解説
日常茶飯とは日本語の言葉の一つで、漢字2文字の熟語「日常」「茶飯」の2語が合体し、慣用句となった四字熟語である。スル動詞を持たない普通名詞。
意味は、「飯を食う」「茶を飲む」ことのように、日常生活でありふれている、または頻繁に起きて何ら奇妙なことでもないことや、そのさま。後ろに「事」とつけた『日常茶飯事』も同じ意味、または「事柄」である旨を強調した意味をもつ。「日常」の語を省略して単に『茶飯』『茶飯事』とも。
日常茶飯や日常茶飯事は、「状況や人種、職業など問わず全体的にありふれている」ような事例のほか、「特定の環境や条件、対象でのみ、ありふれている」まで含まれる。そのため、対象となる物事を前後に示して修飾をすることがたびたび行われる(例:『雪国では日常茶飯事』『ここでは日常茶飯事さ。冒険の世界に限っての話だが…』)。
類語に、同じく慣用句四字熟語かつスル動詞をもたない普通名詞『家常茶飯(かじょうさはん)』がある。日常茶飯は「日常生活」を基準にしているが、家常茶飯は「家庭での生活」を基準にしており、意味についても『家庭での食事や茶』または『家庭では頻繁に起きること』という違いがある。
庶民の間で日常茶飯の語が使われるようになったのは江戸時代中期からと考えられている。当時は身体障害と精神障害をもつ者にたいして延命治療をする理念や技術はなく、地域のコミュニティに溶け込めない者もろとも「妖怪」などと罵られるなどして容赦なく切り捨てられる時代だったため、最低限の日常生活を営めないような者に関しては考慮されていない。
記事「よくあること」に列挙されている語句の過半数を会話で頻繁に聞くし、親しみやすいからかスラングやミームでも良く見かける。ただしこの語句は「家常茶飯」「日常茶飯」「日常茶飯事」や、後述の類語一覧に記載されている語の口語的表現であることだけで、意味自体は五十歩百歩である。
pixivでは
日常茶飯、日常茶飯事のタグ付けの傾向は下記の通り。家常茶飯の場合は日常生活の箇所を「家庭での生活」に置き換えて読む。
タグ付けがないながらも、日常生活で頻繁にある出来事、すなわち日常茶飯事を描いた作品自体は非常に多い。日常茶飯事そのものがあまり特別でないか、『よくあること』系統のタグにこの意味を含ませている、あるいは灯台下暗しと言える。
日常茶飯事にまつわる作品を検索する際は「タグ 部分一致」検索をするとよい。一般的な語であるため「タイトル・キャプション」では日常茶飯事と関係ない作品も表示されてしまい、却って探し辛くなる。
関連タグ
当たり前 ありふれた いつもの いつもの事 一般 一般的 お決まり 通常 定番 日常 日常的 日常の光景 日常風景 頻繁
よくあること お茶目な奥さんとの日常茶番事 常識 日常生活 ロスでは日常茶飯事だぜ!
参考ウェブサイト
「日常」で始まる言葉 - 四字熟語一覧 - goo辞書
家常茶飯 - コトバンク
日常茶飯事とは? - 東京の茶工房 西村園
「日常茶飯事」の言い換えや類語・同義語-Weblio類語辞典