令としてインプットされている。

このため、高い頭脳と人語による会話能力を有しながらも、ピーボがバイオ星の悲劇を引き合いに出して説得に及んでもまるで意に介さなかったりと、まともな意思疎通は困難であると考えて差し支えない。さらに言えば、時代や環境の変化といった要因も全く考慮せず、さらに周囲の被害も厭わず文字通り機械的に命令遂行を最優先させるため、地球上におけるシルバはその危険性がさらに高まった状態にあるとも言える。

このような危険極まる性質だけに留まらず、人格の面でも尊大かつ自己本位なところがあり、前述のピーボからの説得の折には相手を終始小馬鹿にして聞く耳を持たなかったり、ギアに連行された際にもドクターマンを前にして「お前のロボットでは(バイオマンには)勝てぬ」などと切って捨て、バイオロボに勝てるのはバルジオンだけだと豪語するなど、とかく相手を見下すような言行が目立つ。

さらに、勝手に攻撃を仕掛けておきながら、ある程度戦闘に及ぶと「お前達の相手をしている暇はない!」とさっさとその場を離脱したり、劣勢に立たされた際には「おのれ・・・バルジオンさえあれば・・・!」と負け惜しみを口走るなど、ヘタr・・・もとい人間臭い一面も折に触れて垣間見せていた。

作中での動向

前述の通り、バイオ星消滅の際に愛機・バルジオンと共に脱出に及んだシルバは、500年にも亘る放浪の日々を経て地球へと飛来。ネオグラードからネオメカジャイガンカノンメガスを強奪してコンビナートへと出現。それに対応すべくバイオマンやバイオロボが出動するや、彼等のバイオ粒子に反応して破壊行動を開始し、その凶悪なまでの実力をいかんなく示してみせた。

が、シルバは地球到達の際にバルジオンと離れ離れになっており、以降のシルバはバイオ粒子を持つもの達の破壊と並行して、バルジオンの捜索というもう一つの目的にも邁進していくこととなる。

やがて、柴田博士良心回路にバルジオンが反応し、バイオマンやギアをも交えた一大争奪戦が展開される中、遂に出現したバルジオンと再会を果たしたかに見えたシルバであったが、程なくしてバルジオンはシルバを乗せたままネオグラードへと捕獲されてしまい、シルバも囚われの身となってしまう。

もっとも、この程度でシルバの動きを止められるはずもなく、脱出を果たした彼はバルジオンとの再合流を図り、プリンスの2号機までも利用してネオグラードへの潜入を果たすと、立ちはだかるメイスンを下して遂にバルジオンの奪還に成功。南極を舞台にバイオロボと雌雄を決するに至った。強力無比なバルジオンを駆り、バイオロボを完膚なきまでに叩きのめすシルバであったが、ピーボとの合体によってバイオ粒子エネルギーを増大させたバイオロボにより、土壇場で圧倒的優位を覆された末にバルジオンを撃破されてしまう。

辛うじて脱出し、「バイオ粒子反応あり・・・」と連呼しつつバイオロボに銃口を向けるなど、なお命令遂行に対する意地を示したシルバであったが、一矢報いることは叶わず自身も限界を迎えて爆発。レッドワンをして「最後まで戦闘ロボットだった」と言わしめる、壮絶な最期を遂げたのであった。

他作品への登場

スーパーヒーロー大戦

同作では設定を一部変更し、大ザンギャック所属のライダーハンター・シルバとして登場。

同組織の長たるゴーカイレッドこと大帝王マーベラスの命を受け、仮面ライダーメテオと交戦するなどの活躍を見せた。

もっとも、ライダーハンターの肩書はゴーカイレッドを欺くための真っ赤な嘘で、その実態は「ライダー・戦隊ハンター」として、ライダーだけでなく戦隊をも抹殺する立場にあり、原典でのバイオ粒子だけでなく、「スーパー戦隊粒子」や「ライダー粒子」なる詳細不明な粒子にも反応して破壊行動に及んだ・・・のだが、そのようなことはとうに見透かされており、逆にマーベラスに騙された末に計画は破綻。

最終決戦ではスーパーヒーロー達と戦い、仮面ライダーオーズの各種コンボに変身したゴーカイジャーのタジャドルチャージによる「ライジングストライク」を受けて敗北した。

同作への出演により、本来スーパー戦隊のキャラクターであるシルバも、ライダー怪人としてカウントされるというケースも発生している。デアゴスティーニ刊『仮面ライダーオフィシャルパーフェクトファイル』第158号では、あくまで同作に限定した形とはいえ専用のページが設けられており、解説の中では「バイオハンター・シルバと酷似している」との記述も見られる。ここからは、「ライダーハンター」である同作のシルバは原典のそれの兄弟機後継機――即ち別個体であるということが暗に示されているとも言える。

非公認戦隊アキバレンジャー

同作では「悪の大それた力」として一瞬のみ登場。撮影に使用されたスーツは、上記『スーパーヒーロー大戦』用に製作されたものがそのまま流用されている。

赤い戦い!オール戦隊大集会!!

機界戦隊ゼンカイジャー』のスピンオフ作品の一つ。スーパー悪者ワルドによって召喚され、ゼンカイジャーと戦った。

備考

デザインは出渕裕が担当。元々は「シルバーマン」という、ドクターマンの親衛隊長的なポジションのキャラクターとして考案されていたもので、ロボットではなくレッドワンこと郷史朗ことの生き別れの兄という設定の元、顔立ちもより人間に近いものとされていたという。

後に、出渕もしくは鈴木武幸からの発案の元、ハカイダーのイメージでやろう」ということになり、完全に「シルバーハカイダーだ」との意識でデザインされた末に決定稿へと至った。特徴的な要素の一つである一繋がりな両目は、これを分けてしまうといよいよハカイダーになってしまうことから、敢えてそのような処理としていることが明言されている。

出渕はシルバについて、品田冬樹の手によると見られるスーツの造形、演者である林・岡本両名の演技も加わって、魅力的なキャラクターになったと後に評している。

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