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シシレッドは、何処だ?」


ドン・アルマゲ「そやつには私が取り憑いておる。そやつは私の操り人形だ‼︎」


演・CV:山崎銀之丞/スーツアクター:清家利一


概要編集

ラッキーの父親であるアスランドン・アルマゲの一人に取り憑かれ、洗脳された姿。

ミナミジュウジ座系・惑星サザンクロスへ侵入したキュウレンジャー、特にラッキー/シシレッドの抹殺を使命としている。


アルマゲの翼を簡略化させ、爪の様な形に変形した装飾のついた黄金の鎧に着物マフラーを着用しており、を彷彿とさせる姿をしている。

顔には黄金の仮面を被っており、アスランを操る為のコントロールを担っている。

破壊するとアスランの意識が戻るが、すぐにアルマゲが憑りついて修復してしまうので完全に壊す事は至難の業。


アスランの能力をそのまま反映した戦闘力は非常に高く、日本刀の様な黄金の剣から繰り出される剣術で邪魔になる障害を容赦なく斬り捨ててしまう。両目や掌から光線を放つ事も可能。空中浮遊による飛行能力も有している。


彼の存在自体、アルマゲが高いリーダーシップと強運でキュウレンジャーを導き、自らの潜む本拠地にまで突き進んできたラッキーを身体と精神の両面から大きな傷を負わせるべく用意したと言っても過言ではない。このまさかの事態に、ラッキーはサザンクロス突入作戦の中でもしばらく苦悩する事になる。


各話での活躍編集

Space.41編集

ミナミジュウジ座のバリアを破り、サザンクロスを防衛する施設『ヘルズゲート』を破壊すべく乗り込んで来たキュウレンジャーに対しアルマゲの命で差し向けられる。

ガル/オオカミブルーを始め、テンビンゴールドオウシブラックカジキイエローコグマスカイブルーと交戦するも、多勢に無勢とばかりに悉く返り討ちにして戦闘不能に追い込むが、ガルの傍らに居たシーザーによりその素性を見抜かれる。


直後にカローサザンキングごとヘルズゲートの中枢を破壊して戻って来たラッキー達と遭遇、シーザーを介して自身の正体を知ったガルを無造作に斬り捨てて重傷を負わせる。これに激しい怒りを見せたラッキー/シシレッドと交戦、フウチョウキュータマの力でツルギを除く他のキュウレンジャーが撤退する傍らでの激しい攻防の末、レグルスインパクトで仮面を叩き割られる。

それにより正体であるアスランの顔を晒しその場に佇むが、程無く現れたアルマゲが事情を説明しながら憑依した事で仮面が復活、意識を乗っ取られてしまう。しかしこの状況に怒りで混乱したラッキーを抑えたツルギがホウオウシールドの能力『アマノガワ』を使い逃走、取り逃がす。


Space.42編集

サザンクロス内部、フクショーグン達の遺体を元とした防衛兵器・アキャチューガに手こずるキュウレンジャーを単身強襲。オリオンバトラー右肩のキュータマコクピットを直接攻撃、内部で操縦していたシシレッドオリオンを巻き込み侵入したバトルオリオンシップ内で激しく立ち回る。

やがて攻防戦はブリッジ内に移行、そこへ残っていたナーガラプターを蹴散らしながら襲い掛かるドン・アスランへシシレッドオリオン=ラッキーは何とか喰らい付くが、相手が敬愛する父親の為僅かに攻撃の手が緩み徐々に追い込まれ始めてしまう。


だがこの状況を見越していたツルギ/ホウオウソルジャーがすんでの所で乱入。彼がブリッジの窓を壊した事で部屋の空気が勢い良く漏れ出し、それへ巻き込まれたドン・アスランはバトルオリオンシップの外へ放り出される。しかし地面には投げ出されず、空中浮遊しながらコギツネキュータマの力でステルスモードを発動し一旦逃げ延びるキュウレンジャーを遠目で見送った。


Space.43編集

オリオンバトルシップを守る為に残ったショウ司令とラプター、アルマゲの元に向かったツルギ以外のキュウレンジャーが無数に投入されるインダベーツヨインダベー軍団を蹴散らした後に三度現れる。

シシレッドの抹殺を目的としている為プラネジューム爆弾を阻止すべくアルマゲのいる部屋へ向かう他のメンバーには目もくれず、シシレッドオリオン、オオカミブルー、カメレオングリーン、コグマスカイブルーと交戦する。


十字形に切った剣の波動を浴びせシシレッドに戻すが、シシレッドの方は3人のサポートで隙が生じたのですかさずタイヨウシシレッドにチェンジして斬りかかるも、それを避けてキューソードを押し返し猛攻を浴びせ、全員の変身を解除させる。


逃さずラッキーにトドメを刺そうとするも、すぐさま立ち上がったラッキーに捕まり、かつて父の教え通りに自分の運を信じ続け、今でも父親を救える事を信じているとラッキーはアスランに呼びかけるが、肘打ちでラッキーを怯ませ刀の柄で殴りつける。

「父さんは、民を愛し、命をかけて守ろうとした! 立派なシシ座の王だった! 思い出してくれ‼︎」とラッキーの呼びかけも聞かずに蹴りとばし、ラッキーの左胸に刀を突き刺した。


すると、ラッキーのジャケットの中のシシキュータマが眩く光り輝きだし、アスランの持っていた刀を弾き返した


この光のフラッシュで怯んだ事で隙が生まれてしまい、咄嗟にラッキーが拾い上げたキューソードに切りつけられて仮面が真っ二つに破損。

見事ラッキーはアスランをドン・アルマゲの呪縛から救いだしたのだった。


登場背景の考察と後への影響編集

明確な伏線がSpace.37や、登場回の予告と前半位にしか無い事も相まってぽっと出の敵扱いされる事も多いドン・アスランだが、キュウレンジャーの世界がSpace.30でラッキーにより歴史改変されている事を考えるとその登場背景を推測する事が出来る。


過去の世界に飛び、そこで出会ったオライオンの口から彼の遠い子孫である事を聞かされたラッキーは、それを切っ掛けにシシレッドオリオンの力を得てドン・アルマゲ(の分身)を撃破し未来へと帰還する。そして、これによって歴史が確定した事により、アルマゲは過去改変を済ませる以前のラッキー(及び彼を導く事になる他のキュウレンジャーやツルギ)に直接手が出せなくなってしまう。迂闊にラッキーへ危害や妨害を加えれば因果関係が狂い、自身やジャークマターへ悪影響が及ぶ危険性が生じた為である。

実際、アルマゲがカロー全員(≒ジャークマター全体)にキュウレンジャー抹殺の勅命を命じたのはSpace.32、過去改変が終わった後の事だった。


幸い過去改変を起こされる直前、アルマゲは分身を介してオライオンの言葉を聞いていた。更にオライオンやツルギの事を良く知っている人物を取り込んでいた為、その人物から得た情報からラッキーの生まれ故郷を特定。フクショーグンククルーガを使ってそこを制圧する事で先手を掛けられたが、前述の様に過去改変を起こす前のラッキー(※当時は無力な子供だった)へは直接手を下す事が出来ない状態だった。

……恐らくこのジレンマに対する妥協案が、ラッキーに精神的な傷を負わせる事だったのではなかろうか。そしてその一環として、アスランはアルマゲの手元に連れ去られ、いずれキュウレンジャーとしてジャークマターの本拠に乗り込んで来るだろうラッキーの抱える心の傷を刺激する目的の為だけにSpace.41の時まで飼われ続けていた、と言う登場背景だったのではないだろうか。


そしてアルマゲの想定通り、父が生きていて敵に回ったと言う事実はラッキーの心の傷を刺激、それに苦しんだラッキーは自ら絶望に堕ち掛ける。

だが彼の導きでここまで進んで来た、他のキュウレンジャーに支えられる形でラッキーは心を持ち堪え、その上でドン・アスランに挑み父をアルマゲの呪縛から解放する事に成功。それを持って心の傷を乗り越え、癒してしまう。アスランを手駒に、ラッキーを苦しめる事でキュウレンジャーを倒そうとしたアルマゲだったが、実際は敵に塩を送ってしまう結果となった。

それでもこの時のアルマゲは真の目的を遂げる為の布石も仕込んでおり、この失敗を大した物と捉えなかった。しかしこの件でラッキーの精神面の死角を無くした事は、最終的に特大級の皮肉としてアルマゲ自身へ跳ね返って来るのだった。


余談編集

ミステリーモチーフは南米コロンビアより出土した、マヤのロボットの通称を持つ神人像。ドン・アルマゲに操られている設定からロボットと言う単語が導き出され、モチーフに採用された。

顔全体がモチーフを更に無表情にした物の他、像胴体部の格子パターンが首のマフラーに反映されている。なおデザインされたのは頭部と肩だけで、着物部分と武器は造形側のアドリブ。


武器の刀は後に、『魔進戦隊キラメイジャー』のオラディンの武器として流用された。因みにオラディンもアスランと同じく一国を治める王である他、性格面がラッキーに似ている上、身内に故郷を裏切り全身を鎧と仮面で覆った姿となった弟もいる。


関連タグ編集

宇宙戦隊キュウレンジャー

宇宙幕府ジャークマター アスラン(キュウレンジャー) ドン・アルマゲ


ダマラスシュバルツ将軍:純粋な剣術のみで戦隊ヒーローを圧倒した幹部戦隊怪人繋がり。前者は雰囲気も似ている。

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