「ウッシッシ…。皆強そうトウギュウ。トウギュウ……ビーム!」
(フラメンコを踊りつつ)「ゼンカイジャー、いい所に来たトウギュウ! ア・カ!」
登場話:第22カイ!「ウシシなモ〜れつ闘牛会!」
データだトウギュウ
身長/188cm
体重/293kg
世界/トウギュウトピア
名物/牛の角
名産/トウギュウビーム、熱狂の嵐
概要だトウギュウ
トジテンドが人間界侵略の為に、闘牛の世界「トウギュウトピア」を閉じ込めたトウギュウトジルギアをクダックに組み込んで、「ウッシッシ」と鼻息荒く誕生したワルド。
頭部は一対の角と赤いヘルメットを被ったような顔を持つ、オードソックスな牛型ロボットの容姿であり、その上で牛の頭上半分を模した胸アーマーを装着している。
更に両腕には牛の角を模した大型の刺突武器を嵌めていて、胸アーマーも含めて上半身が牛の頭に見える様な外見になっている。
トウギュウトピアの力を悪用する事で、手を上に伸ばしつつ額のランプを光らせてから頭部の角から放つ「トウギュウビーム」を浴びせた人間やキカイノイドに“牛の角”を生やし、凶暴化させた闘牛人間を操る能力を行使する。
闘牛人間にされた民間人は角以外に、人間の場合は目の周りに赤いメイク、キカイノイドの場合は目が赤く変色する様になる。
闘牛人間は高められた闘争心のまま他の人々へ突進して襲い掛かるも、更にトウギュウワルドがフラメンコのステップを踏む事で、闘牛人間が一目散に向かう「色」を指定し、襲わせるターゲットをある程度特定する事が出来る。
この能力はターゲットをピンポイントで狙える反面、それ以外の敵がフリーになる上に自身は手駒が離れ単騎の状態になってしまう。しかしゼンカイジャーのメンバーは仲間が襲われるとそちらの救援を優先してしまう為、当初は明確な弱点にならなかった。
人間同士を争わせる事が可能なのでボッコワウスは満足しており、今回の作戦の立案者のバラシタラにトウギュウトピアの力で人間界を侵略した暁に、余興として闘牛人間を戦い合わせようとも考えている。
一方、モチーフ由来のパワーや腕の刺突武器を活かしての接近戦には自信があり、組み付いた相手を力任せに投げ飛ばす事も容易い。基本的にはスーパーゼンカイザーやスーパーツーカイザークラスの戦力で挑まなければ互角以上にやり合うのは難しい。
また、胸アーマーの牛頭の鼻部分から思い切り外気を吸い込み、キカイノイドも含めた複数人を軽々と遠くへ吹っ飛ばす暴風「熱狂の嵐」を吹き出せる。
しかし細かい制御が効かないらしく、乱戦状態で使うと手駒の闘牛人間も遠くへ散らしてしまうので、本人はこの技を使い渋る傾向がある。
上の事実も含めて結構大雑把な性格らしく、「~トウギュウ」と言いつつ作戦の前線で頻繁に闘牛人間の闘志が向かう対象を変更して遊ぶ、自身の安全より人々を弄ぶ事に気の行く迂闊気味な行動傾向を持つ。
また、「トウ・ギュウ」と区切って口癖を話す事が多く、牛モチーフらしく「ウッシッシ」、「ギュウ(ぐう)の音も出なくする」する等「牛」の単語を交えた話し方をする。
活躍だトウギュウ
バラシタラの手で誕生後、街中に出撃して空手家やフットボール選手と言った屈強な民間人にトウギュウビームを浴びせ、手駒となる闘牛人間を確保。
それを引き連れつつ「呼ばれて飛び出てウッシッシ! 次はどいつにするトウギュウ?」と呟きながらツアー中のバスを襲撃していた所でゼンカイジャーと遭遇し、フラメンコを踊って赤いゼンカイジュランに突撃する様闘牛人間に指示し襲わせる。
ならばとゼンカイザーがマントの赤い裏地を見せて闘牛人間の注意を向けさせるも、「甘いトウギュウ! シ・ロ!」と切り返して攻撃対象を「白色」に変更しゼンカイザーを追わせる。
更にゼンカイザーがバスの中で闘牛人間に包囲されたタイミングで「闘牛はぁ、赤い色に興奮する訳じゃ無いトウギュウ。ア・オ!」と言って再び指令を「青色」に変更、今度はゼンカイブルーンに闘牛人間を嗾ける。
そして状況打開の為、ゼンカイジュウギアを呼ぼうとしたが反応が無い状況に慌てているゼンカイジャーを熱狂の嵐で屋根ごと屋外へ吹っ飛ばすも、勢い余って手駒の闘牛人間達まで吹っ飛ばした為「しまった、やり過ぎた~っ!お~い、俺の牛達よ、戻ってこ~い!!」と叫びながら場を後にした。
その後、民間人を闘牛人間へと次々に変貌させて戦力を増員し、侵略活動を再開。人々が集まる都心モールに闘牛人間たちを引き連れ出現。
「ウッシッシ。牛の数も増えた事だし、更に暴れるとするトウギュウ!ア・カ!ウ〜シ、突撃〜!」
自分が指令した赤色の物を着た人々を闘牛人間達に襲わせていた所にゼンカイマジーヌとゼンカイブルーンが迎撃に現れるも、頻繁に「ピン・ク!」やら「ア・オ!」と闘牛人間への指令を変更する事で民間人を攻撃出来ない2人を翻弄。
遅れてツーカイザーがゼンカイジュランと共に現れて真っ直ぐ自身を強襲して来るも、ここで闘牛人間に翻弄されていたゼンカイジャー3人にもトウギュウビームを浴びせて闘牛人間化、戦力をより強力にして「キ・ン!」と金色のものに襲いかかる様に指令を変更、ツーカイザーに嗾ける。
しかし、この展開を予測していたツーカイザーはギンガマンギアで黒騎士ブルブラックの力を発動…したまではよかったが、その効果が牛に懐かれるというまさかの効果だった。
「ギュウの音も出なくしてやる…って、あれ?何〜〜!?仲良くなってる〜〜ッ!?」
しかし、仲間内以外での馴れ合いを好まないツーカイザーはその内イラつき、じゃれて来た闘牛人間達を突き飛ばしたのでギアの効果が消失、相手の怒りが再燃し元の木阿弥に。
この状況にいよいよ闘牛人間を蹴散らそうと考え出したツーカイザーに焦ったゼンカイザーは、傍らで見物しているトウギュウワルドを倒そうとするも、トウギュウワルドは逆にパワーでゼンカイザーを軽くいなし凄まじいパワーで投げ飛ばす。
ガオーン「おい、トウギュウワルド!お前みたいな役立たず、僕がスクラップにしてやるよ!片手でね!!」
「ふざけるなぁ!俺の凄さ、貴様には特別、タンと味わわせてやるトウギュウ! キイ・ロッ!!」
するとそこで、ゼンカイジュウギアの件で今までのキカイノイド達への態度を改める決意を固めたゼンカイガオーンがワザと怒らせる為に挑発をして来たので、これへ激昂して全闘牛人間達に黄色に反応するよう指令変更を下して数に物言わせてゼンカイガオーンを袋叩きにする。
介人「ガオーン…!」
ガオーン「良いんだ!この人達が、僕に集中している今の内に、介人はトウギュウワルドを倒して!」
しかし、これで戦力が一箇所に集中した事で肉の盾がいない単騎の状態になってしまったので、自由に動けるゼンカイザーとツーカイザーはゼンカイジュウギア(※ゼンカイザーの個体は尻尾に引っ掛かっていたゴミネットを何とか外して駆け付けた)を呼び出してスーパー化。
先制の高速攻撃を浴びて怯んだ上でゼンカイテンランスの重い一突きを立て続けに浴びてダウンした所へ、止めの「超ゼンカイスーパーバスター」と「ツーカイザー・レックスリフレイザー」の同時攻撃を叩き込まれ爆散・敗北。
これを以って闘牛人間にされた人々は正気に返り、チェンジが解除されても無抵抗で耐えたガオーンはボロボロで倒れた所を駆け寄った仲間達に介抱され、ジュランも一方的にガオーンを責め立てた事を、ガオーンも今まで意固地だった事を謝罪し、より結束を強めたのだった。
ゾックス「おい。何か盛り上がってるけど、アイツ来てるぜ」
クダイテスト「もう話は終わったか?」
すると、空気を読んで律儀に待機していたクダイテストに残されたトウギュウトジルギアより溢れたパワーが浸食、ダイトウギュウワルドが誕生した。
余談だトウギュウ
- 牛をモチーフにした戦隊怪人は『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』のウシバロック・ザ・ブロウ以来3年ぶりの登場。こちらも20話前後に登場し、「牛」の単語を交えた喋り方をする共通点を持つ。同時にこれが令和初の牛モチーフの戦隊怪人となった。
- また、『動物戦隊ジュウオウジャー』には闘牛士(マタドール)をモチーフとした怪人・マントールが登場している。
- 声を演じる三宅氏は特撮にて怪人の声を多く担当してきた声優の1人だが、特撮自体の出演は『烈車戦隊トッキュウジャー』のリングシャドー以来7年ぶりの出演となった。
- 「牛は赤い色に興奮する」と良く言われる実は迷信であり、トウギュウワルドはその事に触れた上で赤以外も含めた色の変更で追い掛ける対象を変える能力の根拠にしている様だが、実際の牛はそもそも色の区別が付かず、闘牛の際は振っているマントに身の危険を感じて飛びだしてくるのである。
- スーツは後に、第31カイ!に登場するギュウニュウワルドの物にリペイントされた。
- 特撮映えを狙って胸部まで覆った顔と両腕の角の組み合わせでデカいウシの頭を表現し、突進のイメージで取り入れた肘の進行方向の矢印や耳に付けた加速用のロケットのディティールでスピード感を強調している(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.115)。
関連タグだトウギュウ
マグナギガ、チャンプ(キュウレンジャー):メカニカルな牛繫がり。
クラッシングバッファローレイダー:同じく令和初の牛モチーフなライダー怪人。
ビーストウォーズⅡ:作中でトウギュウワルドと外見が酷似している「ビッグホーン」と言うキャラクターが登場する。
グレート・ゴズ:中の人&牛繫がりのキャラ。