概要
えこひいきとは自分が気に入った者の肩を持ったり味方をして、特別扱いしたり優遇することを指す言葉で、漢字表記にすると『依怙贔屓』になる。
そしてそれを実行できるのは自分より一つ下の立場の存在が複数いる者である。
例:子供が二人以上いる親 受け持つ生徒が複数いる教師 登場人物が複数いる作品の作者、勝負を行う者が複数人おり、自分が審査員(審判)を務める。
えこひいきの一例
他にもご存知の方は追記をお願いします
- いたずら程度の悪事を働いた場合、他の子供だと厳しく叱るのに、えこひいきの対象となる子供だけ叱らない。
- えこひいきの対象の子だけお金や欲しがっている物を等を簡単に与える等で甘やかす
- えこひいきの対象となる挑戦者だけクイズのヒントやゲームのアドバンテージになるような要素を無条件でホイホイと与える。
- 特定のキャラクターだけ主役回を多く与えたり、恋愛ものなら主人公との恋愛が有利になるような展開を多く作る。
- ソシャゲにおいて初登場してから派生のカードやユニットが存在しないキャラが他にも多数いるのに、えこひいきの対象となるキャラクターには派生のカードやユニットをどんどん新規で作る。
問題点
当然えこひいきは不公平や不平等そのものであるため、えこひいきの対象となった者には負の感情(嫉妬、妬み、憎しみ)を持たれやすい。キャラクターの場合だと、読者や視聴者、プレイヤー等からアンチが産まれる理由の一つとなり、作品そのものや製作者サイドの評判をも落とすことに繋がりかねないので、出来る限り避けることが推奨される(ただし、後述のように『えこひいきされるのが当然』とみなされる例外も存在する)。
関連タグ
不公平 不平等 差別 優遇 逆差別 不正 歪んだ愛情 判官贔屓
風評被害 不条理 あばたもえくぼ 過ぎたるは猶及ばざるが如し
モンスターペアレント:『我が子が特別扱いされないと気が済まない』というパターンもある。
作者のお気に入り:製作者サイドのお気に入りキャラが、作中や公式グッズという形でえこひいきされるケースも珍しくない。
運営のお気に入り:ルールや規約等に違反する行為を行っているにもかかわらず、それに見合う処罰を受けないユーザー(プレイヤー)や作品等を指す言葉(ただし、必ずしも優遇されているとは限らず、実際は処罰に値するような違反行為には該当していないため放置されている、対応が追い付かないため一旦保留で後回しにされている、そもそも運営に気付かれていない、といったケースもある)。
不遇、空気:作品内でえこひいきされるキャラクター・人物がいる一方で、そのしわ寄せが行ってしまったキャラクター・人物が抱えることになる特徴など。
主人公(笑)、メインヒロイン(笑):後述のように主人公やメインヒロインといった本来ならえこひいきされてるのが当然である立場でありながら、作中で他のキャラクターがえこひいきされてしまったことにより↑の要素を備えたことからこの蔑称で呼ばれてしまうケースもある。
『えこひいき』の言葉が登場した作品
きかんしゃトーマス:ドナルドとダグラスが初登場した第2シーズンの「ふたごのきかんしゃ」でダグラスが意地悪なブレーキ車を押し潰した後の展開で、エドワードの発言を聞いたトップハム・ハット卿が「そんなに頑張ったのか、ダグラス。だがわしはえこひいきをしたくないし……」と発言するシーンがある。
妖怪ウォッチ:えこひいきを由来とした妖怪のえこひい鬼が登場している。「妖怪大辞典」でも「とりつかれた人はえこひいきされるようになる」と書かれている。
代表例
ソシャゲ(ブラウザゲーム):限定イベントが開催されるたびに人気キャラの派生カードや派生ユニット、主役エピソード(アダルトソシャゲならHシーン)が作られ、反対にあまり人気のないキャラはそういった恩恵を受けられないといったことがよくあることにして日常茶飯事となっている。極端な例だとサービス終了までの間に初登場カードを除いて人気キャラが十数も派生カードが作られたのに対し、不人気キャラは派生カードが一枚も出ずに事実上の一発屋と化してしまったというケースもある(ある意味、人気に応じて需要と供給を忠実に反映させた結果とも言える)。
主役ライダー、戦隊レッド、主役キュア:いずれもニチアサ作品における主人公が変身するヒーロー・ヒロインであり、強化形態や専用武器、巨大戦力等で仲間よりも種類が多くえこひいきされる風潮がもはやお約束(定番)のようになっている(もっとも、この場合は制作サイドのお気に入り云々というよりも主役という役割上そうしないと物語として成立しない場合が殆どで、必要以上に特定のキャラばかりが持ち上げられて不自然なまでに他のキャラ達が蔑ろにされる展開は、視聴者から反感を持たれやすい)。
主人公:古今東西あらゆる創作作品において、えこひいきされる傾向が特に強い登場人物の立ち位置。メタ的に言うなら前述のように『主人公がえこひいきされないと物語として成り立たない』という事情もある。
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー:作中で登場する変身及び巨大戦力絡みのキーアイテムがルパンコレクションという事が功を奏して(警察側からすれば『災いして』)か、過半数が快盗側に集中しており、『ルパンレッドのルパンマグナムのような専用武器がパトレン1号にはない』、『戦隊ロボの派生形態のバリエーションも警察側の方が少ない』『強化形態もTV本編で快盗側は何度も披露されたのに対し、警察側で披露されたのは最終回のみ』といった形でルパンレンジャーのえこひいきの皺寄せがいくかのようにパトレンジャーが割を食ってしまっている。
少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-:『ソシャゲで本格的に登場する舞台少女は5人に対して、聖翔は9人』『聖翔の舞台少女が公式からフィーチャーされることが多かったが、それ以外は公式からの待遇が少ない』『サービス終了が判明された際、誕生日限定舞台少女などは打ち切りになったのに対して、聖翔の舞台少女の劇場版関連のユニットについては全て実装させている』などのように、聖翔の舞台少女に対する過度なえこひいきが目立ち、2024年7月に、同年9月にサービス終了が判明された際には、スタリラでの聖翔の舞台少女のえこひいきが原因で『聖翔の舞台少女9人が卒業した後の、スタァライトを安心して新しい物語を任せられる舞台少女が不在』『公式からの待遇が少なかった凛明館やフロンティアの舞台少女の今後』のことで心配する人が続出する結果になってしまった。
アニス・タトリン(テイルズオブジアビス):主人公サイドのメインキャラクターの一人だが、『(間合いを問わず戦える関係で)唯一、全種類のADスキルを習得できる』『通常は一人に一つ(PS2版では主人公含む三人は二つ)の秘奥義が、アニスのみ三つある』『専用の装備品(アクセサリ)カテゴリーがある』『主人公は仲間達に相談せず独断で起こした行動から取り返しのつかない悲劇を起こして仲間達から総スカンを喰らったのに対し、アニスも同様に独断行動で、取り返しのつかない悲劇を起こしておきながら誰からも責められない』とゲーム面でもストーリー面でもあからさまなえこひいきが目立つ。
エニシダ(きららファンタジア):敵役サイドのキャラクターの一人だが、『2つのイベントは大した役でもないにもかかわらずプレイアブル化』『ラスボスBGMを差し置いて専用BGMを貰う』と過度なえこひいきが目立っていた。
マクロスF(Another Century's Episode:R)、ご注文はうさぎですか?(きららファンタジア):オールスター作品の参戦作品の一つでありながら、他の参戦作品よりも過度なえこひいきが目立ち、一部のファンから問題視されたことがある。
- 前者は他に参戦している作品よりも機体数が最も多く、シナリオ的にも扱いが大きく、演出も非常に多く凝っている上にその大部分がスキップ不可能(いわゆるNSM)、さらにマクロスF物語上のクライマックスになるステージではスキップ不可能のムービーの多さに加え、全機体クリアのトロフィーが設定されているという過度なえこひいきが目立っていた。
- 後者は初参戦した「異世界でもうさぎですか?」を皮切りに、「初参戦していた時から最終進化可能な専用ぶきが開放される」「次々とごちうさ勢のキャラが実装される」「初参戦イベントが全編フルボイス」などのように過度なえこひいきが目立っていた。
百合ヶ丘女学院(アサルトリリィ Last Bullet):主人公サイドの一柳隊が所属しているガーデンであり、それも影響しているのか、『(一柳隊以外の百合ヶ丘女学院のリリィも含めて)新キャラ・メモリア・衣装の実装で過剰に優遇されることが多い』『(アニメ版の都合上)逝去している関係上、イベント方面で出しにくいキャラを実装させている』『ミニアニメでは全13話中9話が一柳隊の話』『(ソシャゲの名前が入っているのに)一柳隊のリリィしか出演していないライブイベント「アサルトリリィ Last Bullet LIVE トウメイダイアリー Next Page」(2023年7月2日開催)』などのように、過度なえこひいきが目立つ。