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サイコロステーキ先輩

さいころすてーきせんぱい

サイコロステーキ先輩とは、漫画・アニメ『鬼滅の刃』に登場するキャラクターである名脇役の一人。
目次 [非表示]

CV:坂泰斗


お、丁度いいぐらいの概要があるじゃねぇか編集


那田蜘蛛山編で登場(漫画版5巻)。

主人公・竈門炭治郎及びその同期たちの先輩にあたる鬼殺隊員の少年。

おそらく年齢は2年間の修行を終えて15歳になった炭治郎より少し年上の16~18歳ほどだと思われる。

前髪を切り揃えた髪型が特徴。


本名不明。


村田をはじめとしたモブの一般隊士にもちゃんとした名前があるにもかかわらず何故か彼の本名だけは全く明かされていない。

鬼殺隊の最高責任者たるお館様こと産屋敷耀哉は全ての隊士の名前を把握しているために、連載中は何らかの機会で言及される可能性はあるかもしれない。

……と思われていたのだが『鬼滅の刃』本編が完結した今となっても先輩の本名は不明のままである。



その見事なご活躍編集


本編で最初に登場した十二鬼月姉蜘蛛に折檻を加えるのを見かねた炭治郎がその仕打ちを非難しているところに突如姿を現し、空気も読まず

「お、丁度いいくらいの鬼がいるじゃねぇか。こんなガキの鬼なら俺でも殺れるぜ

と余裕たっぷりな台詞を吐いた。


さらに「誰だ!」と問う炭治郎に対して名乗りもせずにべらべらと

「お前はひっこんでろ、俺は安全に出世したいんだよ。

 出世すりゃあ上から支給される金も多くなるからな。

 隊は殆ど全滅状態だが、とりあえず俺はそこそこの一匹を倒して下山するぜ」

と、まるで危機感のない自信ありげな笑みを浮かべた。


「だめだよせ!! 君では…」

と、炭治郎が制止するのも聞かず、斬りかかったが、

相手の実力を見た目だけで判断したのがいけなかった。


相手は下弦とはいえ十二鬼月に名を連ねる強豪。

一般隊士である先輩とは実力に雲泥の差がある。

顔面に蜘蛛の巣模様の線が走ったと思った次の瞬間、賽の目切りになった先輩の体はそのあだ名通りサイコロステーキの如く血飛沫を上げながらバラバラに飛び散り、惨たらしい殉職を遂げた。


 ………以上が彼の活躍の全てである。


この見るに堪えない体たらくから、誰が呼んだか

サイコロステーキ先輩」をはじめ「サイステ先輩」「コロステ先輩」「人柱」「肉柱」「賽柱

等々のあだ名がネット上で自然と定着していったのである。


先輩の登場シーンは漫画において、僅か4頁。

いきなり前振りも無く登場して上記のような小物臭い台詞を連発し、

「見た目だけで相手を侮る」

「聞いてもいないのに自分の目標を語り始める」

「楽に倒せそうな相手を選ぶ」

「安全に出世して金を手に入れたい」

「自信過剰で危機感がない」

「そこそこの成果を上げて帰還するつもり」


等々、ありとあらゆる敗北フラグもとい死亡フラグを綺麗に立てまくった挙句にそれら全てを瞬時に回収して無様に散る、そのお手本のようなかませ犬っぷりからわずかな出番で忘れがたい印象を読者に残した(余談だが村田も「ここは俺に任せて先に行け‼」とこれまたお手本通りの死亡フラグな台詞を放っているが、彼は無事生還を果たしている)


こうして彼は一躍鬼滅の刃を代表する名脇役の一人となったのである。


何なら累の強さを引き立たせる表現として「炭治郎の日輪刀が糸で折れる」等がこの前のシーンで既にあったために彼は出てきても出てこなくても何の問題もなく、結局役立たずの無駄死にとなってしまったわけだが、後述のように「一応役には立てたんじゃないのか」と彼を擁護する意見も少なくはない。


なお原作では上記のように「誰だ!」「だめだよせ!!君では…」と、(実力に問題はあるが)一応は先輩である彼に炭治郎は敬語も使わず、この時点で既に実力もある程度見切っていたと思われる台詞を口にしていたが(これについては炭治郎は匂いで相手の実力をある程度は見切れるため、先輩の実力をある程度把握していてもおかしくはない)アニメ版では「ちょっと待ってください!」「だめだよせ!!」と一応は先輩に対する敬語に改変されている。


スピンオフ作品「きめつのあいま!」では原作通り累と遭遇するが、「しこたま死亡フラグ立ってるからこのまま下山するぜ」とそのまま下山(原作では見られてすらいない累からも「何しに来たんだ」と言われた)。さらに山のあちこちを回っては(父蜘蛛冨岡義勇を見て)「柱がこっちを睨んできて怖い」(鬼を退治したしのぶを見て)「ここには鬼がいない」などとろくに戦わない優柔不断な姿勢を見せるが、しのぶから

「あなたみたいにやる雰囲気だけだして何もしない人が一番迷惑なんですよね」

と、えげつない毒舌を吐かれ、メンタルをサイコロステーキの如く切り刻まれた。


そして鬼滅ラヂヲの27回ではついに炭治郎役を務める花江氏と善逸役を務める下野氏からも『サイコロステーキ先輩』と呼ばれ、知名度は着々と広がっている模様


能力編集

実のところ、ほんのわずかな出番しかないため一般隊士としてはどれほどの実力の持ち主だったのかはやや不明瞭である。

呼吸法編集

彼の呼吸の流派や練度は明示はされなかったものの、日輪刀の色が変わっている様には見えない事から全集中の呼吸は習得していないか、習得していても色が殆ど変わらない程に練度は低かったと思われる。

よく見ると薄っすらと白色に変わってるようにも見える事から、おそらく適正は霞の呼吸

しかし、あの衝撃的なシーンを知るファンからは肉の呼吸だの賽の呼吸などと散々に言われている。


日輪刀編集

前述の通り彼の日輪刀の刀身は練度が低い事が一目で分かるほど色の変化が薄い他、拵についても角形鐔に黒塗りの鞘と飾り気の無い刀。


剣の実力編集

剣術の腕前もいささか疑問符がつき、漫画版の彼はいわゆる「下段の構え」をとった後に突進する描写となっているが(あくまで現実世界の日本剣道では)下段の構えは基本的に攻撃ではなく防御のための動作である。

アニメ版では「八相の構え」らしきものに変更されているが、こちらも実在の八相の構えと比較すると持ち手が左右逆

……というツッコミが読者・視聴者から浴びせられた(※)

いずれも架空の剣技に繋がる動きだった可能性はあるが、なにぶん先輩が登場してすぐに殉職してしまったためにもはや確かめるすべもない。

また、首の切断以外が有効打にならない鬼相手の戦いであるため、アニメ版の位置関係や地形で首を狙うにはあのように構える必要があったとも取れる。


※実際にはこの体勢を「逆八相の構え」「陽の構え」「逆陰の構え」等の名称で定義する剣術流派は少ないながらも存在し、暴れん坊将軍のような時代劇の殺陣にも登場したことはある模様。

有名どころでは漫画版鬼平犯科帳のエピソード「雲竜剣走る」で登場した必殺剣「雲竜剣」が左八相から繰り出される技となっている(原作及びドラマ版は描写が異なるので漫画版独自設定)。

血鬼術への対策編集

彼の台詞である「丁度いいくらいの鬼がいるじゃねぇか。こんなガキの鬼なら俺でも殺れるぜ」は言外に「自分の実力にとって丁度よくない鬼も存在する」事実があり、それについて判断を済ませた事を語っている。

ここから彼は既にいくらかは自力で鬼を「殺れた」経験を持っていそうな事、そしてその実力判断の基準は「累のガキっぽい外見」だけという事の2点が推察でき、仮にも過酷を極める最終選別を生き残ったことだけは確かである。

しかし、力を蓄えた鬼達は血鬼術を身に付け、外見では判断できない恐ろしさを持つようになる事は育手鱗滝左近次の教えを通じて読者/視聴者は知っての通り。最終試験前、つまり正式な隊士になる前の炭治郎ですら知っていた事である。

そうした危険性に全く警戒が足らない先輩は単純に頭が悪いのか、そういう相手と実際に戦った事がなく、そういう事を考えなくてもここまで生き残ってこれた程の強運の持ち主だったのかは定かではない。


しかしながら観察眼は抜きにしても蜘蛛の巣の罠に慌てふためく隊士達(村田を含めて)を他所に、堂々と一人で森を闊歩し下山する為に獲物を探していた点や人の死や隊士達が操られたりなど異常な光景に焦り一つ見せないのは現場慣れしてるとも取れ、意外にも隊士の中では古参だった可能性もある。


なお、鬼殺隊士としてあの錆兎真菰らが脱落した最終選別を突破しており、当然ながら一般人よりは何倍も屈強な肉体と優れた運動能力を備えていた筈である。

もしかしたら本来の実力が発揮できなかった、もしくは相手が悪すぎたのかもしれない……と言いたいところだが、最終選別の合格条件は「7日間生き残ること」なのでそれこそ「そこそこの鬼一匹を倒して下山」という彼の信条に沿うルールとも言え、むしろこの時の成功体験を那田蜘蛛山でも実践しようとした結果、あのような最期を迎えてしまったのだろうか(そもそも最終選別は強運があったり同期に高い実力者がいれば、この時点では実力が足りなかった者達でも合格できる事が既に実証されている)。


アニメでは「俺の隊は〜」と答えて下山すると言っているが、原作では「隊は〜」と全体的に指しており、もう自分しか居ないだろうと視野にいれて獲物を探していた事にもなるし、鬼殺隊には、成果無しに敵前逃亡及び生還する事が許されないなどというルールはないので、やはり成果無しでの敵前逃亡は自分の出世に響くという先輩個人の判断だと思われる。




他の隊士との温度差編集

鬼殺隊は鬼と命がけの戦いをする為の集団であり、その精神も戦いに怯む事のないよう鍛えられている。

また、鬼との戦いは犠牲無くしては無し得ないものであり、時には自らの命を投げ出し肉壁となる事も厭わない人物が大勢いるなど、その自己犠牲の精神は一般人と隔絶したものがある。

それらは偏に鬼を殺すという強い使命感から来るものであり、加えて鬼に対する恨みや怒りがその精神性の大きな支えになっている。


しかし、彼の言動から見て取れる性格と思考はおよそ一般的な鬼殺隊士のそれとは大きく異なっており、彼の目的は安全に出世する事であるがそれへの固執具合は尋常ではない(そもそもこういった姿勢や考え方の隊士が、鬼殺隊に存在する理由は後述する)。

「隊は殆ど全滅状態だが~」という台詞から周囲の死屍累々たる状況を把握している事は間違いないが、隊士が何人も殺されている事に対する怒りも悲しみも窺えない。

また、そんな危機的状況で聞かれてもいないのに自分の出世について語りだすという点も異常であり、炭治郎には「ひっこんでろ」と言ったのも「安全に出世」するためで炭治郎の身を案じての言葉ではない。

この通りこの男には仲間意識が皆無であり、その点だけでも隊士としては異質な存在である事が分かる。


上記項目では「既にそれなりに強い鬼と交戦経験があり、あるいはそういった鬼を仕留めた事もあるのではないか」と推察されている(そもそも最終選別を突破しているのなら鬼との交戦経験はあって当然である)が、なまじそういった実績があるためか、仲間の声にも耳を貸さないなど慢心が窺える。

もし彼が炭治郎の制止に耳を貸していれば、その死に様はもう少し変化していたのかもしれない。仲間に無関心な彼が即死したのは、仲間意識(相手に対する配慮)の差にあったと思われる。



再評価?編集

彼の活躍を振り返るにあたって最初に挙げられるべき最も重要な点が、累の奇策によって絶体絶命に陥った炭治郎が間一髪で間に合った冨岡義勇の助太刀で辛くも命拾いしたという事実である。

もし先輩が命を賭して稼いだあの数十秒間が無ければ、冨岡の救援は間に合わず、炭治郎もサイコロステーキ先輩と同じ末路を辿っていたのかもしれない。


また、彼は彼の所属する隊が累の家族によって全滅状態となったにもかかわらず、累と出会うまで傷一つなく生存し、村田のように単独行動となっても鬼に怯える様子も無く、手柄目当てとはいえとりあえず鬼を仕留めてから下山しようとしていたなど、これらの事からも彼がには遠く及ばないものの、実力・胆力共に鬼殺隊の中ではそれなりに経験を踏んだ実力者だった可能性は充分にある。


さらに、鬼殺隊はボランティア集団ではなく給料制の職業という設定が作中で初めて明かされたのも彼の「上から支給される金」発言による。すでに侍の時代ではない大正時代では、剣の腕に覚えがあっても、それだけでは一般社会で飯を食うのは難しいだろうし、「安定した給料が支払われる」「仕事は危険だが出世できれば裕福な生活が送れる」という福利厚生の充実した鬼殺隊は、「剣の腕に多少覚えがあるが生活に困っている人間」にとってまさに願ってもない職場であり、彼もそのために鬼殺隊に入隊したのかもしれない。

給料も、隊士階級最下位の「癸(みずのと)」で現在の価値で20万円くらいの額と決して悪くはない額が与えられる。そうした劇中設定の紹介とその奥行きを深める役割を与えられたキャラクターと見れば、なかなか価値のある存在と言えなくもないことはあり得なくもないかもしれない。


そして、これはフォローと言えるかは微妙な所だが彼が登場して散るまでの時点では炭治郎も累が十二鬼月とは気付いていなかった父蜘蛛が該当する鬼だと勘違いしていた)。それを考えれば彼が初見で累の見かけに油断してしまった事については仕方なかったと言えなくもないし、炭治郎はそれまで目にしていた累の姉蜘蛛への折檻と、その上で「恐怖によって縛られた家族の絆」について平然と語る累への戦慄と憤りもあって、上記で警告を行っている通り累の危険性についてはある程度認識はしていたものの、一方で父蜘蛛の所に1人で置いてきてしまった伊之助の救援にいち早く向かう事に対する焦りも抱き続けていた。

よって彼が先に身を以って累の実力をはっきりと示し、その流れで累こそが十二鬼月であるという本人の発言を引き出せていなければ「炭治郎が累の力を見誤って早々に殺されていた」という可能性も決して否定はできない。


那田蜘蛛山編後に行われた柱合会議では那田蜘蛛山の件でいよいよ白日の下になった一般隊士達の質の低下について議題に挙げられたが、先輩はその問題を象徴するような人物でもある。

柱合会議の席では、参考人として那田蜘蛛山の数少ない会話が可能な状態の隊士である村田が召喚されたが、彼曰く現地で階級が上の人間の指示に従わない者すらもいたらしく、その問題人物が先輩の事だった可能性が極めて高い(伊之助も村田の指示に反発しているが、彼は一般隊士の中でもトップクラスの実力者である上に炭治郎の仲介もあって結果的にはちゃんと指示に従っているので、これに該当しないと思われる)。


このように一般隊士の質が低下した原因は上記の通り大正時代という時代の変化によって鬼殺隊に参入する人材が増えた事で制御・統率が難しくなったためだとされている。

身内を鬼に殺されたから鬼に人生を狂わされたから代々鬼狩りをしていた家系の出身だからなどの高いモチベーションを持たずに、あくまで生活のための単なる稼業として鬼殺隊に入ろうとする人間が増えてきた影響も大きい。もっとも、自分の命を顧みずに鬼狩りに身を捧げる行為こそ、常人から見れば異常のそれである事は間違いないのだが。更に言えば、大正時代以前にも個人的な欲望で隊士となった者が存在していたが、彼の場合は最終的に先輩以上の愚行に走って鬼殺隊の足を引っ張っていた。

後にこの問題は一般隊士の引き締めと質の向上も目的とした柱稽古の実施で大幅に改善された。


そうした鬼殺隊の体制改善のきっかけを作ったのは紛れもなく先輩だろう。



アニメでのご活躍とその人気編集

先輩はその(ある意味)強烈な存在感から一部のファンの間でも根強い人気がある。


例を挙げるなら、

2019年8月3日に放送されたTVアニメ1期。

物語にあまり影響を与えない先輩の出番は丸々カットされてしまうのではないかというファンの不安を一掃するかのように第18話『偽物の絆』で華麗に登場し、無事責務を全うした。

登場時間はたったの40秒弱であるにもかかわらず、放送直後のTwitterでは作中屈指の人気キャラクターである冨岡義勇胡蝶しのぶらを押しのけて真っ先にトレンドに上がった


 ネット上でも

「登場して退場した男」

「出番だけはカットされなかった男」

「下山すると言って雲より上に登ってしまった男」

「存在感だけなら柱レベル」

と、なかなかの愛されぶりである。


それでも先輩の快進撃は留まるという事を知らず、翌年、2020年10月17日のフジテレビ地上波放送(ゴールデンタイム)でも先輩が登場した瞬間にSNSや実況板はとんでもないお祭り騒ぎとなり、Twitterのトレンドでは見事1位をかっさらって見せた。

記事)。


さらにさらに、1年後の2021年9月19日の放送では「食べ物の区分」で本編タイトルを追い抜いてトレンド1位という珍事を産み出した。


第2回人気投票でも223票で35位を獲得し、たった4ページ登場の名無しキャラとしては異常ともいえる大健闘を見せ、主要キャラの鱗滝左近次(201票・37位)より上位に君臨した。


なお累(236票・33位)には13票差で惜しくも敗北となってしまったが、やはり先輩が多くのファンに愛されているのだろう。


俺は安全に関連タグを追加したいんだ編集

鬼滅の刃 鬼殺隊 鬼殺隊士

 累に切り刻まれた剣士

こんなガキの鬼なら俺でも殺れるぜ

サイコロステーキ かませ犬

歩く死亡フラグ サイ累

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