概要
「少女☆歌劇レヴュースタァライト」における、露崎まひると愛城華恋のカップリングタグ。
まひるは聖翔音楽学園の寮で華恋とルームメイトになったことを機に親しくなり、華恋の明るく前向きな性格に憧れるようになる。
しかし聖翔音楽学園に華恋の幼なじみである神楽ひかりが編入すると、まひるはひかりに華恋を奪われるのではないかという嫉妬心を抱くものの、華恋とのレヴューで自信を取り戻す。
企画として押し出されるのが多いのは華恋とひかりのペアのほうだが、実は華恋もまひるといる時のほうが程よく気が抜けている。
「私にとって舞台はひかりちゃん」という台詞からわかるように、華恋は無意識にひかりには仕上がった自分を見てもらいたいという想いがあり、ある種の緊張感がはたらくためである。
ちゃんと覚えていない難しい言葉を思わず使おうとしてしまったり、華恋のちょっと抜けた一面が見られるのがこのカップリングのよさといえるだろう。
言葉にすることが少ないだけで、華恋のまひるに対する信頼は熱い。
「私、まひるちゃんのあたたかい歌が好き。おひさまみたいなダンスも好き。優しくて、ほが、ほが」
「朗らか……」
「それ! ほがらかなお芝居も大好き!」
漫画版
アニメ版の前日譚となる漫画版『少女☆歌劇レヴュースタァライト オーバーチュア』(通称オーバーチュア)では、華恋とまひるの出会いのエピソードが描かれている。最初の出会いは二人の中学時代、聖翔音楽学園を受験する日の朝であり、二次試験の会場である学園に向かう途上で道に迷っていたまひるに、たまたま見かけた華恋が声を掛け、まひるの手を引いて一緒に入試の受付へと走る。
試験会場に到着し、受験生同士のよしみで挨拶し合った二人は、共に実技試験に挑む。この実技の中で、華恋の見せる堂々として気合抜群な一方、正確さにはやや粗もある歌唱や演技を目の当たりにし、まひるは(その堂々とした間違えっぷりを)若干不安に感じながらも、華恋の演技から溢れ出る舞台に対する姿勢に思うところがあったのか、試験後「とってもかっこよかっ」た、と感想を残している。華恋の姿勢とはすなわち、「みんなを笑顔にできる舞台少女に私はなりたい」という思いであった。これはまひるの舞台への原初体験である「誰かの笑顔を見たい」という気持ちに通じる思いと言うことができ、けだしくもまひるは最初の出会いの日からその似通った姿勢を感じ取っていたのかもしれない。
実技後の昼休憩時には、弁当を忘れた華恋に対してまひるのサンドイッチを分け与えており、後に続くまひるの「お世話」好きがすでにその片鱗を見せている。華恋に感謝の言葉を述べられた際に見せたまひるの表情については、ぜひ『オーバーチュア』1巻29ページの当該コマを実際に確認していただきたい。
『オーバーチュア』1巻の続くエピソード「故郷の星・まひる」では、まひるの北海道の家族に宛てた便りの中で、華恋のことを「とっても面白いお友だちもできたので 毎日がキラキラです」と伝えている。また、お互いの呼称は入学前の初対面時には「露崎さん」「愛城さん」だったものが、入学後の時系列となるこのエピソードでは「まひるちゃん」「華恋ちゃん」とそれぞれ親しみの増したもの(テレビアニメ版本編と同様の呼び名)へと変わっている。
ひかり転校前の時期に当たるその後の多くのエピソードでも、まひると華恋の二人は頻繁に一緒にいる場面が描かれることになる。基本的には華恋がいわばボケ、まひるがツッコむパターンが多く、まひるは珍しく華恋がまともな事を言った際には感心してみせている。
2巻のエピソード「ようこそ、ばななカフェへ♪」では、大場ななの開いたななカフェに立ち寄ったまひる、もとい覆面の背番号1番(仮名)さんが、「ある人」に対する気持ちをななに相談するシーンがある。「ある人」のことが気になってずっと目で追ってしまい、「こんな気持ち初めてで」・・・と悩む背番号1番(仮名)に対し、ななは「その気持ちは長い時間をかけて完熟させればいいんじゃないかしら?」と果実に喩えて助言し、迷うまひるに「誰かに想われるってとっても素敵なことよ?」と後押しもしている。
ちなみにこのエピソードにおいてまひると華恋の友人関係は家族にも知られた付き合いになっている(華恋の母にまひるを紹介する写真を一緒に撮る)。
その他、単行本に掲載されたまひるのプロフィールによれば、「引っ込み思案な性格の舞台少女。後に華恋とルームメイトになり、その明るさや前向きさに惹かれていく」とある。
アニメ
テレビ版
テレビ版におけるスタァライトは華恋とひかりの関係を中心に物語が展開されるため、まひると華恋の関係は一見して元々近かった二人が離れてしまったように捉えられるかもしれない。しかし、その実この二人の距離は遠ざかったどころかより近づき、相互に深く理解するようになっていると言えるのである。以下に、まひると華恋の関係とその距離感の変化、周囲の舞台少女たちとのつながりの中での立ち位置を話数を追って概観していく。
以下の文章はテレビ版におけるネタバレを含みます。
本編中では序盤、ルームメイトとして第1話から行動を共にしている。まひると華恋は共に登校し、早朝自主練を行い、休憩し、昼食を一緒に摂って過ごす。次の聖翔祭・第100回のスタァライトのオーディション告知を受け、まひるは「次はその……私と華恋ちゃんが運命の二人……とか……」と二人での主演という希望を溢している。二人の関係はルームメイト・友人であると同時に、華恋がまひるに甘えて頼りにする・まひるが華恋をお世話するという関係になっている。
けれども、華恋の幼馴染であるひかりの転校と寮室への同居宣言によってその環境は大きく変化していくことになる。華恋がひかりとの再会を喜ぶ一方、「幼い頃からの約束」という堅い運命で結ばれた華恋とひかりの関係にまひるは驚き、動揺し、突然の環境変化を拒絶する。そして2話以後の華恋と純那の間柄の接近、香子に焚き付けられたことなども重なり、まひるは次第に、華恋が自分の元から離れてしまうことを危惧するようになる。
4話では華恋を無断外出の咎から守るために、まひるは廊下の女神を演じる。このシーンでは、まひるがひかりに対して「華恋ちゃんに追いかけてもらえる」ことを羨ましく思っていると独白されている。それと対照的に、同エピソードで華恋は再会したひかりとの仲を更に深め、約束を再確認していくことになる。
寝坊癖のついていた華恋を起こす役割はまひるが担っていたが、ひかりとの再会や純那との対峙などを経て目が覚めたように舞台への情熱を呼び戻した華恋は朝一番に起きて出掛けていくようになり、まひるにとってはお株を奪われる事態となる。
5話においてついに爆発した、まひるの――自身の現状に対する焦り、華恋が離れていくことへの惧れと不安、ひかりへの嫉妬――といった感情は、二人を地下劇場でのレヴューへと向かわせることになる。
キラめく舞台が大好きだけど
キラめくあなたはもっと好き
まわるまわるデュエットで ずっとふたりで踊れたら
99期生 露崎まひる
ずっとそばにいたのは、私なんだよ?
レヴュー冒頭、まひるから見える二人の関係を一人二役で演じてみせるまひる。かつて前回の聖翔祭・第99回スタァライトの本番直前に華恋と交わした「ずっとそばにいる」という約束を再現し、自分は華恋に救われた、華恋の放つキラめきがあったから自分は頑張ってこられた、と語るまひるは、地下劇場を縦横に駆け巡り、執拗にしかし朗らかに優しく華恋を追い詰める。とはいえ華恋にしてみれば、その約束にとっても持ち前の放っておけなさと優しさで目の前にいる不安げなまひるに手を差し伸べたということに過ぎず、お互いの思いは噛み合わない。
まひるは以前のような「お世話を焼いてあげる関係」に戻ってほしいという願いを、華恋はひかりとの再会によって思い出された「舞台少女になったきっかけ・ひかりとの約束」をそれぞれ語る。
ここでまひるの言葉には(ひかりと華恋の関係への)嫉妬よりもむしろ、より根深いところの感情である、自身の置かれた環境に対する焦りと不安とが前面に表れてくる。
「私はもう、要らないの?」
「歌もバトンも、この学校も、おばあちゃんに言われたから始めただけ……」
「私には何も無いの! 自信も才能も、キラめきも!」
「華恋ちゃんのキラめきが無いと、何も出来ない……。だから!」
聖翔音楽学園に入学して周りの舞台少女たちの技術や才能、キラめきに圧倒されたまひるは、徐々に舞台に立つ自信を失っていき、自身の存在意義を疑うほどに不安定になっていた。そんな中でまひるは、華恋のキラめきただそれだけに依存していたのであった。自身には何も無いと語り、舞台少女としての存立が危ぶまれる状態にまで陥っていたまひるの精神状態をまたも救ったのは、華恋の投げかけた言葉であった。
「まひるちゃんは……ちゃんとキラめいてるよ」
華恋はまひるの暖かい歌、お日様みたいなダンス、優しくて朗らかなお芝居を挙げて、そうしたまひるの舞台少女としての特徴を大好きだと語りかける。
「まひるちゃんが何も無い? ノンノンだよ! キラめいてるよ!」
華恋はレヴューを通してまひるの内面と向き合う中で、表に見える嫉妬の激情ではなく、それに覆われて隠されていた自分には何も無いという焦り・不安という深層の感情を掬い取り、それに応えて寄り添い、夜の帳の闇のうちから助け出してみせたのである。
舞台袖から真昼のスポットライトのもとへと舞い戻った二人は正々堂々、今度こそフェアプレイで向き合い、レヴューは華恋の9回裏サヨナラ勝ちという結果に終わる。
レヴュー後、まひる芋パーティの場で、まひるは自身が本来持っていた舞台への思いを思い出す。
「大切な人たちを笑顔にできるような、暖かいスタァになりたいです」
「大切な人たちを幸せにする」という本来の思い、キラめきの淵源を思い出したまひるは、独白で華恋に対する「やっぱり、大好き…」という気持ちを新たにしつつも、かつての華恋のキラめきに依拠したある種依存的な関係、片一方に天秤の寄った偏狭な感情に基づく距離感などはもはや必要とせず、華恋と対等な相手として気持ちを交わし合った関係に生まれ変わったのである。今やまひると華恋は、お互いの地平にまったく同じように立った好意と友情の交歓に基づく距離感を得て、表面的な(お世話を「してあげる」というような)意味での距離は若干遠のいたように見えるのとは反対に、その内面的な(二人の精神の間の)距離はうんと近づいたのである。
「でも、もう誰かに頼らずに……私は……」
こうして、以後華恋はより対等な友人としてまひると親しく交わり、まひるは華恋だけでなくひかりとも和解することで、三者間での関係を深め、結果的に華恋に対してもずっとよく寄り添うことができるようになった。
その変化が何より窺えるのは11話、ひかりが運命の舞台の幕を開き、華恋たちの前から姿を消してからの華恋とまひるの関係に見て取れる。
華恋は居なくなったひかりを探し求めて奔走するが、まひるは華恋が何より必要としている相手(=ひかり)を知っていて、ひかりを見つけ出すことが目の前の「大切な人」を幸せにする方法であると理解してその捜索を手伝い、華恋の抱くひかりへの思いにもつねに寄り添い続ける。11話でのまひるは、定期的に送るようになったひかり宛のメッセージや手紙を華恋が書く際には必ずそばに付き添い、腑抜けた芝居しか出来なくなっていた華恋がB組の二人から指摘された時にはすかさずその話に踏み込まないよう注意している。かつてのまひるのように自身の心の安定のために華恋をお世話し手助けするのではなく、華恋の心の幸いをこそ思いまひるは華恋に手を差し伸べ、寄り添っているのである。
そして華恋の方も、そうしたまひるの思いに対して、ともすれば運命の相手以上の全幅の信頼を置き、その手に何も言わずに寄りかかることで応えている。ここには、言葉によって語られない深い友情が成り立っている。
「別々の幕開け、別々の筋書きから、私たちは出会って、同じ舞台に立ったんだよね」
「すれ違って、ぶつかって、でも、一緒にキラめきを見つけられた」
「この出会いには、きっと意味がある。だから――」
「舞台で、待ってるね」
この幕間におけるまひるの台詞は、劇中における舞台少女全体に対して、あるいはひかりに対して、あるいは相対する華恋本人に対しての言葉であると考えられるが、まひると華恋の関係を考えるにおいても上手く言い表された表現である。まひると華恋の二人は、華恋とひかりの関係のように「幼い頃からの約束」や「運命」によって一本の筋書きで導かれているものではない。北海道のおばあちゃんを笑顔にしようと上京して演劇学校に入ったことが舞台に立つきっかけの純朴な舞台少女と、運命と塔とに刺し貫かれてどこまでも邁進する舞台少女は、偶然の中に出会い、共に過ごし、同じ舞台に立つことになった。二人の距離感は最初非対称で、その思いはすれ違う。5話のレヴューを通してぶつかった二人は、まひるの中のキラめきの再発見、そして華恋が放つキラめきの再確認を通して、共に成長することが出来た。11話の幕間で、まひるは華恋の共演者として彼女を舞台で待つことになる。
このように、テレビ版の「露崎まひる」と「愛城華恋」の関係は、特別な始まりではなかった二人が、偶然の出会いとレヴューを通じた感情の発露(ぶつかり合い)、そして対等に思いを交わせる関係へと生まれ変わることによって、一つのかけがえのない間柄へと再生産されたものであった。
劇場版
以下の項目は劇場版における重大なネタバレを含みます。
劇場版スタァライトでは、それまでの作品展開の中で主人公の役割を与えられある意味でのデア・エクス・マキナ(機械仕掛けの女神)となっていた「愛城華恋」を、人間としての存在にすることが一つのテーマとなっていた。劇中での華恋は、物語を大きく動かしたり他の舞台少女と関わることは少なく、むしろ彼女自身の過去を回想し振り返る中で、「自分の立つべき舞台」を模索することになる。そのため、劇場版においてまひると華恋の直接の関わりは多くない。まひるもまた、新たな「自分だけの舞台」を求めて進んでいく姿が描かれる。
そんな中でも、「描かれない中に見えるまひると華恋の関係性」が劇場版には存在している。
その一つが競演のレヴューである。同レヴューはまひるとひかりによるレヴューであり、むしろ別の関係性を描いているのでは?と思われるかもしれない。しかしながら、このレヴューの構造を踏まえれば、劇場版でのまひると華恋の関係の一端が見えてくる場面であることが分かるのである。
競演のレヴューはまひるが開催したレヴューであり、その目的は「華恋との舞台に立たずに逃げたひかりを呼び戻し、脅迫し恐怖に晒して本音を引き出すことで、以って華恋との舞台に向かわせる」ところにあった。すなわち、ひかりをまたもや失って舞台に立つ目的を喪失し、舞台少女としては完全に死へと一直線であった華恋を救うためには、やはりひかりの存在が必要であったのだ。まひるはここで、誰よりも「大切な人」である華恋の死を避けるために、かつて「大嫌いだった」ひかりと対峙し、演じ、本音を引き出すことで、ひかりを華恋のいる舞台へと向かわせることに成功した。こうした経緯を踏まえれば、最終的にこの競演のレヴューがあったからこそ、華恋はその顔に笑顔をふたたび宿すことができるようになったという構造を把握できるだろう。
競演のレヴューとは、ひかりとまひるのライバル関係の確立・「本音」の晒し合いであると同時に、まひるが華恋に対して燃やし続けている、強く、愛しく、美しい「大好き」の一端が形作った舞台なのである。
また、劇場版の中で描かれる華恋の回想シーンで明かされた彼女の過去は、華恋とまひるの舞台少女としての生い立ちの共通性をも示している。
テレビ版や舞台版までにおいて、そのバックボーンをはっきりと描かれてこなかった主人公としての華恋は、劇場版において人間的な「今までの経験」を経てきていたことが判明する。ひかりと出会う前の華恋は引っ込み思案な女の子であった。そんな華恋はひかりと出会い舞台少女を目指すようになってから、現在の明るい性格になっていったということが描かれる。
これは、まひるの場合も同様なのである。まひるは前述した漫画版紹介文で言及されていたように、「引っ込み思案な舞台少女」だった。それが聖翔音楽学園の3年間での経験や、華恋はじめとする舞台少女たちとの関わりを経て、劇場版においては「夢咲く舞台に、輝け、私!」と口上で宣誓してみせるほどに明るく、朗らかで、キラめき溢れる舞台少女に成長した。
「華恋とまひるの二人は、その影響を受けた相手は違うけれども、同じように舞台に上がる中で憧れた相手の強い影響を受けて、人格的にもキラめき量的にもまったく新しく生まれ変わった舞台少女同士である」という共通点は、二人の生い立ち的な部分での相性の良さを物語っているものだと言えよう。
スタリラでは
アプリゲーム『スタリラ』でも、二人の関係の良さ、またまひるの華恋への愛は絶好調である。
聖翔音楽学園スクールストーリーの第2話はこの二人の関係にフィーチャーされたエピソードとなっているほか、シアターストーリーでも二人の会話が見られる。また、ロード中の1コマコミックにもまひるや華恋は登場し、例えばまひるがメインの『好物』という一枚では、まひるが「好きな食べ物は華恋ちゃんです」と語っており、華恋はそれに「てれるなー」と返している。
その他、期間限定のイベントストーリーや舞台少女の絆ストーリーなどでも、二人の絡みは存在している。
楽曲
劇中歌であるレヴュー曲や、スタァライト九九組歌唱の楽曲(主題歌、アルバム・シングル収録楽曲、キャラクターソング等)の中でも、まひると華恋の二人による歌唱・歌唱パートは複数存在している。
代表的な楽曲として、二人が歌ったレヴュー曲『恋の魔球』がある。この楽曲はテレビアニメ版第5話の「嫉妬のレヴュー」挿入歌として登場した。スイング・ジャズ風の明るく楽しげな曲調ながら、ところどころに不穏な要素が見え隠れし、その歌声は心通い合うというよりはむしろすれ違う二人の思いを顕わにさせている上に、切実かつ深刻な感情の重なり合った歌詞が切なく胸を揺さぶる、作中屈指の名楽曲である。
詳しい解説は嫉妬のレヴュー記事に譲るが、ここでも簡単に解説する。二人の関係を恋の駆け引きに、その恋の駆け引きを野球の駆け引きに喩える二層の構造を有している同楽曲の歌詞は、はじめまひると華恋のそれぞれが別個のソロパートを受け持ち、交わらない二人の世界観が表現される。序盤に場を支配するまひるパートでは「いつまでも そのままでいて」「空振りしたとしても ゲームは終わらないから」など、関係の変化を否定しそのままであろうとするまひるの思いが歌われる。それに対して続く華恋パートでは、「きっと真っ直ぐ 星と星になる」と、言及されるのは目の前のまひるではなく、ひかりとの約束についてばかりである。そこから二人交互に歌唱するパートへ移行し、まひるは華恋に対し彼女が変わってしまった理由を訊ねる。まひるは徐々に押されるかたちになり、「ゲームを終わらせないで」と、終わらないはずだったゲームの終わりを予見する。間奏パートの華恋との問答を経てまひるは本来の自分の思いを思い出し、最終パートは二人共による歌唱となる。華恋の『じゃあ「行くよ」』という掛け声にまひるは『いいよ「優しくね」』と返す。ここでまひるは、「ゲーム」で自分が華恋に敗れることを悟っていたために(今までと違って今度は自分がバットを振られる番であるとしても)「優しくね」と述べるのであり、今までの関係の終わりを認めて、それでも華恋への深い親愛の感情を向け続けていなければ生まれない台詞であると言えよう。
再生産総集編「ロンド・ロンド・ロンド」において「嫉妬のレヴュー」レヴュー曲はアレンジが加えられ、『恋の魔球(7回裏)』として登場した。ファミコン音源風の8bit調となったこのバージョンでは、編集により尺が短縮された結果、華恋の単独パートが丸ごと削られたほか、まひるによるラストの「優しくね」もカットされている。
ベストアルバムには初回限定盤およびきゃにめ盤の限定特典として「バンドライブ“Starry Session” ドラフト曲CD」が付属し、この中に華恋とまひるの二人による『花咲か唄』のカバーが収録されている。また、同ベストアルバムの店舗別オリジナル特典(アニメイト各店)として『Polestar』の華恋・まひる歌い分けver.が存在しており、全員曲Polestarを二人で歌唱するほか、Aメロ部分にはこの二人に合わせたオリジナルの歌詞が用意されている。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
かれまひ ※内容は同義だが、受け手によっては前後の並びに拘りがある場合もあるため留意されたい。
関連タグ
Reバース(りばあす)…同じブシロード関連作品であり、華恋の中の人が藤堂圭を、まひるの中の人が桜木雪を演じている。しかも、偶然にも、圭と雪は、Reバースに登場しているチームであるトReニティに所属している二人である(ちなみに、もう一人はシークフェルト音楽学院所属の夢大路栞の中の人が演じるキャラの愛染京)。
黒澤姉妹…