データ
英語版題名 | Duck and the Diesel Engine |
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日本版旧題名 | ダックとディーゼル機関車 |
日本版新題名 | ダックとディーゼル機関車 |
イギリス版初発行 | 1958年 |
日本版初発行 | 1974年10月 |
原作者 | ウィルバート・オードリー |
挿絵担当 | ジョン・ケニー |
概要
ダックとディーゼル機関車は汽車のえほんの第13巻である。
本巻は、ノース・ウェスタン鉄道にやって来た2台の機関車とダックの周りで起きた出来事を収めた絵本である。
本巻には、シティ・オブ・トルーローとディーゼルがゲスト出演する。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
ドームのない機関車
題名 | |
英語版題名 | Domeless Engines |
日本版旧題名 | こぶなし機関車 |
日本版新題名 | ドームのない機関車 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ダック シティ・オブ・トルーロー ゴードン |
サブキャラ | エドワード ダックの機関士 ゴードンの機関士 |
モブキャラ | ジェームス 貨車 客車 ゴードンの助手 鉄道ファンクラブの人 お客 |
ある日、特別列車でシティ・オブ・トルーローと鉄道ファンクラブの人たちがやって来て、操車場は大賑わいです。シティ・オブ・トルーローはダック同じグレート・ウェスタン鉄道出身で50年以上前の競争の話は盛り上がり、夜まで続きました。
翌朝、シティ・オブ・トルーローが帰るとゴードンはシティ・オブ・トルーローの事を蒸気ドームが無いから信用できない、時速100マイル(時速160Km)は自分も出せるから大したことはないと悪く言いました。
その後、ダックはエドワードに会いゴードンが言っていたことを話すとエドワードは焼餅を焼いただけだと言いました。すると、ゴードンが猛スピードで駆け抜けていきました。ゴードンはシティ・オブ・トルーローに張り合うつもりで、車体を激しく揺らすほど速く走りましたが、途中でボイラーのてっぺんが緩んでいるのに気づき、速度を落とし始めます。しかし、陸橋に差し掛かると突風が吹いていて、ゴードンの蒸気ドームを吹き飛ばしてしまいました。駅に着くと、人々が蒸気ドームをなくしたゴードンを見に集まり、そのまま機関庫に帰ると誰かが蒸気ドームが無いから信用できないと言って揶揄われたりしたのです。
ディーゼル機関車のディーゼル
題名 | |
英語版題名 | Pop Goes the Diesel |
日本版旧題名 | ディーゼル機関車 ディーゼル |
日本版新題名 | ディーゼル機関車のディーゼル |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ダック ディーゼル |
サブキャラ | 貨車 太っちょの局長 |
モブキャラ | エドワード ヘンリー ゴードン ジェームス 客車 作業員 |
シティ・オブ・トルーローが来たことで、ダックはますますグレート・ウェスタン鉄道の自慢をするようになり、他の機関車たちはうんざりしていました。
そんな時、ディーゼルが試しに入ることになり機関車達は喜びました。しかし、ダックはディーゼルは怪しいと思いました。ディーゼルはダックに案内され操車場に行くと、ダックにディーゼル機関車は何でも知っていて操車場を改善する革命的な存在だと言いました。そこでダックは貨車を集めるように頼むと、ディーゼルは貨車を集め始め、ダックは客車を集めに行きました。
ダックが戻って見てみると、ディーゼルは古くて長い間放置された空の貨車を無理に引っ張り出そうとして、貨車を壊して、ポイントに引っ掛けてしまいました。ディーゼルは、ダックが別の貨車を引いていこうとするので、何故教えなかったか聞くと、何でも知っていると言ったからと言われてしまいます。ダックが貨車を引いていくと、ディーゼルは嫌々ながら後片付けの手伝いをしました。貨車達や客車達は、大きな黒イタチが這い回ったと歌を歌い、笑いました。ディーゼルは機関庫に逃げて、不貞腐れました。
ディーゼルのわるだくみ
題名 | |
英語版題名 | Dirty Work |
日本版旧題名 | ディーゼルのたくらみ |
日本版新題名 | ディーゼルのわるだくみ |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ダック ディーゼル |
サブキャラ | ヘンリー ゴードン ジェームス 太っちょの局長 |
モブキャラ | 貨車 |
ダックが帰ってくると、歌を歌っている貨車を体当たりして怒り、貨車の行儀の悪さをディーゼルに謝りました。しかし、ディーゼルはダックのせいで笑われたと怒り、ダックを追い払う手立てを考えます。
次の日、ディーゼルは、貨車達にダックがゴードン達の悪口を言っていたと嘘を教えました。貨車達は、ダックに体当たりされた仕返しにこの事をゴードン達に告げ口したのです。ディーゼルの嘘を聞いたゴードン達は、嘘を信じて疲れたダックを機関庫に入れまいと通せんぼをしました。騒ぎを止めに来た太っちょの局長は、事情を聴いてダックを暫くエドワードの駅で働かせることにしました。ダックはしょんぼりと走り去り、ディーゼルは勝ち誇るようににやにやと笑うのでした。
ダック、とこやさんへいく
題名 | |
英語版題名 | A Close Shave |
日本版旧題名 | とこやへいったダック |
日本版新題名 | ダック、とこやさんへいく |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ダック |
サブキャラ | エドワード 貨車 ダックの機関士・助手 床屋さん 太っちょの局長 |
モブキャラ | 貨物列車の車掌 客車 床屋さんのお客 作業員 ヘンリー ゴードン トーマス トビー |
エドワードの駅に着いたダックがエドワードに自分が嫌な奴だと思われていると話しました。エドワードはダックがそんなことをしない事を知っていると笑って答えました。ダックは、エドワードの手伝いや他所の機関車が引く列車の後補機としてゴードンの丘越えの手伝いをしました。
そんなある日、ダックが貨物列車の丘越えを終わらせて坂を下っていると、貨車たちが連結器を壊して追いかけてきました。ダックは追いつかれないように急いで逃げましたが、エドワードの駅の駅を過ぎた辺りで追いつかれ、ブレーキをかけ始めました。何とか止まれそうとなった時、前方の駅で旅客列車が出発するのが見えました。何とか速度を押さえましたが、それでも旅客列車の衝突は避けられそうにありません。諦めかけたその時、ポイントが変わり、列車にではなく操車場の隅の床屋の建物に衝突したのです。怒った床屋はダックの顔を泡で塗り付け、作業員や太っちょの局長に文句を言いました。太っちょの局長が事情を説明すると、床屋は理解してダックの顔の泡を洗い落としました。ダックが居なくなった後、ディーゼルは嘘をまた付いて追い出され、ダックが操車場に戻ってくることになりました。
修理が終わって帰ってくると、皆はダックを温かく出迎えたのでした。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第2シリーズの『ディーゼルがやってきた』『ディーゼルのわるだくみ』『とこやにいったダック』、第3シリーズの『ゴードンとゆうめいなきかんしゃ』の4話で4話分映像化された。
ディーゼルがやってきた
『ディーゼル機関車のディーゼル』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 第2シリーズで『ドームのない機関車』が映像化されなかったためか、シティ・オブ・トルーローが来た下りがカットされた。
- 原作の冒頭ではエドワードが出ていたが、こちらでは出ておらず代わりに原作では言及のみのヘンリー、パーシーの出番がある。
- 原作ではポイントに貨車のブレーキが引っかかって動かなくなるが、こちらでは動かなくなった理由が詳しく語られていない。
- 連結器を壊す下りがカットされた。
- ディーゼルが機関庫で不貞腐れる下りがカットされた。
ディーゼルのわるだくみ
『ディーゼルのわるだくみ』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- ダックがディーゼルに貨車の行儀の悪さをの件で謝るシーンがカットされた。
- 貨車達が悪口をゴードン達に言った理由が、ダックが体当たりした仕返しに困らせるものから、ゴードン達が怒るからに変更された。
- ゴードン達が言われた悪口が、ゴードンが『すっ飛びソーセージ』から『走るソーセージ』に、ジェームスが『赤錆の古鉄』から『錆びた鉄屑』に、ヘンリーが『おんぼろの四角足』から『コチコチの堅物野郎』に変更された。
とこやにいったダック
『ダック、とこやさんへいく』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作では、他所の機関車が引く列車の後補機としてゴードンの丘越えの手伝いやエドワードの手伝い(恐らく、ブレンダム線の運用やエドワードの駅の入れ替えと思われる)をしていたが、こちらではエドワードの貨物列車の後押しになった。
- 原作では、エドワードの手伝い等をしていた期間が文章から少なくとも2日以上だったのが分かるが、こちらではエドワードの駅に来た当日の出来事になった。
- 以上の変更から、ゴードン達がダックと口を利かなかった下りがカットされた。
- 原作では、暴走した貨車は20両だったが、こちらでは6両に変更された。
- 原作では、暴走した時のエドワードの駅にエドワードが居たが、こちらでは上述する変更の影響でエドワードはいなかった。
- 前にいる旅客列車は、原作ではだれか不明だが、こちらではジェームスに変更された。
- 復旧作業時にトーマスとパーシーが参加するシーンが追加された。
- 床屋さんが文句を言う場所が外から床屋の中に変更された。
- 以上の変更から床屋さんがトップハム・ハット卿にとんでいくシーンがトップハム・ハット卿が入店するシーンに変更された。
- 原作では床屋さんがダックの顔の石鹸を丁寧に落としていたが、こちらでは手荒にお湯をかけるシーンに変更された。
- トップハム・ハット卿がシティ・オブ・トルーローが来たらダックの事を話さないといけないと言った発言が、カットされた(これは第2シリーズで『ドームのない機関車』が映像化されなかったためと思われる)。
- ディーゼルが送り返された理由が、ヘンリーの事でまた嘘を再び吐いたものだったが、こちらでは元々信用していなかった事に変更された。
- ダックの帰りを機関庫でした機関車がヘンリー・ゴードン・トーマス・トビーからトーマス・ヘンリー・ゴードン・ジェームス・パーシーに変更された。
ゴードンとゆうめいなきかんしゃ
『ドームのない機関車』の映像作品。
基本的に原作をベースにしているが、以下の変更が加えられている。
- シティ・オブ・トルーローの名前がセレブリティーに変更された(ただし、横断幕にはシティ・オブ・トルーローの事が書かれていた)。
- 催しの内容が、原作ではシティ・オブ・トルーローが引いてきた特別列車に乗って来た鉄道ファンクラブの人達がノース・ウェスタン鉄道の機関車達を目当てに写真や見学をしていたものが、シティ・オブ・トルーロー目当てに写真や見学をする内容に変更された。
- 上述の影響でシティ・オブ・トルーローが石炭を積み込んでる最中にダックが話しかける下りが無くなった。
- 会場にいた機関車が原作ではダック・ゴードン・ジェームスの未確認できるが、こちらでは既存の機関車を始め、原作ではまだ登場していないドナルド・ダグラス・ディーゼル・ビル・ベンも登場している。
- 原作ではシティ・オブ・トルーローが話した内容が50年以上前のロンドン&サザンウェスタン鉄道との有名な競争の話をしたが、こちらでは色々話したとしか語られなかった。
- ゴードンがシティ・オブ・トルーローを悪く言うシーンにトーマスも参加し、そのシーンのダックが言っていた発言をすべてトーマスが喋ってダックはこのシーンでは喋らなかった。
- ドームの無くなったゴードンを見に来たのがお客から貨車に変更された。