「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
それは、誰よりも冷静に判断し、鬼を断つ者
プロフィール
階級 | 柱(水柱) |
---|---|
誕生日 | 2月8日 |
年齢 | 初登場時19歳 → 再登場時21歳 |
身長 | 176cm |
体重 | 69kg |
出身地 | 東京府 豊多摩郡 野方村(現:東京都 中野区 野方) |
趣味 | 詰将棋 |
好きなもの | 鮭大根 |
CV | 櫻井孝宏 |
演 | 本田礼生 |
概要
鬼殺隊の隊士で“柱”と呼ばれる最上級剣士の一人。「水柱」の称号を持つ。
鬼と化した竈門禰豆子が炭治郎を襲う現場に現れて、問答無用で禰豆子の頚を刎ねようとしたが、自分と刺し違えてでも妹を守ろうとする炭治郎と、その兄を庇う禰豆子の姿を見て刀を収める。
そして炭治郎に、恩師・鱗滝左近次の家を教え、鬼殺隊士として生きる道を示した。
『鬼滅の刃』という物語は、彼の判断によって始まったと言える。
人物
眉目秀麗、冷静沈着、更には十代にして“水の呼吸”を極めた剣才を有する。
炭治郎にとっては、水の呼吸の“育手”である鱗滝に師事した同門の兄弟子に当たる。
那田蜘蛛山編で多くの鬼殺隊士がそうであるように、人を殺した鬼に対しては一片の慈悲も見せず、「人も鬼もみんな仲良くすればいいのに」と嘯くしのぶに対しても「無理な話だ 鬼が人を喰らう限りは」と淡々と返している(逆に言えば人を食べない限りは共存が可能とも取れる)。
まず前提として鬼殺隊士達は大切な人達を殺され、鬼に対して怒りと憎しみを持っている人達の集まりなので、ここで生かす選択をした冨岡義勇が鬼殺隊では異質なのである。
同時に、冨岡以外の柱であの場で禰豆子を助けるという決断に至る者はいないだろう。
初対面時から炭治郎に好意的だった煉獄杏寿郎や胡蝶しのぶでさえ、鬼である禰豆子を即座に殺していた事は疑いようもない(炭治郎だけへの同情や慰め、身の振り方の面倒見等で済む話だったら、むしろ不死川実弥や伊黒小芭内といった人達の方が親身になったかも知れないが)。
…と、上記の説明のみならばクールなエリート美青年に見えるが、その実態は非常に口数が少なく(本人曰く「話すのが嫌い」)、コミュニケーションが致命的な程に出来ない所謂コミュ障男である。(公式ファンブックで子供時代に精神病院に連れていかれる程、周りに否定されて話すのがトラウマになったのもあると思うが)
同僚の“蟲柱”・胡蝶しのぶからは「天然ドジっ子」と認識されており、那田蜘蛛山では一連の言動を指して、「そんなだからみんなに嫌われるんですよ」と痛烈な指摘を貰っている。
対する義勇は 「俺は嫌われてない」と強く否定しており、無表情なため傍目には分かりづらいもののショックを受けていた様である。
後に、これまでの言葉足らずが常態化した結果が「嫌われている」発言に到った事が判明する。基本的には「説明」という行為を省き、口喧嘩はすぐに切り上げ、口より先に手が出るという、何を考えているのか分からない人物として認識されているらしい事が窺える。しかし、当の義勇本人が不和の原因を全く理解していないので改善の兆しも無い。
そもそも、鬼化した禰豆子を人間に戻すという炭治郎の決意を認めてからも、
「鬼化した妹を人間に戻すためには他の鬼との接触が必要」
↓
「これから鬼と関わることが増える上に、いつ暴走してもおかしくない禰豆子からの自衛の為にも、鬼と戦うための力が炭治郎には必要」
↓
「ならば鬼殺隊に入るしかない」
↓
「最終選別を突破できるだけの実力をつけるために、優秀で理解のある育手に会わせねば」
…とここまでの過程をまるまるすっ飛ばし、自己紹介すらそこそこに鱗滝に会いに行くよう炭治郎に伝えており、冨岡の説明不足は一話から全開であった。
ただし、炭治郎の嘆願に厳しい言葉を向けながらも心中では彼の奮起を願い、力を付けさせる為に鱗滝の下へ導くなど、行動の端々に彼らの行く末を案じる優しさがあった。
それは義勇が紹介状に「“突破”して“受け継ぐ”ことができるかもしれません」としたためて、炭治郎が水の呼吸を極めて次代の本当の水柱(※)となる可能性を示唆していた事からも読み取れる。
柱合会議では、禰豆子が人に害をなせば即座に責任を取り師と共に切腹する覚悟である事を手紙で表明した。
また、鱗滝の教示を受けていただけあって、咄嗟の状況での判断力に極めて優れている。
これは後の最終局面における極限状態で最善の選択を瞬時に決断した事で、改めて柱としての高い経験と実力を知らしめる結果となった(柱古参の1人としての面目躍如だと言える)。
(※)“本当の水柱”の真意については、「過去」の項にあるリンクを参照(ネタバレ注意)
容姿
176cmという当時としてはかなりの長身。整った顔立ちに切れ長でハイライトの無い青い瞳をしている。
悪く言えば目が死んでいる。(幼少期や鱗滝の下で修行をしていた頃にはまだハイライトがあったが、最終選別中に起こったある出来事がトドメを刺した。詳しくは錆兎の欄を参照。ネタバレ注意。)
背中まで無造作に伸ばした黒髪を首のあたりで一つに結び、隊服の詰襟の上から、右半分が無地・左半分が亀甲柄の羽織を着用している。
作中ではこの羽織から伊之助は義勇の事を「半々羽織」と呼んでいるが、正式には片身替と呼ばれる仕立てである。
その他
好物は鮭大根。
外伝(詳細は下記)では、これを前にした義勇が背を向けたまま効果音付きで光が溢れるほど喜色を表し、それを目にしたしのぶと店主がドン引きする様子が描かれた。
苦手なものは動物。
昔犬に尻を噛まれたので苦手とのことだが、外伝では一応触れてはいる。
ついでに歩行音は「てちてち」である。
どういう音なのかは謎だがちゃんと足音としてそう聴こえるのだという。
過去
単行本は最終選抜と錆兎の関係しか書かれず、柱達の中では過去が余り語られていない。
鱗滝に拾われる以前は鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録質問コーナー「どのような経緯で鱗滝の下へ?」で書かれている。
子供の頃は姉の蔦子と共に病死した両親の遺産で生活していたが、姉の祝言前日に鬼に襲われる。
義勇自身は姉に庇われた事で一命を取り留めたが、姉はそのまま鬼に殺されてしまった。
その時、幼い義勇はありのまま「鬼が姉を殺した」と言ってしまった事で周囲からは心を病んだと思われてしまい、遠方の親戚の医者の下へ連れて行かれる事となったが、途中で逃げ出し遭難。
その後は、鱗滝の知り合いの猟師に拾われた事で鬼殺隊を目指す事となり、鱗滝の元で出会った同い年の錆兎と仲良くなり、共に修行に励み、最終選別に臨むが……(ネタバレ注意)。
能力
身体能力
鍛え抜かれ選び抜かれた鬼殺隊士の身体能力は常人の比ではなく、更に後述の「全集中の呼吸」により瞬間的なブーストをかける事で、鬼と渡り合える程の身体能力を得る事が可能となる。
柱内での腕相撲ランキングでは5位。順位は高くないが腕力自体は強い部類に入る(また、3位から6位には然程腕力差は無いとの事)。
柱内での俊足番付では6位で、水柱らしく水の流れるような流麗な走り方をするが、そこまで速いという訳ではない。
余談だが、胡蝶しのぶは俊足番付4位である。那田蜘蛛山で義勇がしのぶを捕らえる為に強硬手段に出たのも、単純な速度では完全に負けていたからである。
しかし義勇は当初、時透無一郎や悲鳴嶼行冥や伊黒小芭内の様な飛び抜けた鬼才や、環境と家柄と家系のコネがある煉獄杏寿郎や宇髄天元や胡蝶しのぶ、更に甘露寺蜜璃や不死川実弥の様に特殊な体質等に恵まれていた訳ではなく、
最終選別の時点では雑魚鬼にやられて重傷を負い、その後気絶する程の力しか無かった。
その能力を開花させたのは、本人の血反吐を吐く程の鍛錬と努力の結果に他ならず、その努力の凄まじさは煉獄からも“努力家”として認められていた程である。
さらに本人の性格的に単独での任務も多かったらしく、柱内では古株なのもあって、豊富な実戦経験やそれに基づく高い判断力を有している。
ちなみに鬼殺隊に入って間もない頃を描いたドラマCDでは、触手を操るという手鬼の下位互換のような能力の雑魚鬼に手こずり、咄嗟の判断ミスで取り逃がしてしまう等、実力不足と未熟さが滲み出ていた。
防御に長けた水の呼吸を修め、拾壱ノ型「凪」を編み出しただけあって、どちらかと言えば攻めよりも受けや守りに強い。
現柱内でも腕力・機動力共に飛び抜けてはいないものの、極めて堅実かつ安定した実力を持っている。
全集中・水の呼吸
著しく増強させた心肺により、一度に大量の酸素を血中に取り込むことで瞬間的に身体能力を大幅に上昇させ、鬼と互角以上の剣戟を繰り出す呼吸術。
その中でも義勇は元水柱の育手・鱗滝左近次の下で“水の呼吸”を修め、柱に上り詰めるまでに技を鍛え上げている。
壱ノ型~拾ノ型
全集中の呼吸の基本となる五大流派の一つで、変幻自在の歩法を主体とした柔軟で対応力に優れた受けの型。
ただし、一般隊士である炭治郎と柱である義勇では、同じ技でも鋭さ疾さが桁違いであり、全ての技が必殺級の威力を誇る。
その技の冴えは、嘴平伊之助が傷一つ負わせる事が出来なかった大鬼の体をいとも簡単に斬り裂き、自信過剰な彼に『一太刀の威力が違う、天地ほどの差がある』とまで言わしめた程である。
詳細は水の呼吸の項を参照。
拾壱ノ型 凪(なぎ)
義勇自身が編み出した独自の奥義。
受けの型である水の呼吸を極めた義勇が辿り着いた極致。
詳細は該当記事を参照。
装備
鬼殺隊士として、日輪刀と隊服を支給されている。
日輪刀
詳細は個別記事を参照。
別名“色変わりの刀”と呼ばれ、持ち主によって刃の色が変わる。義勇の刀の色は深い水色で、彼が“水の呼吸”に高い適性を有している事を示している。
拵については、鍔は亀甲形で赤紫色の縁取りがされており、柄は白い柄巻に赤紫色の柄頭を備える他、鞘は黒塗りで金色の鐺が付いている。
彼が振るう日輪刀には初登場時から元の所に「惡鬼滅殺」の意匠が刻まれており、この時点で最高位たる“水柱”の座に就いていた事が分かる。
隊服
背中に“滅”の字が描かれた、黒い詰襟。
特別な繊維でできており、通気性が良く、濡れ難く燃え難い。雑魚鬼の爪や牙ではこの隊服を裂く事すらできないほど頑丈。
常に身に着けている羽織は右半分が姉の、左半分が錆兎の形見であり、これらは「家族の死」及び「友の死」という過去からくる自戒の証である。
鎹鴉
名は「寛三郎」という事が、20巻のおまけページで明かされた。
詳細は個別記事を参照。
活躍(アニメ派はネタバレ注意)
初登場は第1話。作中で最初に登場した鬼殺隊員でもある。
炭売りの少年・竈門炭治郎が鬼化した妹・竈門禰󠄀豆子に襲われている状況に駆け付け、禰󠄀豆子を討ち取ろうとするが、妹を失いたくない炭治郎は必死に禰󠄀豆子を庇う。最終的には土下座してまで禰󠄀豆子を殺さないよう懇願されるが、義勇は尊厳を捨ててまで命乞いをするその惨めな姿に激怒。
直後に炭治郎から持っていた斧で切りかかられるが難なく対応し炭治郎を気絶させる。
しかし切りかかってきた炭治郎は囮であり、突撃する直前に斧を上に投げ、自身は斧を振りかぶっているかのように見せかけるという高度な戦闘技術によって時間差で落下してきた斧に直撃しかける。
その後、気絶した兄を庇う禰󠄀豆子の姿を見たことで「この鬼は他の鬼とは違う」という確信を持つ。
しばらくして目を覚ました炭治郎に鬼を倒したいなら育手・鱗滝左近次のもとへ向かうように伝え、その場を去った。
鬼殺隊員が大勢死亡したという知らせを受けて蟲柱・胡蝶しのぶと共に出動し、伊之助を圧倒していた父蜘蛛を瞬殺。
その後は下弦の伍・累に追い詰められていた炭治郎のもとへ助太刀に入り、自身が編み出した水の呼吸の拾壱ノ型で累の奥義・「刻糸輪転」を完封。
動揺する累の眼前に瞬き一つの間に到達し、型も使用しないただの斬撃で斬り伏せた。
撃破後の会話で炭治郎が以前助けた炭売りの少年と同一人物であることに気付いた。
直後にしのぶの攻撃から鬼である禰󠄀豆子を庇った為にしのぶと揉めるが一旦は中止され、その件については柱合会議で話し合うこととなる。
鬼である禰󠄀豆子を庇ったとして隊律違反で処分されそうになるが、「禰󠄀豆子が人を食った場合は鱗滝と義勇が腹を切って詫びる」という旨の誓いや、不死川実弥の挑発に耐え抜いて見せた禰󠄀豆子の活躍もあり、処分は免れた。
原作の蝶屋敷編では登場しないが、アニメ版では炭治郎達が無限列車へ向かう直前に蝶屋敷前で炭治郎と会話するシーンが追加されていた。
- 無限列車編
終盤にて煉獄杏寿郎の訃報を鎹鴉に伝えられたが、「そうか」の一言で済ませ、任務へ向かった。
- 遊郭編
炭治郎の独白のシーンで一瞬だけ出演。
半天狗とのシリアスな戦闘シーンの最中に一コマだけ食事中の義勇の様子が差し込まれていた(アニメ版ではこの義勇の描写はカットされている)。
- 柱稽古編
当初は柱稽古に参加する気はなく、「俺は水柱じゃない」「俺はお前たちとは違う」といった(一見よく分からない)理由で辞退。他の柱達(主に風柱と蛇柱)とは一時的に険悪な雰囲気になった。
しかし義勇の異変を察した産屋敷耀哉から頼まれてやって来た炭治郎の粘り強い説得や、親友との大切な思い出を取り戻したことで再起し、柱稽古に参加する(順番は最後)。
最初に自分のもとへ到達した炭治郎(炭治郎より先に柱稽古に参加していたカナヲも参加していた可能性はあるが、明確な描写は無い)としばらく談笑(主におはぎと不死川関連)や手合わせを行う。
しかし程なくして鬼舞辻無惨が産屋敷邸を襲撃するという事件が発生したため、稽古を中断して産屋敷邸に駆け付け無惨と対峙するが、鳴女の血鬼術によって無限城へと誘われる。
キメツ学園
ギャグ(ボケ)担当である。
3巻にて設定が明かされた。担当教科は体育。
生徒たちから血も涙もないと恐れられスパルタすぎてPTAから苦情が出ている。別名、キメツ学園の最終兵器(リーサルウェポン)。
教育委員会が動くかもしれないと言われていて、少しやばいとの事。
番外編の四コマでは「髪を黒く染めないから」という理由で、善逸に強烈なビンタを喰らわせている。
次回予告枠でのアニメ版では善逸のみならず、堂々と校則違反を行う炭治郎(ピアス)・伊之助(制服シャツ未着用)にも目を付けている。
ちなみに数学教師の不死川実弥とは2人して並ぶ二大スパルタ。そしてこの世界でも犬猿の仲らしく、(不死川が怒るとのこと)不死川の良識を無くさせる相手だと宇髄に思われているらしい。授業中に生活指導として生徒を追い回し廊下を走るため授業を中断しよく彼が怒っている。
公式ファンブックに掲載された特別描き下ろし漫画では、昼休みに一人で非常階段に座り昼食を摂っているという、本編同様のボッチぶりを披露していた(炭治郎からそれについて指摘された時は、「俺はボッチじゃない」と否定している)。それでもバレンタインのチョコ獲得数は31個を誇っているあたり、やはり美形は得という事か。
小説第二弾「片羽の蝶」に掲載された「中高一貫☆キメツ学園物語!! ~パラダイス・ロスト~」では、文化祭にて、眩暈と吐き気が止まらなくなり死傷者が出ると言われている殺人兵器級のバンド「ハイカラバンカラデモクラシー」の演奏により、阿鼻叫喚の大規模な集団中毒が引き起こされ、学校関係者が次々と倒れていく中
「あれほど心に沁みる歌詞を、俺は生まれて初めて聞いた。」
とただ一人曲の余韻を噛み締めるかのように感動し「ハイデモ」のうちわを振りながら熱い涙を流し聴き入っていた。
なお以下は彼が感動しているハイデモの歌詞である。
「なんでお前に彼女がいて俺にいない♪何が悪かった〜〜前世か?なんか罪犯したか〜〜〜〜♪冷たくしないで、それ拳銃で腹撃つのと一緒だから〜♪きもいとか無理とかやめてそれナイフで刺してるよ〜〜言わないで!察するから♪空気は読めるんだ俺〜〜〜♪」
「空気は読めるんだ俺…」
阿鼻叫喚。悲鳴をあげ倒れゆく生徒たち中で、熱い感涙の涙を流し1人ボソボソと歌詞を口ずさんでいた。
これ以降、冨岡義勇は生徒たちからさらに恐れられるようになったとのこと。
一体この歌詞のどこが彼の心に沁みたのか、その鋼鉄の涙腺が何故崩壊したのかは、未だ謎のままである。
小説第三弾「風の道しるべ」に掲載された「中高一貫☆キメツ学園物語!!〜ミッドナイトパレード〜」では、食べながら喋れない設定がそのまま引き継がれ黙ったまま大好物の鮭大根をつまんで夢中になっていた。
相変わらずのマイペースぶりに宇髄は呆れていたが、その後生徒達から聞いた怪談話の真相を確かめる為、胡蝶カナエの除霊に夜の学校に調査に行くことになった時には何故か“キラキラと輝く笑顔に、別人のように爽やかな好青年に豹変しており宇髄をドン引きさせた。
これにはちゃんとオチがあるのだが、話の結末でその恐ろしい真相を知った宇髄はさらに戦慄することになる。
体育教師であり、生活指導。違反者を見つけると拘束の後反省文の執筆と没収品の返品を確約するか、違反者が別の教室まで逃げきるまで追い掛ける(その際不死川や注意広告で廊下は走るなと突っ込まれている)。
事情があれば温情も見せることがあり、炭治郎の遅刻を駅員さんからの一筆を提示されて許し(ただし放課後悲鳴嶼との会話で便乗が発覚した善逸については翌日締めた模様)たり、迷い猫だと思われていた茶々丸の連れ込みを黙認したり、誤ってパジャマ通学をしてしまった炭治郎と善逸と伊之助を事情を聴いた上で不問にしている。
昼食にピザを出前で頼んだ杏寿郎に鴉経由でお裾分けを届けられるなど気を配られていたり巻末オマケの自己紹介で三名が揃って体育を得意科目に挙げていたことを喜んでいたりしている部分もある。
ちなみに勤務している妻達から食事事情を聞いた宇髄に「ドン炭水化物」とあだ名をつけられて以来食堂や購買は使っておらず、昼食は付近のコンビニで購入している。
産屋敷理事長にはキメツ学園に雇ってもらった恩があるようで「アホみたいに執拗な指導」に関しては「秩序を守るためなら多少の憎まれ役を引き受ける覚悟は出来ている」という動機がある。生徒達もそれを理解しているようで人並みに慕われており、特に炭治郎は禰󠄀豆子と共に裏山で遭難寸前のところを助けてもらったために「あのときの先生」と毎日会えて感慨深い模様。
語録
名言
第1話で炭治郎に言い放つ。
後述の迷言が出るまで彼の代名詞的台詞であった。
- 「俺が来るまでよく堪えた 後は任せろ」
那田蜘蛛山編にて有言実行。
神回を経て炭治郎が倒し切れなかった敵を瞬殺し、柱の格を見せつけた。
また、この台詞は単なる労いではなく、相手がかなり体力を消耗していると見抜いた上での台詞とも解釈出来る。
- 「己の怪我の程度もわからない奴は 戦いに関わるな」
同じく那田蜘蛛山編で伊之助をあしらった時の台詞。
「こいつに勝てば俺が一番」といきり立つ伊之助をジト目で見つめ、「修業し直せ 戯け者」と叱咤。
直後、彼を縄で縛って木に吊し、その場を去りながら発言した。
尤も、歩くのが速すぎて肝心の伊之助に聞こえていなかったが。
迷言
- 「俺は頭にきてる 猛烈に背中が痛いからだ よくも遠くまで飛ばしてくれたな上弦の参」
猗窩座の蹴りを食らった後の発言である。あくまで背中が痛い。ただそれだけの理由である。そしてそのまま痣を出した。
これまでに無い強敵を前にして放たれた言葉。
義勇の重度の口下手さが良くわかる。
- 「これを簡単と言ってしまえる簡単な頭で羨ましい」
柱合会議の席で産屋敷あまねと時透無一郎との痣と体温についての話の最中体温が39℃で痣が出るという事に「そんな簡単なことでいいのかよォ」と言い放つ不死川実弥に対しての一言。
どう考えても不死川を煽ってるようにしか聞こえないセリフ。当然ながら不死川は怒りの目線を向け、伊黒も蔑むような目で冨岡を睨んだ。
不死川「何だと?」
冨岡「何も」
実は冨岡自身は不死川を煽るつもりはなく、あくまで「飲み込みが早くて羨ましい」という賞賛の意味で発言したらしい。しかし言葉選びが下手すぎた為、不死川を怒らせてしまったのである。
- 「あまね殿も退室されたので失礼する」
「六人で話し合うと良い。俺には関係ない。」 柱合会議の途中なのに勝手に帰ろうとする義勇。
即座に実弥から「おい待てェ 失礼するんじゃねェ」と突っ込まれ今後の予定も話される。しのぶからは「冨岡さん理由を説明してください。流石に言葉が足りませんよ」と言われ全員から引き止められた。
- 「俺はお前たちとは違う」
上のセリフの後に発した言葉。
言葉足らずにも程がある他、一見よくわからない返答。
案の定、不死川から「気に食わねえぜ・・・前にも同じこと言ったなァ冨岡・・・俺たちを見下してんのかァ??」と誤解され、ガチギレされるハメに。
真の意味についてはこちらを参照。
- 「あれは確か二年前の…」
那田蜘蛛山で竈門兄妹を庇ってしのぶを押さえ込んでいた際、しのぶから理由を問われた時の第一声。
「鬼はあの隊員の妹で、俺が育手を紹介した。お館様に話を通してある。理由は兄を襲わず逆に庇ったから」と要点だけ伝えたら良かったのに、彼らとの出会いから話そうとした為、しのぶから「そんなところから長々と話されても困りますよ。嫌がらせでしょうか。」と遮られてしまった。
- 「俺は嫌われてない」
詳細はリンク先を参照。
- 「俺は水柱じゃない」
同じくリンク先を参照(ネタバレ注意)。
- 「いえ 非公式の組織です」
『冨岡義勇外伝』より。詳細はリンク先を参照。
- 「鬼殺隊 冨岡義勇です…」
同じく『冨岡義勇外伝』より、村人からの「その腰物(刀)は…?」という質問への答え。「ダメだ話通じねえこいつ…」「警察呼んだ方がいいんじゃないか?」と村人に返される。
まるで会話になっていない。
外部出演
モンスターストライク
2020年2月14日から始まったコラボイベントでは、コラボ専用ガチャからの排出キャラとして登場。
味方が当たってきた時に発動する攻撃、友情コンボはかなり使い勝手がよくこれだけでも当たりキャラといえる性能だったが、極めつけは彼の持つチート級のストライクショット(必殺技)。
水の呼吸 拾壱ノ型 凪で敵の攻撃を完全に無力化する。
たとえそれがHPを一瞬にして吹き飛ばす即死級攻撃であったとしてもダメージをゼロにするのだ。
この代用の利かない性質に加えて素のステータスも高いことから鬼滅の刃コラボガチャの中で最も当たりのキャラと言われることも。
モンストの最高難易度クエスト、轟絶の一角、モラルで大活躍したことも一因だろう(というか、最高レアで登場した炭治郎としのぶはまだしも、レアリティが落ちる善逸と伊之助すらもメッチャ強いが……)。
また、モンストはコラボイベントの際に原作の必殺技などを忠実に再現することに定評があるのだが、それは義勇も例外ではなく、前述の「凪」も、アニメ版での演出を忠実に再現したものとなっていた(このリンク先の動画の3:43頃から)。
白猫プロジェクト
2020年4月29日から始まった鬼滅コラボイベントでもプレイアブルキャラとして登場。
コラボガチャで入手可能であった。
当初は炭治郎たちに一歩譲る性能であり、イベント中、炭治郎たち三人を合わせたより強いとのセリフがあるにも拘らず物足りないものがあった。
しかし5月1日に修正され、後述の凪使用中は一切ダメージを受けないなど大幅に強化され、柱にふさわしい性能になっている。
反面、白猫内でも「俺は嫌われてない」と言ったり、ネタキャラ的な要素があったりもする。
アクションスキルとして水の呼吸のうち、肆ノ型 打ち潮と拾壱ノ型 凪を使用可能。
前者は敵をすり抜けてダメージを与え、かつバリアを張ったりHPを自動回復する。
後者は敵攻撃を通常は回避できないデンジャラスアタックも含め使用中一切受けない、かつスキル解除時に大ダメージを与える。
更に即死回避などのオートスキルをもち、鬼滅コラボのみならず白猫全体でもかなりの当たりキャラとなっている。
また、コラボイベントのひとつ「おいでませ鬼殺隊」にて、同声優がCVを担当するヴァイス・グリーガーと共演。
『クールな美青年』かつ『コミュニケーションが得意ではない』点が共通しており、"不審者ではないことを証明するために勝負する"というおかしな議論に発展してしまう。
ちなみに、ヴァイスのモチーフ武器のスキル名は「精神統一の呼吸」である。
グランブルーファンタジー
2020年12月8日から始まった鬼滅コラボイベントでは水属性の召喚石(!)として登場する。
特筆すべきは「火属性ダメージ70%カット」というコラボ召喚石でも破格の性能である。
火属性相手の強敵ではその真価を発揮してくれるだろう。また地味ながら「敵の強化を1つ打ち消す」、いわゆるディスペル能力も持つあたりに破格ぶりが窺える。
プレイヤーが率いる騎空団の総合的な実力が問われる「バブ・イールの塔」などでも活躍を期待できるだろう。
1つしか手に入らず、一度使用すると再使用に12ターン要するのが欠点なので、同様にダメージカット効果のあるガブリエルやカーバンクル・ガーネットと組み合わせて隙を減らしたい所。
因みにエレメントにすることは出来ない為、冨岡義勇は砕けないのである。
更に合体召喚も「俺が来るまで/よく堪えた」で対応可能な上に、非常に使い勝手の良い性能である為、戦闘中に色々奇妙な文章が出来ることとなった。
(余談としてルシフェルの声と同じくアニメ版ではCVを櫻井孝宏さんが担当している。サンダルフォンのCVである鈴村健一さんは伊黒小芭内のCVを務めており謎の繋がりを感じる‥)
コトダマン
水属性・英雄族のコラボユニットとして登場。
すごわざ「水の呼吸 拾壱ノ型 凪」はタゲ取り効果を付与するもので、確実に敵から狙われるようになる代わりに特性効果によって義勇が攻撃された時に低確率ながら通常わざで反撃するというもの。
わざ・すごわざのいずれもダメージ量は同じなので、カウンターが決まった時の威力はかなりのものとなる。
その他のコラボ
劇場版『銀魂_THE_FINAL』の入場者プレゼントとして銀魂の作者空知英秋が描いた炭治郎と柱達のイラストカードが配布されるという笑撃のコラボ企画が実現。
義勇は某マヨラーの真選組副長を思わせる風貌で描かれており、空知がおふざけ無しのガチで描いた絵の為クールイケメン度がかなり増している。
余談
外伝
TVアニメの放送開始に合わせ、2019年4月1日発売の週刊少年ジャンプ18号において、義勇を主人公としたスピンオフ作品『鬼滅の刃 冨岡義勇外伝』(作画・平野稜二)が掲載され、後に最終巻と同日に『鬼滅の刃-外伝-』として単行本化された。
原案作品主人公
『鬼滅の刃』の原型ともなった読み切り漫画にして吾峠先生のデビュー作、『過狩り狩り』
その主人公・ナガレは、義勇によく似た雰囲気をしており(特に義勇の初登場時)、彼の原型だったのではないかという声があるので、一部読者からアナザー冨岡と呼ばれてる。
単行本表紙の裏話
鬼滅の刃[小峠呼世晴画集ー幾星世ー]に掲載されている裏話によると、鬼滅の刃の単行本において作者念願のキャラクター単体の表紙を飾ったのが丁度義勇が表紙の5巻から。
単行本のデザインを統一する為に、5巻の表紙デザインにはかなり悪戦苦闘したとのこと。
義勇の隊服の袖が青みがかっているのは単に黒一色では寂しかったからだという。
その他
2018年47号掲載の修行時代の錆兎と義勇を描いたカラーイラストについては、当時は錆兎の方が身軽だったため地から浮くようなイメージ、逆に義勇は力の籠ったどっしりとした感じをイメージして描いたと語られている。
作者が意図して描いたのかは不明だが、最終決戦ではこの構図によく似た場面がある。
画集の新規描き下ろしイラストの一つに善逸が主人公の空想物語である「善逸伝」27巻あたりのイラストが載っており、義勇は炭治郎と共にイノシシのボスである伊之助に洗脳され、猪鼻をつけ凶悪な笑みを浮かべる手下になってしまっている。
その姿は上半身裸に原始人風(?)の装飾を身につけた野生的な出立ちの伊之助仕様である。
人気投票結果
紙面において行われた第1回人気投票では4位に輝いている。
他のベスト5のメンバーが竈門炭治郎、我妻善逸、竈門禰豆子、嘴平伊之助といずれもレギュラーキャラであることを考えると、彼らの中に食い込めたのは快挙であると言えよう。
また、連載終了後に結果が発表された第2回人気投票では、実に13281票もの票を獲得して2位と、さらに順位が上がった。
(過去にはアニメ雑誌の人気投票にて、アニメキャラクター総合ランキングで1位に輝いたこともある)
このことから一部の読者からは「同僚には嫌われているが読者には嫌われていない男」という何とも言えないあだ名をつけられている。
再放送特別版大正コソコソ噂話<義勇編>
無限列車地上波初放送を記念して「竈門炭治郎立志編」が再放送された際の大正コソコソ噂話では何の前触れもなく子供時代の義勇が初登場し、視聴者をザワつかせた。
炭治郎が義勇の過去を鱗滝から聞いたという前提で、義勇の実の姉蔦子のことや、かつて自分に稽古をつけたくれた錆兎のことにも触れ、錆兎の着物の柄と義勇が着ている羽織の柄が似ていることを疑問に思うなど、先でアニメ化される予定の柱稽古編の要素が早くもアニメで盛り込まれた(アニメ勢にとってはネタバレになるため、鱗滝に救われた後の詳しい経歴までは明かされていない)。
「那田蜘蛛山編」放送後のコソコソ噂話では、炭治郎が義勇の好物が鮭大根だと知り手料理をふるまったり、しのぶが義勇を指でつついてからかったりしている。
(炭治郎からもらった鮭大根はもらった直後は相変わらずの無反応だったが、炭治郎達に見えないよう背を向けた状態でパクパクと頬張り、最後には幸せそうにニコリと微笑んでいた)
対人関係
公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』で、柱内での互いの印象と打ち解け度が明かされた。
義勇の打ち解け度は30%と最下位であり、記憶障害を負っていた故に無感情だった当時の無一郎より低い。
一匹狼で無表情な上で無口、口下手な為に、憂いている様な雰囲気な為、他の柱の面々からは心配されていたり一部では酷い誤解をされている状態である。
冨岡義勇の世話役兼ツッコミ疑惑がある。
彼女の方が鬼殺隊士としては後輩である上に歳下なのだが、義勇を天然ドジっ子だと思っている為に、圧倒的に言葉が足りない義勇をフォローしつつ、毒舌ながらも的確な指摘をしながら気にかけてくれている。
胡蝶しのぶも天然な面がある為、天然ドジっ子の評価は冨岡義勇は説明を省く、口下手な為に意志が伝わず胡蝶しのぶが勘違いで天然ドジっ子と評価した可能性もある。
冨岡義勇は性格的に一匹狼、コミュ障で周りのサポートもほぼ無く天然ドジっ子なら生き残れない状態だろう。
冨岡義勇外伝においても行動を共にしており、ボケ(冨岡義勇)とツッコミ(胡蝶しのぶ)のような関係性の二人を見る事ができる。
このスピンオフにおいても、義勇が好物の鮭大根を出された際には発光する程の笑顔(残念ながら笑顔自体の描写は無い)になり、それを見たしのぶは謝りながらも「こっちに顔を向けて食べないでもらえますか」と気味悪がるなど、気安い関係性である。
ちなみに同外伝では、「俺たちは鬼殺の“柱”だ」と、珍しく柱という立場に対する責任感を感じさせる言葉で彼女を気遣い鼓舞しようとしたが、いつもの言葉足らずはそのままだったので、しのぶには上手く真意が伝わらなかったばかりか、「煙に巻かれているみたい」と返されてしまった。
義勇から見たしのぶは「よく話しかけてくれる。真面目で努力家。顔色が悪いことがある」。
しのぶから見た義勇は「もう少し喋った方がいいと思う」。
義勇と同い年の柱で、柱としては後輩にあたる。
まさに水と油の関係であり、犬猿の仲(実弥が一方的に義勇を嫌っている)。
公式で実弥が義勇を嫌っていると明言されている程で何かしらのウマが合わない(小説・「笑わない君へ」によると義勇は一応彼を怒らせている自覚はある模様)。
実弥から拒絶や衝突、何かしらタイミングや馬が合わない事が多々であり、炭治郎同様に過去には接触禁止令が出された事もある。
義勇から実弥へ印象は「怒りっぽい」。
実弥から義勇への印象は「嫌い。自分はあなたたちとは違いますみたいな感じが鼻につく」との事である。
自身のコンプレックスを克服して以降の義勇は彼と仲良くしたいと思っており、実弥の好物であるおはぎを渡せば「仲良くなれると思う(ムフフ)」と、同じく実弥と上手くいっていなかった弟弟子の炭治郎と共に一方的に仲良くなる作戦を画策している。(原作では実弥が怒り喧嘩になるから誰か止めてと、地の文から、アニメでは「ヤメトケ!バカ!」と、鎹鴉からツッコミを入れられているが)
実弥と同じく義勇と同い年の柱で、柱としては後輩にあたる。
義勇が使う水の呼吸の派生である蛇の呼吸の使い手。
水と油の関係その2(小芭内も一方的に義勇を嫌っている)。
義勇から小芭内への印象は「悪口言われて悲しい」。
小芭内から義勇への印象は「嫌い。拙者不幸でござるみたいな顔しててムカつく」。
嫌っている一方で、最終決戦では義勇と連携して彼の窮地を小芭内は一度救っており、義勇の方も(未遂に終わってしまったが)小芭内の窮地を救おうとした。
義勇の一つ歳下であり、柱としても後輩にあたる。
元弟子である蜜璃と共に無口な義勇にも積極的に話しかけていたらしく、彼の訃報が届いた際の義勇の反応は「そうか」の一言のみだったが、悲しい表情をしていた。
柱腕相撲ランキング・柱俊足番付では、僅差ではあるが彼の方が上手。
義勇から杏寿郎への印象は「好き。よく話しかけてくれる」
杏寿郎から義勇への印象は「声が小さくて聞き取りづらい!努力家!」
胡蝶しのぶに続く柱で二人目の女性剣士。
『話しかけやすい柱上位三名』の解説によると、元師匠の杏寿郎と共に無口な義勇にも積極的に話しかけていた模様。
炭治郎の柱合裁判が始まる前の産屋敷邸にて、他の柱と物理的に距離を取っていた義勇に「冨岡さん、離れた所に一人ぼっち。かわいい!」とときめいていた。
義勇から蜜璃への印象は「隣に立つ時などはいつも話しかけてくれるが、肌を出しすぎだと思う」
蜜璃から義勇への印象は「無口。もじもじして可愛い」。
義勇の二つ歳上であり、柱としても先輩にあたる。柱の中では行冥と並んで義勇と最も付き合いが長い。
現柱の中では古参同士なのだが、不死川や伊黒程ではないとはいえ義勇に対しては悪印象の方であり、公式小説によると過去には義勇のその勤務態度から衝突した事もあったという。
同エピソードでの義勇の不信任についても肯定的だった。
義勇から天元への印象は「自由な感じが少し羨ましい」。
天元から義勇への印象は「根暗!いつも葬式みたいな顔して辛気臭い」。
現柱最年長にして最古参。必然的に柱の中では天元と並んで義勇と最も付き合いが長い。
彼は義勇を誤解する事なく、口下手であるという事は見抜いて接していたようだが、それでも義勇の態度は看過しきれないものもあり、公式小説によると過去には義勇のその勤務態度から衝突した事もあったという。
義勇から行冥への印象は「尊敬している。ちょいちょい話しかけてくれる。優しい人。好き」。
行冥から義勇への印象は「流石に口下手すぎ。暗い。胡蝶と話すのが楽しいらしい」。
義勇から見た無一郎は「あんまり話したことない」。
無一郎から義勇は「置き物みたい」。
無口な者同士故か、あまり会話したことはなかったようだ。
因みに、無一郎からの印象で無機物に例えられたのは義勇だけである。
また、「無口」「身内を鬼に殺された」「既存の呼吸の使い手で、独自の型を編み出した」「炭治郎と共に上弦と戦った」「大根を使った料理が好物(義勇は鮭大根、無一郎はふろふき大根)」という共通点が存在する。
関連イラスト
関連動画
2021年に発売予定の 【鬼滅の刃ヒノカミ血風譚】では、対戦型バーサスモードのプレイアブルキャラクターとして義勇も参戦する。
このゲームでは「肆ノ型・打ち潮」や義勇が独自に編み出した技「拾壱ノ型・凪」の他、アニメ本編ではまだ未公開となる「弐ノ型・水車」、「拾ノ型・生生流転」など、義勇が様々な水の呼吸を披露しており、
掌底打ちのような力技で対戦相手を吹き飛ばす新要素も追加されている。
また「まさかの勢力も!」と銘打ち新たに公開されたのはなんと鬼滅の刃の現代パロディー【キメツ学園】に登場する、体育教師兼風紀指導員の冨岡義勇、竈門炭治郎、竈門禰󠄀豆子の三名。大正時代のフィールドで戦ってはいるものの現状どういった位置付けかは不明だが、凄まじい剣幕でホイッスルを吹き鳴らし生徒指導室に呼び出すなど、このゲームにおいても義勇のスパルタ熱血指導ぶりは健在のようだ。
関連タグ
冨岡義勇誕生祭(誕生祭タグ)
主人(鬼殺隊当主)
産屋敷耀哉(97代目当主)
師匠
“柱”
同門(水の呼吸組)
同期
家族(故人)
その他
兄弟子 クール 口下手 コミュ障 天然 コンプレックス サバイバーズ・ギルト 水属性
表記揺れ
富岡義勇(正しくは‟富”ではなく‟冨”)
リンク先ネタバレ注意
『無限城決戦編』及びその後(以下、ネタバレ注意)
※「無限城決戦編」は『鬼滅の刃』の最終章に当たる為に、見出しからのネタバレ(当キャラの生死含む)防止目的であえて下記のように表示している。
ネタバレA | 無限城内部での対「上弦の鬼」戦。 |
---|---|
ネタバレB | 鬼の首魁「鬼舞辻無惨」との最終決戦及び「真の最終決戦」。 |
ネタバレC | 無惨を倒した後の話。 |
公式ファンブック第二弾のネタバレ | 本編中で明かされなかった事など。 |
ネタバレA
無限城での決戦時では、近くにいたことで同じ場所に落とされた炭治郎と共に雑魚鬼を蹴散らして進む最中、突如として現れた“上弦の参”猗窩座との対決に臨む。
猗窩座からはその剣技を流麗だと称賛され、執拗に名前を聞かれる。義勇自身もこの戦いで極限状態になった事で痣が発現し、既に痣が出ていた者を除けば、無限城戦で初めて痣が発現した隊士となった。痣は彼の極めた水の呼吸を現した流水のような模様で、左頬に発現した。
しかし猗窩座は痣により速度が上がった義勇に即座に順応し、全ての型を出し尽くさせた後に日輪刀を真っ二つに折る。その後「終式・青銀乱残光」を放たれ、凪で致命傷は逃れたものの深手を負ってしまうが、義勇が戦っている間に透き通る世界に入った炭治郎により猗窩座の頸を斬ることに成功。しかし猗窩座の体が崩れることはなく、そのまま戦いを続行し炭治郎を失神させ、トドメを刺そうとする。
義勇は折れた刀で必死に炭治郎を庇い、猗窩座から更に攻撃を受けても尚立ち上がり「俺は…まだ…生きてるぞ…!!」「炭治郎を殺したければ まず俺を倒せ…!!」と食い止めようとする。その姿は、猗窩座のある記憶を呼び起こすことになる。
何とか猗窩座を撃破した際は、炭治郎と共に失神してしまった(とはいえ、すぐに回復したが)。
ネタバレB
ついに復活した鬼舞辻無惨に炭治郎と共に初めて対峙。義勇も相当な怒りに達していたが、炭治郎に落ち着くようにと促した。
鳴女の死後、崩壊する無限城から脱出し、他の柱や後から合流した善逸、伊之助、カナヲと共に覚醒した無惨に立ち向かう。日輪刀は折れ、体も疲弊しきった状態での連戦だったが、他の柱達からの助けを得て、「まだやれる!! しっかりしろ!! 最期まで 水柱として恥じぬ戦いを!!」と改めて強い決意を固めた。
代わりの刀を投げてくれた実弥と協力し、互いの日輪刀を打ち合わせる事で赫刀を発現させる。
だが、無惨の全方位攻撃で右腕を失う重傷を負わされてしまう(義勇が腕、悲鳴嶼が左脚を失ったのは、二人が無惨の攻撃から後輩達を庇ったからだと後に伊之助が明かしている)。
そうして一時は瀕死状態となるが再び立ち上がり、無惨に食い下がる炭治郎の刀を共に握り赫刀を発動させた。
それにより無惨に致命傷を与えることに成功するが、最後の足掻きで肥大化した無惨に吸収されそうになったところを炭治郎に突き飛ばされ、炭治郎だけが取り込まれてしまう。
無惨を倒すのと引き換えに炭治郎が命を落とした(と思われた)時には、彼を前に泣き崩れながら「また守れなかった。俺は人に守られてばかりだ……。許してくれ」「すまない 禰󠄀豆子。すまない…」と自責の言葉を零している。炭治郎だけでなく、この場にいない禰󠄀豆子にも謝罪していることから、義勇が竈門兄妹に対し強い思い入れがあったことが窺える。
しかし、その後の真の最終決戦にて、唯一その場で動けた柱として満身創痍でありながらも優れた判断力を示し事態の対処にあたった。この戦いにおいて犠牲者が一人も出なかったのは、義勇が最後まで片腕で刀を握り続け、仲間達を守ったからだと言える。
炭治郎が初めて出会った柱は義勇であり、長く繰り広げられた戦いにおいて炭治郎が最後に関わった柱も義勇だけであったというのも運命的な因果を感じさせる。
ネタバレC
無惨によって鬼にされた炭治郎が人間へと戻り、ようやく全てが終わった後には長かった髪をバッサリ切っている。また柱の中では、不死川実弥と並んで最終決戦を生き延びた柱になった(元柱だという事を除けば、先に柱を引退した宇髄天元も生き残っている)。
鬼殺隊解散後は、衣装が隊服と羽織を合わせた姿から書生服に変わっている。
最終話(205話)では子孫であるスイミングスクールに通う小学生、冨岡義一が登場した。
(彼は子孫であり、あくまで彼の転生ではなく冨岡義勇とは別人である為、詳細はリンク先を参照)
公式ファンブック鬼殺隊見聞録弐では「子孫にあたる」と修復された。
最終巻に追加された補完エピソードでは、満開の桜並木を歩きながら穏やかな微笑みを浮かべ、その瞳には温かな光が宿っていた。
加えて最後の柱合会議ではあれ程不仲だった不死川と互いに笑顔を交わしており、同じく追加されたその後の炭治郎達の様々な思い出が描かれた場面の中には、不死川と並んでうな重を食べている義勇の姿が描かれているなど、不死川とは無事に和解できた様である。
鬼殺隊見聞録・弍のネタバレ
最終巻後に発売された鬼滅の刃公式ファンブック第二弾『鬼殺隊見聞録・弍』では、義勇に関する秘話が短編漫画と大正コソコソ噂話によりいくつも追加されている。
本編終了後を描いた炭治郎達の近況報告書では、鬼殺隊解散後の義勇は生家に戻った炭治郎と手紙のやりとりをしていて、その文面からは穏やかに笑うようになった義勇の心境の変化や、楽しく過ごしている様子などが読み取れる事から、炭治郎はそれがとても嬉しいと語っている(ちなみに、炭治郎は以前から義勇に近況報告の手紙を送り続けていたが、心を閉ざしていた当時の義勇からの返事は無かった)。
また意外な事に宇髄の一家とも随分親しい関係になっているようで、炭治郎への手紙には最近一緒に温泉に行って楽しかったと綴られていた(実際のところは、宇髄と宇髄の嫁三人も含めた混浴状態だった為、気まずそうに彼女らに背中を向けていたのだが……)。
その後は宇髄家に生まれた赤ん坊を抱かせてもらうなど、その交流は長く続いていたようだ。
他にも、無惨との最終決戦後に血と斬り傷でボロボロになってしまった義勇の羽織は、禰󠄀豆子が綺麗に繕って、元通りにしてくれていた事がわかった。
その為に、義勇が予備に残しておいた姉蔦子と錆兎の形見の羽織の生地は殆ど無くなってしまったのだが、義勇は羽織を繕ってくれた事に深く感動して、禰󠄀豆子に山ほどの贈り物(着物、洋服、宝石、髪飾り等)を渡して感謝の意を伝えている。しかし、その事がきっかけで善逸からは敵認定されてしまったらしい。
無惨、そして鬼になった炭治郎との戦いの後で、不死川同様に義勇も昏睡状態になり一時危険な状態に陥っていたのだが、禰󠄀豆子が繕い直した羽織を義勇に掛けて、どうか意識が戻ってきてほしいと毎日願い続けてくれていたのだという。