刀について詳しくは→豊前江
プロフィール
「郷義弘が作刀、名物、豊前江。歌って踊れるって言ってるヤツがいるらしいんだけど……まあ、なんにせよ、走りじゃ誰にも負けるつもりはねーから」
越中国の刀工、郷義弘作の打刀。
郷義弘の刀剣は在銘作が現存せず、また「郷とお化けはみたことがない」と称されるほど目にすることができなかった。
彼は風を切り走る。疾さの、その先を目指して……
概要
2018年11月26日に公式Twitterにて実装が発表された刀剣男士。
翌日11月27日~12月14日開催の「秘宝の里~楽器集めの段~」の10万玉報酬として実装された。
10万の男は大包平・篭手切江・日向正宗・千代金丸に続きこれで五代目。
これまで江の刀剣は篭手切江だけで、刀派なしの扱いであったが、豊前江の実装により刀派の表記が追加された。
入手時台詞でも篭手切江が「歌って踊れる付喪神。それが江だよ」と話していたことに触れており、2017年8月15日に篭手切江が実装されてから1年3ヶ月越しに江の刀剣が実装となった。
イラスト担当の津田穂波氏は、ジャンプSQ.で連載の『活撃/刀剣乱舞』のコミカライズを担当している。
容姿
ゆるくパーマのかかった短い黒髪に、赤い瞳の青年。右側の首筋に一つほくろがあるのが特徴。
「誰も見た者がいない」との問いに対して「疾過ぎて見えねーだけかもしんねーぞ」という考えを表すようなライダーファッションをしている。
ジャケットは江派のものだが丈は短く、黒地に赤が差し色のパンツはタイトになっている。さらに膝には防護用のプロテクターを入れる為のファスナー、グローブ、ブーツなど、バイクウェアを装着している。
右肩の袖鎧からは長い赤い布を翻しており、緑+黒+赤のカラーリングとライダー要素から某ヒーローを想起する者も少なくないとか。
内番衣装は刀派共通のジャージで、上着は脱いで腰回りに巻きつけている。黒いTシャツの内側と丈の短い運動靴の底は赤色になっている。このままバイクの整備をしそうな格好。
キャラクターの紋は、かつての所有者だった小笠原家の家紋である三階菱に、回転するタイヤ・ホイールの意匠を加えたものと思われる。
キャラクター像
“スピードの向こう側”を感じさせる紹介文や、初出の台詞「ひとりで走ってる時にだけ見えてくる景色がある……わかるよ」がシチュエーションが不明なためになるほどわからん感があったことから、気取った風のぶっとんだキャラかと予想されていたが、蓋を開けてみれば快活で気さくな性格であり、親しみやすいお兄さんといった印象。
なお、問題の台詞は極の修行に旅立つ仲間を見送る際のものであり、シチュエーションが判明すれば彼の人柄の良さが窺えるものだった。
一人称は「俺」。
普段はやんちゃな若者っぽい崩した標準語で喋るが、審神者におさわりされた際の「っははははは!やめろちゃ!こちょばいけん!(=くすぐったい)」や、戦闘時の「きさん、どこみよんかちゃ!こっちちゃ!」など、号と同じ豊前(福岡県東部・大分県北部)の方言がふとした瞬間に混じる。
また、「走りじゃ誰にも負けるつもりはねーから」「俺より前は走らせねぇ」と公言するように、「走り」「疾さ」に拘りを持っている。戦いにおいても疾さを発揮しており、「音のほうが遅れてきこえたろ?」と敵を翻弄し、真剣必殺では「これが音速だ!」と発するなど、かなりの自負を抱いている。
審神者に対しては、「お?暇なら一緒に走っか?」「しょうがねぇな。後ろ、乗ってけよ」と万屋に行く際など事あるごとに後ろに乗せてくれる。…何の後ろ?
「パーツ」「整備」「馬力」「いい音」など言うのも踏まえると、本当にバイクに乗っているのかもしれない…?これとかこれだろうか。バイクと一緒に顕現したのか給料で購入したのか気になるところ。馬イクの可能性もあるが、馬なら二人乗りは前に乗せるのが普通である。
就任1~3周年記念日には審神者とタンデムして毎年二人の間で恒例となる場所に出掛けており、まるで長年連れ添った彼氏のような風格だと評判。一部では初期から彼と一緒だった錯覚を起こす審神者まで発生している。
審神者の呼び方は現状不明だが、距離感が近く仲の良さを感じる。上述のことから、一部の審神者から「彼氏の擬人化」と例えられている。
戦績確認時には「なんか、字の多いやつぅ持って来たぞ」と手紙に不慣れな言い方をすることから事務などは不得意と見える。また、畑仕事も向かないようで適材適所があると難色を示し、終了時には「だから言ったろ?こんなんじゃ桑名に何言われるか……」とぼやいており、桑名江の実装を示唆していた。
篭手切江と一緒に出陣すると回想『すていじ あくと1』が発生。なお8万玉の報酬で篭手切も確定入手できる為、回想を取り損ねることがない配慮がされている。
歌って踊れる付喪神を目指して他の江の刀剣に憧れていた篭手切江からは「りいだあ」または「りーだー」と呼び慕われて敬語を使われている。面識がなかったような様子から「江は歌って踊れる付喪神」と言っていたのは篭手切江が夢見ていたもののようで、今後そういった方向性の江の刀剣が来る可能性もあるが、少なくとも豊前江は歌や踊りよりも走ることに重点を置いている。しかし、豊前江は突然でよくわからないなか篭手切江から「すていじのれっすんをしましょう!」と提案をされても快諾し、さらに「はっはー!みーんなさ、やりてーことやりゃあいいんだよ。その、すていじがお前のやりたいことなんだろ?だったら俺はそれに協力すんよ」と彼の目指す夢を全面的に肯定して、懐の大きい兄貴分っぷりを発揮する。
感極まって涙ぐむ篭手切に乞われるままに胸…ではなく膝を貸して、自分の膝はそんなに寝心地が良いのかと返すなど、双方とぼけて少し嚙み合ってないが微笑ましい関係が見えた。敵が来ない場所だとは思うが戦場で膝枕はシュール。
その後もシリーズは続き、桑名江、松井江、五月雨江、村雲江とも回想が発生。豊前江が江派のまとめ役を担っていることが窺える。
稲葉江については今の所ゲーム上で回想は無いものの、下記する刀ミュではただ一人「稲さん」と敬称で呼んでいる。
性能
レアリティ2の打刀。Lv20で特にランクアップ。
速さに特化したキャラであることから、機動は全体1位の博多藤四郎や打刀1位のへし切長谷部を追い抜くかと予想が飛び交っていたが、特の最大が53と山姥切長義と並んで打刀3位だった。
ちなみに、機動とは言葉の意味では交戦の前後や最中に戦略上行う部隊移動および状況に応じた判断力を指すので、ステータスの機動=足の速さとは限らない。
反面、隠蔽は打刀全体では下位から4番目、同レアリティの打刀ではワースト。衝力は加州清光と並んで下位から3番目。
モチーフの刀剣について
豊前江は、1961年(昭和36年)に重要文化財指定されたのち、文化庁の国指定文化財(美術工芸品)全件の所在確認調査の結果、現在所在不明となっている刀剣のひとつであり、情報提供が呼びかけられている。
詳しくは2018年(平成30年)の国指定文化財(美術工芸品)の所在確認の現況についてを参照。26ページに掲載されている。
注目度が上がって発見される事を願う。
ミュージカル『刀剣乱舞』
2020年公演舞台「静かの海のパライソ」から登場。演者は立花裕大。
キャスト発表当時、立花氏があのEテレ番組『天才てれびくんYOU』にて立花団長として司会を務めていたこともあり、「団長がりいだあをやるのか!?」とSNS界隈で大いに話題となった。誰が言ったか「彼氏の擬人化」「初恋の付喪神」。
松井江や桑名江には「松」「桑」、ソハヤノツルキには「ハヤさん」など、基本的に気さくな呼び方をする。行動する時はすぐに走り出し、その際風の音が吹き抜ける。
「パライソ」が新型コロナウイルスの影響で中止になった後、刀ミュ五周年記念として2021年に開催された「壽乱舞音曲祭」に登場。
篭手切江の『未熟な私は夢を見る』に桑名江・松井江と共に登場して「江四振り編」を披露したほか、第二部では正装した姿をお披露目。多くの審神者にクリティカルヒットする事となった。
なお速さを追求するあまり台詞がかぶる事しばしばで、大千秋楽のカーテンコールでは加州清光からは「はやいって」とツッコミを食らった。
その後「東京心覚」に出陣。
入れ替わる時系列の中、江戸城を築城する太田道灌の元に現れ、「大将」と呼んで気さくに接する。彼の事を「気持ちのいい男」と言っていたが、後に再会した時には歴史を守る為に非情な決断を下す。
そして水面に映る月の如き三日月宗近に「江のものは人と人ならざるものの架け橋となれ」と言われ、「そうか、俺たち江は」と何かに気づいたが……
2021年、「パライソ」再演。
「時間遡行軍によって阻止された島原の乱を引き起こす」という、誰にとっても残酷な任務を敢えて引き受け、憎まれ役の位置に立った鶴丸に礼を言い、その立場を慮っていた。
成り行きで「豊臣秀頼のご落胤である天草四郎」に祭り上げられた日向正宗と共に行動する中で、一揆軍が狂信から凶行に走る惨状を目の当たりにする。その一方で島原の乱の記憶に苦しむ松井江を思いやる「りいだあ」としての顔を見せる。
後半では鶴丸の策によって時間遡行軍の干渉を防ぐという建前の下、松井と共に幕府軍側に潜入。歴史通り、一揆軍全滅という名の「戦の終わり」を見届ける。
2021年12月8日放送の『FNS歌謡祭』にも出陣。
なんと大サビの部分で新規歌詞パートを披露する超トンデモサービスをやらかした。
SNSでも「あの彼氏力高いセンター分けの黒髪イケメン誰だ!?」と言ったTLが溢れ、彼に関する用語がトレンド入りするなど、審神者問わず多くのお茶の間の皆さんを瞬く間に虜にした。
りいだあカッケ───!!!!!
さらには翌年2022年12月7日放送の『FNS歌謡祭』にも「team江」メンバーと共に出陣。新衣装で『STARTING NOW』を披露した。
SNS上では早々から「黒髪センター分け」と「彼氏の擬人化」がトレンド入りしており、豊前江は今年も多くのひとを沼に落としていくようだ・・・
「真剣乱舞祭2022」には全公演に出陣。
カーテンコールの誉ぽん当番になった時も「最速の誉ぽん」をキメるなど、勢いは健在。
あまりのカオスっぷりから「ツッコミ不在」と評された東京心覚MCでも、勢いで突っ切っていく姿勢が話題を呼んだ。広島公演では隣の球場から飛んできた白球を打ち返してホームランにするなど大活躍している。
(ちなみに同日、交流戦をしていた広島東洋カープが本当にホームランを放って試合に勝利した)
東京公演から参加した篭手切江を含めた江のもので、新曲『STARTING NOW』を披露。再びこのめんばあですていじに立つことを全員で誓い、それは後に発表された「江おんすていじ」で実現する事となる。
2022年12月11日、『江おんすていじ~新編 里見八犬伝~』に出陣。
本丸で使われていない蔵を片づけて「すたじお」にする許可を得た篭手切達は『江水散花雪』の任務中、山姥切国広が作り続けていた『南総里見八犬伝』の写本を見つける。これを「すていじ」の原作として脚本の執筆とれっすんに明け暮れる篭手切と、それにつき合う江のもの達だったが人手が足らず、仲間に声をかけるも様々な理由から手ごたえはゼロ。その後色々あって大典太と水心子の協力を取りつけた『新編 里見八犬伝』の幕が上がる。
劇中劇では犬山道節役。生き別れの妹である浜路を探して旅していたが、彼女の簪を手にしていた犬川荘助に出会って戦闘となり、火遁の術を披露する。
誤解を解いた後は犬士の仲間入りをし、元凶となった怨霊・玉梓を倒して浜路を助けるべく、文字通り奔走する。しかし悲しいかな、浜路とはいつもすれ違いになるのであった。
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