「情けない所を見せたが俺も鬼殺隊の剣士だ！ここは何とかする！」
CV:宮田幸季
概要
「那田蜘蛛山編」から登場した鬼殺隊の隊士で、竈門炭治郎たちの先輩。その時点で階級『癸』だった炭治郎より上位の『庚』に位列されていたが、それ以降の階級は不明。下の名前も不明。
サラサラのキューティクルヘアーと人柄のよさがポイント。
本作のキャラは大抵一クセも二クセもある連中ばかりで、良識人にして常識人の彼みたいなやつは貴重なのだ。しかも実力も申し分ない……と思いきや、どんどん超人化する後輩達に追い抜かれてゆく「普通の人」ポジションでもある。不憫なり……
とはいえある意味凄い人なのは確かなので、呼ぶ時は「さん」をつけましょう。
能力
単行本17巻にて、彼の扱う全集中の呼吸は水の呼吸（炭治郎や新旧「水柱」の冨岡義勇、鱗滝左近次なども体得した流派）だと判明したが、いかんせん彼ら程の技量が無い為に日輪刀の色は薄すぎて分からず、型を使った際に周囲に見えるエフェクトの水流も薄すぎて見えないらしい。
ちなみに炭治郎や義勇と流派は同じだが、鱗滝とは別の育手に師事したため、彼らが兄弟弟子というわけではない。
それぞれ嗅覚・聴覚・触覚に秀でるかまぼこ隊（+視力のカナヲ&味覚の玄弥を合わせて五感組）とは違った「一般隊士」の代表格といえるキャラである。
日輪刀
彼の日輪刀は前述の通り、その呼吸法の技量の低さから刀身の色が薄い他、拵については丸形鍔に鉄紺色の柄巻、黒塗りの鞘といった仕様になっている。
又、アニメ第20話の次回予告では、しのぶと出演し、特殊な仕様の刀と毒を用いて鬼を狩る事について聞いてそれに影響され、「よし！俺も特別な刀で一気に昇進を！」と意気込むが、しのぶからは「先ずは隊服を溶かされない様な実力を身に付けるべきだと思います」と笑顔で一蹴されている。
略歴
那田蜘蛛山編
彼を含めた十名の隊士が鬼の討伐を命じられて那田蜘蛛山に入るが、母蜘蛛の糸に操られた隊士同士が斬り合いを始め、危ういところを炭治郎と嘴平伊之助に助けられる。
最初のうちは取り乱しており自分より階級が低い2人をあてにしていなかったが、隊士を操るからくりを炭治郎が見破った事で平静を取り戻し、操られた隊士の相手を引き受け本体の鬼を追うように促し先輩らしい意地を見せた。
だが活躍らしい活躍はなく、姉蜘蛛に捕らえられて食われそうに。そこに駆けつけた蟲柱・胡蝶しのぶによって救い出されて事なきを得たものの、繭の中で全身に溶解液を浴びたせいで服が溶け、よりによって女性の前で嬉しくない全裸を披露してしまった。ちなみにこれ、鬼滅の刃初の全裸。
やはりというかめちゃくちゃ気まずそうにしていた村田さんと対照的に、しのぶは全く動じなかった。
まあ彼女は医者なので男体も見慣れているだろうし、そもそもこの程度で動じるようなメンタルでは柱など務まらないだろうから、それも必然だったのかもしれない。
機能回復訓練編
那田蜘蛛山の討伐完了後は『柱合会議』に召集され、柱たちから最近の隊士は質が落ちてるだの、命令に従わない奴がいただのという話を聞かされて針の蓆状態だったらしい。
村田さん自身は悪くないのに……。
炭治郎の見舞いに蝶屋敷に訪れた際はその時の愚痴を話し、柱が怖いと言った直後に背後に笑顔で現れたしのぶに恐れをなして全力で去っていった。
やっぱりしのぶは気にしていない様子だったが、超気まずい空気なので逃げたくもなるだろう。
その他
- キメツ学園では高等部・2年山椒組副委員長になっている。サッカー部だがモテないらしい。
- 家庭用対戦アクションゲーム「ヒノカミ血風譚」ではなんとプレイアブルキャラとして参戦。モブキャラ同然なのにかなりの大快挙である。
未熟ながらも水の呼吸をそれなりに使いこなし、戦闘中に「応援」することでタッグを組んだ味方の行動に必要な共闘ゲージを回復する能力を持っている。
余談
- モブの鑑（かがみ）と言っても過言ではないが、前述する通り活躍する場が他のモブと比べると多く、本作のモブ鬼殺隊は鬼によって惨殺されるので結構優遇されている方である。
- 独特のキューティクルは髪の毛に椿油を付けて手入れしているため。理由は初恋の人に誉められたから。
- 色んな意味で本作の「愛されモブ達」の筆頭でファンからの人気は高く、さらに最終決戦でも存在感を放っていた。
そのためか公式で行われた第2回人気投票では、342票を獲得して25位という高い票数と順位を得ている（モブキャラの中では唯一のイラスト付きである）。ちなみに胡蝶カナエと同率だった。
関連イラスト
関連タグ
那田蜘蛛山に入った皆様
ネタバレ
以下、無限列車編以降のため原作未読者注意
柱稽古編
そのトレーニングメニューは元音柱の基礎体力作りから始まり、霞柱の高速移動、恋柱の地獄の柔軟、蛇柱の太刀筋矯正、風柱の無限打ち込み、岩柱の足腰鍛錬と常軌を逸した稽古の数々
（諸事情で不参加・・・蟲柱、水柱）。村田さんもこの稽古も参加して青息吐息になっていたが、それでも音を上げず何とかついていこうとして岩柱の訓練を炭治郎が来る10日前から続けていた。
岩柱の訓練は強制ではなく、やめたいと思ったらいつ止めてもよいため諦めた隊士もいるらしい。なので10日も続けているだけ大した男である。
無限城決戦編
無惨による鬼との総力戦である無限城の決戦で奮闘中、仲間と連携して下弦相当の鬼（無惨が即興で作った、見た目は人ではなく血鬼術も使えない）とその異能に怯みながらも戦えるまでには成長している。
彼自身、鬼殺隊に入った理由は肉親を殺されて天涯孤独になったからという鬼を倒すことを望むに足る理由があり、無惨を遠目で目撃した際には「家族の仇...殺す...殺す！！」とその憎しみを心中で吐き出し、この手のモブにありがちな使命感や復讐心のなさを見せることはなく、隊士として挑みかかろうとしたが、義勇に瀕死の炭治郎を託された為、愈史郎や他の隊士と共に負傷者達の救護にあたった。
以下、結末までネタバレ注意
無惨が死に、全てが終わった後。
鬼殺隊が解散し、生家へ戻った炭治郎たちをたまに訪ねるなどして縁は続いている様子（FB2）。
大正から現代に移行した最終回では、彼の曾孫の青年が炭彦達の通う高校の教師として登場している（曾孫と名言されていることから村田さん自身は長命だったことがうかがえる）。
危険登校常習者の炭彦には手を焼いているらしく、作中では不死川兄弟の子孫&生まれ変わりと思しき人相の悪い警察官から炭彦について尋ねられ、怯えていた。
どうやら大正でも現代でも苦労人のようである。
義勇との関わり（ネタバレ注意）
実は水柱・冨岡義勇とは同期である。しかし本編での絡みは少ない。
- 冨岡の最終選別時の回想でとある人物に負傷した冨岡を預けられる
- 最終選別後に包帯を巻いて布団で寝ている冨岡に話しかける(どちらも顔は見えないものの同じ格好をしており、後者のコマでは彼の独特なキューティクルヘアーが描かれている）
- 柱合会議に呼び出される（「柱合会議に召喚された」と語られたのみであり一緒に描かれているわけではない）
- 無惨との決戦で戦闘不能になった炭治郎を義勇から託される
- 最後の集合写真
くらいである。
しかし、炭治郎を託された際に名前を呼ばれて、同期ながらもいつの間にかついてしまった差を思いながらも自分の事を忘れていなかったことに喜び涙し、互いに生き延びることを誓った。
村田さんと冨岡は同期であり、生き残り同期になるはずだった友を死なせてしまったからこそ「生き残った彼の事を忘れる事がない、だからこそ頼りにしていた」のかもしれない。ちなみに義勇と同期である事から、最終選別を受けたのは本編の8年前と判明したので、立派なベテランである。
（俺の名前、覚えてくれたんだ冨岡…選別の時から一緒だったんだ俺たち。
すごい差が付いちゃったけど同期なんだぜ俺たち…！）
「冨岡ーアリガトーこの戦いが終わったら飯食いに行こうなー名前を覚えててくれてウレシカッター！」
