「まあ そうなのですか 可哀想に では――…苦しまないよう 優しい毒で殺してあげましょうね」
それは、誰よりも軽やかに舞い、毒を刺す者
プロフィール
概要
竈門炭治郎が水柱・冨岡義勇の次に出会った、二人目の柱である。
不死に近い人喰い鬼の数少ない弱点である、藤の花から精製した特殊な毒によって鬼を滅殺する。
容姿
薄紫色に染まった毛先と後頭部に着用した蝶の髪飾りが特徴的で、我妻善逸曰く、「それ(顔立ち)だけで食べていけそう」と評するほどの大変な美人。
体格に関しては、身長151cmに対して体重37kg、BMI値が16というかなりの低身長低体重である。
しかし現代でも、一部のモデルや芸能人の値でこれに近い者もいるので決してありえない数値ではない。更にBMIが低くても、体脂肪率によっては痩せすぎとはならない場合もある。
また、作中舞台である大正時代は現代に比べ栄養価の高い食品が少なく、高カロリー・高タンパクを摂取できるハイカラで珍しい洋食などは普及し始めたばかりである。
人物
蝶のように優雅に舞い、蜂の様に毒の刃を鬼に突き刺す剣士
常に微笑みを絶やさず、平時には誰に対しても丁寧な口調で話すおしとやかな淑女。
「人も鬼もみんな仲良くすればいいのに」と口にして、鬼を前にしても『和解』の言葉を紡ぐ平和主義者のように振舞う。
しかし、彼女の提案する『和解』とは目玉をほじくりだしたり、内臓を引き摺り出したりという凄絶な拷問に耐え、罪を償った上でならばという、如何に不死の鬼といえども到底受け入れ難い惨たらしいものであり、実質的には挑発に過ぎない。
この『和解』の条件もまた、その苛烈な内容に反して鬼に対してにこやかに告げていたために、当初、しのぶはおおよそまともじゃない人格の持ち主のように思われていた。
しかし、実際はそのような人物ではなく、しのぶがこのような言動をするようになったのには、実姉である胡蝶カナエが鬼を哀れみ、鬼との友好を信じていたことが深く関係している。
鬼殺隊を支える女傑
剣士であり医師であるその特殊な立場故に、柱として数多くの鬼を滅殺する負傷した隊士達の治療を担当しており、他にも鬼に有効な毒の開発、事後処理部隊隠(かくし)”の統率、後進の訓練等々、その役目は多岐に渡る。
その柔和な笑みと物腰から多くの隊士に慕われ、上述の人面蜘蛛にされた人々を治療する様子を見た善逸は、『女神』のようだったと述べている。
また、治療のみならず、藤の花を精製した鬼を滅殺できる特殊な毒を独自に開発しており、後に鬼を人間に戻す薬と対無惨用の薬の研究を珠世との共同で行った際も、珠世を感心させる程の高い医術の才能を見せている。
両親が薬の調合をする仕事をしていた彼女は己も医学・薬学に精通し、自身の私邸「蝶屋敷」にて負傷した隊士たちに治療を担当している。
那田蜘蛛山では鬼の血鬼術によって人面蜘蛛に変えられてしまった隊士たちを発見ごとに診察し、即座に薬を調合するなど、鬼殺隊専門の医師とも言える。
彼女がいなければ多くの隊士たちが命を失っていただろう。
まさに彼女は鬼殺隊に無くてはならない医師である。
後輩への面倒見も良く、継子の育成(全員女性)にも熱心に携わっていたのだが、手塩をかけて育てた教え子達は鬼の手にかかって次々と殉職し、現在は義妹の栗花落カナヲを一人残すのみとなっている。
それ故に当初はカナヲを死の危険が常につきまとう鬼殺隊士にするつもりなど全く無かったが、そんな自分の心配に反してカナヲが独断で最終選別に参加、ほぼ無傷で合格してきたために、止む無く姉の流派である花の呼吸を改めて教授している。
このように何人もの継ぐ子を育て上げただけあって後輩への指導も大変上手く、
蝶屋敷での機能回復訓練にて同世代の女性であるカナヲに敗北し続け、すっかり意気消沈してサボるようになった伊之助には
「できて当然ですけれども」
「しょうがないです。できないなら」
とわざとらしく煽り、
確かな才能はあるが努力嫌いな善逸には
「一番応援してますよ」
と言葉巧みに煽て、うまい具合に両者の性質を見抜き、向上心を誘発して訓練を再開させている。
彼女の「人と鬼が仲良くできればいいのに」というのは、元々は姉の言葉である。
四年前、しのぶが14歳の時、その強さと優しさを兼ね備えたまま柱にまで上り詰めたカナエさえもまた、とある上弦の鬼の手にかかり、しのぶの目の前で事切れた。
愛してやまなかった姉が鬼の手で無慈悲に殺され亡くなる姿を見て、しのぶの心は怒りと悲しみに引き裂かれたのである。
口では「鬼と仲良く」と言っておきながら、命乞いをする鬼に対してあえて惨いとしか言い様のない和解方法を和やかな表情で話し、それを拒絶されてから殺すという事を行っていたのはこのような理由からであり、彼女の中で、鬼を殺す事に対する大義名分を作るためでしかない。
それ故、鬼に対し哀れみの心を忘れない炭治郎と、人を喰わない鬼の禰豆子という姉の理想を体現したような存在である竈門兄妹には強い可能性を感じており、炭治郎におそらく初めて語るであろう自らの過去と心中を吐露し、
「炭治郎君、頑張ってくださいね。どうか禰豆子さんを守り抜いてね」
「自分の代わりに君が頑張ってくれていると思うと私は安心する、気持ちが楽になる」
と、生前の姉の願いと自らの夢を兄妹に託した。
過去
※以下、アニメ未放映分のネタバレを含む為、原作未読者注意
カナエとしのぶは幼い頃に鬼に襲われて家族を殺されており、彼女達だけは間一髪のところを、悲鳴嶼行冥に命を救われている。
小説版第2巻「片羽の蝶」によると、隠によって親戚の下へと送られ、悲鳴嶼のおかげで損傷は少なく済んだ両親の亡骸を納棺した後に、姉妹は隠から命の恩人の名前と住まいを聞き出し、鬼殺隊に入隊する為に押し掛け弟子となって、家事手伝いをするようになった。
両親の仇を討ち、自分達のような境遇の人間を少しでも減らしたいと熱望する胡蝶姉妹に、親戚の下で普通の娘らしい暮らしを送る事こそが幸せだと悲鳴嶼は諭すが、二人は頑として聞き入れず、根負けした悲鳴嶼は二人に試練を課した。
その後、悲鳴嶼の試練を乗り越えた姉妹は彼に認められて、彼が紹介した育手の下で別々に修練を積む。そして最終選別で再会した後に、共に最終選別を潜り抜けて、鬼殺隊に入隊する。
生前の父親から「重い荷に苦しんでいる人がいれば半分背負い、悩んでいる人がいれば一緒に考え、悲しんでいる人がいればその心に寄り添ってあげなさい」と姉妹がよく言いつけられていた事から、悲鳴嶼は二人の両親が優しく勤勉で誠実、そして娘達を深く慈しんでいた事を察している。
ちなみに、カナエによるとしのぶは両親と共に暮らしていた頃から、庭に生えていた薬草から独学で薬を調合するなど、薬学に関する凄まじい才能を発揮していた。
カナエが17歳で亡くなる直前にしのぶへ遺した言葉は、鬼殺隊を辞めて普通の女の子として長生きして欲しいという、かつて悲鳴嶼が姉妹に諭した事と同じものだった。
しかし、しのぶは決して鬼殺隊を辞めず、やがて藤の花の毒を開発し、かつての姉と同じ柱になる。
カナエの葬儀以降、しのぶは常に笑顔を浮かべるようになる。
しのぶの笑顔は、姉が自身の笑顔を好きだと言ってくれたこと、そして常に優し気な笑みを浮かべていた姉に起因するのだが、それは心からの表情ではなく、穏やかな笑顔の下には、鬼に対する激しい「怒り」と「憎しみ」が常に渦巻いており、その裏にある憎悪の深さはあの不死川実弥にも匹敵するほど。
両親を殺され、姉を殺され、妹同然だったカナヲ以外の継子の少女達も殺された上に、そんな自分と同じく大切な家族をことごとく奪われた蝶屋敷の少女達の悲しみも見てきたしのぶの中には、最早どうしようもない程に鬼に対する拒否感があったのだが、一方で、それでも亡き姉の「鬼は哀れな存在」「鬼とも仲良くする」という夢を追いかけなければならないという、強い使命感にも囚われてもいた。
溜まるばかりの鬼を憎む気持ちを隠して余りにも聖人過ぎた姉の理想を追いかける、という相反する複雑な心持ちのまま微笑みの仮面をかぶり続けること自体が、皮肉な事に耐え難い呪縛となってしのぶの精神を疲弊させていたのである。
単行本7巻の番外編にて、カナエ存命中の時系列での胡蝶姉妹と後に継子となるカナヲとの出会いが、同じく番外小説「片羽の蝶」では鬼殺隊に入る前の彼女が描かれた。
この頃のしのぶは、現在とは対照的に常に眉間にしわを寄せたしかめっ面で、とても勝気で行動に移るのも早い。名前も付けられず縄で連れられたカナヲを見かねた姉の意を汲み、金銭を路上にばら撒く事で人売りの気を逸らした隙にカナヲを連れ去るという、大胆かつ直情的な行動をとっており、これが“本来の性格”と思われる。
なお、もっと幼い頃は両親が大好きで甘えん坊だったという(カナエ談)。
苦手なものは犬や猫などの毛の生えた生き物とのこと(アニメ版21話『大正コソコソ噂話』より)。
能力
身体能力
鬼を殺す毒を独自に開発して柱にまで上り詰めた人物で、当然ながら剣士としても最高位の柱に相応しい技量の持ち主なのだが、小柄な体躯故に筋力が足りず、自らを「柱の中で唯一鬼の頚が斬れない剣士」とやや自嘲するが、振る筋力が弱い分、押す・突く筋力がズバ抜けて強く、
特に己の弱さを熟知し、ひたすらに磨き続けたその突き技は瞬間的な速度において水の呼吸の突き技である「漆ノ型・雫波紋突き」を上回るほどであり、現柱の中でも高い瞬発力を誇る。
上弦の弐からも「今まで戦った柱の中で一番速い」と評されている。
また、腕力は弱いが優れた脚力を持ち、柱内での俊足ランキングでは4位と高順位。作中でも数メートルの高さの樹上に軽々と飛び越えてて移動するなど、身軽で機動力にも優れている。
全集中 蟲の呼吸
詳細は上記のリンク先を参照。
体格に恵まれない女性であるしのぶは、上述の通り鬼の頚を落とすには筋力や斬撃の重さが足りないが、幻惑的な脚運びの突き技特化の型により、毒に濡れた刃を振るう。その戦い方たるや、まさに「蝶のように舞い、蜂のように刺す」。
なお、呼吸法は姉が用いていた花の呼吸(水の呼吸の派生)から更に自身に適したスタイルへと派生させた独自の流派である。その為か、技名が伊之助同様「~ノ型」では無く、「~ノ舞」となっている。
藤の花の毒
しのぶが、本来ならば日光と日輪刀による斬首でしか滅殺できない鬼を殺せるように、鬼が嫌う藤の花から抽出・調合した特別製の猛毒である。
僅か50mg程度の量で鬼を死に至らしめる強力な毒性を誇るこの毒を、しのぶは何種類も調合・用意しており、後述の日輪刀に仕込んで鬼の強さや性能によって的確に使い分けている。この独特の戦法から、一部の者はしのぶを「毒使い」と呼ぶ事もある。
一方で、下手に毒を乱用すると毒の成分が見切られ分解されるという弱点があり、最悪の場合は無惨を通じた鬼の情報共有能力で鬼に毒を克服されかねない、諸刃の剣と言える。それを防ぐ為に、調合や種類を定期的に変えたり、無暗に手の内を見せないなどの対処が必須となる。
また、戦闘や相手によってその都度毒の調合や種類を変える必要があるという事は、当然ながら毒そのものや薬学についての専門的知識も必要とされる。即ちこの毒を用いた戦法は、事実上専門家であり開発者でもあるしのぶ本人にしか使えない。
装備
鬼殺隊士の基本装備として日輪刀と隊服を支給され、鎹鴉を宛てがわれている。
日輪刀
しのぶの日輪刀は、刀鍛冶の里の長である鉄地河原鉄珍が自ら製作した一刀。刀身は反りが極めて浅く、鋒と鍔元付近を残して物打の部分を大きく削ぎ落した細剣のような特殊な形状をしていて、刀身を通じて毒を注入出来る(前述の通り、一度に注入可能な量の毒は50mg程度)。
刀の刃元の面積が小さい為に、「惡鬼」「滅殺」の文字は刃元両面に分けて彫られている。
拵については、鍔は水色の地に橙色の縁取りが成された蝶の羽を思わせる意匠。鎺、縁頭、鮫皮は橙色で、柄巻は緑色をしている。鞘は白塗りで上側の中間部分には金色の線が入っており、前方と後方には花と思われる複雑な紋様が彫られている他、金色の鐺と口金が装着されている。
又、鞘に納める事で仕込む毒を変えたり調節できるからくり仕掛けにもなっている。この仕組みは、しのぶと刀匠である鉄地河原しか知らないらしい(アニメ20話『大正コソコソ噂話』より)。
隊服
他の柱や鬼殺隊と同様の黒い詰め襟を、しのぶの体格に合わせて作ったものを着用。
実は当初、甘露寺蜜璃と同様の露出度が高い隊服を渡されたが、しのぶは燃え難いとされるそれを用意した隠の目の前で油をかけて火をつけて燃やした。以来、しのぶは蝶屋敷の女子隊員たちに同対策として油とマッチを持たせている。
余談だが、彼女は小柄な割になかなかメリハリのある体付きをしており、着ていたら似合ってはいたかもしれない。
常に着ている羽織は蝶の羽の模様が描かれたもの。元々は今は亡きカナエが身に着けていた姉の形見であり、姉に比べて小柄なしのぶにはやや丈が合っていないが、広い袖がひらひらと蝶の羽のようにはためく様は何とも優雅である。
鎹鴉
雌鴉で、名前は「艶(えん)」。
原作では、炭治郎からの頼みで煉獄に連絡を取る際に登場している。
TVアニメでは未登場だったが、劇場版にて無限列車の被害報告をする姿が見られた。
小刀(個人所有)
草鞋の裏に仕込んでいる小刀。材質や毒が仕込んであるかは不明。
対人関係
那田蜘蛛山での討伐任務の時、当初しのぶは禰豆子が義勇を襲う鬼と勘違いし襲い掛かるも、義勇に止められる。柱合裁判で詮議にかけられた時も、口下手な義勇に代わってフォローにまわり、兄妹の処遇が決定した後は蝶屋敷に保護している。
鬼に対しても慈悲の心を持つ炭治郎と、人を襲わない鬼である禰豆子というカナエの生前の願いを体現した兄妹の存在に、しのぶは救われていたようだ。
嘴平伊之助
山育ちの野生児故に、人間としてのルールやモラルを知らない伊之助を笑顔で叱っており、伊之助もしのぶには逆らえない(曰く、「怒るとすげー怖い」)。伊之助に言い聞かせる為にしのぶは指切りの歌をよく歌っており、それが伊之助の中の朧げな母の記憶と重なり、伊之助は彼女のことを「自分と何か縁のある人物」ではないかと勘違いして、機会があれば聞こうと考えていた。
このために、唯一しのぶの名前は間違えずに呼んでいたようである。
蝶屋敷の“妹たち”
柱には各々屋敷が与えられており、しのぶはかつて花柱であった姉・カナエが主人を務めた蝶屋敷を姉の死後14歳で受け継ぎ、自身が蟲柱となった後もそのまま使用している。
鬼によって家族と家を失った幼い少女たちや、前線を離れた元少女剣士の神崎アオイに薬学や医術を伝授し、看護師として蝶屋敷で住み込みで働く彼女達のことを、実の妹のように可愛がっている。親に虐待を受け、自分の意思で物事を決められなくなったカナヲの身を案じていた他、カナヲが鬼殺隊に入ろうとした時は姉と共に反対していた。
以前はカナヲ以外にも継子が少なくとも三人以上いたが、鬼との戦いで殉職している。
最終決戦が始まる少し前に、彼女とその珠世の付き人である愈史郎を蝶屋敷に迎え入れ、共に無惨を含めた対鬼用の毒物と薬物の研究および開発を行った。
当初は、いくら事実上の同志とはいえ、鬼である珠世に対して憎悪と殺気を隠しきれなかったらしく、それに対して愈史郎もしのぶには警戒心剥き出しであり、珠世はそんな二人の間に挟まれてオロオロするなど、かなりピリピリした状態だった。しかし、珠世の協力のおかげで自身の研究が完成した事もあり、後にしのぶは珠世を指して「すごい“人”でした」と、彼女のことを鬼ではなく人間として認めている。
柱内での評価
公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐にて柱内での互いの印象と全体的な打ち解け度数が明かされた。しのぶは85%と高い度数を誇っている。
また、その優しい笑顔と穏やかな口調から、話しかけやすいランキングで第3位に選ばれている。他の柱からの信頼も厚い模様。
しのぶから見た義勇の印象は「もう少し喋った方がいいと思う」、義勇からみたしのぶの印象は「よく話しかけてくれる。真面目で努力家。顔色が悪いことがある」。
同じ柱であり同じ任務に就くことが多々あるためか、しのぶは義勇に協力的な面があり、口数が少なく言葉が足りない故に盛大に誤解される義勇を度々フォローしている。
しのぶは義勇を「天然ドジっ子」と思っているらしい(ちなみに義勇の方が年上で、鬼殺隊士としても先輩である)。ただ、本人は認めていないが実はしのぶ自身も天然なので、他人のことを言えなかったりする。
現柱内では、お互い唯一の同性。
しのぶから見た蜜璃の印象は「大好き。明るくて可愛いから」、蜜璃から見たしのぶの印象は「とっても可愛い! 私の方がお姉さんだけどしのぶちゃんの方が落ち着いてる。女の子同士で一緒にもっと遊びたいけど時間がないの~」。
しのぶは蜜璃によくハイカラな料理を教えてもらっているとのこと。蜜璃は一歳歳下ながら自分より落ち着きのあるしのぶを頼っており(鬼殺隊士としてはしのぶの方が先輩である)、手紙で恋愛相談などもしているが、この件に限ればしのぶの助言はあまり役立たなかったであろうことが推測される。
同じ柱であり、幼少期のしのぶとカナエを救った命の恩人。
しのぶから見た行冥の印象は「心から尊敬している」、行冥から見たしのぶの印象は「繊細。無理をしがち。冨岡と話すのが楽しそう」。
鬼殺隊入隊前の胡蝶姉妹は、過去の一件から人間不信な所のあった悲鳴嶼のもとへと押しかけていた時期があった。カナエ曰く、しのぶはまだ十代だった当時の悲鳴嶼を「おじさん」呼びしていたとのこと。
悲鳴嶼は当初、普通の女性として生涯を終えるよう姉妹を諭したが、二人が自らの課した試練を乗り越えるとその覚悟を認め、姉妹それぞれに育手を紹介している。
しのぶから見た杏寿郎の印象は「良い人。話が噛み合わない時がある」、杏寿郎から見たしのぶの印象は「毒を開発! 凄い! 不利な体格を物ともせず戦う! 尊敬に値する!」。
アニメでは鬼殺隊本部にて無限列車へ出陣する際に会うシーンが追加され、しのぶが杏寿郎の姿を最後に見た柱となった。
彼の実力を深く信頼しており、訃報が届いた際には悲しい顔をしていた。
しのぶから見た天元の印象は「アオイ達の連れ去り未遂で少し揉めた」、天元から見たしのぶの印象は「真面目。ちょっと派手。安産型の尻」。
作中では、特にこれといった関わりは描写されなかった。
霞の呼吸を使う柱最年少の天才剣士。
しのぶから見た無一郎の印象は「傷の手当て、記憶障害を診察。言葉を上手く選べないことがあるが、根は良い子」、無一郎から見たしのぶの印象は「燕みたい。優しい笑顔」。
蝶屋敷で彼が体温計を使っていたことが、痣の発動条件を解明するきっかけとなった。
しのぶから見た小芭内の印象は「体捌き(剣技)などの話をたまにする」、小芭内から見たしのぶの印象は「努力家。忍耐強い」。お互い、単純な腕力では現柱9人の中で下位の二人(それぞれ、しのぶは最下位、小芭内は8位、)だが、それを補えるだけの別の技量で埋め合わせているために、「いや別に実戦は腕力じゃないですから。ねぇ」「そうだ、その通り。技とは腕力では無い」と二人揃って語っている。
しのぶから見た実弥の印象は「顔を合わせると元気か聞かれる」、実弥から見たしのぶの印象は「ちょいちょい声をかける(カナエの妹なので)」。
実弥とカナエは柱就任時期が被っており、元同僚の妹である彼女にちょくちょく声を掛けていた模様。
姉を失った妹として、弟を持つ実弥は何かしら思うところがあったのだろう。
キメツ学園
7巻にて設定が明かされた。
高等部3年の蓬組。薬学研究部とフェンシング部を掛け持ちしていて、フェンシングでは大会優勝の経歴も持つ実力者。部室が近く、姉が顧問を務める華道部と仲良し。
栗花落カナヲ、謝花梅と共にキメツ学園三大美女。
高等部3年蓬組。
文武両道才色兼備のスーパー高校生だが異様に風情のないネーミングセンスだけが玉に瑕。
薬学部とフェンシング部の部長を兼任している。
学校では物腰柔らかで通しているが、姉といる時は強気な妹になる。お化け屋敷のお化けが苦手。
相手がそれとなく気にしていることにとどめを刺してしまうことがあるが、すぐに反省して気にしていることの解決に向けて助言をしたり根回しを行う。
謝花妓夫太郎とは名簿が隣同士かつ、月1回で学級日誌の書き方と存在意義で揉める程度の関係性であったが、妹達のアルバイトをきっかけに兄妹まとめて少し仲良くなる。
外伝
義勇を主人公としたスピンオフ作品『冨岡義勇外伝』(作画:平野稜二)にて登場。竈門兄妹と最初に出会う以前の物語が描かれ、義勇と共に鬼に纏わるある事件の調査にあたる。
外部出演
グランブルーファンタジー
2020年12月に行われた鬼滅の刃とのコラボイベント「因果の匂い、果ての空」にて、鬼滅世界からグラブルの空の世界に引き込まれたひとりとして、プレイアブル団員キャラとして参戦する。
彼女の時系列は、他の鬼滅勢と同じく無限列車編直前(ただ、同じく空の世界に引きずり込まれた杏寿郎、義勇、かまぼこ隊の面々ら全員に言えることだが、各々の転移させられたタイミングにはややズレがある模様)。
迷い込んだ空に浮く島で、大正の日本とはありとあらゆる常識が異なる世界に混乱する善逸&伊之助と合流し、居合わせたメドゥーサ、ナタクとの会話で状況をすり合わせて、そこから「自分たちが全くの異世界に迷い込んでしまった」という事実に鬼滅勢の中ではいち早く辿り着いた。そこから元の世界に帰るために、メドゥーサたちの知人であり、仕事で島を訪れていた主人公の騎空団と協力体制をとることとなる。
キャラ性能
種族はヒューマン、属性は風、レアリティはSSR。得意武器は刀。
奥義
- 蟲の呼吸 蝶ノ舞・戯れ
風属性の特大ダメージを与える。まれに打ち込んだ敵への即死効果が発生。
また、毒状態の敵には奥義の効力がupする。
アビリティ
- 六連突き
風属性の攻撃を敵に6回行う。副次効果として敵に汎用の「毒」と、「特殊技を使うと無属性ダメージが副作用で発生(消去不可)」「戦闘行動不可(最大2ターン)」(どちらも刀に仕込まれた藤の花の毒効に由来したものと思われる)という特殊バッドステータスを付与する。使用間隔は5ターン。
コラボイベント開発時点(アニメ登場範囲)では技名が出ていなかったゆえの名称と思われるが、技の内容を鑑みるに、正式名称は蟲の呼吸にある技「蜻蛉ノ舞 複眼六角(せいれいのまい・ふくがんろっかく)」と思われる。
- 毒使い
しのぶの攻撃力をそのターンだけ大幅強化し、累積強化バフ「毒調合(累積分だけ攻撃性能・アビリティ性能を強化。最大累積は5、消去不可)」を付与する。使用間隔は6ターン。
- 薬学の知識
Lv45到達で見られるフェイトエピソードで習得。味方全体のHPと、弱体効果を1つ回復する。「毒調合」が5まで累積している場合、味方全員の奥義ゲージが20%増加する。使用間隔は6ターン。
- 蟲柱
サポートアビリティ。しのぶの回避率up、毒調合Lvに応じて攻撃性能up、アビリティ性能up。
- 静かな怒り
サポートアビリティ。敵の攻撃行動のターゲットになった際に毒調合Lvが1つ累積される。
コトダマン
闇属性・英雄族のコラボユニットとして登場。
すごわざ「蟲の呼吸 蝶ノ舞 戯れ」は5文字以上のワードで発動させないと真価を発揮しない、リーダー特性を全て発動させるには英雄族ユニットがデッキに6体以上組み込む必要がある、手持ちワードに「し」があるにもかかわらず「じ」に変換できないなどクセのある性能だが、水属性も扱える二属性持ちで腐敗状態で敵に着実にダメージを与えられるといった効果も強力なので、使いこなせれば非常に頼れる存在になる。
白猫プロジェクト
コラボイベント「鬼滅の刃プロジェクト」第2弾および第3弾に登場。
蟲の呼吸が刺突型のため、闇属性のランサー(槍)扱いとなっている。
リーダースキルが毒・衰弱無効であり、アクションスキル1に仲間の状態異常回復がある、スキル2に毒付与効果があるなどしのぶらしさがあふれた設定。
加えて敵撃破かジャストガードで膨らむ怒りというスキル2を30秒のクールタイムなしで使える特別な状態がある。終盤のとある状態を反映しているものと思われる。
また、イベント「縁あれば飛行島」では、同声優がCVを担当するシオン・ロスベルクと共演。飛行島にしか咲かない花を求めて訪れたシオンと遭遇。飛行島の植生に興味を持ち、薬草や毒になる花について知識を共有し親交を深めた。
余談
非常に独特なネーミングセンスの持ち主で、飼っている金魚に「フグ」と名付けたり、拾ったばかりで名前が無かったカナヲの名前候補として、「スズメ」「ハコベ」「カマス」「タナゴ」「とびこ」というかなりアレな名前を挙げていたりする(スズメだけは人名として通じるが)。
悪気があるわけではなく、「フグ」に関しても「元気で(フグのように)丸々と大きく育ってほしい」という意味を込めたものだが、他人には理解されず、本人もその奇天烈なセンスに自覚が無い様子。
髪型はギチギチの夜会巻きに纏めており、髪を下ろすと鎖骨くらいまでの長さらしい。
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とっととくたばれ糞野郎(ネタバレ注意!!)
姉(胡蝶姉妹)
主人(鬼殺隊当主)
産屋敷耀哉(97代目当主)
刀匠
外部リンク
『無限城決戦編』にて(以下、ネタバレ注意)
※「無限城決戦編」は『鬼滅の刃』の最終章に当たるため、見出しからのネタバレ(当キャラの生死含む)防止目的であえて下記のように表示している。
ネタバレA | 無限城内部での対「上弦の鬼」戦。 |
---|---|
ネタバレB | 無惨を倒した後の話。 |
(文字色は通常色です マウスドラッグして反転させるようにはなっていません)
口口口口口口口口口口
ネタバレA
無限城での決戦で、しのぶは姉・カナエの仇である上弦の鬼と対峙する。
果敢に挑むしのぶであったが……
その復讐の結末については⇒ネタバレ注意
なんと、しのぶは長年、藤の花を取り込むことで自らの身体を毒の塊にするという壮絶な覚悟の下でこの戦いに臨んでいた。
それほど多量の毒を飲んだだけに体への負担も相当だったようで、聴覚に優れる善逸が、しのぶの身体の“音”は「独特で規則性がなく、ちょっと怖い」とコメントしている事や、嗅覚に優れる炭治郎が203話で藤の香りをしのぶの匂いと連想していた他、柱の中でも比較的に彼女と接する機会が多かった義勇はしのぶの顔色が悪いことに薄々気づいている。
(キャラブック弐より)
つまり、初登場した時点で既にしのぶの体は毒に蝕まれていたのである。
本誌掲載時に、しのぶが服毒している量は通常の致死量の70倍とされていたが、実際は700倍であり、単行本では修正されていた(空きページにて「算数が出来なくても生きていけるから大丈夫です」と作者は笑っていたが、遠くからとある数学教師が鬼の形相で走ってきていた)。
ネタバレB
最終回では、しのぶとカナエによく似た容姿の姉妹が、普通の高校生として過ごしている姿が描かれている。