遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ!(平家物語)
概要
戦闘に移行する際、実際の戦闘行動を行う前に「自身の名前(コードネーム含む)」や「なぜ、この戦闘を行うに至ったのか」などを主張する(要は戦いに対して因果を含む)行為のこと。
戦闘に参加する他の陣営(敵・味方を問わない)に対して、自らの正当性の主張や、戦いにおいて挙げられた戦果を主張あるいは整理するために行われた。
そのため源平合戦や戦国時代あたりの戦においては、名乗り(対話)の最中に攻撃を仕掛けることは「ルール違反」とされ(※)、時に戦後論功や戦犯裁定にすら影響したという。
そのため古典芸能(歌舞伎・狂言など)や時代劇などでは、よく見られる「戦い(シーン)の作法」である。特に、このジャンルから発展を続けてきた映像会社(東映グループ、松竹グループなど)の作品では、時代劇に限らず様々な作品で見られると言われる事がある。
ただし現在はスーパーヒーロータイムであっても、名乗りシーン自体が作品のテンポを妨げると考えられたのか、戦闘しながら行うことが増えてきている。
※ただし、壇ノ浦の戦いにおける源義経が行った所業や元寇における騎馬武者の集団騎射、さらに戦国期における長篠の戦い等での火力戦での事例が示すとおりケースバイケースな場面も結構あった。(※諸説あり)幕末でも一部に上記の気風は残っていたとされるが、四境戦争の際に長州兵に対して希代の軍師大村益次郎はこうした慣例を「時代遅れなうえに火力戦前提の今じゃ意味ないから止めろ(要約)」と訓戒したとされる。
(現代のpixiv的な)概要
変身ヒーロー、変身ヒロインが名乗りを上げるシーンのこと。悪役も使う。
力強く、覚えやすく、テンポのいい台詞回しで表現されることが多い。
スーパー戦隊に関してはスーパー戦隊の名乗りの項目を参照。
格好付けと結び付けられがちだが、実際には、視聴者に登場人物の名前を印象付ける為に使われている。