データ
英語版題名 | Branch Line Engines |
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日本版旧題名 | 機関車トーマスのしっぱい |
日本版新題名 | 機関車トーマスのしっぱい |
イギリス版初発行 | 1961年 |
日本版初発行 | 1980年8月 |
原作者 | ウィルバート・オードリー |
挿絵担当 | ジョン・ケニー |
概要
機関車トーマスのしっぱいは汽車のえほんの第16巻である。
本巻は、支線の担当を長くやっていて調子に乗っていたトーマスが起こしたミスをきっかけに起きた出来事を収めた絵本である。
本巻には、デイジーが初登場した。
なお、本巻で事故にあったトーマスは修理後にランボードが直線になり、以降の原作も基本的にランボードが直線である。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
トーマスの大しっぱい
題名 | |
英語版題名 | Thomas Comes to Breakfast |
日本版旧題名 | トーマスの大しっぱい |
日本版新題名 | トーマスの大しっぱい |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | トーマス |
サブキャラ | パーシー トビー ドナルド ダグラス 太っちょの局長 トーマスの機関士 駅長 駅長の奥さん |
モブキャラ | 掃除に来た人 駅長の子供たち 作業員 |
支線の担当を長らく担当しているトーマスは、機関士に機関士無しでも走れると冗談を言われますが、本気にしてしまいます。
その事をパーシーとトビーに話した翌日の朝、皆に自分だけでも走れることを見せてやろうとトーマスは走り出しました。本当は、掃除に来た人が誤って機器類を触ってしまったのが原因だが、とにかくトーマスは止まれないことに気づき、緩衝器でなんとか止まれるだろうと思うのだが、その線路の先に緩衝器は無く、そのまま進み続けて駅長の家に突っ込んでしまいました。随分経ってから、ドナルドとダグラスが助けにやって来てトーマスは救出されました。その後、太っちょの局長がやって来て、トーマスに説教と修理に出す間は代わりにディーゼル機関車に働いてもらうと言って帰っていきました。
しんけいしつなデイジー
題名 | |
英語版題名 | Daisy |
日本版旧題名 | しんけいしつなデイジー |
日本版新題名 | しんけいしつなデイジー |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | デイジー |
サブキャラ | パーシー トビー アニー クララベル ヘンリエッタ 太っちょの局長 デイジーの機関士 車掌 駅長 線路を切り替える係 |
モブキャラ | お客 貨車 |
トーマスの代わりにとしてディーゼル気動車のデイジーがやって来ました。デイジーの事を太っちょの局長から紹介されたパーシーとトビーは、機関庫に案内しました。しかし、デイジーは機関庫は臭いと言い、今度は客車庫に案内するとアニー・クララベル・ヘンリエッタをがらくたと言って罵倒しました。パーシーとトビーはアニー・クララベル・ヘンリエッタを夜遅くまで慰めました。
翌朝、パーシーとトビーはクタクタになり、逆にデイジーはご機嫌でした。デイジーは自分をお客達に自慢し発車を待っていると、ミルクを運ぶ貨車を引く事になりますが、急に不機嫌になりヒューズを飛ばしてしまいました。デイジーと鉄道員たちは、ミルクを運搬する貨車を引くか引かないかで口論になりますが、列車が遅れたことでお客達は怒ったため仕方がなくミルクを運搬する貨車を繋がないで出発することになりました。
デイジーは自分は嫌な仕事はしなくて良いと言う考えでいました。
牛の目玉
題名 | |
英語版題名 | Bulls' Eyes |
日本版旧題名 | 牛の目だまは もうたくさん |
日本版新題名 | 牛の目玉 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | デイジー トビー |
サブキャラ | 牡牛のチャンピオン おまわりさん デイジーの機関士 車掌 子供 |
モブキャラ | パーシー お客 貨車 荷馬車 トラック |
デイジーはトビーの牛除けとわき板を馬鹿げたものと思い、自分は牛除けとわき板が無くても汽笛を鳴らせば追い払えると自信たっぷりでした。
そんな時、お腹をすかせた牡牛のチャンピオンが脱走し、線路の両側の草を食べるために線路に居座っていました。おまわりさんに牡牛のチャンピオンを追い出すように言われたデイジーは、牛の扱い方をトビーに教えるいい機会と考え、わくわくしていました。牡牛のチャンピオンを見つけたデイジー達は、汽笛を鳴らしたり車掌とおまわりさんが追い払おうとしても効果はなく、逆に牡牛のチャンピオンに臭いをかがれたデイジーが逃げ出してしまいました。戻って来たデイジーを見たトビーは、笑いつつも牡牛のチャンピオンの所へ向かいました。トビーが鐘や汽笛を鳴らしても牡牛のチャンピオンは知らん顔でしたが、蒸気を吹きかけるとようやく動き、飼い主のもとへ帰りました。
その日のデイジーはパーシーとトビーに気の毒そうな顔で見られてイライラし、駅にいた子供たちに牛の目玉と言う飴を見せられ機関庫へ逃げ帰りました。
貨車にのりあげたパーシー
題名 | |
英語版題名 | Percy's Predicament |
日本版旧題名 | 貨車にのりあげたパーシー |
日本版新題名 | 貨車にのりあげたパーシー |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | パーシー |
サブキャラ | トーマス トビー デイジー 太っちょの局長 貨車 |
モブキャラ | ヘンリエッタ アニー クララベル パーシーの機関士・助手 車掌 トビーの機関士 駅長 踏切係 雄鶏 |
デイジーがミルクを運搬する貨車を置いていくため、パーシーはその分の余計な仕事をしなくてはならず、不満たらたらです。そんなパーシーを見かねたトビーは、ミルクを運ぶ仕事と石切り場の貨車を運ぶ仕事を交換する提案をし実行しました。パーシーは、初めて石切り場に来ましたが、貨車達はトビーの持ち場に突然来た、偉そうに命令したり、ふざけたらぶつけてくるパーシーに悪戯を仕掛けることにしました。最初の内は、貨車達は静かについてきましたが、一時停止のためにブレーキを掛けようとした時に押し始めました。ものすごい速さで操車場に飛び込んでしまったパーシーは、四角く削られた石を積んだ貨車に突っ込んで、貨車に乗り上げてしまいました。
翌日、トビーとデイジーが事故の後始末をしてくれました。太っちょの局長がやって来ると、パーシーに貨車に気を付けなければけない事を言いました。デイジーも仕事をさぼる車両はお払い箱だと厳しく怒られたが、後始末をよく頑張ったことからもう一度チャンスを与えられ、一生懸命働くことを誓いました。
翌日、パーシーと入れ替わる形でトーマスが帰って来て、留守中外に出してもらえなかったアニーとクララベルを連れて一走りしたのです。
今では皆仲良しになり、デイジーはミルクを運搬する貨車やヘンリエッタを引いたり、牡牛を一人で追い払えるくらい立派な車両となりました。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第2シリーズの『トーマスあさごはんにおじゃま』『きむずかしやのデイジー』『かしゃにのりあげたパーシー』、第4シリーズの『デイジーとおうしのめだま』の4話で4話分映像化された。
トーマスあさごはんにおじゃま
『トーマスの大しっぱい』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作ではファーカー機関庫の端の色が唯一違う所から勝手に発車したが、こちらでは真ん中から出てくる。
- 原作の緩衝器で止まれるだろうとトーマスが期待するシーンがカットされた。
- 原作の緩衝器が無くて止まれなかったと解説する下りが無くなった。
- 原作では、トーマスが入った待避線の先に緩衝器は無く待避線の横の線路には緩衝器が存在するが、こちらではトーマスが入った待避線とその横の行き止まりの線路すべてが終焉部分に盛り土をして赤丸の看板が立てられた簡易的なものに変更された。
- 駅長がトーマスの蒸気を止めるシーンが無くなった。
- トーマスが家の壁の粉で鼻がムズムズしてクシャミをしたいと思いつつ、家が壊れるのを恐れて我慢する下りが無くなった。
- 救助に来たドナルドとダグラスの向きが、原作ではトーマスと同じ方向だったのに対し、こちらではトーマスと背中合わせになる方向になった。
- ドナルドとダグラスのネームプレートの位置が原作では額に取り付けられているが、こちらでは18巻以降と原作番外編とCGと同様、ボイラーの側面に取り付けられていた。
- トーマスの被害が、原作ではランボードの変形・煙突の変形だったが、こちらではランボードの変形だけに留まった。
- トーマスがトップハム・ハット卿に説教を受けた際、原作では周りに他の機関車は見当たらなかったが、こちらではパーシー・トビーがいる。
きむずかしやのデイジー
『しんけいしつなデイジー』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作では、お客達がデイジーに乗って出発を待っていたが、こちらではホームで待っているようだった。
- ミルクを運搬する貨車は、原作ではすかし張りになった有蓋貨車であったが、こちらではタンク貨車になった。
かしゃにのりあげたパーシー
『貨車にのりあげたパーシー』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 第2シリーズでは『牛の目玉』が映像化されなかった影響で、牛に合って驚いた節の解説が追加された。
- ミルクを運搬する貨車は、原作ではすかし張りになった有蓋貨車であったが、こちらではタンク貨車になった。
- パーシーが初めて石切り場に来た事が語られる下りが無くなった。
- 雄鶏が尻尾の羽を飛ばされる下りが無くなった。
- 原作では、操車場の近くにある石を削る作業小屋で四角く削られた石を積んだ貨車にパーシーが突っ込んだが、こちらではその解説は無くなり、何を積んだ貨車か不明である。
- 事故によるパーシーの被害は、原作では車体下部の歪みが確認できるが、こちらでは外観では破損は見受けられない。
- 車掌が駅長の元に駆け付けた後、凄まじい音が聞こえたため駅長室から飛び出す下りが無くなった。
- パーシーが貨車に乗り上げたまま汽笛を鳴らし続けていた下りが無くなった。
- トップハム・ハット卿がデイジーに対して、トビーは牡牛の追い払い方も知っていると言う下りが無くなった。
- 原作では、修理されたトーマスのランボードが直線に改修されたが、こちらでは修理前と同じ形状となった。
- デイジーがミルクを運搬する貨車を引くようになったり、忙しいトビーの代わりにヘンリエッタを引くようになったと語られる下りが無くなった。
デイジーとおうしのめだま
『牛の目玉』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 雄牛のチャンピオンは、原作では茶色一色だったが、こちらでは茶色と白色に変わった。
- 雄牛のチャンピオンが不機嫌な理由が、原作では御飯が済まないうちにトラックで運ばれそうになったためだったが、こちらでは原因は不明であった。
- 原作では、雄牛のチャンピオンをトラックに乗せようとした人が、引っ張ったり、押されたり、突いたり、叩いたりするシーンがあるが、こちらでは見られない。
- 雄牛のチャンピオンが「朝飯を頂くとするか」と喋るシーンが追加された。
- おまわりさんと車掌が雄牛のチャンピオンを追い払うのに加担する下りが無くなった。
- トビーが牡牛の件をお客から聞いて笑う下りが無くなった。
- パーシーとトビーがデイジーに気の毒そうな顔をして、デイジーをイライラさせる下りが無くなった。
- 子供たちが飴の牛の目玉を分け合って舐める下りが無くなった。