「ハハハハッ! 傑作、傑作! どんどん描いてやるマンガ!」
「発売前の本を勝手に読むのは悪い事マンガ。ふふん、買ってね~♪」
登場話:第28カイ!「週刊少年マンガワルド大図解!」
データだマンガ
身長/188cm
体重/276kg
世界/マンガトピア
名物/珠玉の生原稿
名産/フキダシプラカード、没原稿爆弾
概要だマンガ
トジテンドが人間界侵略の為に、漫画の世界「マンガトピア」を閉じ込めたマンガトジルギアをクダックに組み込んで、締め切り前に誕生したワルド。
ベレー帽を被った頭部は重なった原稿とペン立て・ペンという往年の漫画家のデスクを思わせる物。顔は簡略化された漫画原稿となっていて、よく見ると漫画の3コマ目の吹き出しが左目になっている。
一方、右腕へ吸い上げ型のペン、左腕にインク瓶の付いたガントレットを装着しており、白色の両手も相まって上腕を覆う手袋を着けた様にも見える。
更に台詞の吹き出しを象った杖「フキダシプラカード」も携行しており、これまで登場したワルドと比べて装備品の数が多め。
クダックの事は「アシスタント」と呼んでいる。
マンガトピアの力を悪用する事で、左腕よりインクを充填して右腕のペンから発射する光線「執筆スプラッシュ」を浴びせた相手を、自分が閃いた漫画の“珠玉の生原稿”に変える能力を行使する。
原稿に変えられた者は外界に対する抵抗は困難で、破られる・燃やされる等で原稿が破損すると、簡単に生命の危機に瀕してしまう。
但し自意識は残り、また外界を認識する事は出来る他、本人の発言や意思によって原稿に描かれた漫画の内容が変わり、吹き出しから声も聞こえるので、意思の疎通は可能。
また、コツさえ掴めれば移動や変身・戦闘等、原稿に変わる前の行動はほぼ制限無しに行える。むしろ身体が原稿(紙)に変わったリスクと利点を理解する事で、風に乗りながら敵の攻撃をかわし切り戦う等、元の身体よりも有利に動く事も可能。
尤も、こうした自身の能力の欠点をマンガワルドも理解している様で、「~マンガ」と言いつつフキダシプラカードへ書き込んだ台詞の通りの現象を起こす能力で原稿を手元に引き寄せて「製本」を行い、『週刊少年マンガワルド』なる雑誌を製作。これで原稿化された人々の動きを封じ、纏めて人質にする事で敵対者を牽制する戦術を取る。
これ以外にも、逃走用の技としてクシャクシャの没原稿を投げ付けて漫画仕立ての爆風を発生させる「没原稿爆弾」等の能力を有する。しかし素の戦闘力は低く、ツーカイザーとの直接対決では一方的に押されていた。
年相応の口調が特徴の創作家及び編集者を気取った性格で、自分が制作した雑誌を自画自賛する一方でそれを破く仕草をして原稿にされた人々の命を脅かす真似も平気で行う。
一方、自身が漫画の力を持つ為、面白い漫画に弱く、漫画を見付けるととそっちに気を取られて任務がそっちのけになってしまう弱点がある。
但しのめり込み度は漫画によって異なっており、人間界作の漫画では興味を引くも周りへの警戒を解くまでへ至らず、完全に気を逸らすには神作レベルの逸品を見せないとならない。
活躍だマンガ
バラシタラの手で誕生後、人間界に出撃して人々を執筆スプラッシュで原稿に変化させ回っていたが、セッちゃんの反応を元に程無くジュラン・マジーヌ・ブルーン、少し遅れて駆けつけたゾックスと遭遇。
ゾックス「へぇ…。お前、マンガトピアのギア使ってんのか」
「如何にもマンガ!この世界が舞台の最高の漫画を作ってやるマンガ。製本ッ!!」
すると、4人の目の前で製本を行って原稿を集め、週刊少年マンガワルドを製作・創刊し、交えた4人が皆を元に戻すべく原稿を奪おうとチェンジして向かって来るが、負けじとアシスタント(配下)のクダック部隊を呼び出し乱戦を誘発、その中から抜け出して見物としゃれ込む。
そして気付いていない内に、そろりそろりと忍び寄って本を奪おうとしたカッタナー・リッキーを「週刊少年マンガワルド」へ編纂して取り込み、怒って向かって来たツーカイザーも「おっと、近づいたら破くマンガ!」と破く仕草をして牽制した上、返し刃で放った執筆スプラッシュでジュランとマジーヌも原稿に変えてしまった(ブルーンはブルーンピッカーで防いだ為、武器だけが原稿化した)。
そのまま新しい原稿を製本しようとするも、並行世界の探索から帰って来た介人/ゼンカイザーから不意打ちの飛び蹴りを貰って転倒。
原稿をガオーン(介人と共に並行世界から帰還)とブルーンに回収された上、蹴飛ばされた衝撃で腕を痛め、「しまった、腕が…漫画家の命が~!!」と狼狽した所をゼンカイザーとツーカイザーに攻撃され掛けたので、すぐさま没原稿爆弾を投げまくって、爆風で怯ませた隙に逃走した。
その後、ゼンカイジャーはガオーンのアイデアでカラフルから持ち出した漫画を街中にばら撒き、それでマンガワルドを誘き寄せ、隙を突いて『週刊少年マンガワルド』を奪取する作戦を実行。
そして狙い通り、マンガワルドは「週刊少年マンガワルド」を傍らに置いて、拾った漫画を夢中で読み更けり、その隙に介人が近寄るも、既に罠だと気づいていた彼はさらりと介人に執筆スプラッシュを浴びせ、原稿に変えてしまう。
介人「ああ、バレた〜!皆、ごめ〜ん…」
「ハッハッハッ! こんな作戦に引っかかる俺じゃないマンガ。 面白い漫画を読ませてくれてありがとよ。丁度良い、残る2人も漫画にしてやるマンガ」
慌てて物陰から出て来たゼンカイジャーを嘲笑し、ガオーンとブルーンも漫画に変えようとするも、ここで上空に現れたクロコダイオーから「ヨッホッホーイ!」とゾックスの声が響き渡り、次の瞬間、大量の漫画の原稿が降ってきた。
「んっ?おぉっ!? こ、この漫画は……面白いっ!!次! 次はどこマンガ!? あぁ…何だこれは…! 面白過ぎて止まらん 続きが気になる! あぁ〜っ、罠だと分かっていても、止められんマンガ〜〜ッ!!」
原稿を手に取ったマンガワルドは、今まで読んだ中でも別格の面白さに完全に心を奪われ、ゼンカイジャーの存在も忘れて、次のページを探して舞い落ちる原稿を拾いまくる。
「続きは何所!?これか!? ああ違う!…これ…あっ!あった!どうなってんの、続き!」
ゾックス「漫画は貰ったぜ」
「あぁ!しまったマンガ! ……でも、やっぱり止められないっ…!」
面白いのも当然で、それはかつてゴールドツイカー一家がマンガトピアから強奪してきた、「珠玉の漫画コレクション」と呼ばれる、同世界でもお宝とされていた選りすぐりの至高の傑作だったのだ。
そして当然、この隙にゾックスがまんまと「週刊少年マンガワルド」を奪取してしまった。
「くっ…!やられた…!マンガトピアのギアを使う俺が、マンガトピアのお宝に惹かれるのは、もう……運命マンガ…!!」
ゾックス「後はサクッと、マンガワルドを片付けるだけだ」
こうして人質を奪還したツーカイザーとゼンカイジャーは一斉チェンジ。しかも原稿化された介人・ジュラン・マジーヌまでチェンジした上、そのままクダック部隊を原稿の姿のまま圧倒。乱入して来たステイシーザーも紙由来の身軽さで逆に翻弄した。
そして「貴様を倒せば残りも読めるんだな? 続き続き〜!!」と落ち着いて漫画を読むべく、ツーカイザーに単騎で挑んだマンガワルドだったが、単純な戦闘力の差は埋められず一方的に圧倒された挙句、止めの「ツーカイザー・ゴールドスクランブル」を叩き込まれて「連載打ち切り~!!」と言い残して敗北・爆散。同時に原稿にされた人々は元に戻り、「週刊少年マンガワルド」も消滅。最初で最後の創刊となった。
一方、残されたマンガトジルギアは「俺にも漫画を読ませろ!」と現れたクダイテストに吸収され、ダイマンガワルドが誕生した。
尚、戦闘前にバラ撒かれた「珠玉の漫画コレクション」の原稿は、戦闘そっちのけで集めまくったブルーンに全て回収されていたが、元々ゾックス達が盗んだ物だったので、戦いの後でヤツデに怒られ、解放されたマンガトピアへ返却させられている。
余談だマンガ
- 漫画(漫画家)モチーフの戦隊怪人は『忍者戦隊カクレンジャー』のムジナ以来、23年ぶり。
- 声を演じる野津山氏は今作がスーパー戦隊シリーズどころか特撮初出演となった。
また、ジュラン役の浅沼晋太郎氏や、30分前の『仮面ライダーリバイス』にてバイス役で主演している木村昴氏とは、『ヒプノシスマイク』の共演者繋がりである(もっと突っ込むとステイシー役の世古口凌氏も舞台版の出演者であり、演じたのが野津山氏のキャラと同じグループ所属のキャラ)。
関連タグだマンガ
- ムジナ(カクレンジャー):『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した漫画家怪人の先輩。こちらも漫画に対象者を閉じ込める能力を使った。
- ジャシンガー:『動物戦隊ジュウオウジャー』の怪人。撮影した人間を写真に閉じ込める能力を使い、その写真を集めアルバムを制作しようと企んだ。