「宇宙海賊よ、この星諸共塵となれ!」(最終話)
デザイン:韮沢靖
概要
宇宙帝国ザンギャックの皇帝にしてワルズ・ギルの父親。敬称は「陛下」。
第37話のダマラスの回想で初登場した。スーパー戦隊が力を失った後の地球ならば容易く侵略できると考え、息子のワルズに第二次地球侵略を任せ、ダマラスをその補佐に就かせた。
落ち着いた物腰で息子への愛情も深いが、失敗した者には容赦しない冷酷さも持つ。
外見
黒いダイオウイカをモチーフとしており、白が基調のワルズとは対照的なデザイン。
隻眼で筋骨隆々であることから、武人気質であることが分かる。
元々はワルズ・ギルのデザイン案として挙がっていた内の一つであり、連名でデザインを務めていた篠原保案が採用された事でお蔵入りになっていたものが再利用された。
主な行動・活躍
第11話では親衛隊長の一人であるデラツエイガーを派遣し、第37話ではグレートワルズを提供する等、陰ながらワルズを支援していたが、彼の戦死を知り、第41話にて弔いのために自ら地球に訪れ、総指揮を執る。到着直後、ワルズをむざむざ死なせてしまったダマラスに拘束命令を下す。しかし、自らの側近であったザツリグが死闘の果てにゴーカイジャーに敗れたのを見た事で彼らの危険性を見極めたこと及び、インサーンの嘆願によりダマラスを解放させる。
後にダマラスが戦死すると、事態を重く受け止め、地球侵略の為に組織の再編成を行い、全宇宙からレジェンド大戦を遥かに上回る数の大艦隊を呼び寄せ、第49話ラストで地球に到着した。
最終話では、ギガントホースに乗り込んできたレッドとシルバーを迎え撃ち、専用の剣アクドソードと肩から放つ火球で追い詰めるがゴールドモードとなったシルバーに押さえ込まれ、その間にレッドに操縦席を奪われてしまったために大艦隊は全滅し、ギガントホースもブリッジが破壊されて爆発。その爆発に巻き込まれたと思われたが生き永らえており、地上で6人揃ったゴーカイジャーと対峙する。
しかし、全34戦隊に次々とゴーカイチェンジしていく彼等には手も足も出ず(レッドとシルバーの2人にも勝てないのにその2人を含む6人に勝てないのはある意味当然とも言える)、ゴーカイガレオンバスター・ライジングストライク(スペシャルチャージ)をゼロ距離で受けて最期を迎えた。
彼の死後、帝国があっという間に内紛や分裂で崩壊の一途をたどったあたり(ルカの読んでいた「SPACE SPORTS」紙によれば四勢力に分散した模様)、ザンギャックは彼一人の統率力に極度に依存する体制であったことが窺える。
皇帝親衛隊
アクドス直属の部下である精鋭達。皇帝直属だけあり、ダマラスら幹部と互角以上の力量を持っており、またダマラスにもタメ口で接しているのが特徴である。構成メンバーは以下の通り。
第11・12話に登場した親衛隊隊長。
アクドスの側近を務める皇帝親衛隊の一人。第41話より登場し、地球侵略艦隊の新たな主要メンバーとなる。
アクドスの側近を務める皇帝親衛隊の一人。第41話に登場。
親衛隊ドゴーミン
皇帝直属の上級兵士。スゴーミンに姿形は似ているが体色が赤く、行動隊長以上の実力を持つ。クローからは火球を放ち、手持ちの赤青2色の槍を合わせることでザンギャックの国旗に描かれているマーク状の光線を放つ。
語尾に「ドゴー」とつけて話す。
親族
息子 ワルズ・ギル
愛する息子(公式発言)。建国以降に生まれたらしく、「父上に叩かれたことさえなかったのに」発言から相当甘やかして育てた模様。
見た目が全く異なるため、ファンの間ではワルズは母親似ではないかと噂されている。
pixivでは見た目を裏切った溺愛っぷりが豪快なイラストが多数見られる。
しかしワルズ側は父親の側近達からバカにされていた事を知っており、護衛として付けたはずのダマラスはワルズが戦死するまで戦場に出してもらえなかった。
ザンギャックが崩壊した原因が「親子のすれ違い」というのはどこか悲しい物と言える。
甥 バッカス・ギル
叔父さん越えたいと言っている可愛い甥っ子。
酒好きなのでたぶんワルズより年上、かつ戦い慣れているので建国以前に生まれている模様。
兄弟か姉妹
バッカスの親にあたる人物。本編未登場だが設定上は存在する。
アクドス自身はバッカスから「叔父貴」と呼ばれていたため、続柄的には彼の兄か姉と思われる。
生死は不明だが、頑張ればザンギャック帝国を立て直せる立ち位置。
なお公式設定ではないが、某ヒーローショーではかつてスーパー戦隊ワールドに登場した帝王ダイダスこそがアクドスの兄である事が明かされた(本名ダイダス・ギル)。弟に家督を譲って宇宙海賊紛いの侵略行為を働いていたらしい。そんな彼の身内が揃って海賊に討たれるのだからとんでもない皮肉である。
先祖 ゴクドス・ギル
アクドス・ギルにそっくりな姿の先祖。
厳密には歴代皇帝の邪悪な意思の集合体であり、ザンギャックの完全壊滅を目的とした戦いの中で、ゴーカイジャーがザンギャック本星で対峙したらしい(明確な勝敗は語られていないが、バッカスら残党の件が後にあるので、なんとか倒されたものと思われる)。
愛剣はアクドソードの流用であるゴクドソード。
ゴーカイジャーが客演する作品では語られていなかったが、『動物戦隊ジュウオウジャー』で初めて登場した。
余談
名前の由来はそのまま「悪ど過ぎる」から。
実は特撮作品において親子同士の関係が良好、もしくは子の事を思っている親というのはかなり珍しい。
キャラデザインはワルズ・ギルの没案を再利用しており、40作目の動物戦隊ジュウオウジャーにて先祖と称される上記のゴクドス・ギルとして色替えされた。
声を演じる小川真司氏は本作がスーパー戦隊シリーズ初出演であるが、2015年に死去したため、最初で最後の戦隊出演となった。
関連タグ
アクド:名前の由来が類似している悪役。ただし、役回りがどちらかと言えばワルズ・ギルに近い。