𝑤𝑖(𝑙)𝑑-𝑠𝑐𝑟𝑒𝑒𝑛 𝗯𝗮𝗿𝗼𝗾𝘂𝗲
概要
劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライトとは、『少女☆歌劇レヴュースタァライト』の新作長編アニメーション劇場映画である。略称は「劇場版スタァライト」「劇ス」。
2019年11月3日に行われた3rdスタァライブ『Starry Diamond』にて、劇場版二作の製作が発表され、2020年1月21日に東京のTBSテレビで行われたプロジェクト発表会において、大まかな本作の方針が公開された。その後、8月7日に公開された再生産総集編ロンド・ロンド・ロンドのエンドロール後に完全新作として製作が発表。
同年12月5日に行われた「新情報盛りだくさん!!スタァライト連続生放送」の第1部であるラジオ「聖翔音楽学園放送局 新情報特番」にて、本作が2021年5月21日に公開されることが発表される。4月16日には予告編とキービジュアル、主題歌である「私たちはもう舞台の上」の1コーラスが公開されたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により公開時期が一旦延期され、6月4日に公開された。現在も一部映画館にて公開中である。
予告編においてのキャッチコピーは「私たちはもう舞台の上」、「劇場でしか味わえない{歌劇}体験」。本編におけるキーワードは「列車は必ず次の駅へ―― では舞台は? 私たちは?」。
イントロダクション
「スタァライト」――それは遠い星の、ずっと昔の、遙か未来のお話。
この戯曲で舞台のキラめきを浴びた二人の少女は、運命を交換しました。
「二人でスタァに」「舞台で待ってる」
普通の楽しみ、喜びを焼き尽くして、運命を果たすために。
わずか5歳で運命を溶鉱炉に。
――危険、ですねぇ。
やがて二人は再会します。
一人は悲劇の舞台に立ち続け、もう一人は飛び入り、引き離され、飛び入り、
二人の運命を書き換えて……キラめきに満ちた新章を生みだしたのでした。
もう目を焼かれて塔から落ちた少女も、幽閉されていた少女もいません。
ならば……その新章の結末は?
「スタァライト」は作者不詳の物語。
キラめきはどこから来て、どこに向かうのか。
そして、この物語の『主演』は誰か。
私は、それが観たいのです。
ねぇ――聖翔音楽学園三年生、愛城華恋さん?
ストーリー
聖翔音楽学園のメインキャラクター9人が3年生となり、卒業を目前に控えた第99期生の舞台少女たちの進路への葛藤が描かれる。
愛城華恋と神楽ひかりが「運命の舞台」で再生産したスタァライトの「新章」。では、その新章の結末は? 「列車は必ず次の駅へ―― では舞台は? 私たちは?」という問い掛けとともに、最後の星祭りが幕を上げる。
登場人物
※人物の詳細は当該個別記事を参照のこと。
主な人物 | キャスト |
---|---|
愛城華恋 | 小山百代 |
神楽ひかり | 三森すずこ |
天堂真矢 | 富田麻帆 |
星見純那 | 佐藤日向 |
露崎まひる | 岩田陽葵 |
大場なな | 小泉萌香 |
西條クロディーヌ | 相羽あいな |
石動双葉 | 生田輝 |
花柳香子 | 伊藤彩沙 |
雨宮詩音 | 広瀬さや |
眞井霧子 | 篠宮あすか |
櫻木麗 | 名塚佳織 |
キリン | 津田健次郎 |
スタッフ
原作 | ブシロード / ネルケプランニング / キネマシトラス |
---|---|
監督 | 古川知宏 |
副監督 | 小出卓史 |
シリーズ構成・脚本 | 樋口達人 |
キャラクターデザイン | 斎田博之 |
総作画監督 | 安田洋子 / 佐藤友子 |
プロップデザイン | 高倉武史 / 谷紫織 |
グラフィックデザイン | 浜裕斗 / 山口真生 |
メカデザイン | 高倉武史 / 上津康義 |
色彩設計 | 吉村知恵 |
美術監督 | 秋山健太郎 / 福田健二 |
3DCG監督 | 神谷久寿 |
撮影監督 | 出水田和人 |
編集 | 黒沢雅之 |
音楽 | 藤澤慶昌 / 加藤達也 |
音響監督 | 山田陽 |
戯曲脚本・劇中歌作詞 | 中村彼方 |
アニメーション制作 | キネマシトラス |
製作 | レヴュースタァライト製作委員会 |
主題歌
『私たちはもう舞台の上』
作詞:中村彼方 / 作曲:本多友紀/佐藤純一(Arte Refact) / 編曲:佐藤純一
歌:スタァライト九九組
本作のために書き下ろされた主題歌。
2021年に行われた令和アニソン大賞で編曲賞とユーザー投票賞を受賞、作詞賞にノミネートされた。
解説
本作は、これまでの物語の中で確執や接点の多かった面々にとってその関係性に決着を着ける物語でもある。
劇中で印象的に用いられる「ワイルドスクリ―――ンバロック」や「舞台少女の死」といったワードや、今まで幾度となく物語の中で使われてきた「アタシ再生産」という言葉を活かした展開、『ロンド・ロンド・ロンド』にて張られた伏線回収にも注目。
余談
本作でキーアイテムの1つとなる「列車」は、前作にあたる『ロンド・ロンド・ロンド』のエンドロール後においてひかりの口から「まだ終わっていない……私たちはもう舞台の上」という本作のキーフレーズが述べられると共に列車の音が流れる、といったかたちで示唆されているほか、パンフレットの最終ページには線路に立つキリン、裏表紙には線路の片割れが表示されている。
監督の古川知宏によると、本作の制作開始にあたってはD.H.ロレンスの詩『自己憐憫』をコンセプトとして設定した。
当初の構想では本作の脚本は「キラめきとは何か」という問いやスタァライトの戯曲の起源などを解き明かす壮大な規模のSFとして考えられていた。しかし絵コンテ段階でその脚本のままでは上映時間が150分を上回ってしまうことが明らかになり、方針転換が図られ現在の「ワイルドスクリーンバロック」へと推敲されていくこととなった。
シネマスコープで制作されることになり、劇場スクリーンの横長な画面を最大限に活かせる舞台設定として「列車と線路」、および広大な「砂漠」という空間が用意されたという。
反響と上映館
本作はフィルマークスにおける「新作劇場版 初日満足度ランキング1位」と「2021年上半期 映画満足度ランキング1位」を獲得した。
さらには東京アニメアワードフェスティバル2022にて「劇場アニメ部門1位」も獲得している。
劇場版BDが2021年12月15日に発売されたが、それでもなお一部劇場では未だに公開が続いており、2021年6月公開にもかかわらず1年半以上公開が続き、BD発売から半年以上も上映されている。
2022年9月には無発声応援上映が、同年12月から2023年1月にかけて全国5劇場で有発声応援上映が実施された。
2023年1月には立川シネマシティにて脚本の樋口達人によるトークショー付きの上映が行われた。
2023年3月には全国29劇場で1週間限定のアンコール一斉上映が行われることが決まった。
関連リンク
関連タグ
私たちはもう 舞台の上