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南総里見八犬伝』に登場するの珠を持つ八犬士

背中に牡丹がある。


概要編集

犬川荘助義任(いぬかわ そうすけ よしとう)。


長禄3年(1459年)12月1日、伊豆生まれ。

幼名は荘之助。父親は北条の荘官・犬川衛二則任。

寛正6年(1465年)、父が主君・足利政知の勘気に触れて切腹。里見家に仕官している母の従兄、蜑崎輝武を頼って母とともに安房国に向かうが、その途中の大塚で母親が行き倒れる。

以来、大塚家の下男「額蔵」としてこき使われ、忍従の日々を送っていた。


文明2年(1470年)、12歳の時、大塚家に引き取られた犬塚信乃に、世話役兼監視役としてつけられる。

そこで信乃が自分と同じ痣と珠を持っていることを知り、出自を明かして義兄弟の契りを結ぶ。表向きはよそよそしく振る舞いながらも密かに信乃と武芸を競い、書籍に学んだ。


文明10年(1478年)、許我に旅立つ信乃を見送った帰りに、円塚山で犬山道節と遭遇する。大塚に戻ると主人である蟇六夫婦が、浜路を巡る行き違いで陣代・簸上宮六に殺害されており、なし崩し的に主人の仇を討つ事となる。

しかし後に捕らえられて主人殺しの罪を着せられてしまう。処刑の段になって信乃・犬田小文吾犬飼現八に助けられ、逃げる中で額蔵の名を捨て、名乗りを改めた。


数奇な幼少期やその後の活躍から、八犬士でも随一の苦労人と見なされている。


派生作品編集

映画『里見八犬伝』編集

演:福原拓也(子役)

まつろわぬ異形の民が身をひそめる洞窟で生まれ育った、少年のような姿の犬士。

これでも立派な成人で、人並外れた聴覚を持つ。同じく犬士である犬田小文吾は、共に洞窟で生まれ育った仲間。

闇の軍団の黒騎馬衆に襲われて逃げ込んだ静姫と親兵衛を迎え、星の導きに感謝しつつ、先んじて保護していた道節らと共に仲間に加わった。

最終決戦では現八の犠牲の下、小文吾が巨大な岩を押さえて一行を先に行かせようとするが、岩に押しつぶされそうになる所を助太刀。呪いか奇蹟か、二人の身体は石と化し、命をかけて先へ進む道を作った。


OVA『THE八犬伝編集

声;山口勝平

『八犬士のうち、最も身近で子供らしく、感情移入しやすい人物』

『地味な上に下働きが体に染みついている報われない子。頑張ってるのにね』

原作に一番近い設定だが、原作では恋愛感情を持たない犬塚信乃の許嫁・浜路をひそかに、熱烈に愛しているという設定がなされた。

また美形で剣の腕もたつ信乃に対する劣等コンプレックスと嫉妬心も強調され、新章4話においてその気持ちが爆発する。

戦闘力はあまり高いとは言えず、信乃に助けられるシーンも多いが、新章4話においては病み上がりの彼を撃破したこともあった。

適度な劣等コンプレックスと嫉妬心、少年らしい明るさと前向きさ、『義』の珠に恥じない誠実さ、そして山口氏の声質も相まって、八犬士で一番子供らしく、感情移入しやすい人物に仕上がっている。



関連タグ編集

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 犬川荘介

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