刀については→ 松井江 を参照。
プロフィール
「松井江、松井興長の持ち刀だ。血に濡れてはいるが、こう見えて実務が得意なんだよ。
見えないかい?フ、そうだろうねぇ……僕は例外だからねぇ」
越中国の刀工、郷義弘作の打刀。一国一城令の例外となった八代城主、松井興長が所持した。
戦も実務も得意な万能さは、優秀な武将であった元主の影響からか。
そして、血への執着も彼の刀としての物語から来るものか・・・。
流血の時間だね、概要するよ
2019年12月10日~12月24日開催「秘宝の里~楽器集めの段~」にて10万玉報酬として実装。
同イベントの報酬には5万篭手切江・7万豊前江・10万松井江・12万桑名江と、前回に引き続き実装済の江の刀剣男士が勢揃いしていることから「江に乗っ取られた里」「江の里」と話題された。江は郷とも書くだけに。
容姿を赤く染めようか……!
青みがかった黒髪を左右非対称のおかっぱヘアーにし、青水色の瞳を持つ青年。戦闘姿から八重歯が生えている事が確認出来る。肌は同じ絵師の豊前江・桑名江と比べると青白い。
袖がフリル状の白いピンタックシャツに黒の袖止めを付け、ハイウエストの黒のスラックスをサスペンダーで吊っている。
胸元には銀の猪目飾りが付いた青水色のリボン。黒のショートブーツにもワンポイントで入っており、爪も同じ色。
江派共通の深緑の上着は大きめのコート仕立てで、袖を通さず肩羽織りしている。
防具は左側に黒の射篭手と篭手のみ。
内番服は黒のボトルネックシャツに江派共通の緑と白のジャージで、下はハーフパンツに黒のレギンス。
服の下には銀のチェーンのついた首飾りを付けていることが真剣必殺で確認でき(ペンダントトップは見えない)、それについて審神者に尋ねられても「申し訳ないね、いつか話せる時が来たら……」と何やら訳ありの様子。
江にお馴染みのほくろは左鎖骨にあることも真剣必殺で確認できる。
キャラクターの紋は、細川家の九曜紋と松井家の九枚笹の一部を十字架のように組み合わせたもので、見方によっては隠れキリシタンのメダイとも捉えられる。
……血を浴び……血を流し続けるのが僕の業……
台詞の何割かに『血』という言葉が入ってる程執着している。
自身が血濡れになることも敵の血を流すことも自分の業だと宣い、強迫観念のように最後の一滴が尽きるまで突き動かされている。刀剣破壊で何らかの贖罪を匂わせているのがその言動の起因だろうか。
一方で、味方の血が流れることは好まない仲間想いな面もあり、模擬戦はやりにくそうにしている。
審神者に対してはまだ信頼を築く前なのもあってか秘密主義だが、刀剣乱舞5周年で「貴方は僕が守るから」と宣言するなど好意的である。
就任記念日ボイスは一貫して審神者の造血に気を遣ってくれる。1~3周年はほぼ変化ないが、4周年はちょっと意味深。血の巡りが良くなる行為とは…?
戦も実務も得意とあって、近侍に任命すると戦績のデータを取りまとめて表を改良するなど優秀に補佐してくれる。
ただし万屋に連れて行くと「無駄な浪費をしたら、その時は……」と脅しをかけてくる。こわい。
主君であっても浪費に厳しいのは、元主に由来すると思われる。松井興長は細川忠興・忠利・光利・綱利の四代の主君に仕えた筆頭家老で、晩年には浪費癖のあった若年藩主・綱利を諫める書状を松井家存続をかけて提出し続けた。
放置ボイスでは「待ちくたびれて……瀉血しようかと思ったよ」と驚きの発言が飛び出すが、「瀉血(しゃけつ)」とは西洋医学の一種。メスや蛭を使って血を体外に排出する治療法で、中世近世の欧米では効果があると信じられていた。暇潰しに出来る行為かは疑問だが…。
普段は標準語だが、真剣必殺と会心の一撃では荒々しい熊本弁(八代弁)がぽろっと出る。
方言は刀ミュで源義経を演じた荒木健太朗氏(熊本県天草市出身)が監修している(荒木氏Twitterより)。また、松井が登場した『静かの海のパライソ』でも方言監修に携わっている(該当ツイート)。
誉を取ると喜びのあまり鼻血を出す。錬結でも血が滾って鼻血が出そうになっており、興奮すると出てしまう体質なのかもしれない。
敵と血で血を洗う実戦の方が高揚するらしく、遠征や内番三種は好んでいない。
馬当番は血の匂いで馬に怖がられることを気にし、手合わせでは相手に怪我をさせないように四苦八苦している。
畑当番に任命すると「桑名と間違えたかな?僕は松井」と豊前江同様に適材適所を訴え、畑仕事は心底嫌なようで終了時には「……土を耕すぐらいなら……土に還りたい」と危うい発言もする。
松井興長は天草四郎でお馴染みの島原の乱と呼ばれる一揆軍(キリシタン)との戦に参加していることから松井江が抱える業への関連性を疑われているが、当の松井興長は後方支援が主だった。だが最終決戦である「原城の戦い」では主君・細川忠利と共に三千余の兵を率いて参戦。総大将である天草四郎を討ち取ったのは彼と同じく細川家家臣の陣佐左衛門であり、後にその戦功申告を記した文が松井家の蔵から見つかっている。
また、彼の言えない過去に関する回想の場所指定は「関ヶ原」。興長は前哨戦にあたる岐阜城攻めにて負傷したために関ヶ原の戦いには参加しておらず、謎が謎を呼んでいる。
審神者が彼を真に理解したら、極などで語られる日も来るのかもしれない……と思ったらメディアミックス(刀ミュ)の方で島原の乱について触れられた。ゲーム本編での描写も待たれるところである。
交流のある刀剣男士
同刀工作。同絵師。呼び方は「豊前」。
自分を理解してくれる相手として信頼を寄せている(豊前の他にも居るようだが「あとは内緒だよ」とのこと)。
「織豊の記憶:関ヶ原」に一緒に出陣してボスを撃破すると本丸帰還時に回想『言えない過去』が発生。
任務先の関ヶ原の戦いで多くの血が流れたことを憂い、いわくありげな過去を抱えている様子で口を開きかける松井江に対して、豊前江は「誰にでも言えないことのひとつやふたつ、あるもんなんだろ? 無理して言わなくてもいいよ」と気遣う。さらに、「ま、でも、ひとりで抱えきれねーくらい重たいんだったらいつでも言ってくれ。ほら、俺、両手空いてっからさ」と包容力に溢れた男前発言。膝の次は一気に両手が埋まった。
同刀工作。同絵師。お互いの呼び方は「桑名」「松井」。
一緒に畑当番させると特殊会話発生。松井江は土を耕すのを嫌がり仕舞いには「土に還りたい」とぼやき首まで埋まるという奇行をするが、農業ガチモードの桑名江には流されて次の畑へ連行された。
2人の破壊台詞を顧みると土に還りたい発言は希死念慮かとハラハラするところだが、桑名江のこの対応は気の置けない関係ゆえだろうか…。
同刀工作。内番で篭手切江側が変化する特殊会話発生(江で共通)。
篭手切江からは「松井さん」と呼ばれ、敬語を使われる。
- 篭手切江・豊前江・桑名江・松井江で出陣すると回想『すていじ あくと3』が発生。
篭手切江が「江は歌って踊れる付喪神」だと宣言していたのを、松井江は「歌って踊るよりは血を流し流されする方が得意」と他の江と同じく否定していたが、戸惑いがちに豊前がやるならやるとアイカツに加入。
メンバー増員に嬉しくて鼻血が出そうと感極まる篭手切江を見て、松井江は「……出来る」と何やら見出だした。
- 上記4名に加えて村雲江・五月雨江で出陣すると回想『すていじ あくと4』が発生。
めんばあが増えて無言で感極まる篭手切に「どうした篭手切、鼻血か?」と(ちょっと嬉しそうに)気遣うところを見せた。
ミュージカル『刀剣乱舞』
キャスト:笹森裕貴
「歌合 乱舞狂乱2019」にて桑名江と並んでサプライズ登場を果たし、2019年当時新しく実装した刀剣男士としては千子村正と並び最速のステージデビューとなった(【新刀剣男士 一部公開】からの日数だと最速。後にこの記録は同派が塗り変える)。
2020年春の新作「静かの海のパライソ」に出陣。メインビジュアルおよびタイトルから「島原の乱」「天草四郎」を想起する審神者が続出し、発表当日のTwitterトレンド入りを果たした。
新型コロナウイルスの影響によりわずか4日で公演中止となった本作だが、2021年に再演。
時間遡行軍が島原の乱の総大将・天草四郎を殺した為に歴史改変が行われ、審神者は古参である鶴丸国永を呼んで「正史の通りに島原の乱を起こし、非戦闘員も含んだ一揆軍三万七千人を皆殺しにさせる」という、誰にとっても辛い任務を言い渡した。主の心を汲んだ鶴丸は自らが部隊編成を行い、「島原の乱を知る者」として松井を選ぶ。
島原の乱は松井にとって深いトラウマとなっており、これから起こる惨劇を思い懊悩する。だが辛い記憶を慮った豊前江の支えもあり、苦悩しながらも刀剣男士として戦う事を選択。戦場にて元主・松井興長と出会い、凄惨な殺戮を自らの刀身で行い血にまみれた現実を正面から受け止め、一揆軍を「正史の通りに」次々と斬り捨てた。
戦が終わると激情のままに鶴丸を殴ったが、一時の感情での暴挙を後になって悔やみつつ、浦島虎徹らに励まされて謝罪した。
再演にさきがけ、刀ミュ5周年記念の「壽 乱舞音曲祭」にも出演。
篭手切江の『未熟な私は夢を見る』に豊前、桑名と共に登場して『江四振り編』を披露した。
真剣乱舞祭2022では全公演に出演。
東京公演では江の6振が遂に揃い踏みし、新曲『STARTING NOW』を披露。再び同じ板の上に立つ事を誓い、後に『江おんすていじ』で叶う事となる。
2022年12月11日、『江おんすていじ~新編 里見八犬伝~』に出陣。
本丸で使われていない蔵を片づけて「すたじお」にする許可を得た篭手切達は『江水散花雪』の任務中、山姥切国広が作り続けていた『南総里見八犬伝』の写本を見つける。これを「すていじ」の原作として脚本の執筆とれっすんに明け暮れる篭手切と、それにつき合う江のもの達だったが人手が足らず、仲間に声をかけるも様々な理由から手ごたえはゼロ。その後色々あって大典太と水心子の協力を取りつけた『新編 里見八犬伝』の幕が上がる。
劇中劇では犬塚信乃役。義兄弟の契りを交わした犬川荘助と、許嫁の浜路と共に平和な日々を送っていたが、浜路が謎の黒い靄に攫われた事で、彼女を取り戻す旅に出る。誤解から犬飼現八と刃を交わすも、犬田小文吾の仲裁により誤解は解け、玉と牡丹の痣の奇縁を知る。なお原作に登場する村雨丸の要素はオミットされている。