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テニスワルド

てにすわるど

『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場する敵組織・トジテンドが造り出したワルドの一体。
目次 [非表示]

「アッハハハハ…!この世界を、テニスで満たしてあげるテニス!」

「ウッフフフ。この私に当てるとは大した物テニス。楽しくなって来たテニス!」


CV:駒田航

スーツアクター:米岡孝弘

登場話:第29カイ!「王子のねらい、知ってるかい?」


データだテニス編集

身長/193cm

体重/273kg

世界/テニストピア

名物/顔印のテニスボール

名産/超ラケット


概要だテニス編集

トジテンドが人間界侵略の為に、テニス世界「テニストピア」を閉じ込めたテニストジルギアクダックに組み込んで、エースをねらって誕生したワルド


テニスワルド

頭部はサンバイザーとガットを模した仮面が組み合わさったマスク、髪の毛は連なったテニスボールで構成された金髪ロールを模した形状になっており、下半身には紫のスカートを穿いている。更にガットを張る枠部分がを模した愛用のラケットである「超ラケット」を常に持ち歩いており、これでテニスボールを打って攻撃する。

全体的な外見を俯瞰すると、某お蝶夫人を意識した姿格好の一方、素体のクダイターの体格も合わせて現実の女性プロテニスプレーヤーの物に似通ったシルエットを持つ。


ふざけ半分な第一印象に反し、相変わらずワルドの例に漏れず行使する能力は非常に凶悪。テニストピアの力を悪用する事で、超ラケットを使っての一球入魂の高速サーブが直撃した相手を“顔印のテニスボール”に変化させる能力を行使する。

絵面こそシュールだが、テニスボールにされた者は全く身動きが出来なくなって無力化してしまう。この能力で街の人々を襲い、世界をテニスで満たそうと目論んだ。尚、ボールにされた人物の自意識は残っており、会話による意思疎通は可能。


だがこのワルドの一番厄介な特徴は、通常の攻撃が一切通用せず、テニスでしかダメージを与えられないと言う特性。攻撃を受けた事による多少のノックバックはあるがダメージは一切受けず、相手の妨害を気にする事無く着々と侵略作戦を展開する事が出来る。

当然ながら通常のスポーツとしてのテニスでは無く、それこそテニスを用いた攻撃が必要になって来るが、テニスワルドの方も爆発するボールや、奇怪な動きの蛇行ショット分身を使ってのダブルスを展開する等、華麗な技や卑怯な手段も交えたありとあらゆる戦法で、容赦無い猛攻を仕掛けてくる。

その上テニスに限った話だが攻撃力が異様に高く、自分の有利な状況とは言えスーパーツーカイザーを変身解除に追い込む程であり無敵化能力も合わさり非常に強力。

総じて、内容はともかく、ワルドの中では珍しく戦闘に特化したタイプと言える。

この様にテニスの世界の中ではほぼ無敵かの様なワルドだが、実は顔を覆うガット型の仮面がテニストジルギアの力を引き出す鍵であり、これが取れてしまうと大幅に弱体化してしまう。


声は男性だが、一人称は「私(わたくし)」で慇懃無礼なお嬢様口調。「~テニス」と言いながらお上品ぶった態度でテニスの力を悪用して人々を苦しめる真似を平然と行う卑劣漢。また、何かを了承する時は「よくってよ」と言う。

その一方、テニスの技術自体は基礎部分に問題があるらしく、一から技術を積み上げた人物と真っ向勝負すると、ボロがを出て追い込まれてしまう。


活躍だテニス編集

バラシタラの手で誕生後、街中に出撃して人々を高速サーブでテニスボールに変え始める。その途中でヤツデと遭遇、彼女も容赦無くボールに変えてしまった。

上空より降下して来たツーカイザーから不意打ちを食らい、そのまま戦闘に突入するも自身の防御特性で攻撃を無効化。


ゾックス「お前、もしかして攻撃効いてねぇな?」


それに気付いたツーカイザーへ、


「ウッフフフ……私はテニスでしかダメージを与えられないテニス。あなたに用は無いテニス。 下がってなさいテニス!」


と言いつつ多数のテニスボールをレシーブして弾幕を張り、その隙に逃げ去った。


ゼンカイジャーの面々は、テニスワルドを倒してヤツデや人々を救うべく特訓を開始。趣味の漫画でテニスの知識を心得ていたゾックスの指南を受けて、「相手をKOするテニスの特訓」を会得しようと励む。


ジュラン「なあなあ…ぶっちゃけ俺ら何してんだっけ?」

ブルーン「テニスで敵を倒す為ですから」


とツッコミの入る様な、数々のシュールで珍妙な短期特訓を経て、ゼンカイジャーは「テニスという格闘技」を掴んでいくが、ヤツデがテニスボール化された事で不安と焦燥に駆られるステイシーの目には、その光景はふざけて遊んでいる様にしか見えず、「奴らは何をやっているんだ」と苛立っていた。


その間にテニスワルドは、「世界よ、どんどんテニスに染まるが良いテニス!!」と活動を再開。人間達をテニスボールに変えていたが、そこに特訓を終えた介人達が立ちはだかる。


「よく来た、ゼンカイジャー。この私を倒せる自信があっての事テニス?」


ゾックス「あるね。お望み通り、テニスでぶっ倒してやるよ」

介人「テニスでも何でも…全力全開だっ!!」


「オホホホホ……どうやら少しは腕を磨いて来た様テニス。よくってよ。相手して差し上げるテニス!」


テニスワルドは余裕でその挑戦を了承し、超ラケットからの光で空き地に設置したテニスコートへワープし試合を開始。しかし審判のクダイターいきなり不公平なジャッジをしたのを皮切りに、爆発するテニスボールを変化ショットで打ち込みキカイノイドメンバーを次々とノックアウト。

「あの野郎、変な能力使いやがって!」と憤るジュラン達に対し、ゾックスは「やっぱり漫画で読んだ通りだ」と、このように何でもありになるのは予想していた様子。テニスワルドはますます余裕で、


「残り2人か…ハンデをあげるテニス。ダブルスで纏めて掛かって来るテニス!」


と、介人&ゾックスと2対1のマッチを許可する。しかしいざ始まると分身技を発動して互角以上のラリーを展開し、卑怯だとブーイングを浴びても、


「そっちが2人で私は1人。何がずるいと言うテニス?」


と涼しい顔で介人とゾックスを翻弄する。対抗してチェンジした2人の反撃に遭い、スーパーツーカイザーの繰り出す高速ラリーで分身技を破られるも、面白くなってきたと本気を出し、強烈なスマッシュと爆弾ボールで2人を圧倒した。この際、スーパーツーカイザーを初めての変身解除に追い込んだ金星を挙げている。


「フッ、まだまだテニス」と取るに足らない相手だと確信するも、変身解除してもなお、「絶対負けるか!」と闘志を燃やして立ち上がる介人とゾックスだったが、ここでもう見ていられないとばかりにステイシーが「サトシ」を名乗り乱入。

日頃と違う髪型と服装のせいで気付かなかったか、テニスワルドは「誰だか知りませんが、よくってよ。相手になって差し上げるテニス」と言って、ステイシーとの対戦に突入する。

しかし幼少期より母からテニスを習っていたステイシーの腕前、そして(意図した処であろうとなかろうと)美しい思い出を土足で踏みにじったクソ親父への怒りと反発心は並の物では無く、全て同じ所に打ち返す「基本に忠実なパーフェクトなテニス」で翻弄されたテニスワルドは、バウンドを利用した変化球スマッシュで顔の仮面を弾き飛ばされ弱体化。防御特性諸々を失ってしまう。


「あっ…!しまったテニス!あの仮面が無いと、テニスパワーのご加護が激減テニスうぅぅぅ〜!!」


がっくりと崩れ落ち、審判クダイターに「あぁ、何やってる! お前なら出来るっ! ネバーギブアップだぁぁっ!!と発破をかけられるが、その隙に一斉チェンジしたゼンカイジャーの、名乗りと同時に放った、「超ゼンカイスーパーバスター」と「ゼンカイフィニッシュバスター」を喰らってクダイター諸共爆散・敗北。

それによってヤツデを含めた、テニスボールに変えられた人々は元の姿を取り戻した。


そして残されたテニストジルギア「もう1試合、行こうぜ!」と言いつつ現れたクダイテストが取り込み、ダイテニスワルドが誕生した。


余談だテニス編集


  • スポーツ用品の一部として、テニス用具を盛り込んだ戦隊怪人は幾つか例があるも、純粋にテニスをモチーフにした戦隊怪人は今回が初。

  • デザインを担当した篠原保氏曰く、話を聞く中でお蝶夫人や大坂なおみ氏しか頭に浮かばなかったたとの事。また、マジーヌの声を担当した宮本侑芽氏のお気に入りのワルドでもある(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.115)。

  • 今エピソードの為に、ステイシー役の世古口凌氏はテニススクールで特訓していた。
    • そもそも、備忘録によるとテニスがテーマになった事自体、彼が元テニス部でテニスをやりたいとこぼしていたからだったりするが、まさかこんな形でやる事になるとは思わなかっただろう。

パロディ全開!編集

今回は全体的に『テニスの王子様』的なノリが目立ち、様々なパロディが散見される。入れるパロの内容はアドリブだったり脚本に書かれていたりともうスタッフ・キャスト一丸となっての大暴走であった(いつものことだが)。

また、ゾックス役の増子敦貴氏はミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンに白石蔵ノ介役で出演しており、本編でも「基本に忠実なパーフェクトテニス」と言う中の人ネタの台詞を発している為、テニプリファンは必見。因みに本来は右利きなのに劇中ではギアダリンガーを持つ左手でラケットを振っていた為に筋肉痛を起こしてしまった様だ。

更に、劇中でテニスボールにされていたヤツデ役の榊原郁恵女史の特技もテニスである。

なお、東映公式サイトでは伏字になっていたが『テニスの王子様』の新作映画の宣伝もしている。


同時期に放送されていた仮面ライダーセイバー富加宮賢人役で出演し、増子敦貴と同じくミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンに手塚国光役で出演していた青木瞭氏は今回の展開に「おいそれやるなよ!増子さん!」「テニスは格闘技ではない。ラケットは人を傷つけるためにあるんじゃない。」とツッコミを入れている。


後に原作者の許斐剛氏も視聴したようで、下記のようにツイートしていた。


「話題の【機界戦隊ゼンカイジャー】観させて戴きました。楽し過ぎました。

テニプリ&テニミュネタをこれでもかと盛り込んで戴き(詳しすぎですね♪)ありがとうございました。

テニスは格闘技って言うのは間違っていませんが、子供達が戦闘術だと誤解する日も近いですね


やはりテニスは格闘技だった様である。


尚、企画会議においてテニス勝負でゼンカイジャーにどんな技を使わせるか議題になった際、これも当然テニプリからモチーフを持って来ていたのだが、提案された技の内、ブラックホールについてはスーパー戦隊が出来るレベルを超えている理由で没ったという裏話がある

つまり、テニヌで繰り出される技の数々はスーパー戦隊を超えている事をよりによって東映が認めてしまった訳である。


更に翌週…。編集

テニスワルドが倒された翌週放送された『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第31話では主要メンバーの滝沢あすかのテニス部時代の過去が明かされた。微妙なニチアサテニス繋がりに視聴者は苦笑していたが、あすかの過去回想で出てきたライバル校の生徒がした所業が「決勝試合の対戦相手である白鳥百合子ラケットニッパーで傷付け細工をしようとしていた所をあすかに取り押さえられたが、ロッカーを間違えただけだとしらばっくれ逆に自分達の胸ぐらをつかんだあすかに暴力を振るわれたと証言した」という、衝撃的な物だった。

あすかを信じていたがテニス部の存続の為に決勝試合を棄権する様告げた百合子に反発し、正々堂々戦う様主張したあすかに賛同するテニス部員はおらずあすかはテニス部を辞め、白鳥百合子との間に現在も続く確執ができると言う二次被害もあり、「ライバル校の生徒普通にテニスワルドより悪人じゃない?」「怒りでテニスワルドが復活するレベル」「もしトロプリ第31話の放送がテニスワルドより先だったら大事故だったから、放送が一週ズレていて良かった」と言う声が多数挙がった。

実際テニスワルドの元ネタの人が知ったら「コートに立つ前にその根性を叩き直すべきね、許せないわテニスを愛する者として…」と激怒する事は間違い無いだろう。


関連タグだテニス編集

機界戦隊ゼンカイジャー

トジテンド ワルド(ゼンカイジャー)

テニス ボール化

竜崎麗香:頭部まわりのシルエットと一人称「わたくし」の元ネタ。東映側がデザインについて触れている


ラグビー邪面ゴルフ邪面:前作登場のスポーツモチーフの戦隊怪人。


グローブン:こちらは相手をノックアウトする魔球を投げる戦隊怪人(野球怪人)。


デーボ・スポコーン:こちらも一見スポーツマンと見せ掛けて反則行為を平気で行う卑劣漢である戦隊怪人で、登場回でも某ジャンプスポーツ漫画の台詞が出て来た。


滝沢あすか白鳥百合子:同時期の1時間違いの世界の登場人物で、2人の所属していた部活がテニス部だった。この怪人が出てきた同日に少しその事について触れられている。


入間銃兎:中の人が同じであり、「45」繋がりでもある。また、敵側に彼の所属チームのリーダーと同じ声の人がいる。


テニヌ:本編でやってた事が完全にコレ。

ディケイゴ:東映のテニヌパロ繋がり。

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