データ
英語版題名 | The Twin Engines |
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日本版旧題名 | ふたごの機関車 |
日本版新題名 | ふたごの機関車 |
イギリス版初発行 | 1960年10月 |
日本版初発行 | 1974年11月 |
原作者 | ウィルバート・オードリー |
挿絵担当 | ジョン・ケニー |
概要
ふたごの機関車は汽車のえほんの第15巻である。
本巻は、ノース・ウェスタン鉄道の輸送量増加対策に貨物用蒸気機関車を1台導入したはずが何故か2台も到着し、その2台が引き起こしたトラブルと大活躍を収めた絵本である。
本巻には、ドナルド・ダグラスが初登場し、ゲストキャラとして意地悪なブレーキ車が登場する。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
ふたごの機関車
題名 | |
英語版題名 | Hullo, Twins! |
日本版旧題名 | ふたごの機関車 |
日本版新題名 | ふたごの機関車 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | 太っちょの局長 ドナルド ダグラス |
サブキャラ | ヘンリー ゴードン ジェームス ダック 機関車監督官 |
モブキャラ | 貨車 客車 お客 |
ノース・ウェスタン鉄道を利用する乗客が増えたことで機関車達は忙しくなり、いつも不満たらたらな貨車達だけでなく、客車達や機関車達からも不満が続出しました。そこで太っちょの局長は、貨物専用機関車を1台導入することにしました。
その事を機関車達に伝えた翌日、導入した機関車が到着しましたが、なぜか1台ではなく2台でやってきたのです。その話を聞いて目を丸くした太っちょの局長はどちらが購入した57646かを確認するため、2台の所へ向かいます。太っちょの局長は2台にナンバーの事を質問をしますが、ナンバーは無くした上に自分たちのナンバーを思い出せないと言いました。続いて名前を聞いて、2台の元々の局長に確認を取ろうとしますが、名前はナンバーを無くした後に自分たちで付けたため調べることは出来ないと分かりました。太っちょの局長は本物を見つけ出して送り返すまで2台をここで働かせることにしました。
はんにんはどっち?
題名 | |
英語版題名 | The Missing Coach |
日本版旧題名 | はんにんはどちら |
日本版新題名 | はんにんはどっち? |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ドナルド ダグラス 太っちょの局長 |
サブキャラ | ダック ヘンリー ゴードン トーマス アニー クララベル ドナルドの機関士 ダグラスの機関士 機関車監督官 |
モブキャラ | 作業員 お客 貨車 客車 |
太っちょの局長の質問の後、ドナルドとダグラスは炭水車に番号を付けられました。2台はダックに案内され、仕事を始めると貨車も客車も容易く動かして見せました。またヘンリーとゴードンが2台の太くて低い音が鳴る汽笛を笑った時には、2台は音もなく両側から挟んで驚かせました。
ある日の午後、ダグラスが忙しいダックの代わりに客車を片付けるが、自分が57646ではない事がバレないかを考えていて、トーマス達に渡す特別客車も一緒に片付けてしまいました。専用客車がない事で大騒ぎになり、気づいたダグラスは慌てました。乗客の苦情を回避する事と、太っちょの局長にダグラスがドナルドの貨車を引いて逃げたと思わせるために2台は炭水車を交換し、ドナルドはダグラスの炭水車を付けて貨物列車を引いていき、ダグラスはドナルドの炭水車を連結していない状況で待機しました。しかし、太っちょの局長にはバレてしまい、怒られてしまいます。
このトリックは恐らく、9番なのにダグラスの機関士達がいた事が原因だと思われる。
いじわるなブレーキ車
題名 | |
英語版題名 | Break Van |
日本版旧題名 | いじわるなブレーキ車 |
日本版新題名 | いじわるなブレーキ車 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ドナルド ダグラス 意地悪なブレーキ車 太っちょの局長 |
サブキャラ | ジェームス エドワード 信号係 |
モブキャラ | ヘンリー ゴードン 貨車 車掌 作業員 |
炭水車でごまかそうとしたことで説教を受けた2台は、独りぼっちで残されないように、ちゃんと仕事をして両方とも送り返されないようにしようと考えました。しかし、意地悪なブレーキ車はダグラスが嫌いでダグラスの列車に問題を起こし、毎回遅刻させました。この事でダグラスは送り返されると心配しました。そこでドナルドは意地悪なブレーキ車に体当たりをして前より大人しくさせました。ところが、今度はドナルドが新しい信号所に突っ込んでしまい、この件で太っちょの局長はドナルドを残してダグラスを送り返す計画がめちゃくちゃになり怒りました。この事故で、ドナルドは修理に出され、その間はジェームスが代わりに貨車を引く事になりました。ジェームスは貨車を引く事になり不機嫌でしたが、ダグラスが以前タール運搬車に突っ込んだ事故の話を持ち出したのでジェームスは怒りました。
翌日、まだ不機嫌なジェームスを見た意地悪なブレーキ車は、もっと怒らせてやろうと貨車をけしかけジェームスの走りを妨害しました。疲れ切ったジェームスは、エドワードの駅に丁度いたダグラスに補機を頼んで、ゴードンの丘越えをすることになりました。が、丘の途中でジェームスの蒸気が切れてしまい、ダグラスが押しまくりました。すると止まろうとする貨車と丘を越えようとするダグラスに挟まれる形になった意地悪なブレーキ車は力に耐えきれず、粉々となってしまいました。
事故現場に来た太っちょの局長はダグラスの頑張りに感心するが、ドナルドとダグラスの今後で考え込んで行ってしまいました。
みんなのだいひょう
題名 | |
英語版題名 | The Deputation |
日本版旧題名 | みんなのだいひょう |
日本版新題名 | みんなのだいひょう |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ドナルド ダグラス パーシー 太っちょの局長 |
サブキャラ | ヘンリー ゴードン ジェームス エドワード ダック |
モブキャラ | 車掌車 客車 お客 |
ドナルドとダグラスが来たこの年は、早く雪が降り大雪となって、列車が不通となりました。
そんな時、雪に慣れているドナルドとダグラスは除雪作業で大活躍し、ヘンリー達を雪の中から助け出す活躍もしました。しかし、ドナルドとダグラスは、留守にしている太っちょの局長が帰ってきたら両方共送り返されると憂鬱になっていました。機関車達は、ドナルドとダグラスを助けようとしますがどうすれば良いか考え付きませんでした。そこでパーシーはエドワードに相談し、代表を選んで太っちょの局長と話し合うことを聞きました。パーシーは代表をだいひょんと間違いつつも、この事を機関車達に言って相談した結果、パーシーが代表となってしまいました。パーシーは代表として太っちょの局長に自分たちの気持ちを伝えました。
その翌日、太っちょの局長はドナルドとダグラスの活躍を褒め、2台が好きな青の塗装変更と名前を入れることにしました。ドナルドとダグラスが自分たちの処遇を改めて太っちょの局長に聞くと、その答えの途中で嬉しさのあまり機関車達は歓声を上げ、後の言葉は聞こえませんでした。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第2シリーズの『ふたごのきかんしゃ』『みんなのだいひょう』の2話で2話分映像化された。
なお、「ふたごの機関車」「はんにんはどっち?」は第2シリーズで『The Missing Coach』として映像化が計画されたが、映像化されなかった。
The Missing Coach
『ふたごの機関車』『はんにんはどっち?』の映像作品として計画された作品。
撮影まで行われていて、スチール写真も数枚残されているが、ブリット・オールクロフトが作品の内容が子供には理解しにくいと判断したため撮影中止となった。
残されたスチール写真から、判明している点と原作から変更されている点は以下の通りである。
- トップハム・ハット卿と鉄道員(恐らく機関車監督官)が話すシーンがあったことから、『ふたごの機関車』もこの話で映像化する予定だったと考えられる。
- ドナルドとダグラスの低い音が鳴る汽笛の事を馬鹿にしたヘンリーとゴードンをドナルドとダグラスが両側から挟み込むシーンに相当するシーンがあるが、挟み込まず片側に集まっていた。
- 上記のシーンは、原作では明るさから日中と思われるが、こちらでは夜の出来事になっている。
ふたごのきかんしゃ
『いじわるなブレーキ車』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 『ふたごの機関車』『はんにんはどっち?』の映像化をしなかった影響で、『ふたごの機関車』の手伝いに来た下り・いずれドナルドとダグラスのどちらかを送り返す考えと『はんにんはどっち?』の番号を付けた件が軽く触れられた。
- 『はんにんはどっち?』が映像化されなかった影響で、炭水車を入れ替えて怒られる下りが無くなった。
- 意地悪なブレーキ車のモデルが変更された。
- 原作では、ドナルドが意地悪なブレーキ車を何度かぶつけた下りがあったが、こちらでは1回にとどまった。
- ドナルドが信号所に突っ込んだ際、信号係が怒っている下りが無くなった。
- また信号係が怒るシーンが無くなった影響で、信号所が新しいと伝える下りもなくなった。
- ジェームスの引いていた貨物列車の意地悪なブレーキ車が壊れた日は、原作ではタール運搬車に突っ込んだ事故を言われた翌日だったのが、こちらでは、言われた当日に変更された。
- 坂を上る際、原作ではジェームスとダグラスが掛け声をかけあっていたが、こちらではそれが無くなっている。
- 原作で意地悪なブレーキ車は、壊れる直前に貨車達に悪戯をやめるように言ったり、悪戯を悔いている下りがあったが、こちらでは、何も言わなかった。
みんなのだいひょう
『みんなのだいひょう』の映像作品。
基本的に原作をベースにしているが、以下の大規模な変更が加えられている。
- 原作の冒頭は、ドナルドとダグラスが送り返されるに違いないと落ち込んでるシーンから始まったが、こちらではいつもより雪が降ったことの解説から始まった。
- 原作では、ドナルドとダグラスが来た年は早く雪が降ったため、大雪となって列車が不通になった下りがあったが、こちらではいつもより深い雪が降ったとしか語られなかった。
- ドナルドとダグラスの装備している雪かきの形が、原作では顔の鼻を隠すような形をしていたが、こちらでは連結器までの高さしかないものに変更された。
- 原作では、ヘンリーが引く旅客列車が車体下半分が雪で埋もれていたが、こちらではヘンリー単体が車体全体が前面と炭水車を除いて完全に雪に埋もれているものに変更された。
- パーシーがエドワードに相談した場所が、エドワードの駅から操車場に変更された。
- 原作では、機関車達は代表の事を「だいぴょん」「だいきょん」「だいひょん」と間違って読んでいたが、こちらでは「だいしょう」に統一される形で変更された。
- 原作では、トップハム・ハット卿が機関車たちの意見も分かるが、余計な口出しはいけないと言う下りがあったが、こちらでは余計な口出しはいけないと言う下りがカットされた。
- 塗装変更の件は、原作ではトップハム・ハット卿が何色にしたいか聞いてくる下りがあったが、こちらでは、ただ塗り替えると伝えるのみだった。
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