概要
測定対象となる人物の体重をキログラムに直し、身長をメートルで表した数値の二乗で割った値のことである。Body Mass Index:体格指数の略称。
たとえば身長170㎝、体重65㎏の人がいたとしたら65÷(1.7×1.7)=22.49となる。
人間の体型を測る指標のひとつであり、健康診断などで利用される。理想数値から離れるほど疾患リスクが高い。
肥満基準
人種が違うと体格や体質が違う為、その判定基準は違ってくる。
- 日本の基準では18.5~25が普通とされ、18.5未満は痩せ型、22が理想、25以上は肥満になる。
日本肥満学会の肥満基準(2011年)
状態 | 指標 |
---|---|
低体重(痩せ型) | 18.5未満 |
普通体重 | 18.5以上、25未満 |
肥満(1度) | 25以上、30未満 |
肥満(2度) | 30以上、35未満 |
肥満(3度) | 35以上、40未満 |
肥満(4度) | 40以上 |
世界保健機関(WHO)の基準
状態 | 指標 |
---|---|
痩せすぎ | 16.00未満 |
痩せ | 16.00以上、16.99以下 |
痩せぎみ | 17.00以上、18.49以下 |
普通体重 | 18.50以上、24.99以下 |
前肥満 | 25.00以上、29.99以下 |
肥満(1度) | 30.00以上、34.99以下 |
肥満(2度) | 35.00以上、39.99以下 |
肥満(3度) | 40.00以上 |
ただし、身長と体重だけで計算する値であり、その体重の中の脂肪の割合を反映するものではない。その為、脂肪が多い人だけでなく筋骨隆々な体型の人も高めの数値、つまり肥満という判定になりやすい。
また、同じ身長体重の相似比とすると身長が低いほどBMIは小さくなるため、小さい子供の場合は小さい値になりやすく、かつ成長に伴い急激に変化する。なお、学童期ではローレル指数(体重÷身長の三乗)の方が適する。
主な指標における標準体重
身長 | 身長-110(男性) | 身長-100(女性) | BMI(22) | ローレル指数(130) |
---|---|---|---|---|
100cm | (-10kg) | 0 kg | 22.00kg | 13.000kg |
110cm | 0 kg | 10kg | 26.62kg | 17.303kg |
120cm | 10kg | 20kg | 31.68kg | 22.464kg |
130cm | 20kg | 30kg | 37.18kg | 28.561kg |
140cm | 30kg | 40kg | 43.12kg | 35.672kg |
150cm | 40kg | 50kg | 49.50kg | 43.875kg |
160cm | 50kg | 60kg | 56.32kg | 53.248kg |
170cm | 60kg | 70kg | 63.58kg | 63.869kg |
180cm | 70kg | 80kg | 71.28kg | 75.816kg |
190cm | 80kg | 90kg | 79.42kg | 89.167kg |
200cm | 90kg | 100kg | 88.00kg | 104.000kg |
210cm | 100kg | 110kg | 97.02kg | 120.393kg |
220cm | 110kg | 120kg | 106.48kg | 138.424kg |
創作物の場合、身長と体重が公開されている場合にBMIが算出できるため、評価しにくい外観と比べ(意味があるかどうかはさておき)比較がしやすい。適当に身長と体重を決めるとBMIが重病人並になってしまうこともありがちではある。
特に身長160台でバスト90前後のナイスバディにもかかわらず体重40㎏台などという現実離れした数値はよくある。
(身長160cmで痩せギリギリのBMI18.5(ナイスバディはない)でも47.36kgは必要。)
平均余命との関連
BMIはあくまで疾患リスクからみた理想体重だが、厚生労働省の研究班(研究代表者=辻一郎東北大教授)による40歳代のBMIと平均余命を調査した研究では
太り気味(BMI:25以上30未満)の人が最も長命で、
普通体重(BMI:18.5以上25未満)
肥満(BMI:30以上)
痩せ(BMI:18.5未満)
の順で平均余命が高いことが判明した。
なお、同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなることも判明し、肥満の人が40歳以降にかかる医療費の総額はやせた人の1.3倍かかっていたという。