概要
ヘンリーは『汽車のえほん』とそれをベースとした映像作品の『きかんしゃトーマス』に登場する蒸気機関車のキャラクターである。
タグとしては、ヘンリー(きかんしゃトーマス)が既に使われているが、本来は汽車のえほんが原作のためこちらの記事に解説を掲載する。
『汽車のえほん』と『きかんしゃトーマス』では設定が異なるため、媒体別に解説を行う。
汽車のえほんにおいてのヘンリー
データ
所属鉄道 | グレート・ノーザン鉄道→ノース・ウェスタン鉄道 |
---|---|
製造年 | 1919年 |
来島年 | 1922年 |
性別 | 男性 |
ベースカラー | 黄緑色→水色→黄緑色 |
番号 | (無し)→3 |
モデル | グレート・ノーザン鉄道クラスA1(?) → ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道クラス5MT「ブラック・ファイブ」 |
初登場 | 第1巻3だいの機関車 |
概要
汽車のえほんの第1巻『3だいの機関車』より初登場した大型テンダー式蒸気機関車。
1919年に生まれ、1922年に来島したとされる。
彼の誕生はとても変わっている。
1919年にナイジェル・グレズリーを恨んでいた匿名の機関車製作者が、スパイの手を借りドンカスター工場から盗んだグレート・ノーザン鉄道クラスA1の図面をもとにグレート・ノーザン鉄道クラスC1の部品で実験的に製作されたが、初期段階で却下された設計図を間違って盗んだ為、火室が小さいなどの多くの欠陥を抱えたグレズリーのクラスA1とは表面的にしか似ていない信頼性の低い機関車となってしまった。
1922年、太っちょの局長はグレート・ノーザン鉄道クラスC1を注文していたのだが、使い物にならないヘンリーが届く自体となり、そのまま来島する。
塗装に関しては、『3だいの機関車』の時点で黄緑だったのだが、トンネルに閉じこもる騒動を起こした後、塗装を水色に変更した。しかし、『やっかいな機関車』の時に塗装が元の黄緑に戻されている(これはメタい話で言うと、絵師のレジナルド・ダルビーがヘンリーとゴードンの描き訳が出来なかったために、判別が難しくなったために色を戻した経緯がある)。
初期の頃は調子が悪い時が多く、休むこともあった。また設計上の問題で窯が小さく、質の悪い石炭だと調子が悪くなることが判明し、石炭を上質なウェールズ炭に変更した所、問題が解決されている。
1935年、フライング・キッパーの牽引中、大規模な脱線事故を起こして大破、その際クルー市で改造が行われている(この時、モデルがロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道クラス5MT「ブラック・ファイブ」)。
性格・特徴
性格は、自惚れ屋で、傲慢でわがままである。
相手の炭水車を羨ましく思う一面も確認できる。
運用
本線の運用を担当しており、旅客・貨物を行っている。
前述した通り初期は、調子が悪かったため通常列車もやっとだったが、改造後は急行の運用も担当するようになった。
一方、貨物列車で特筆すべきは、海産物を運搬する臨時速達貨物列車フライング・キッパーの主な担当を担っている。
イレギュラーな例としては、以下が挙げられる。
- 汽車のえほんの機関車達が本当にいることを伝えるために、ロンドンの会場で展示されるメンバーの一員として参加。
きかんしゃトーマスにおいてのヘンリー
データ
所属鉄道 | グレート・ノーザン鉄道→ノース・ウェスタン鉄道 |
---|---|
性別 | 男性 |
ベースカラー | 黄緑色 |
製造年 | 1919年 |
来島年 | 1922年 |
番号 | 3 |
日本版声優 | 堀川りょう→金丸淳一 |
モデル | グレート・ノーザン鉄道クラスA1 → ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道クラス5MT「ブラック・ファイブ」 |
初登場 | でてこいヘンリー |
概要
きかんしゃトーマスにおいても登場キャラクターの1台として登場している。
性格は、原作と同じ自惚れ屋で、傲慢でわがまま性格だったのだが、近年は大分落ち着き優しい性格になっている。
汽車のえほんとの違い
きかんしゃトーマスにおいての変更点は以下の通りとなっている。
- 木や自然が好きな設定が追加された。
- 上述した通り、当初はゴードンやジェームス同様に自惚れが強く傲慢でわがままな性格だったが、「きかんこのもめごと」で彼らとストライキを決行した懲罰として謹慎を受けたことがあるが次の話である「パーシーにげだす」の冒頭で改心して以降は他の2台に比べて大分落ち着き、少々気弱ながら自然や生き物を愛する優しい性格になっている。
- 原作1巻のラストシーンであった青色に塗り替えられる事が無かったことになっている。
- 原作では改造前と改造後の炭水車の形状が異なっていたのに対しこちらでは改造前と後でも同じ形の炭水車をしている。
- 1期では原作同様、改造後はスプラッシャーが無かったが、第2シーズン以降は改造後でもスプラッシャーが付くようになっている。
- 本来改造され、特別な石炭が要らなくなったはずが、特別の石炭がないと不調になる設定がなぜか復活した。
- 第19シーズン以降は臆病な性格が強調されている。
ヘンリーの関する炎上問題
きかんしゃトーマスに登場するヘンリーに関して、炎上する事態が少なくとも1件起きている。
スチーム・チーム脱退問題
第8シリーズより使用されるようになったきかんしゃトーマスのユニット名が『スチーム・チーム』である。
第7シリーズ以前には無かった、所謂レギュラーメンバーの結成と言えるのだが、これ自体も第8シリーズ以降の評価同様、賛否が分かれている。しかし、そのユニットを結成した件で炎上したわけではない。
炎上するきっかけとなったのは、第22シリーズの方針転換であった。
現在、アメリカの大手玩具メーカーマテル社がきかんしゃトーマスの権利を所持していて、そのマテル社が作品の方針を変更することを決定する。
それにあたり様々な変更を加えることになったのだが、その一つが『スチーム・チーム』のメンバー入れ替えだったのである。
第21シリーズ以前の『スチーム・チーム』に入っていたエドワード・ヘンリー・トビーを脱退させ、新キャラのニア・レベッカを加入させることにしたのである。
このレギュラー交代を加えた方針変更の対応に世界各国のファンの反応は最悪で、世界各国で大炎上する事態となった。
2次創作について
2次創作では、汽車のえほんベースの自惚れ屋で、傲慢でわがまま性格のものや、きかんしゃトーマスベースの優しい性格で描かれている。
海外では、trainzを使った動画が多く制作されている。
それに使われるモデルは、きかんしゃトーマスベースのモデルやグレート・ノーザン鉄道クラスC1のモデル・ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道クラス5MT「ブラック・ファイブ」の姿をしたモデルなどがあったりする。
余談
ニコニコ動画では、中の人つながりで王子、野菜、西の高校生探偵と呼ばれることがある。(堀川氏が声優を担当していた動画でのみ。)
主役回の一つ「ヘンリーのもり」は彼の森や動物好きな設定が生かされたエピソードであるが
作者のウィルバート・オードリーがこのエピソードに「森で自由に休んでいたら本線の運行が遅れる」、「森のセットが線路に近すぎて火災の危険がある」と指摘したというエピソードはマニアの間では有名な話。
だが冒頭でヘンリーが客車を引いてくるシーンの美しい朝日やヘンリー専用のBGM、ジオラマのクオリティや終盤の森本レオのナレーションもこの話の見どころである。
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