「俺と禰豆子の絆は誰にも 引き裂けない!!」
※こちらはアニメ鬼滅の刃、第19話についての記事です。本来の演舞についてはこちら⇒ヒノカミ神楽
概要
吾峠呼世晴氏の漫画作品『鬼滅の刃』のアニメ第19話におけるサブタイトルである。
単行本では第5巻における、那田蜘蛛山編の終盤である主人公・炭治郎と十二鬼月・累の一騎討ちが描かれている。
あらすじ
那田蜘蛛山の任務において、遂に今回の事件の元凶であり、十二鬼月の一角である下弦の伍の鬼・累と対峙し、今まで戦った鬼とは比べものにならない強敵に苦戦する炭治郎。
そんな中、妹の禰豆子が累に捕まり、助け出すために水の呼吸の最後の型を繰り出すが、相手の更に強力な糸の攻撃により、窮地に陥ってしまう。
その際、走馬灯の中で炭治郎は亡き父・炭十郎が舞い、教わっていた、我が家に代々伝わる厄払いの神楽『ヒノカミ神楽』の型と呼吸を思い出し、水の呼吸から切り替えたことで斬れなかった累の蜘蛛糸を斬り裂いた。
思わぬ反撃に動揺した累を追い詰め、負けられない戦いに相打ち覚悟でぶつかっていく炭治郎を、亡き母・葵枝の呼びかけで目覚めた禰豆子が、覚醒した血鬼術『爆血』で援護。炭治郎は累の頚を捉える。
更に、日輪刀に付着していた禰豆子の血が爆ぜたことで遂に累の頚を斬り落とした。
以下ネタバレ
「俺が来るまでよく堪えた 後は任せろ」
・・・と、このように非常に熱い演出と展開だったのだが、実はこの時の累は日輪刀で頚を斬られる寸前に自分の糸で頚を落としていたため炭治郎の渾身の一撃は致命傷に至らず、翌回では一転それまで負った傷と呼吸の使いすぎにより満身創痍の状態で、危うく一方的に嬲り殺されそうになったところを間一髪で兄弟子である冨岡義勇に救われる。
詳細
原作における炭治郎の必殺技であり奥の手となるヒノカミ神楽が初めて登場した回であり、かねてより安定した演出・作画により本作のアニメーションの質の高さを評価されていたufotableアニメスタッフの技術も相まって、非常に美麗かつ迫力満点に描かれている。
絵コンテ・演出はufotable所属のアクション演出家であり「活撃/刀剣乱舞」監督の白井俊行。白井氏はufotable作品の勝負回の演出を担当することが多い。
さらにアニメーターにはufotableを代表するアクションアニメーターが揃い、さらに挿入歌・EDである『竈門炭治郎のうた』の作詞をufotable自身が担当するなど、同スタジオの力の入れようが分かる体制で制作された。
この回では特に水の呼吸からヒノカミ神楽の呼吸に切り替えたことにより、拾ノ型・生生流転の水龍が紅蓮の炎へと変化して蜘蛛糸を斬り裂く描写や、糸を次々に斬り裂いて首を落とすまで累に迫り追い詰めていくシーンが圧巻の一言であり、挿入歌として流れる『竈門炭治郎のうた』もあって「あれ、これ最終回だっけ?」と視聴者に思わせたほどである。これは善逸と伊之助の中の人も同様だったらしく、鬼滅ラヂオにて「ここまだ19話です」「まだ先が全然あるんです」と思わぬクオリティにツッコミを入れている。
この回は多くの日本視聴者から「神回」と絶賛されたほか、海外の視聴者からも絶賛を受けている。海外の大手アニメサイトMyAnimeListにて、第19話放送後の高評価が同サイト内で97%を超え歴代最高クラスとなった。
また、中国のビリビリ動画サイトでも、第19話放送以前で既に数万人の評点人数で9.5点を得ていたが、第19話放送後数日内で9.8点まで引き上げられた。ビリビリ動画では一度出した評価を後で変えることが出来ないため、全体評価が0.3点増加したということは新たに満点評価を出した者が数万人規模で出現したことを意味している。海外視聴者からの評価が如何に高いかが窺える。
そのさらなる証拠としてこの回は、日本のみならず全世界のTwitterでトレンド入りしたという快挙も果たしている。
実は原作において、この場面は瞬きする間ほど少しの間の出来事に描かれているのだが(炭治郎がヒノカミ神楽で糸を斬ったのも一度だけ)、その僅かな場面をここまで色濃く描いたのは本当に凄いと言うほか無く、本放送前に本回を視聴した原作者の吾峠先生は、出来栄えのあまりの素晴らしさに終始号泣し、20回以上も繰り返し視聴していたと事前に語っている。
土曜プレミアム
2020年10月17日、劇場版「無限列車編」の公開を控え、フジテレビ系列局にて15話から21話まで『那田蜘蛛山編』と題して放送(21時00分~23時50分)。視聴率15.4%
「竈門炭治郎のうた」はスタッフロールを歌詞テロップに差し替えて流された。