概要
2016年3月に発表された、DMM.com配信のオンラインゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』の『刀剣乱舞-花丸-』に続くアニメ化作品。制作会社はufotable。
当初はタイトルが決まっておらず「刀剣乱舞(仮)」となっており、時期も2017年放送予定と予告されていたが、同年12月29日に正式なタイトルが発表された。なお「活"劇"」ではなく「活"撃"」である。
タイトルロゴの「活撃」と「刀剣乱舞」の間には「/」が入っており、英字でも「KATSUGEKI / TOUKEN RANBU」と書かれているが、一般表示では空欄か、間がないものが多い。Twitterでの公式ハッシュタグは「#活撃刀剣乱舞」
特色
多少のシリアスはあれど刀剣男士の日常を描いた作品だった『-花丸-』と違い、本格的な戦闘描写が中心。映像美と戦闘描写に定評のあるufotableの力が存分に発揮されている。
原作ゲームにおいて審神者のキャラクター像はユーザー自身の想像に委ねられ、各メディアミックスでも存在の示唆か声のみの登場であったが、本作ではいちキャラクターとしてデザインされ、ビジュアル・声付きで登場する。
またこんのすけも、ゲームではセリフの文字表示のみだったが、主要キャラクターとして声付きで登場し、複数体存在している。
メディア展開
公開されたティザービジュアルは当初は三日月宗近だったが、12月29日からは陸奥守吉行と和泉守兼定のツーショットに変わった。
2017年7月期作品として、TOKYO MX、群馬テレビ、とちぎテレビ、AT-X、BS11、MBS、岡山放送、高知さんさんテレビ、テレビ愛媛にて全13話が放送。
テレビ放送の他にニコニコ動画、DMM.com、Abema TVなど10の動画配信サイトでも配信された。
1話の先行上映会が行われたこともあってか、アニメの本放送前からDVD・BDのCMが既に打たれており、第1話が収録される第1巻は7月26日に発売された。
コミカライズが月刊誌「ジャンプSQ」2017年8月号~2018年1月号まで連載され、同年1月4日からは同誌の公式サイトに切り替わって2019年7月4日まで連載された。全5巻。
作画は津田穂波。津田氏は後に江派の刀剣男士三振(豊前江・桑名江・松井江)のキャラクターデザインを務めることになる。
アニメ本編とは大まかなストーリ-展開は同じであるが、一部物語の展開や演出が異なっているのがポイント。
その後、ufotableでは携わったアニメ版『鬼滅の刃』が社会現象となる大人気となったり、脱税問題が起こったりしたが、それでも劇場版活撃の続報はなく、ファンの間では「自然消滅したのか?」という疑念や不安が起こった。
そうして5年経った2022年にufotableは新たなティザービジュアルを公開し、企画は存続し制作中であることを伝えた。
イントロダクション
文久三年。
討幕派と佐幕派が世を二分し、刀の時代が終わりを告げた時代――幕末。
刀剣男士として顕現したばかりの堀川国広は、かつて同じ主の元で戦った和泉守兼定とともに、雨の山道をひた走る。
刀剣男士は刀に宿る想いを審神者が励起させ、顕現させた『付喪神』。
彼らの使命は、歴史を変えようと目論み未来から送り込まれる『時間遡行軍』を打倒し、“正しい歴史”を守ること。
陸奥守吉行、薬研藤四郎、蜻蛉切、鶴丸国永という新たな仲間を得た二振りは、動乱の時代で、時間遡行軍との戦いに身を投じることになる。
振るう刃に映すは光か、影か。
刀剣男士、いざ出陣。
(公式サイトより)
登場キャラクター
第二部隊
第一部隊
その他
各話リスト
話数 | サブタイトル | 話数 | サブタイトル |
---|---|---|---|
第一話 | 出陣 | 第二話 | 部隊長 |
第三話 | 主の命 | 第四話 | 守りたかったもの |
第五話 | 戦火 | 第六話 | 本丸 |
第七話 | 第一部隊 | 第八話 | 歴史を守る |
第九話 | 元の主 | 第十話 | 忠義の向かう先 |
第十一話 | 鉄の掟 | 第十二話 | 箱館戦争 |
第十三話 | 活撃 |
制作スタッフ
監督 | 白井俊之 |
---|---|
剣戟アニメーター | 小船井充・木村豪・國弘昌之 |
音楽 | 深澤秀行 |
時代考証 | 山村竜也 |
剣術指導 | 渡邉鋼玉 |
キャラクターデザイン | 内村瞳子・都築 萌・石塚みゆき・新里りお・塩島由佳・山崎ミキ・鬼澤佳代・瀬来由加子 |
美術監督 | 衛藤功二 |
撮影監督 | 寺尾優一 |
3D監督 | 西脇一樹 |
色彩設計 | 松岡美佳 |
編集 | 神野学 |
制作プロデューサー | 近藤光 |
制作会社 | ufotable |
主題歌
オープニングテーマ「ヒカリ断ツ雨」
作詞 - hotaru / 作曲・編曲 - yamazo / 歌 - 斉藤壮馬
エンディングテーマ「百火撩乱」
作詞・作曲・編曲 - 梶浦由記 / 歌 - kalafina
ゲームとの相違点
- 「刀装」、「夜戦で太刀・槍は弱体化され、短刀・脇差は強化される」という設定は無い。蜻蛉切や鶴丸、第一部隊の面々も普通に夜に戦える。
- 「時間抑制力」とは、歴史をあるべき姿に戻していく力の事。例えば、本来の歴史よりも火事の焼け跡が広がり死者が増えたとしても、結局再建は成され100年後の未来に変化は起こらない。ただし、重要人物の死亡や戦争の勝者が入れ替わるなどの大きな出来事が起きてしまうと抑制力ではどうにもならない様子。
- 審神者も刀剣男士と同様に過去の時代にわたることが出来る。しかし、審神者は「時間圧」により長期留まることはできない。
- 「同時代に送れる刀は2振りまで」との制約が1話時点ではあったが、のちに6振り同時に送れるようになった。
- こんのすけは1つの本丸に複数匹存在しており、それぞれ毛並みや持ち物、体形、性格が違う。また、一つの部隊につき1匹が専任として任務に就く。
- 過去の時代へ渡る際にいちいち帰還する必要はなく、過去の時代から過去の時代へ続けて渡ることが可能。
余談
- 第6話で本丸が登場したが、そこでは当初紹介された刀剣男士の他にも大勢が顕現され本丸で暮らしている様子が描かれ、ゲーム同様に敷地内には厩や菜園もある。またこちらでの本丸では内番服だけでなく、武具や甲冑を外した状態の戦闘服で過ごす刀剣男士もいる。
- 作中に登場する坂本龍馬は小野大輔が演じているが、花丸に登場した沖田総司も小野大輔が演じ、アニメ版に2度の参加となった。また、小野大輔は高知県出身者であるため、龍馬の土佐弁をうまく表現し、共演した同じく高知県出身者で陸奥守吉行役の濱健人は本作で土佐弁監修にも携わった。
- 8月20日にufotableの演出家・高橋タクロヲが自身のツイッターで本作について下品なツイートを連発するという不祥事を起こした。作中の描写や音響を下品に表現したとか、キャラを自分の物というような荒んだ文章が連投し、これによって炎上したためそのアカウントは削除。それでもこの情報の拡散と批判が続き、事態を重く見たufotableは8月21日に公式サイトでこの件に対する釈明と謝罪を掲載した。ufotableは演出家がツイートを行ったのは事実としたが、その内容については否定している。これ以降、公式発表はないものの高橋氏の演出作品は一度も発表されていない。ufotableの根幹とまで呼ばれ順調に演出活動を続け副監督まで始めていた氏の活動履歴を考えると明らかに不自然であり、社内で何かしらの処分は行われた様子である。
- 第十二話「箱館戦争」では函館の五稜郭が登場するが、この回では土方歳三資料館が制作協力している。
コラボ企画
2017年9月9日から21日にかけてソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』とのコラボ企画が実施され、期間限定で活撃に登場する刀剣男士が参戦した。
詳細は「蒼天のえにし」参照。