概要
自動車やオートバイ、自転車、新交通システム車両、航空機などの車輪のうちその一番外側にはめられた地面と接する部分で、ゴムや鉄などで作られる。
本項では主に4輪自動車用について記述する。
4輪自動車用タイヤ
1t前後やそれ以上の重量を持つ車両で唯一地面に接している部品であるため、エンジンなどと共に最も根幹となる備品の一つである。
一般市販車のユーザーも、5年程度での経年劣化や豪雪地帯での冬季への備え、オフロード走行、モータースポーツへの参加などでは、随時細やかな交換を留意する必要がある。
もちろん日常においても自家用車のタイヤの空気圧や溝の減り具合などをこまめにチェックしておくのは大事であり、重大な事故を未然に防ぐ事にも繋がる。
近年はコスト抑制などでパンク修理剤で代用される車種も増えているが、かつては備品としてスペアタイヤを備えた車が多かった。
内部の形状によって「バイアスタイヤ」、「ラジアルタイヤ」、「バイアスベルテッドタイヤ」に大別される。
さらに使用目的別の設計構造の違いから「チューブタイヤ」、「チューブレスタイヤ」、「ソリッドタイヤ」、「ランフラットタイヤ」などが存在する。
モータースポーツにおいてもタイヤは重要な要素であり、タイヤの性能やコンディションが勝敗に直結するというケースは珍しくない。
公道レースを題材にした漫画『頭文字D』では、タイヤのコンディションによって大きく決着したバトルも多い。
パンクしても一定時間や最低限の走行能力を保つランフラットタイヤ/コンバットタイヤなどもあり、要人警護や治安の悪い地域、戦場などで用いられる。
そのままでは基本的に接地圧が小さいため、雪道や泥濘地といったオフロードにおいては空転や沈み込みのリスクがあるため、チェーンを巻いたり空気を少し抜いて接地圧を増やす、板を噛ませ脱出するといったテクニックも。
逆にブルドーザーなどの重機や戦車など、悪路での作業や戦闘が想定されるものは最初からタイヤではなく無限軌道(いわゆるキャタピラ)が用いられるが燃費や整備性が悪化しうるさいなど一長一短。
日本では大手のカー用品が取り扱っている他、個人客向けのタイヤ専門店も大手中小問わず多数存在する。