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概要編集

スーパー戦隊Vシネマとしては初となる、放送中の作品のスピンオフとなった。


放送期間中にリリースされたVシネマによる単独作品は『救急戦隊ゴーゴーファイブ 激突!新たなる超戦士』の前例がある物の、同作品はテレビシリーズと直接関係のない番外編的な位置付けなのに対し、本作はテレビシリーズとの繋がりが明示されているのが特徴。


監督は坂本浩一。その為生身での激しいアクションシーンが目立つ他、スラム街の背景に『MOVIE大戦アルティメイタム』で登場したアクマイザー装甲車が紛れているお遊び要素もある。


あらすじ編集

キュウレンジャーによるジョウギ座星系・惑星スリービーの開放も大詰めに差し掛かった矢先、突如暴走に見舞われて離脱したチャンプを追い掛けるスティンガー。だが追った先で自分達と因縁のあるダイカーン・ザンダバルドと遭遇、攻撃を喰らい谷底へ放り出されてしまう。

少しして気が付いたスティンガーとチャンプは、谷底に咲いていたカモミールの花を見て半年前にチキュウで出会ったある女性と、自分達が味わった苦い経験を思い出す。

これは過酷な運命に翻弄されていた男がかつて味わい、その胸に秘める事となった悲しき物語。……そして、これも含めた過去を仲間達と共に乗り越え、前へと進み続ける男が救世主として刻む伝説である。


回想の時系列はSpace.14の裏側と思われる。


登場ゲスト及び強化フォーム編集

チキュウ人とイッカクジュウ座星系人のハーフである女性。右腕が鋭い角を持つ異形で、それにより他のチキュウ人から苛烈な迫害を受けている。

それから逃れる為、ザンダバルドの導きでジャークマターに取り入りその一員になろうとする。


チキュウのとある地方に拠点を構えていたダイカーン。上昇志向が強く、カローへの昇格を狙っている。かつて迫害により居場所を失い、孤独になったミカへ救いの手を差し伸べたのだが…?


かつて単独行動時にスティンガーが手に入れたイッカクジュウキュータマの力で発現した、サソリオレンジの追加装備にして強化フォーム。


余談編集

脚本を担当した下山健人氏は回想と同時間軸であるSpace.14でキュウレンジャーに初参加したが、件の回はVシネマとは正反対である本編屈指のギャグ回である(※さりげなくホシ★ミナトがジャークマターに与していると言う伏線も入れているが)。しかし本作を書いて以降は、本作や劇場版にSpace.35等、シリアスで印象に残る内容の脚本を執筆する事となる。

かつて下山氏が初のメインライターを務めた手裏剣戦隊ニンニンジャーにおいて、毛利亘宏氏は唯一のサブライターとして登板した。その毛利氏がメインライターを務めるキュウレンジャーにおいて、下山氏が注目を集めやすいエピソードの脚本を任されるのはニンニンジャーで作ったお互いの縁からだろうか。


関連項目編集

宇宙戦隊キュウレンジャー

ハイスクールウォーズ:本作の前日談。


ウルトラマンジード:同年度において坂本浩一氏がメイン監督を務めた特撮作品で、これに掛かり切りだった為坂本氏がキュウレンジャー本編に参加する事は無かった。更に劇場版で登場する『サイドスペース第9地区』は本作のスラム街と同じロケ地で撮影された。

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