刀についての詳細は→山姥切国広
プロフィール
「山姥切国広だ。……何だその目は。写しだというのが気になると?」
「俺は……偽物なんかじゃない。」
「綺麗とか、言うな。」
「相手がなんだろうが知ったことか、斬ればいいんだろ。」
公式による事前紹介
【コンプレックスこじらせ系打刀】
霊剣『山姥切』を模して造られたとされる打刀。
オリジナルでないことがコンプレックス。
綺麗と言われることが嫌いでわざわざみすぼらしい恰好をしている。
実力は充分だが、色々とこじらせてしまっている。
霊剣・山姥切の写しと言われ、オリジナルでないことがコンプレックス。
性格は少し捻くれ気味。
しかし本当は自分を認めてほしいという一面も。
磨けばとても綺麗なのに、自らを汚すことで隠しています。
原石というやつですね…!
性能
チュートリアルで選択可能な初期刀の一人。
初期刀5振りの中では機動が最も高い。衝力は陸奥守吉行と並んでトップ。
キャラクター像
刀工堀川国広の第一の傑作としてのプライドがありつつも、本科山姥切の『写し』であり、純粋なオリジナルではないコンプレックスからか自身を皮肉った自嘲的な台詞が多い。
少し捻くれ気味の性格ではあるが、主である審神者の指示には「あんたの命令だからな」と発したり、彼なりの忠心を見せてくれている様子もある。
負傷時の本丸台詞を初め、馬当番や畑当番では「(そういった仕事を好むわけではないが)雑用を担当したり泥で汚れていれば本科と比べられることもないだろう」といった主旨の台詞を笑いながら言うなど、とにかく本科との比較を嫌う。
加えて「俺は偽物なんかじゃない!」という台詞が別個に三つもあり(本丸・刀帳・会心の一撃)、『写し(オマージュ品)』と『贋作(偽物)』の混同も非常に嫌っていると思われる。
彼を単なるネガティブ卑屈な刀と見るか、拗らせてはいるが非常に矜持の高い刀と見るかは、個々の審神者の解釈に委ねられている。
(例えば本丸での「綺麗とか、言うな」という台詞は、審神者が彼を綺麗と評することを前提としており、また、返答にあたるこの台詞も自分が「綺麗」であること自体は否定していないなど、矜持の高さをうかがわせる台詞は多い)
本当は自分を認めてほしいという一面もあるらしい。
本丸で放置すると「どうせ写しには、すぐに興味が無くなるんだろう。わかってる」と拗ねた?ようなことを言い出したりもするので、何だかんだ言うが審神者に構われることに悪い感情は抱いてなさそうでもある。
余談だが、リアルの山姥切国広はある時の主(所有者)が刀に興味がなかったため、長らく関東大震災で焼失したと思われていた。
昭和に入りひょっこり無事が確認されたが、とある刀剣鑑定の権威が『朗報中の屈指』と称したように、刀剣業界では非常に高い評価をされている逸品である。
隊員に任命したときの台詞の声音を踏まえてからだと、隊長に任命したときの少し捻くれた台詞にも喜びが含まれているように感じられる。
新刀期の大勢力、堀川派の祖である堀川国広の最高傑作であり、間違いなく名刀の一つであるが、演練において「相手は名だたる名剣名刀……。なのに、俺は……」などと言うのは、どこまで行っても『本科の写し』という要素がつきまとう自身を自嘲しての言葉か。
手合せ終了時には相手に「あんたのためになったんならいいけどな」と言ったり、近侍をしている時に遠征部隊が帰ってくると審神者に「俺なんかより、遠征連中の世話をしてやれ」と言ったり、自身の事でいっぱいかと思いきや意外と周りを見ている面があることも垣間見える。
実力は充分という設定もあってか、戦場においては敵に対して好戦的でとても勇ましい。
普段とはまた違った、男らしい姿を見ることが出来る。
また、山伏国広とは「兄弟」と呼び合い、同じ部隊にして安土に出陣すると回想イベント其の6が発生。身内に対する顔が少しだけ窺える。
その後内番・手合わせの台詞が変更され、堀川国広を含めた三人で、互いに「兄弟」と呼ぶようになった。公式において長幼の序はないが、二次創作では様々な解釈がなされている。
面倒臭いこじらせ系だからか、山姥切国広のファンは優しさで出来ているという噂もあり、一部のファンの間では「まんば」「切国」などの愛称で呼ばれることがある。
正月ボイスでも少し捻くれ気味な性格は相変わらず…であったが、今までのように「俺なんかの相手」ではなく「俺の相手」と言っていることに感慨深くなるプレイヤーも。
「あんたも変わってるな」という言葉は良い方に捉えてもよいのだろうか。
審神者就任一周年ボイスでは、なんとぎこちない言葉で審神者の今まで頑張りを褒めてくれる。
共に一年を過ごすことでほんのちょっと距離が近付いたようである。
刀剣乱舞一周年記念では⑪氏による山姥切国広の描き下ろしイラストもあった(→イラスト掲載先)
ところで、トレードマークでもある襤褸布は真剣必殺の時のみ脱いでいる姿が見られるが……山姥切国広マジ綺麗。
『写し』とは
『写し』とは、本科(手本となる物)を忠実に再現したオマージュ的な物。先達に私淑した刀工がその作風を真似て造った物で、日本刀の世界では純粋な作品。
本来とは違う者が勝手に作者の名を騙ることを目的にして刀剣の銘を偽って作られた贋作とは異なるのでお間違えなきように。
「だが、俺は偽物なんかじゃない。国広の第一の傑作なんだ……!」と語るように、国広第一の傑作としての矜持があることは窺わせている。
刀剣乱舞内には、贋作が多いことで有名な刀派であるがゆえに真作贋作への言及が多いキャラクターや、真贋定かではない作のキャラクターなども存在する上に、ゲーム内では写しとはどんな物であるかの説明もほぼ無い、大変まぎらわしい状況なので混乱しても仕方ない。
『色々とこじらせてしまっている』というキャラクター設定付けが窺えるようでもある。
戦闘で誉(MVP)を取った際には「俺は、俺だ。」と答えを得ているようなので頑張らせてあげよう。
メディアミックス
アニメ『刀剣乱舞~花丸~』
第一話から登場。
普段かぶっている布を脱ごうとせず、洗濯好きの歌仙兼定からは執着されている。
第三話では酒の飲みすぎで寝込んでいた所、薬研藤四郎謹製のあやしい薬を飲まされた結果奇跡的に回復。平野藤四郎のわらしべ長者に関わる事となる。
第四話では万屋に行った際にフラワーロックと運命の出会いを果たし、お迎えするに至る。何気にかぶった布もお揃い。
第五話では長雨で生乾きの戦装束の問題を解決しようとした結果、燭台切光忠の戦装束に袖を通して「男性従業員接客飲食店」ごっこが開催。「おもてなし」で大倶利伽羅と距離を詰めようとしたが、考えすぎた結果頭から煙を吹いて倒れる結果になった。
第九話では獅子王扮する「まじるんるんご機嫌丸」に度肝を抜かれるもキメ台詞の「ウツシキニシナイ」こと「UK」が妙に印象に残ったらしく、自分でも呟いていた。また後半では山伏国広と共に出陣、真剣必殺を披露して素顔を露にした事で加州清光達から散々「綺麗」と言われて顔を真っ赤にしていた。
続花丸にも引き続き登場。
第三話では五虎退の虎くん達の騒動に巻き込まれ、布を引っ張られて引きずり回される羽目になる。後半の運動会でも愛染国俊に借り物競争の道具として布を引っぺがされそうになり、必死に抵抗していた。
第四話では小烏丸の顕現に居合わせ、花見の宴会の余興を求められるが緊張してしまい失敗。しかし小烏丸に誘われて二人舞を見様見真似で披露し、全員から喝采を浴びた。なおEDも獅子王と合わせた三人で歌っている。
第五話では同じ写しであるソハヤノツルキが顕現。ポジティブな彼の在り様に困惑しつつ、出陣できずに気落ちしている加州清光を見て、自分から声をかけて悩みを聞くなど、真摯な姿が描かれた。
第九話では新選組所縁の刀剣男士による水鉄砲のサバゲーに参加。布の裏に大量の水鉄砲を仕込み、射撃に一日の長がある陸奥守を撃破する金星を挙げるも、兄達の死(※死んでいません)を乗り越えて覚醒した浦島虎徹に敗北を喫した。
特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~では、2022年5月公開「雪ノ巻」に登場。
冒頭では鬼となった三日月宗近を討つべく、投擲武器を手に立ち上がる。
その数か月前、通常の顕現と異なり、特命調査の後に山姥切長義が派遣される。初対面で早速辛辣な言葉を向けられるが……
続花丸でソハヤと「写し」の話をした経験もあって、長義の「偽物くん」呼びに対していちいち反論するなど、言われっぱなしではない。なお長義の事は「本歌」と呼んでいる。
公開3週目限定のエンディング曲「離れ灯篭、道すがら」を長義と共に担当。エンドカードでも二振で畑仕事をしている姿が描かれた。
アニメ『活撃/刀剣乱舞』
第六話から登場。第一部隊隊長をつとめる。
良くも悪くも個性的な面子揃いの第一部隊にあってそれなりに苦労している様子だが、立ち振る舞いは落ち着いている。
コミカライズでは帰還した第二部隊の堀川国広と障子越しに言葉を交わし、お互いを思いやっている様子が描写されている。
舞台『刀剣乱舞』
荒牧慶彦が演じる。
舞台における本丸の初期刀にして近侍。主人公的ポジションにて物語に関与する。
「虚伝 燃ゆる本能寺」から「慈伝 日日の葉よ散るらむ」まで出演。
その後「維伝」「綺伝」を挟み、「天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣-」に出演。
「虚伝」の時点で語られていたが、「ジョ伝」にて本丸立ち上げから間もない時期、遠征任務において時間遡行軍を相手に惨敗を喫する。
どうにかして一振も折られる事なく本丸に帰り着いたが、主の信頼に応えようと無理をした上での失態であり、その事を強く悔やんでいた。その後へし切長谷部から三日月宗近へと近侍を譲るが、「虚伝」にて再度近侍に就任。本丸を支える柱として、成長していく事となる。
「悲伝」で起きてしまった出来事をずっと引きずっていたが、「慈伝」終盤に見つかった「あるもの」をきっかけに、極の修行へと旅立つ。
その後「維伝」において、思わぬ形で再登場。観客に衝撃を与えた。
捕らわれの身となった陸奥守や坂本龍馬を助けた一方、うすうす正体に感づいた鶴丸と切り結び、意味深な言葉を残して姿を消す。その真意は……
「天伝」は「悲伝」以前の出来事が描かれ、未来の本丸から単身でやってきた太閤左文字から、ある衝撃的な事実が明かされる。
しかし居合わせた加州清光が咄嗟に「(未来を改変してしまう可能性があるから)聞かない方がいい」と遮り、山姥切もそれ以上を望まなかった事により、詳細は秘されたままとなった。
2022年に本来の形式で上演された「綺伝」において、「維伝」と同じく思わぬ形で登場。シリーズを通じて暗躍する黒幕からは「朧の山姥切国広」と呼ばれる。
終盤で対峙した長義はこれに激昂し、不快感も露わに「まがいもの」「偽物くんの偽物くん」と吐き捨てる。激闘の末にこれを斬ったが、謎は残されたままとなった。
2022年5月15日、「山姥切国広 単独行 –日本刀史-」が発表。2023年10月~11月上演予定。
「慈伝」で修行の旅に出た山姥切国広の「その後」が描かれる。
ティザートレイラーでは黒い布を被った山姥切が不穏な言葉を囁いており、極の姿になり敵を斬る山姥切やタイトルから様々な憶測を呼ぶ事となった。
日本刀史を辿る中、様々な偉人になり、その果てにある刀剣男士の姿になる。
「朧の山姥切国広」の誕生の経緯、極の姿となった後のある決意などが描かれた。
2023年1月1日、「舞台『刀剣乱舞』七周年感謝祭 -夢語刀宴會-」が正式発表。2023年8月4日~6日上演。
映画刀剣乱舞
舞台キャストを継承。荒牧慶彦が演じる。
第一部隊の隊員として本能寺、その後安土へ出陣する。
原作の卑屈な側面はあまり見られず、寡黙だが腕の立つ剣士としての描写がなされている。
抜刀術を得意とし、冒頭では薬研藤四郎と組み、短刀の時間遡行軍「無銘」と交戦。終盤では疾走しながらすれ違いざまに時間遡行軍を次々と斬り捨てた。
多くを語らぬ三日月宗近を睨みながら「俺は、隊長の命令には従う」と言い切り、万が一三日月が裏切っていた場合は自分が斬るという意思を無言で表明。
終盤、一人戦場に残った三日月を迎えに来た際には「今度からもう少し話せ。じじいなら長話は得意だろ」と告げ、言われた当人を苦笑させている。
また小説版にて「隊員間での伝令に使う動物を現地調達する」という描写があり、白い鳩を手なずけて日本号と文をやりとりしていた。
2023年公開の『映画刀剣乱舞-黎明-』にも登場。
西暦995年、大江山の鬼退治へ向かう源頼光一行を時間遡行軍が強襲した場に顕現。思わず「神か」と口走った人間に対し「そんな大層なもんじゃない、俺達はただの武器だ」と告げた。
逃走した時間遡行軍を追い駆けつけた鬼ヶ城で、都の人々から「鬼」とされたまつろわぬ民が虐殺される現場に行き合わせる。毒の酒を盛られて瀕死の酒呑童子による呪詛を受けて光の中に消えてしまい、行き着いたのは西暦2012年の東京だった。
呪詛により心を奪われ、そこで出会った少年・伊吹を主として仕える。ある理由から人々の「想い」を奪い続ける伊吹に従い、彼を守る中で三日月、更には長義と相対するが……
ミュージカル『刀剣乱舞』
加藤大悟が演じる。
2022年1月公演「江水散花雪」にて初陣。
本丸では古参。新参の刀達からは「はじまりの刀」ではないかと噂されていたが、劇中で否定している。
「放棄された世界」について詳しい者として長義の名を挙げており、既に本丸が特命調査を経て長義が所属している事はほぼ確実と見られていた。その後2023年新作「花影ゆれる砥水」にて長義が登場する。
つとめて落ち着いており、原作および舞台で見られる卑屈さはさほど見られない。これについては過去のある経験が、性格に強い影響を及ぼしていると思われる。
劇中ではある目的から肥前忠広と共に、増援という形で参戦。何故か歴史改変が進むのを傍観し、待つ間に傘張りや草鞋編み、ついには浮世絵師として内職にいそしむ。その真意は……
終盤では一同に夜鳴きそばをおごる羽目になるが、左右から和泉守と肥前に絡まれる図はどう見てもカツアゲ。ライブパート冒頭の治安の悪さも手伝って、何故か一部の審神者から「江水工業高校」と呼ばれる羽目になった。
「真剣乱舞祭2022」では、福岡・広島公演限定での参戦。
前説では「江水散花雪」の劇中歌「花の雨 君の名残」を歌いながら内職にいそしんでいる所に、鶴丸国永からの手紙を受け取って渋々挨拶をする。
福岡公演では飛脚から手紙を渡されるが、広島公演では堀川国広から渡されて「ありがとう、兄弟」と礼を述べる。その後も堀川と並ぶと自然に笑顔を見せるなどし、国広兄弟の絡みが見たかった審神者は感涙にむせぶ事となった。
会場代わりなので参加する楽曲は限られていたが、江水組のMCの随所で笑いを取ったり、今剣からファンサのお手本を真似するよう無茶ぶりされて慌てるなど、新たな一面を見せた。
極
2018年8月21日のアップデートで「極」が実装された。
レベル70以降、四日間の修行を経ることで極の姿になることができる。
山姥切国広の様子がいつもと違うようだ。
「……聞いてくれ。頼みがある」
山姥切国広が修行に旅立ちたいようです。
修行に行かせますか?
▶はい
いいえ
関連イラスト
関連タグ。
山伏国広(刀剣乱舞) 堀川国広(刀剣乱舞):ゲームに登場する他の「堀川物」の刀剣男士
山姥切長義(刀剣乱舞):オリジナルとなる本科山姥切の刀剣男士