「この世界に来たらどうだ!生き物たちは丸みがあってキュート!触れたら柔らかそうで、あったかそうで、見ているだけでこの胸に愛が溢れてくる!!僕はもう、この世界の生き物だけを見つめて生きていきたいんだよ!!」
「トジテンド!僕と可愛い生き物達の苦しみ、100倍にして思い知らせてやるっ!!」
人間態:笹森裕貴(スピンオフ)
曖昧さ回避
- もしかして…アニメ『伝説の勇者ダ・ガーン』に登場する勇者。⇒ガ・オーン また、同じくライオン型ロボットでもある。
- それとも⇒ガオガオーン
概要
頭部はライオンを模しており、ドレッドヘアのようなコードが伸びている。
脚にはファーがあり、ガオジャケットを髣髴とさせるノースリーブタイプのジャケットを着ている。
一人称は「僕」。
常にテンションが高く陽気な性格だが、自身はキカイノイドなのに「機械」の類が大嫌いで「動物=有機生命体」が大好きという人間で言うところの人間嫌いを拗らせた動物愛好家のような価値観の持ち主。公式をもってして「分け隔てありすぎ」と書かれるほど相手によっての対応が違い過ぎる何とも面倒臭い人物。その対応の違いは、トジテンドの「選民思想」と同じ事をしている様にも見えた。
映画では寒い中氷を齧るザミーゴ・デルマを(普通の人間と思い込んで)見かねて、暖かい場所への移動を勧めたりカイロを与えていた。
動物に対しては非常に友好的で普段は街中やペットショップで小動物とのスキンシップに熱中しており、キュンと来た動物を「~ちゃん」と愛称で呼ぶ際に「~ちゅわん」とやや伸ばして呼ぶ癖がある。
この対象には人間も含まれており、「人間ちゅわん」と呼ぶ(お化け屋敷でも人間のオバケならばアッサリ順応していた)。特に初めて自分と触れ合う「友達」に名乗り出た介人をお気に入り感覚で可愛がっている。
しかし元が機械の体だからか押しが強すぎるせいなのか、当の動物からはあまり好かれておらず、本人もそれを気にしている。
また動物好きではあるが「生きた本物に限る」様で第6カイ!ではゴミ捨て場で見付けた猫のぬいぐるみを見て「偽物の猫ちゅわん…」とガッカリしていた。
一方機械に対しては、ジュランの様な同族のみならずセッちゃんのような地球出身のサポートメカに至るまで毛嫌いしており、露骨にぞんざいな扱いを徹底している。
ゼンカイオージュラガオーンの合体時すら、「消えててくれた方が合体し易かったな」と毒づいたり(変身後の状態とは言え)ブルーンをギアトリンガーで撃つ程。
動物好きな理由は上記の台詞の通りで、機械を嫌う理由は「硬くてゴツゴツしてひんやりしてかわいくない」から。特に圧政を布くトジテンドは最悪の一言に尽きるという。
上述の経緯から介人と友達になる一方、ゼンカイジャー加入は当初「キカイノイドに関わりたくない」という理由で断ったが、侵略で地球の動物達を虐げるトジテンドに彼なりの義憤を燃やし、加入を決意した(ちなみにギアトリンガーを受け取った時はジュランと同じく躊躇なくクダックに発砲し、介人から変身方法をレクチャーしてもらった。デジャヴ)。
猫舌だが料理は得意で第3カイ!では介人とヤツデが自分の手料理を美味しいと褒めて完食すると、ペット初心者さながらに感激していた。
第5カイ!でも事件解決後に手巻き寿司を振舞っており、皆から好評だった。
メンバー入り後は案の定介人やヤツデには友好的な一方で機械嫌い故にキカイノイドのメンバー(最初期のジュラン相手には特に)とは頑なに協調しようとしていなかった。
しかし回を追うごとに本人曰く「慣れてきた」との事で皮肉混じりながらも普通に口を利いたりと次第に歩みよる姿勢を見せ始める。
第9カイ!時点で銀行の口座に預けていた全財産は2500円。
同話にてカシワモチワルドの能力で柏餅中毒になった際には、転売ヤーから全てはたいて買いかけていた。
ちなみにこの口座、店番が「025」、口座番号が「2001 0218 0730」と全て元ネタのガオレンジャーにちなんだ数字だったりする(前者は「25番目の戦隊」、後者は順に「放送開始年・第1話オンエア日・放送時間」)。全財産の額もガオレンジャーに因んだものであろう。
機械嫌いなキカイノイドの本心
第7カイ!ではトジテンド初の人間の幹部・ステイシーや彼の召喚する偽戦隊と戦うのを躊躇した事でジュランと喧嘩になり、その際介人に本音を吐露。
今まで自分の周りには、頑強さを鼻にかけ他者を虐げるトジテンドやトジテンドに支配されるがままの木偶人形のように従うキカイノイドの一般市民しかいなかった為、"自分自身を含めて"そんな機械の世界が嫌いになっていったという。
その後、ガオーンの過去描写も描かれたが、それによると元々はトジテンドの下で強制労働に従事していた労働者の一人だったらしく、そのような環境下でトジテンドと彼等の言いなりになるしかない自分を含めたキカイノイドに対する嫌悪感を募らせていった模様。
しかし、介人たち地球の生き物に出会い大切に思う気持ちが募るほど、ゼンカイジャーとして共に戦うほど、機械の自分より遥かに脆く傷つきやすい介人がいつか取り返しのつかない不幸に遭うのではと怯えていた故に介人達人間に対して過保護気味に接していた事、転じてジュラン達を「介人たち地球の皆を守り助けるために戦う同志」として信頼し始めていた(曰く「少しはマシ」。ヤツデからも薄々ジュラン達を彼なりに信頼していたことを勘づかれている)ことをしぶしぶだが認める。
そして介人の言葉を受けて戦う覚悟を決め、ジュラン達のことも名前で呼ぶ様になった。
そもそも第4カイ!にて介人に言われたとはいえ追われていたブルーンを助けていた時点で本心はキカイノイドへの情もあるという事が窺える。
既に変わっていたガオーン
そして第22カイ!ではゼンカイジュウギアが自分のせいで家出してしまったと思い込み、そこにジュランの誤解も加わって久々にキツく責められた際にはかなりショックを受けていた。
ベンチで落ち込んでいた所を人間とキカイノイドの子供達が仲良く遊んでいる光景を目にし、キカイノイドは基本的に「良い奴」である事や何だかんやでキカイノイドに対して冷たい姿勢を取り続けていても自分を受け入れてくれているジュラン達はガオーンにとって何時しか掛け替えのない存在になりつつある事、自分の中で既に人間だろうがキカイノイドだろうが関係無くなっていた事に気付く。
そして、キカイノイドの子供に対して優しく接した結果「ありがとう」と言われた事で遂にキカイノイドも人間も関係なく皆を守りたいと思っていると言う自身の本心と折り合いが付き、逆に「こちらこそありがとう」とそのキカイノイドの子供に対して礼を述べた。
その後、「今まで冷たくしてきたツケ」としてトウギュウワルドを挑発して自分に集中攻撃させる様に仕向け、闘牛にされたジュラン達の攻撃を一人で受ける。大ダメージを受け変身が解け(ダメージで変身が解けるのは歴代シリーズでは普通だが、本作ではかなりレアであり、ゼンカイオーですらダメージによって合体が解かれる事があっても変身解除は全く無い)、傷だらけになっても踏ん張り続けた。
スーパーゼンカイザーとスーパーツーカイザーによってトウギュウワルドが倒され、闘牛化が解けた事によりジュランは早とちりであった事をガオーンは自分が「子供だった」事をお互いに謝罪し、キカイノイドの仲間達と完全に打ち解けた。
ボロボロにはなったが、漸くガオーンはジュラン達と本当の仲間になったのだった。
尚、流石にこの時のダメージがキツかった様で翌日にあたる第23カイ!では巨大化に失敗している。
同族嫌悪も解消したことに伴いキカイノイド組との仲も深まったようで第30カイ!ではジュランの発言によるとジュラガオーンへの全開合体を待ち望むほど。
「皆さん、お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません!」
ジュラン「ガオーン我慢してたもんね~。」
第31カイ!ではゼンリョクゼンカイオーヘの全力全開合体のプロセスの最中、「どうなるんだろうね~、ジュラン?」と楽しそうに会話を交わしており、全開合体の時ですら辛辣だった初期のキカイノイド嫌いの頃の性格はかなり緩和されている。
更に第42カイ!ではコタツワルドへの能力対処に奔走するジュランに「僕らにお父さんがいたらあんな感じだったのかもしれない」と身内にも似た情を重ねており(この発言から、トジテンドの悪政が元で母子家庭ないし孤児であった可能性が高い)、最初期より絡みが多かったジュランには一際特別な情と信頼を抱いているようである。
演者について
- 演じる梶氏は日本オリジナルの特撮作品に出演するのは今回が初となる(少々特殊だが、日本作品の北米向けリメイク版である『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』で日本語吹き替えとして参加した事はある)。二チアサ視点だと、劇場版ではあるが、プリキュアでゲストキャラクターとしてヤンゴを演じている。
- 『ダイの大冒険』で受けたインタビュー記事でスーパー戦隊シリーズへの熱い思いを語っており、ゼンカイジャー制作会見後、梶は自身のTwitterアカウントで当時5歳の時にファイブレッドのお面を被っている写真を公開し「レッド推しだったけど、イエロー推しになります」とその意気込みを語った。
- 尚、多忙の為か挨拶以外にガオーンが喋る様子がなく、制作会見当日は他のロボヒーロー役の3人の声優は現地による生アフレコで、梶だけが事前収録だったと見られる。
- 戦隊イエローの役者が昭和生まれなのは『ゲキレンジャー』で宇崎ラン/ゲキイエロー役を演じた福井美菜女史以来14作ぶりで、男性イエローに限れば『マジレンジャー』で小津翼/マジイエロー役を演じた松本寛也氏以来16作ぶりとなる。
- 第3カイ!ではマジーヌの占いを信じてお化け屋敷に入るシーンがあるのだが、その際の「おばけちゅわん」は梶氏のアドリブ。しかし梶氏本人はお化け屋敷が大の苦手である。
- 3年前の戦隊でゴーシュ・ル・メドゥを演じた竹達彩奈女史とは夫婦の関係である(何の偶然か劇場版ではゴーシュの同僚と共演した。)。
- 韓国での名称は"정글"(ジャングル)。由来はガオレンジャーの韓国版「パワーレンジャー・ジャングルフォース」とみられる。
関連タグ
TRULY_YOURS:キャラソン
ウサダ・レタス:同じく戦隊側の動物モチーフの黄色いロボット。こちらは最初はレンジャーに変身しなかったが後に相棒の強化アーマーという形でレンジャーに変身するようになる。また、演者は本作で敵役として出演(後に大人の事情で別の人が演じたが)した。
レオ/ジュウオウライオン:ライオンモチーフの男性イエロー繋がり。ドレッドヘアーなのも共通している他、同戦隊には「人間だって動物」と発言した仲間もいる。
スパーダ/カジキイエロー:こちらは料理を得意とする男性イエロー繋がり。
大石雷太/イエローオウル:こちらも最初は仲間入りを断ったが、自分の大切な物を敵に踏みにじられた怒りから仲間に加わった。
バド/ジュウオウバード:同じく人間を愛し同族を嫌うキャラクター繋がり。
ゴーシュ・ル・メドゥ:快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーの敵組織幹部。中の人が夫婦。
また、上記で交流したザミーゴとはスーツアクター繋がり。
カザリ:約10年前の仮面ライダーの敵幹部。同じくネコ科の動物モチーフで、ドレッドヘアのような鬣をしている等、容姿がよく似ている。故に視聴者からガオーンとカザリは、それぞれ「綺麗なカザリ」「アナザーガオーン」と渾名された。また一人称が「僕」なのも共通している。
リュウタロス:一人称が「僕」の動物好きな人外繋がり。敵や特定の仲間に対して冷淡な所も一致している。だがガオーンの場合は人間も動物と同じように好んでいるという違いがある。また、子供向けの本にて台詞をパロディした(書籍でのゼンカイ脳を参照。)