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ドン・アルマゲ最終形態

どんあるまげさいしゅうけいたい

『宇宙戦隊キュウレンジャー』のラスボスで、ドン・アルマゲが全宇宙の生命を取り込んだ、最終最後の姿。
目次 [非表示]

「宇宙の全てをプラネジュームにして…私の身体へ! 宇宙よ、私に憑依せよ!!」(Space.47)


データ編集

役職/ショーグン

出身/宇宙

身長/238cm(ヒカエオロー身長/98.5m)

体重/214kg(ヒカエオロー体重/886.0t)

装備/アルマ剣

分類/宇宙思念体


概要編集

ツルギと一体化してドン・ツルギへと変貌を遂げるも、キュウレンジャーの捨て身の奇策でツルギを引き剥がされ素体の姿を晒したドン・アルマゲが、ドン・ツルギとなった際に造り出した『生命体をプラネジュームに変換して取り込む能力』を行使、全宇宙の生命を我が身に取り込んで変貌を遂げた姿。

公式名称は『ドン・アルマゲ(最終形態)』


元々、アルマゲは莫大なエネルギー(プラネジューム)を自在に操る能力を有しており、必要量のエネルギーと対象のデータさえあればあらゆる生命体を再生復活させる芸当も可能としている。ヒカエオローの能力も元はアルマゲの固有能力であり、これをアントン博士が徹底的に研究した結果キョダインロウの技術が生まれたと推測される。

しかし反面、操るエネルギーを自力で集める方法をアルマゲは有していなかった模様。また同時に、宇宙中の嘆きと苦しみより生まれた自らの性質と負の感情を欲する本能に忠実であった為、どんな手段を使ってでも膨大なエネルギーを掻き集める方法を手に入れ、更にその能力に手を加えて『生命体をプラネジューム(エネルギー)に変換して取り込む能力』を入手。それを行使して全宇宙の生命を我が身に取り込んで未来永劫苦しめ負の感情を得続ける、自身が手っ取り早く全てを手に入れる野望を前々から抱いていた様である。


いつの頃からか、ジャークマターのトップとして君臨していたアルマゲは侵略者として全宇宙を脅かし、ツルギをリーダーとする88星座の戦士達と対立して交戦、致命傷を負い滅ぼされる寸前まで追い込まれるも、そこで相対したツルギの身体に宿るホウオウキュータマの不死の力が自身の求めていた『プラネジュームを掻き集める(=集め続ける)能力』であることに気づく。

運のいい事に、ツルギと親友の関係であり治世者として非凡な才を持つクエルボが、自分の抱えていた劣等感とコンプレックスに突き動かされて迂闊に命を捨てた挙句、瀕死であった自身の目の前に倒れていたのですかさず一体化。クエルボの心の奥底にあった自己嫌悪感を突いて煽ることで操り、彼の治世者の才を悪用してジャークマターを再建させ、ツルギがコールドスリープに就いた後の宇宙のほぼ全てを支配下に置いた。


ここまでの、クエルボと一体化した以降のアルマゲが辿った来歴の真意は、いつか目覚めたツルギが自身の元へ辿り着いた際、依り代としたクエルボを使ってツルギを心理的に揺さ振る為。その過程で発生した多少の予定外な出来事を受け入れつつも、Space.43でその機会が巡って来たアルマゲは予定通りクエルボを担ぎ出してツルギに揺さぶりを入れ、直前で自分の身体に起きた異常により動揺していた彼の心の隙を一気に広げる事へ成功。

それからクエルボを泳がせてツルギを擁するキュウレンジャーと潰し合わせた末、敗北したクエルボを切り捨て心の隙が急激に広がり絶望感に苛まれたツルギへと憑依。ドン・ツルギとなって念願のホウオウキュータマの能力を手に入れ、それと惑星チキュウに蓄積された膨大なプラネジュームを元手にして遂に『生命体をプラネジュームに変換して取り込む能力』を獲得。

そこからは冒頭で書いた通り、キュウレンジャーの手でツルギを引き剥がされた事に対応してこの最終形態に到った。


全宇宙の生命を変換して得た無尽蔵のプラネジュームを担保に、二振りの片手剣『アルマ剣』より凄まじい威力の斬撃や衝撃波を繰り出し、如何なるダメージも無効化する反則的な自己再生能力を発揮。巨大化時は全プラネジュームを集約させた極大出力のビームを撃ち出せる。

そしてある意味最大の攻撃手段として、我が身に取り込んで苦しめる全宇宙の命の悲鳴と苦悶の声を敵対者へ直接聞かせて絶望させる、途轍もないスケールの精神攻撃を仕掛けられる。



総じて、アルマゲが長い間想定していたジャークマターすら超える自身最強・最大の姿、だったのだが……。


奪う事しかしてこなかった、邪悪な思念体に突き付けられた現実と無様な末路編集

最大の攻撃手段だった全宇宙の生命を使っての精神攻撃は、キュウレンジャーの魂を込めた希望の言葉に全宇宙の生命が説得されてアッサリと破られ、逆にプラネジュームと化した全宇宙の生命がキュウレンジャーに力を与えたかとでエネルギーの貯蓄によるアドバンテージ差が埋まり五分五分の状況となってしまう。



何故このような逆転劇が発生した理由としては、アルマゲがこの姿に到る経歴に原因があった。

かつて一体化したクエルボの才を悪用、率いていたジャークマターを全宇宙を支配する勢力にした結果確かに全宇宙の支配者となったアルマゲだったが、それ以前でアルマゲはクエルボを操るため『自分がアルマゲその物になった』とクエルボに思い込ませる嘘をついていた。これによってクエルボはかつての嫌いだった自分を敵対する者に投影、それを叩き潰すために自らの才を侵略行動に注ぎ込み続けあの成果を打ち立てたのだが、上で付いた嘘によりそうしたクエルボの努力及び彼の命令で動いたジャークマターの成果は最終的に全て、アルマゲの功績へとすり替わってしまう仕組みが成立していた。


アルマゲにして見れば、依代についた嘘一つで何もせずとも莫大な利益(負の感情)が転がり込んでくる非常に美味しい立場だったが、それは同時に他人へ支配者の実務を押し付け、自身に支配者の実感と経験を積ませ続けるのを止める事でもあり、それが長い年月続いた結果アルマゲは、自らが宇宙の支配者であると言う自覚が肥大化した一方で“どうしたら”支配者として振る舞えるかの思考感覚が欠如した『驕り』に染まってしまっていた。

また、アルマゲの名の下敵対者を虐げ、負の感情を捧げて来たジャークマターの構成員もまた、アルマゲになったと思い込んだクエルボの采配に恐れを成して絶対服従を誓う立場であったため、上の嘘はアルマゲがジャークマター構成員全員も丸ごと騙していいように使い潰す道筋ともなっていた。


ここから結局、敵を虐げ味方を騙して利益のみを貪っていたアルマゲは本編開始の段階で最早、“奪う”しか能の無い矮小な悪党へ堕ちていたと言えよう。

それでも、クエルボに付いた嘘が有効であった間は宇宙の全てはアルマゲを恐れ平伏した。だが前々より抱いていた野望の礎となるツルギが、物語終盤で自身の策略に嵌り出したのを見たアルマゲは、そこから最終形態に到るまでの道筋の裏でジャークマターの全てを尽く切り捨てる行動に走るが、これは実質クエルボを起点に全宇宙へ付いていた嘘をバラす結果にもなっていて、全宇宙の生命にアルマゲの矮小な本性を無意識に勘付かせていたとも言える。


こうした経歴を経た果てで、アルマゲはキュウレンジャーを絶望させるべく全宇宙規模の精神攻撃を仕掛けるも、相手のキュウレンジャーはジャークマターと戦いながら自分達の問題に向き合い乗り越える経験を重ねて一つに結束した経歴を有しており、それに裏打ちされた希望の言葉はたった一つの嘘で敵も味方も欺いて平伏させ、ただ支配者であると言う驕りを肥大化させノウハウを得る事を止めたアルマゲの与える苦しみよりも遥かに全宇宙の生命の心へ響く代物であった。



こうして、自身が一つの嘘をつき続けた結果、いつの間にか全宇宙の頂点から誰とも繋がっていない矮小な個に成り下がっていた現実を突き付けられた邪悪な思念体は、力の差を互角に埋められた究極の救世主との直接対決で押し切られて完全敗北。加えてドン・ツルギになった際の行動が全て裏目に出て、『生命体をプラネジュームに変換して取り込む能力』は愚か自身が顎一つで使っていたジャークマターの膨大な戦力も失い、一転して丸裸の状態で救世主達に詰め寄られる余りに無様かつ自業自得な姿を晒す事になった。

そうなってもまだ、自身が元々持っていた能力を応用しての悪足掻きで逃げ延びようとするも、これまで奪う事しかせず自らを高める事を怠って来たアルマゲが宇宙一ラッキーな男の極めた長所へ勝てる道理は無く、あえなく失敗してそのまま滅ぶ末路を迎えたのだった。


余談編集

モチーフはインドの宇宙観(天動説)の図。古代のヒンドゥー教において世界は半球で出来ており、下から大蛇、その上のによって支えられていると考えられていた。

背中のウロボロスの意匠は世界を囲む取り囲む大蛇を表現しており、全身をよく見ると頭部は雲と太陽、首と腹部は象、腰部分は左を向いた亀(※右腰が尻尾、左腰が頭部を模している)の意匠がある事がわかる。


宇宙その物に変貌を遂げたと豪語するアルマゲは姿形も宇宙を彷彿とさせた姿になった様だが、キュウレンジャーを始めとする宇宙に住まう者から拒絶された為、結局最終形態は単なる宇宙を模しただけの偶像に成り果てた。これは後の世、流入して来た西洋の宇宙観(88星座)にインドの宇宙観(実際、最終形態の光背はシヴァ神のそれを連想させる)が負けて排斥された歴史と重なる。


それに加え、アルマゲが宇宙幕府の頂点であるショーグン=将軍である事も踏まえ、その権威を象徴する武者鎧の意匠も盛り込んでデザインされている(人型のマスクは面頬を意識した物)。


『生命体をプラネジュームに変換して取り込む能力』の本質編集

キュウレンジャー本編で語られた長い時間と手間を費やし、ジャークマターの全てを食い潰す代償まで払ってアルマゲが手に入れた“自力でエネルギーを集める能力”より造り出されたのがこれだった訳だが、このエネルギーは『情報(データ)』と言い換える事が可能である。

先に述べた通り、必要量のエネルギーと固有データを揃えればアルマゲはあらゆる生命を復活再生させる事が出来るが、エネルギー=情報と考えればこの『生命体をプラネジュームに変換して取り込む能力』はアルマゲが元から出来た事の逆が行える能力になる。


つまり、アルマゲがこの能力を応用して扱いこなせれば全宇宙の命どころか宇宙その物、それどころか平行宇宙すらエネルギー=情報に変換して一呑みで征服してしまえる存在へと化す危険性があった。更に戦闘面でも、エネルギー=情報の出力によって取り込んだ宇宙内にあった戦力を自在かつ無尽蔵に生み出せるので、他者の思惑と付き合う必要に追われるジャークマターを率いる事も要らなくなると、正に全てを支配する力を得たに等しくなる能力だった。

因みに後者の能力は、ドン・ツルギの状態でチキュウのプラネジュームからジャークマターの量産を大量生産した際の描写でその片鱗を見せている。


しかしそれ故に、アルマゲが嘘で動かしたクエルボに動かされるジャークマターの『偶像』の立場に甘え、333年間自己研鑽を怠って驕りを肥大化させていたのが大きな足枷となっていた。

事実、あれ程自由に扱える膨大なエネルギーを手に入れたくせに、その使い方は指向性を付けて放出する大雑把な物に終始。加えて“自力でエネルギーを集める能力”の元になるホウオウキュータマを宿すツルギを引き剥がされた影響でせっかく造った能力が不安定になっていた様で、ドン・ツルギ時に出来た雑兵の大量生産を使えず単騎でキュウレンジャーと戦うしか無かった。

結局、使う方が相応に成長してなかったので手に入れた強大な能力が宝の持ち腐れになった結果をアルマゲは迎えたと言う事であり、同時にこれは目の前の問題に向き合って挑み乗り越える事を積み重ねて成長した末、全宇宙の生命を励まし希望を与える言葉を綴る事の出来たキュウレンジャーと対になっていたとも言えよう。


関連タグ編集

宇宙戦隊キュウレンジャー

ドン・アルマゲ

宇宙幕府ジャークマター:アルマゲはこれへ頼らず全てを支配する方法として最終形態になるのを目論んだが、結局これへしがみ付いていた方が自身の破滅を先延ばし出来たのが皮肉と言えよう。

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