「ほーれ、ほほほほーれ、ポチッとな。コピーライト~! スキャン、スキャン、スキャン、スキャン、出力♪」
「着任したばかりでやられてたまるかコピー!」
登場話:第21カイ!「大カイジュウの大破壊!」
データだコピー
身長/193cm
体重/290kg
世界/コピートピア
名物/粗悪コピー品
名産/コピーライト
概要だコピー
トジテンドが人間界侵略の為に、コピーの世界「コピートピア」を閉じ込めたコピートジルギアをクダックに組み込んで、コピー機を完コピして誕生したワルド。
頭部はまんま業務用サイズコピー機に怪物の顔を落とし込んだデザインで、コピー用紙を収納する土台部分に牙の意匠がある他、上部のモニターパネルが右目の位置にある。
更に左腕へに一回り程小さいサイズのコピー機をスキャナー部分が掌側、用紙の排出口が手の左横側に来るガントレットとして装着している。
コピートピアの力を悪用する事で、左手のスキャナーから放つ光「コピーライト」で対象をスキャンし、対象の精巧なコピーを左腕より出した用紙から召喚する能力を行使する。
このコピーは外見も声も能力も本物と全く同じだが、性格だけは極悪の一言に尽きる“粗悪コピー品“で、積極的に悪事を働き、特に本物に迷惑を掛ける様な行為を優先して行動する為、瞬く間に侵略先の世界を破壊・混乱へと陥れられる。
しかもコピーした対象と親しい間柄の人物がいるならその姿を利用して相手の心に揺さぶりをかけたりと悪知恵も結構働く。只コピーは悪人全開故、真偽の判断自体は割と容易。
外見的な違いとしては目付きの悪さで、悪事を重ねていく内にどんどん目付きが悪くなっていき、マスクタイプのヒーローの場合は赤い目が浮かぶ。
また、コピーした対象がヒーローだった場合、使用アイテムも完璧にコピー出来、それを使って変身・変身解除が可能。間接的にヒーローの力を悪用してヒーローの信用を失墜させる芸当もできる。
非常に汎用性が高い強力な能力を持つ半面、これと言った攻撃手段は持っておらず戦闘能力は低め。
但し生み出されたコピーは本物に突っ掛かって危害を加えたり、悪事の限りを尽くそうとする為、結局コピーされた相手は自分の偽物も押さえ込まなければならない不利な状況に陥れられる。
その為相対する側はコピーライトを封じなければマトモに戦う事が出来ない。
そしてコピーワルド自身もこうした自らの性質を理解していて、「~コピー」と言いながら極悪な粗悪コピーが巻き起こす悪事に振り回されるコピー元や第三者の混乱ぶりを見物しながら現場を転々とする立ち回りを取る。
生み出したコピー達だコピー
- 一般人のコピー
人間・キカイノイド問わず大量に生み出されたコピー。
コピー元の本物の目の前で悪行の限りを尽くし、制止も聞かずに暴れ回る。
- 偽介人/偽ゼンカイザー
「秘密のコピー!ゼンカイザー!」
「行くぜ!極悪全開〜!!オラァー!!」
介人/ゼンカイザーのコピー。下記の様に切羽詰まったコピーワルドが偽ツーカイザーと共に生み出した。
コピーされたギアトリンガーを使って任意で変身・解除に変身出来るが、変身用以外のセンタイギアやゼンカイジュウギアはコピー出来ていないので使用しない。
本物の真っ直ぐとした正義感は何処へやら、介人の良心がすっぽ抜けてそのまま悪人になった様な性格で、ギアトリンガーを自身の悪事の為に悪用し、本物と同じ姿を利用してジュランら仲間のキカイノイド達の情に訴えた隙に攻撃を仕掛ける卑怯な手段を取る事も厭わない。
分かり易く絵に描いた様な極悪ぶりは、偽物だと分かっていてもヤツデが卒倒し、警察からその悪行を聞かされた本物の介人も「極悪全開じゃ〜ん!?(泣)」と頭を抱えるレベル。
だが、偽ゾックスと意気投合してコンビを組み、二度目の戦闘時にゼンカイジャー達の方に立って変身後の名乗り口上をあげるなど、調子の良さが本物と共通する部分がある。
- 偽ゾックス/偽ツーカイザー
「海賊のコピー!ツーカイザー!」
「本物とか偽物とか関係あんの?」
ゾックス/ツーカイザーのコピー。こちらも切羽詰まったコピーワルドが偽ゼンカイザーと共に生み出した。
コピーされたギアダリンガーを使って任意に変身できるが、偽ゼンカイザーと同じく他のギアとゼンカイジュウギアは用いない。
元々ゾックスが界賊かつ一般人を巻き込む事も辞さないアウトロー気質なので、一見すると本物と大差は無いが、本物から加虐性がより強まった下品な印象で、悪意の赴くまま爆破や略奪行為など度が過ぎる賊徒行為を働く。
とは言え、ゾックス本人からすれば自分と同じ姿をした偽物が好き勝手暴れ回っているのは気に入らず、(かなり強引な手段ではあったが)逮捕された介人を警察署から脱出させて2人でコピーの打倒に赴く事となった。
オリジナルのツーカイザーの誕生経緯を考えれば、海賊戦隊の海賊版の海賊版とかなり奇妙な立ち位置にある存在である。
活躍だコピー
前話でツーカイザーを倒す所か、新しい力を身に付けてしまった結果に憤りを隠せないボッコワウスの不満に対応したバラシタラの手で様子見の為に誕生。人間界に現れて人々をコピーして粗悪コピーを大量生産、好き放題に暴れさせて混乱を巻き起こしていた。
程無く駆け付けたゼンカイジャーにコピーライトを使っている光景を見られて能力の内容を察せられ、すぐさまチェンジした5人からギアトリンガーの銃撃を浴びせられる。
しかしキカイノイドメンバーは粗悪コピーに苦しめられる人々の救援に向かったので、残ったゼンカイザーを「ハッハッハ、お前1人残されたコピ~」と挑発するもすぐに上空から降下して来たツーカイザーの放った銃撃を浴び、たちまち2対1の状況になってしまう。
ツーカイザー「俺も居る事、忘れてもらっちゃ困るな」
「ツーカイザーまで現れたコピー!?こうなれば一か八かコピー!コピーライト!!」
窮地を脱するべく、一か八かの賭けでゼンカイザーとツーカイザーにコピーライトを浴びせると、これが成功して2人の粗悪コピーが召喚され本物と戦い出したので「よぉ~しっ! うまいこと奴ら同士で戦い始めたコピー! 今の内に退散コピ~♪」と言い残しつつこの場を逃走した。
そして、ここで生み出された偽介人と偽ゾックスは戻って来た残りのゼンカイジャーを撒いた後、意気投合してバイク窃盗や銀行・宝石強盗、傷害事件等を短時間の間に大量にはたらいた。その件数200件以上にのぼり、時間対件数だけで言えばかの極悪なギャングも真っ青のペースであり、それを世界各地で繰り広げた挙句、本物の介人が警察に逮捕されてしまう事態に発展してしまった(ただ、逮捕後にも偽物が暴れていた為本物である事はあっさり判明、警察の方も本物の保護目的の為に一時的に拘留していた)。
その後、偽物2人の前に居場所を探り当てたキカイノイド組が立ちはだかるも、仲間の情を利用した演技で攻撃を躊躇わせる偽介人の姿に攻撃が出来ず、そこを一方的に銃撃される卑劣な行動で翻弄される。
ジュラン「ヤツデの為にも、これ以上悪行重ねさせる訳にはいかねえんだ!」
偽介人「ジュラン! 俺だよ、介人だよ!皆……んな訳ねえだろ、バーーーカ!!」
ガオーン「偽物だって分かってても、撃てないよ…」
そして直後にコピーワルドも偽物2人の後ろから現れ、「い~ザマコピ~! 倒せないなら黙って見てな~!」とゼンカイジャーをおちょくって偽物達と共に場を立ち去ろうとした所に、警察署を襲撃したゾックスとそれに無理矢理連れられた介人が現れ6対3の状況に。
本物の介人「偽物の俺は、絶対俺が通さない!」
本物のゾックス「本物の俺がここで叩っ斬ってやるよ」
偽介人「簡単に消されてたまるかっての!」
本物の名乗りに割り込む粗悪コピー達と一緒に記念撮影風の〆ポーズを決めた後、本物とコピーが2対2で対決する中、残るキカイノイド組と交戦。しばし格闘戦でやり合った後、「貴様らのコピーも作ってやるコピー!」と言ってコピーライトを放って戦局を有利にしようとする。
マジーヌ「させるか!ぬぬぬマジーヌ!「エラーコード」!」
「トナーを交換してください」、「トナーを交換してください」
「えっ?えぇーっ!?予備なんか持って来てないコピー!」
だが、ゼンカイマジーヌの魔法でトナー(※恐らくコピーを作る為のエネルギーをそう呼んでいる)切れにされた上、その隙にセッちゃんのアドバイスで使われたバイオマンギアの力によりギアトリンガーから放たれた電子ビームを諸に浴び、スキャナーの電子回路が狂いコピー能力を喪失。
「これじゃコピー出来ないコピ〜!?」と混乱し、実質丸腰になった所にキカイノイド組4人の総攻撃を受けて瞬く間に追い込まれる。
一方、コピー達の方は本物と互角の戦いを繰り広げていたが、ゼンカイジュウギアの力でスーパー化した本物には流石に及ばず、ゼンカイテンランスのワイヤーで纏めて拘束された所に超高速の連続攻撃を受けてダウン。
その流れから「超ゼンカイスーパーバスター」と「ツーカイザー・レックスリフレイザー」の同時攻撃を喰らって(偽ゼンカイザーは偽ツーカイザーを盾にしたが諸共貫かれた)敗北・消滅。
それに一歩遅れて、コピーワルド自身もキカイノイド組の放った「ゼンカイフィニッシュバスター」が直撃して爆散・敗北。
直後にコピー元の民間人へ一斉に襲い掛かろうとした粗悪コピー達も纏めて消滅した。
そして残されたコピートジルギアは爆散の際に遠くへ飛んで行き、「こう見えて、俺はコピーじゃないぞ!」とさり気無く毎回違う個体である事を明かしながら現れたクダイテストが踏みつけ、ダイコピーワルドが誕生した。
余談だコピー
- 声を演じる福島氏は今作がスーパー戦隊シリーズだけで無く特撮初出演であり、同時に『HUGっと!プリキュア』のハリハム・ハリー(人間態)以来、3年振りのニチアサ出演となった。
- 因みにその前の回の終盤でブルーンが「HUGっと!?」と口走っていた為、その翌週での福島氏の起用に視聴者達から「まさかこう繋がるとは」「偶然にしては出来過ぎてる」などと評される事になった。
- コピーライト(Copyright)は一般的には英語で「著作権」の意味で使われている。
- ニチアサとしては仮面ライダーゼロワンの仮面ライダーサウザーが使用する必殺技カットインの©表記と言えば分かる人も居るかもしれない。
- それを踏まえると、ある意味でカシワモチワルドの転売ヤーと同じ様なメタ演出と言えるだろう。
- コピー機モチーフの戦隊怪人は久しぶりで、『百獣戦隊ガオレンジャー』のコピーオルグ以来。複合モチーフなら『爆竜戦隊アバレンジャー』のラッコピーマンが前例になる。
- この回で介人を逮捕・取り調べした刑事を演じたのは、本作でゼンカイザーのスーツアクターを担当している高田将司氏で、奇しくも3年前と同じ役柄を演じている。
- また、コピーワルドの作った粗悪コピー達の被害に遭ったサラリーマン役として様々な怪人のスーツアクターを担当し、今作ではイジルデのスーツアクターを務める村岡弘之氏も出演している。
- 加えて、エラーコードの音声はマジーヌ役の宮本侑芽氏による物である(まぁマジーヌの技だから彼女が声を当てるのは真っ当な所だろうが)。
- 偽介人と偽ゾックスが世界各地で犯罪行為を行なった際、「かの極悪なギャング達と敵対した快盗と国際警察」の面々が着た事もあったレオタードだけでなくその快盗の名前の元ネタとなったであろう「世界一信用のおける泥棒」を模した色違いのジャケットも着ていた(介人は赤、ゾックスは緑色)。
- ジュラン達とコピーワルドがそれぞれ口にした「バッとバイオ!ハッ!」「クラッシュ・アウト」は、『超電子バイオマン』のOPの歌詞の一部を抜粋した物。
- 当初はコピー機の左右に給紙と排紙の紙が飛び出ていて、それがメカになっていると言うデザインだったが、大きすぎる為ボツになった。それでもコピーと言うモチーフを伝える為、左右側頭部に小さくそれらのメカディティールが入れられている。また、メカっぽさの演出のため左腕のコピー機の出力口が開閉する様指示書きが成され、実際の造形に採用された(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.114)。
関連タグだコピー
イミテイションのサロゲDT:天装戦隊ゴセイジャーに登場するコピー繋がりの怪人。こちらは味方サイドのメカをコピー元としている。因みにコイツの趣味はデータの違法コピー。
コピーオルグ:20年前の戦隊に登場した直近の先輩で、こちらはヒーローの偽物を生み出して本物に嗾けた。
コピー女帝、ゴビース、コピー忍者クリソッツ坊、ラッコピーマン、コピーロイド(メタロイド):その他の歴代のコピー繋がりの戦隊怪人。
ドーラミラージュ:同じくヒーローの偽物を生み出し、人々からの信頼を失わせる作戦を図った戦隊怪人。
バングレイ:同じくコピーを生み出す幹部格戦隊怪人であるが、性格まで本物そっくりに再現可能であり、それを逆手に取った作戦でレッドに絶望を与えようとした。なおゼンカイジャーとは劇場版で交戦済み。