スパーダ(キュウレンジャー)
すぱーだ
「僕はキュウレンジャーである前にシェフ。目の前に腹ペコの人がいる限り、そこは僕の厨房になるんだ。誰もシェフに逆らうことは許さない」
「僕らは宇宙解放のために戦ってるんだ!目の前にお腹を空かせている人がいる。泣いている人がいる。敵がいる! 放っておけるわけがない!!」
(いずれもSpace.8より)
物語開始時点でキュウレンジャーのメンバー入りしていた1人で、カジキイエローに変身する。
9人兄弟(男5人女4人)の長男で、宇宙一の料理人を目指しており、キュウレンジャーの移動拠点であるオリオン号のシェフ兼戦士。
頼れる父親的存在だが、何事も料理関連に例えて話すのが玉にキズ。話がシリアスであろうとブレる事はない。
口調にイタリア語が混じる事もあるが、戦闘員を撃破して「Buon' appetito!(=召し上がれ)」と言ったり「ポイントをためてプレゼントをゲットだ、Grazie!(=ありがとう)」と言ったりするので、意味通りに使うというより口癖に近い物と思われる。
一見陽気だが仲間を思う気持ちは強く、Space.4前半時点で非戦闘員だったラプター283が前線に出て戦いに巻き込まれそうになった時は語気を強めて叱っている。
彼の住んでいたカジキ座系の星もジャークマターの支配を受けて食料難になっており、その頃から腹を空かせた弟や妹の為に料理を作っていた事がシェフになった切っ掛けであるとSpace.8で明かしている。
実際同話でダイカーン・メシウバインダベーの指示を受けたインダベーに食料を奪われている人々を目にすると、ショウ・ロンポー司令の指示を無視してスターダスト作戦を離脱。
インダベーが奪ったパンを取り返して子供に返す、ウオキュータマの力を使って食材を生成し炊き出しを行う等、食の自由が虐げられる状況はシェフとして見過ごせない様だ。
Space.22~24の間は、ショウ司令に専属シェフという名目(実際は監視も兼ねていたと思われる)でラプターと共に鳳ツルギの元へ派遣された。
料理の腕前はそのツルギをして「伝説になる」と言わしめる程(「伝説」はツルギの口癖の様な物なのであまり過大評価は出来ないが)。
基本的に器用で殆どの事は平均以上にこなせるのだが、Space.40で野球等の球技全般が苦手と言う弱点が発覚。
それを知ったカロー・グローブンには舐められ散々罵倒されるが、それでも彼は諦めて逃げだしたりせず、ラッキーの協力を借りながらも自分にしか出来ないやり方でこれを克服。グローブンの仕掛けた魔球を破り、キュウレンジャーに逆転勝利を齎した。
ここからわかる様に彼の本質は諦めの悪い努力家で、その根底には他の仲間にも負けない熱い心が流れている。
そんな自分の事は同話ラストのモノローグで「どんな腕の良いシェフだって、最初から料理が出来るわけじゃなかった。何度失敗しても、成功するまで諦めなかったからそうなれた。それは料理以外でも同じことなんだ」と語っている。
作中家族について触れられた彼だが、ドラマCD「泣かせろ!タマキュウ一座大一番!」では彼の妹や家族構成、果てはキュウレンジャーになった経緯まで語られる(過去販売された本作のサウンドトラックにもドラマパートは存在したが、パラレル要素の強かったそちらと異なりスピンオフの体である事が明かされている)。これについては後述。
ハンチング・ピアス・リングなど、服装がオシャレ。ちなみに寝る時は帽子がナイトキャップになっていたりする(Space.6より)。夏場では帽子が青を基調とした物になり、ズボンも八分丈になっている。
最終決戦後はチキュウにレストラン「グラッツェ」をオープンし、宇宙レストラン連盟から9つ星の評価を貰うほどになっている。
『VSスペース・スクワッド』ではラッキー達ハミィを擁護する側についている。
Space.3
- 「おいしいスープ入り餃子みたいなものかな」
司令の名前を聞いて真っ先に小籠包が思い浮かび、小籠包を知らないラッキーに簡単な説明をした際の発言。この後司令から「小籠包じゃなくて、ショウ・ロンポーね」と注意されている。
- 「早速お出ましか。みんな腹ペコみたいだよ」
Space.4
- 「スティンガーは?食材の収穫時期を逃すと大変だよ」
- 「いいね。三枚下ろしにしてあげよう」
Space.8
- 「厨房では誰もシェフに逆らえない。言っていいのは『Oui,Chef(=はい、シェフ)』という言葉だけ」
実際その後変身する時、一緒にいたラッキーとハミィは『Oui,Chef』と返事した。
- 「一流のシェフは場所も食材も選ばない」
Space.13
- 「アルゴ船復活のレシピは、このトモキュータマ。それにホキュータマ、リュウコツキュータマの3つ」
- 語録ではないが、実在の料理人であるヌスレット・ギョクチェの塩フリポーズをしていた(中の人のアドリブ?)。
Space.15
- 「いくら美味しい魚だって、独り占めするだなんて最低だ」
- 「さあ、メインディッシュにご登場願おう」
Space.20
- 「注文通りに料理を作らないとわかってて、お金を払うお客はいない!」
スコルピオの『(チキュウの爆発を止めて欲しければ)トモキュータマを渡せ』という要求に対しての(渡しても約束を反故にするんだろう?的な)返答。
Space.25
- 「Mamma mia……これじゃタコのフルコースだよ…!」
惑星トキの時空が歪み、自身の記憶の中にあるマーダッコが敵として現れた(しかも初めに出会ったドSキャラから、倒す度に順を追って異なる人格で復活する)事から。
Space.27
- 「ピスタチオみたいだ……」
頭のマスクが取れて正体であるインダの顔を見せたインダベーに対して。
- 「調理器具は使いようだ。これはキュータマ。便利でしょ?」
アンドロメダキュータマでインダベーを捕縛し、キュータマの説明を切り出した。
- 「どれも強力だから敵は味見をしている暇もない」
攻撃用のスキルキュータマを説明した時の喩え。
- 「これだけのスパイスを使えば伝説の料理が出来ちゃうね!」
俺様発言ながらキュウレンジャーの一員として戦う事を改めて言葉にしたツルギへ対して。
Space.42
- 「フクショーグンの三種盛りもまた来るだろうしね……」
Space.43
メカマーダッコとの対峙時の発言。この後スティンガーに「スパーダ。タコスはタコ料理じゃない」と指摘され「Mamma Mia…」と呟いていた。
Space.46
- 「僕らの夢の詰まったレストランも、これで閉店…」
正確にはスパーダ本人ではなく、敵の策略でラッキーが見せられた幻覚内での彼の台詞。チキュウの爆発で宇宙全体が消滅する事により、バトルオリオンシップも自分達ごと消える様を形容した。
ハイスクールウォーズ
- 「コックはコック帽、学生は学生帽。形から入るのは大事だね」
学生服に着替えた時の一言。
- 「料理はオリジナリティが大事だから、後悔してないよ」
お絵描き勝負でフルーツの盛り合わせがお題の中、フルーツパフェを描いた際のコメント。
- 「大げさな味付けの方が、美味しくなる時もある」
ナーガ(ホシ★ミナトの絵を描いてモデル本人に絶賛された)を茶化したハミィへの窘め。
- 「秘密のレシピを明かすなんてナンセンス、シェフ失格だね!」
うっかりヒントを口走ってしまったキョウトウインダベーに対して。
リベリオンで学んだ技を用い、生身でリジチョウインダベーを撃破した小太郎への称賛。
泣かせろ!タマキュウ一座大一番!
芸術に対してのナーガの認識(※バランスからの又聞き)「芸術は爆発だ」を聞き、「合ってるような、合ってないような…」と逡巡しての返し。
- 「アサリの砂がジャリってなるのは怖いけど、思いっきり噛むのはスリリング!とかね」
舞台劇における『スリリングな展開』がイマイチ分からなかったナーガに対して、「怖いから面白いってことかな」と前置きしての喩え。
- 「慣れない芝居なんてやって、肩が捌きたての魚みたくカチコチになっちゃって」
芝居の特訓を一時休憩、外に出た所をラッキーに引き留められて。しかし本当は、チュウネンシャチューから妹や宇宙劇団の人々を救い出すべく一人だけで飛び出そうとしていた。
- 「ああ、小さじ一杯の塩程度にはね」
自分が言った「僕はラッキーのように何でも前向きに出来るわけじゃないんだ!」を「出来るわけじゃなかった」と訂正しての一言。しかし直後、ラッキーから「料理に例える表現がいまいちピンとこない」と言われてしまう。
他の男性陣と比べると、バカンスする気満々だったハミィとラプターの大量の荷物を持ってあげたり(Space.15)、チキュウ人に石を投げられる中ハミィの顔に当たらない様腕で庇う(Space.20)など、女性メンバーへの紳士的な対応が多い。
Space.19でも面食いなエリスに真っ先に気に入れられる等、周囲も認めるイケメンの模様(その後の戦闘で色々あった為エリスはラッキーに惚れ直したが、まんざらでもなかったのか少し拗ねていた)。
ラプターとの関係
Space.4にてラプターの妄想癖を知っていた事から、同じ初期メンバーのハミィやチャンプより先にリベリオンに加わった可能性が高く、最もラプターとの付き合いが長いと思われる(これを裏づけるかの様に、Space.32の回想では彼とラプターのみがオリオン号に搭乗している描写がある)。
当のラプターからもほのかな好意を抱かれている様で、スペシャルムービー第4話は色んな意味であられもないラプターの妄想が大半を占めていたり、Space.25の惑星トキでのミッションでは実体化した幻のスパーダ(他にラッキー、ツルギ、司令も)がラプターにプロポーズしていた。
スパーダかラプターのどちらかが主役を担当する回では、基本的にもう一方も目立ちやすい傾向にある(Space.4、32、40等)。
Space.22ではラプターがツルギに壁に追い詰められ、キスっぽく顔を近づけている(実際はラプターの不調を駆動音で聞き取る為だった)のを見た瞬間、今まで見せた事がない形相で「ラプターアアアアァァッ!!?!?」と声を荒げながら2人の間に割って入った。
その後うろたえつつも「断っておくけど、僕はラプターの保護者として……」と言い訳しており、スパーダ自身もラプターの事を意識している可能性が高い。
誰よりも先に“救世主の資格”を持っていた男(※ドラマCDのネタバレを含む)
作中の時系列ではスティンガーに続きキュータマに選ばれたと思われるスパーダだが、その経緯はかつて料理人見習い(雑用係)としてリベリオンに入った頃、始めて捌いた食材の中へ忍び込んでいた宇宙寄生虫(※ジャークマターの刺客として潜り込んでいた当時の料理長がリベリオンの構成員を食中毒にするべく用意した物)を包丁を振るって捌いた(退治した)際にカジキキュータマが現れたと言う物であった。
だが当時のスパーダは家族を支える事だけを理由にリベリオンに入った為、『宇宙を救う』使命を背負うキュウレンジャーに自分がなった事へ困惑していた。
この“家族の事ばかり心配している只の料理人”こそが自分の本質だとスパーダは今現在も思っている。
だがキュータマに選ばれる直前に彼がした事は、料理を食べる人を最優先に守る料理人の“責任感”に基づく物だった。
自分の事以上に家族を支える事を考えて来たスパーダは、既に他者を気遣い助けようとする心の姿勢、“救世主”としての素質を備えていたのだ。
この心の姿勢は自分勝手で行動する者には決して得られない物だが、かと言って自分を無視した尊い行動や大義をして身に付く物でもない。
実際、最初のキュウレンジャーであるスティンガーは身内を止める為に自分の優しさを無視しようとした結果長らく精神的に迷走する羽目になり、救世主として在るべき姿から一番遠ざかる事になった。逆にこうした心の危うさが無かったからこそ、スパーダはキュウレンジャーとして最初にオリオン号に乗船出来たのだ。
劇中において、主要な話の中核になる者とそうで無い者との2つに分ける事が出来るキュウレンジャーのメンバーだが、スパーダは基本的に後者へ分類される事からキャラの扱いに格差があると批判する理由にされる事がある。
しかし、前者は裏返せば自分で自分の足を引っ張り、仲間達も振り回して迷惑を掛けてしまった者達でもある。そして、そんな彼等の力になって助けてあげられるのは、スパーダの様な自分をしっかり認めた上で他者を気遣える者である。
つまり主要な話の中核にならなかったメンバーとは、自分で自分の足を引っ張っていない為他者の問題や仲間の責任を一緒に背負い、解決してあげられる余裕があるか出来る様になった者達である。更にその上で、話の中核になったメンバーもその役割が済み次第次々とこの状態にシフト。『宇宙を救う』と言う大きな問題を解決すべく仲間達と力を合わせて進む“救世主”、キュウレンジャーとして一つに結束していった。
この流れを加速させたのは強いポジティブシンキングを持つラッキーの功績だが、その下地を作ったのは間違いなくスパーダである。Space.1の時点で彼以外のメンバーは『感情表現がストレート過ぎて他人との反発を招く』『恩師の仇討に逸るあまり独断行動をしてしまう』と自分で自分の足を引っ張る要素があったので、この2人がそれぞれ自分自身に振り回されない様フォローしていたと考えられるのである。
もっと簡単に言えば、スパーダが『キュウレンジャー』としての枠組みを自分なりにしっかり作って支えていたからこそ、ラッキーがその中へ自ら入って枠組みを大きくしてくれたのだ。
キュウレンジャー初期メンバーにおいて、スパーダは締めに当たる9番目の戦士となっているが、その理由は彼の心の姿勢が“救世主の資格”として後に続く仲間達への手本となっていた事、キュウレンジャーの基礎になっていたのを示す為と思われる。
そして、当のスパーダ本人はその自覚が無いまま仲間達を助けて来たのだが、ドラマCD内において始めて自分の目的(妹を救い出す)に仲間を付き合わせたのを切っ掛けに、自分が仲間達にして来た大きな功績へやっと気付く事になるのだった。
『宇宙戦隊キュウレンジャー変身講座スペシャルエピソード』にて、ラッキーと小太郎から
「(夕食は)シーフードカレーじゃねえか?」
「また魚?」
「あいつウオキュータマばっか使うからなあ」
と言われていた事から、どんな料理もこなす彼が最も得意なのは魚介類を使った料理と思われる。
「『戦隊イエロー』と言えば『カレー』」は近年間違った認識である事が広まりつつある(太っていてカレーが好物のキャラクターはキレンジャーのみ)が、今作では『作る側』として「イエロー=カレー」の図式が復活しているとも言える。
名前の由来はスペイン・ポルトガル語で刀剣を意味する『Espada』から。梶木(swordfish)の戦士に変身する事に引っ掛けた物だと思われる。
黄山純:料理が得意な先輩イエローな上、作品内で料理初披露時に自慢から入る等共通点が多い。
翼麻衣、ボーイ、ヒカル:ナイフ使いの戦隊メンバーつながりで、特に後二者は戦隊イエローつながりでもある。但し、いずれも「考えるより先に手が動く」タイプであり、基本的に落ち着いた性格のスパーダとは趣が異なる。また、ヒカルについてはシェフとの交流が描かれている。
小津蒔人:料理が得意な先輩ヒーローで大家族の長男。
エリ:演じる人と同じヘキサゴンファミリー繋がり。
宵町透真:次作におけるイケメン料理人。ただ、こちらは本音や感情を抑える性格からか、腹黒な毒舌家としての面も持つ。加えて周りに助けを求めるのも下手で、一度トラブルに陥ると中々抜け出せない体質でもある。
陽川咲也:同じく次作の登場人物で、年下へ兄や父親の様に接する、紳士の素質を持つ好青年。しかし一方で「仲良くなりたい」と言う下心も持ちながら女性と接する為、『いい人』扱いされてやんわりと別れられるのがお約束になっており、紳士になるにはまだまだ経験が足りない模様。
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