概要
『少女☆歌劇レヴュースタァライト』における花柳香子と石動双葉のカップリングタグ。
二人は幼馴染みであり、生粋のお嬢様である香子の家事全般などの面倒を双葉が見ているため、一緒にいる場面が多い。
双葉の香子に対するあまりの献身ぶりから、当初は周囲から驚かれたり、心配されたりすることもあったようだが、本人たちはその状況に別段疑問を抱いているわけでもない。
双葉はただ香子の言いなりなわけではなく、叱るときはちゃんと叱り、甘やかすときは甘やかすなど、自分の意志で香子の傍にいる。香子も、双葉の世話を当然のように受けているが、双葉のことを召使かなにかだと思っているわけではなく、一人の親友として彼女のことを大切にしている。
※以下、アニメ・ゲーム・漫画等のネタバレを含む箇所があります。
アニメ
アニメ版では、第六話「ふたりの花道」にて、香子と双葉がメインの話が描かれた。
香子は、天堂真矢などに隠れて忘れられがちだが、由緒正しい日本舞踊のお家元の孫娘であり、その才能も並大抵のものではない。しかし、少々サボりたがりな面が仇となり、大きな結果は未だ残せずにいた。
そんな時、双葉が西條クロディーヌと共に、香子には言わずに二人で特訓していたのがバレたことがきっかけで、二人は決裂。双葉はクロディーヌの部屋に転がり込み、香子は勢いで京都に帰ると言い出す始末である。実家に戻ろうとした香子をギリギリのタイミングで止めた双葉だったが、駅構内でまたも口論になってしまう。
その時、幸か不幸かキリンのオーディションの呼び出しがかかり、口論は一時休戦に。代わりに、「約束のレヴュー」で勝敗を決することになる。
結果、本気を出した香子の演技に騙され、また香子の姿に一瞬見惚れてしまったことで双葉は敗北。
全てが終わり、背中合わせで言葉を交わしながらも二人の手はしっかりと繋がれていた。
余談だが、二人の戦いの動機は、喧嘩という極めて個人的なものである。全レヴューの中で、スタァライトも愛城華恋もほぼ関係ないレヴューは、この「約束のレヴュー」だけである。キリンにも、「オーディションの私物化」という風にツッコまれていた。
また、二人は自分が勝った場合の報酬的なものをお互いに提示していたのだが、その内容は双葉が「香子にお世話をしてもらう」、香子が「一緒に京都へ帰る」であった。
…喧嘩しているはずなのに、二人とも当然のようにお互いが一緒にいるのが前提となっていることに、多くの視聴者も内心ツッコミをいれた。
ゲーム
アプリ版「少女☆歌劇レヴュースタァライト Re;LIVE」でも、二人の絡みは多く見られる。
これまた至極自然に膝枕したり、出かけるときに手を繋いだり(この時、二人は照れて顔を赤くしていた)、熟年夫婦っぷりは健在である。
また、ゲームのメインストーリーはアニメのその後にあたるため、最終話にて二人が「約束のレヴュー」について言及するシーンがある。
コミックス
華恋たちがオーディションに挑む少し前の話にあたる、「少女☆歌劇レヴュースタァライト オーバーチュア」では、第一巻に双葉と香子がメインの話が収録されている。
第4幕「はじめての2人暮らし」
華恋たち99期生が入学して間もないころの話。
元々人見知りの気がある香子は、クラスメイトたちに対してまだほとんど心を開けておらず、双葉でさえも華恋のことを「愛城さん」と呼んでいた。
香子がみんなに上手く馴染めていないことを気にした双葉は、自分はあえて少し距離を取り、華恋たちに香子と親しくしてもらえるよう頼む。それを快諾した華恋やまひるは積極的に香子に話しかけ、香子も少しずつ双葉以外のクラスメイトとも普通に接することができるようになる。
そんな矢先、香子は風邪をひいて寝込んでしまう。滅多に見ない香子の弱りきった姿に双葉は焦り、「自分が無理をさせすぎたせいだ」と謝る(ここで双葉が言った「無理させすぎた」というのは、おそらく交友関係を広げることに慣れていない香子に、友達づくりを急がせすぎたことではないかと思われる)。
それを聞いた香子は、「双葉が、『香子がみんなに馴染めるように』と色々考えていてくれたことは知っていた」と言い、双葉にお礼を言う。
そして、香子の言葉に泣くのを必死に堪えている双葉に、「双葉はんたら、ほんまうちがおらんとダメやなぁ」と言い、双葉もそれを肯定した。直後の「あたしはずっと香子の傍にいるから」という言葉からは、日頃周囲から「香子は双葉がいないとダメ」と思われているものの、実はそれは逆であるという側面も持ち合わせているということが見て取れる。
第5幕「はじめてのケンカ」
第4幕に続き、連続のふたかお回。
アニメ版では双葉が香子をバイクの後ろに乗せて通学しているが、それの直接の前日譚にあたるエピソードである。
あるときから、突然香子に隠れて何かを始めた様子の双葉。香子と一緒にいる時間が以前より減り、それを怪しんだ香子は双葉が何をしているのか突き止めようとするが、失敗。それをきっかけとなり喧嘩にまで発展してしまう。
真矢とななの「お菓子をあげて仲直りしてはどうか」というアドバイスを受け、1人で町に出て双葉の好きなお菓子を探すことにした香子だが、それも上手くいかない。それでも、クロディーヌの力も借りてなんとか双葉にお菓子を渡すことに成功した。
その際、双葉がここ最近不在気味だった理由も明かされる。彼女は、「毎朝学校まで歩くのがしんどい」という香子のためにバイクの免許を取りにいっていたのだ。
誤解が解けたことで、双葉と香子は仲直りをし、2人の(痴話)喧嘩は幕を閉じた。
「突然双葉が自分に構う時間が少なくなる」ということについては、香子視点から見れば第4幕・5幕共に起きたことだが、第4幕で香子が怒らなかったのは「双葉の考えていることがわかっていたから」だと考えられる。逆に第5幕では、双葉が何を考えているのか香子にはわからなかったため、機嫌を損ねたと思われる。ここから、以前と比べればかなりクラスメイトに馴染んだとはいえ、香子が「双葉が自分の傍から離れる」ことに慣れていないことがわかる。
また、第4幕でも第5幕でも、双葉と香子の関係性に物申したり、口を挟んだりする立場であったクロディーヌだが、この回のやりとりを見るに、双葉だけでなく香子とも結構仲は良いようである。
CD
「恋は太陽 ~CIRCUS!~」
双葉と香子のデュエットソング。
アニメ「少女☆歌劇レヴュースタァライト Blu-ray BOX 3」、CD「少女☆歌劇レヴュースタァライト ベストアルバム」収録。
「百色リメイン -双葉&香子ver.-」
「百色リメイン」の双葉&香子ver。
CD「百色リメイン【双葉&香子ver.】」収録。
「追って追われてシリウス」
双葉と香子がコンビを組んで凛明館女学校の巴珠緒・秋風塁のコンビ(たまるい)と対戦している。
CD「ラ・レヴュー・エターナル」収録。