会社・商標としてのダンロップ
世界初の空気入りゴムタイヤメーカーとして名高く、ゴルフ用品メーカーとしても知られる(松山英樹などが契約)。
ジョン・ボイド・ダンロップを創始者として、1889年イギリスに生まれる。よく「息子の自転車のタイヤの乗り心地を良くするためにゴムタイヤを思いついた」と言われるが、厳密にはその前には思いついており、息子の自転車はその実験に使っただけである。
1980年代以降経営危機に陥り、日本の住友ゴム工業のブランドとして買収されたが、その後グッドイヤー社に商標権を半分譲り、アジア・アフリカや北米の日系自動車メーカーに標準装着されるダンロップタイヤは住友ゴム製、欧州や北米の非日系自動車メーカーのダンロップはグッドイヤー製というややこしいことになっている。
そのため住友ゴムが欧州でタイヤを売る場合は、2003年に吸収合併したオーツタイヤを起源とする別ブランドの『FALKEN』ブランドを用いている。
MotoGPのMoto2/Moto3にタイヤ供給してるダンロップは住友ゴムの方である。日本ではSUPERGTはじめ86/BRZレース、全日本ラリー、全日本ジムカーナなど幅広くタイヤを供給している。
欧米のダンロップはWEC(世界耐久選手権)にタイヤ供給をしていたが、2019年からグッドイヤーに看板を架け替えている。
福山雅治とドラえもんがタイヤの未来について語り合うCMが一般的によく知られている。
ちなみに1913年には、ヨコハマタイヤ以上に怖いタイヤのマスコットキャラクターが広告に掲載されたことがある。
シューズについて
なお、ダンロップのシューズもあるが、これは広島化成というゴム製品メーカー(ツバメマークのブランドで知られていた老舗メーカーでもある)が1985年からダンロップの商標を用いて製作しているものであり、通気性、堅牢性、撥水性能、スリップ防止性能など機能の高さに定評がある。一方でデザインは二の次というか、広島カープ仕様など尖ったものも多かったが、昨今はダッドシューズブームを契機に、デザインを重視したダンロップリファインドなどスタイリッシュなスニーカーを作ったりもしている。
その他のダンロップ
ダンロップ一家
公道を時速300km/hでぶっ飛ばすという危険極まりないバイクレース(リアル・ロード・レーシング)に参加し、数々の記録を打ち立てている北アイルランドの一族。2015年には彼らを描いた映画『ROAD』も公開された。
- ジョイは最も有名な選手で、公道二輪レースの最高峰『マン島TT』において26勝という金字塔を打ち立てた。匿名での孤児院への寄付など、チャリティにも積極的であった。2000年にエストニアの公道レースで事故死。
- ジョイの8歳下の弟のロバートもマン島で5勝をマーク。1994年のマン島では後遺症が残るほどの重傷を負ったが、身体に合わせた改造を施したバイクで、その後も10年以上闘い続けた。2008年に北アイルランドの公道レース予選で事故死。
- ロバートの長男ウィリアムはマン島でこそ勝てなかったが表彰台には何度か上り、アイルランドの公道レースでは10勝以上をマークした。2018年にダブリンの公道レースで事故死。
- ロバートの次男マイケルは唯一現役で生存しているダンロップ家のライダー。マン島TTでは2024年にジョイの記録を抜いて通算27勝の新記録を樹立した。
関連タグ一覧
スポーツブランド一覧・・・「DUNLOP」及び「SRIXON」ブランドでゴルフ用品、テニスボールの製造・販売も行っている。