データ
英語版題名 | Troublesome Engines |
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日本版旧題名 | やっかいな機関車 |
日本版新題名 | やっかいな機関車 |
イギリス版初発行 | 1950年 |
日本版初発行 | 1973年12月 |
原作者 | ウィルバート・オードリー |
挿絵担当 | レジナルド・ダルビー |
概要
やっかいな機関車は汽車のえほんの第5巻である。
本巻は、2巻でノース・ウェスタン鉄道のトーマスが支線に行ってしまったことをキッカケに、不満を覚えた大型機関車たちが起こした、とある出来事を収めた絵本である。
本作から、ヘンリーの塗装が緑に戻ったり、パーシーが初登場したのもこの巻である。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
ヘンリーとサーカスのぞう
題名 | |
英語版題名 | Henry and the Elephant |
日本版旧題名 | ヘンリーとサーカスのぞう |
日本版新題名 | ヘンリーとサーカスのぞう |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ヘンリー サーカスの象 |
サブキャラ | ゴードン ジェームス 客車 貨車 作業長 ヘンリーの機関士 |
モブキャラ | 作業員 エドワード ふとっちょの局長 サーカスの人 |
トーマスが支線へ行ってしまい、大きな機関車たちは自分で客車を集める羽目になり、大きくて立派な機関車のやることじゃないと不満げでした。
そんな時、ソドー島にサーカスがやって来て、機関車達も大張り切りですが、その輸送列車をジェームスが担当することになり、ゴードンとヘンリーは羨ましがりました。
そんなサーカスの輸送列車の事を忘れていた頃、ヘンリーに、何かで詰まったトンネルまで貨車を押していく仕事が命じられました。トンネルに到着すると早速作業員が作業を始めますが、トンネルに入るやいなや謎の生き物の声を聞いたとおびえて出てきました。嫌々ながらヘンリーがトンネルに入ってみると、サーカスから逃げ出した象が列車を押し返してトンネルから出てきたのです。機関士たちは象に、ケーキやサンドイッチ・バケツ一杯の水を与えますが、象が4杯目の水を飲もうとしたとき、ヘンリーの噴き出した蒸気に驚き、飲んでいた水をヘンリーに吐きかけてしまいました。
その後ヘンリーは、ゴードンとジェームスに今日あった災難を話すと、意外にもわらわず、むしろ同情してくれたのでした。
炭水車と転車台
題名 | |
英語版題名 | Tenders and Turntables |
日本版旧題名 | ターンテーブルと炭水車 |
日本版新題名 | 炭水車と転車台 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ゴードン ジェームス |
サブキャラ | トーマス ヘンリー ゴードンの機関士・助手 |
モブキャラ | エドワード アニー クララベル お客 子供 レジナルド・ダルビー レジナルド・ダルビーの娘 |
炭水車(テンダー)を付けた機関車は、後ろ向きに走るのが苦手なので、方向転換するために転車台を使用します。
ある日、ゴードンはトーマスに、自分は偉いから炭水車を付けてもらったという間違った解釈で炭水車付き機関車は偉いんだと言いますが、トーマスは、くすくす笑って走っていきました。終点に着いたゴードンは、海沿いにある転車台で方向転換しようとしますが、転車台の大きさがギリギリな上、機嫌が悪くてしっかりと乗ろうとしないゴードン、さらに風が強いのが合わさり、方向転換が出来ませんでした。仕方がないので、ゴードンは後ろ向きで列車を引くことになり、子供たちにタンク機関車と間違われたり、トーマスとジェームスに笑われたりと散々でした。しかし、その後転車台に乗ったジェームスは強風でコマのように回り続け、ゴードンに笑われてしまいます。
その夜怒りが頂点に達した、ヘンリー、ゴードン、ジェームスはあることを決行することにしたのです。
やっかいな3だいの機関車
題名 | |
英語版題名 | Trouble in the Shed |
日本版旧題名 | やっかいな三だいの機関車 |
日本版新題名 | やっかいな3だいの機関車 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ふとっちょの局長 エドワード パーシー |
サブキャラ | ナップフォード駅長 トーマス ヘンリー ゴードン ジェームス |
モブキャラ | お客 ふとっちょの局長の自動車 機関車工場の機関車達 貨車 客車 パーシーの機関士 車掌 アニー クララベル |
ゴードンとジェームスがひどい目に合った次の日、ヘンリー、ゴードン、ジェームスはストライキを決行し、ふとっちょの局長に向かって「あらかじめ用意された客車でないと牽かない」と要求してきました。
ふとっちょの局長は、エドワードに入れ替えをしてもらいましたが、翌朝エドワードは、皆から黒い車輪(=黒い足→ストライキ破りの意)だと非難されて落ち込んでしまいます。ふとっちょの局長は、工場から小さな緑のタンク機関車パーシーを連れてきました。エドワードはパーシーに仕事を教えますが、ヘンリーがいやがらせをしてきます。しかし、パーシーは蒸気を噴き出して大きな音を立て脅かして、ヘンリーを追い返しました。
次の日、ヘンリー、ゴードン、ジェームスに代わって、エドワードとトーマスが本線を走り、トーマスの支線はパーシーが代わりに走ることになりました。一方、ヘンリー、ゴードン、ジェームスは機関区に閉じ込められて、後悔したのです。
パーシーのしっぱい
題名 | |
英語版題名 | Percy Runs Away |
日本版旧題名 | いちもくさんのパーシー |
日本版新題名 | パーシーのしっぱい |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | パーシー ゴードン |
サブキャラ | ふとっちょの局長 トーマス エドワード ヘンリー ジェームス |
モブキャラ | 貨車 客車 アニー クララベル 信号係 パーシーの機関士・助手 ウィルバート・オードリー マーガレット・オードリー クリストファー・オードリー ベロニカ・オードリー ヒラリー・オードリー |
ヘンリー、ゴードン、ジェームスは何日か閉じ込められ、反省しようやく機関庫から出してもらえることになりました。
ふとっちょの局長は、エドワード、トーマス、パーシーに2,3日支線で遊んで良いと言います。他の機関車を散々煽って楽しんだパーシーは、本線から操車場に入るためポイントの前で待っていましたが、ポイントを切り替えろの合図の汽笛を鳴らすのを忘れて本線で待っていたため向こうからゴードンの急行が向かってきてしまいます。ゴードンは、急ブレーキをかけパーシーは全力でバックしようとするが急には中々動けず、パーシーの機関士と助手が飛び降りた時ゴードンが目の前でギリギリ止まりましたが、パーシーは無人のまま後ろ向きに走り始めてしまい止まることもできず、信号手が側線にポイントを切り替えたおかげで側線の端の土手に突っ込んでようやく止まりました。
それ以来ちょっと生意気は残っているもののパーシーは用心深さを身に着けたのでした。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第1シリーズの『おおきなきかんしゃとてんしゃだい』『きかんこのもめごと』『パーシーにげだす』、第4シリーズ『トンネルのなかのかいぶつ』の4話で4話分映像化された。
おおきなきかんしゃとてんしゃだい
『炭水車と転車台』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 第1シリーズで『ヘンリーとサーカスのぞう』が映像化されなかったため、『ヘンリーとサーカスのぞう』の冒頭の客車を用意することに嫌気がさしたシーンがこちらの冒頭に使用された。
- 上述したシーンで文句を言うヘンリー達の文句を聞いてた客車が、人格が女性から男性に変更された。
- 『ヘンリーとサーカスのぞう』が映像化されなかった影響で、象にひどい目に合った件が怒りの原因に含まれていない。
きかんこのもめごと
『やっかいな3だいの機関車』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
パーシーにげだす
『パーシーのしっぱい』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- パーシーが暴走しているのを見つけた信号係が喋ったシーンがカットされた。
トンネルのなかのかいぶつ
『ヘンリーとサーカスのぞう』の映像作品。
基本的に原作をベースにしているが、以下の変更が加えられている。
- 本来の時系列では、ヘンリーはフライングキッパーの脱線事故以前のクルー市での改造を受ける前の姿でパーシーはいなかったが、トンネルのなかのかいぶつは、パーシーにげだすの後の出来事となっている。その為、彼は改造後の姿で登場している。
- 冒頭にトーマス達が駅に到着して、発車するシーンが追加された。
- 冒頭の客車を用意することに嫌気がさしたシーンがおおきなきかんしゃとてんしゃだいで使用されたためカットされた。
- ヘンリー、ゴードン、ジェームスが機関区で待機して、後にパーシーがサーカスが来たことを伝えるシーンが追加された。
- 原作では、ゴードンとジェームスに象に関する災難を話して笑うどころか同情してもらっていたが、同情もしたが、からかうという反応に変更された。
- ヘンリーをトーマスが慰めるシーンが追加された。
動画
関連タグ
前作 | 今作 | 次回作 |
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