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100日後に死ぬワニ

ひゃくにちごにしぬわに

100日後に死ぬワニとは、きくちゆうきによる4コマ漫画。2019年12月12日からTwitter上で連載された。
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誰もが行き着く先、それはワニも同じ。誰にも終わり(死)がある。分かっているのに意識しない日々。ワニが生きる”残り100日間”の当たり前の日々を見て、人々はなにを思うか-

概要

イラストレーター・漫画家のきくちゆうきにより2019年12月12日からTwitter上で連載された。
擬人化されたワニの青年、ワニくんの何気ない日常を4コマにした……と言えばそれだけであるが、4コマ目の下に死まであと○○日という非常に不穏な文章が書かれる。

本作品は1日1話のペースで毎日連載され、2020年3月20日に完結した。

内容

擬人化した動物キャラクターたちによる日常生活が描かれる。物語は概ね主人公のワニくんの視点で進み、彼の何気ない日常を覗き見するような形で展開する。

休日に家でゴロゴロしたり、仕事に忙しく追われたり、友人達と集まって遊んだり、恋愛やキャリアに悩んだりと、青年期の慌しい日々がコミカルに綴られる。

作風など

きくちの前作『SUPERどうぶつーズ』同様擬人化した動物キャラクターによる物語であるが、よりライトでポップな画風・演出となっている。

台詞などのテキストはデジタルフォントを使用せず直筆され、キャラクターは太めの描画線でくっきりと描かれている。また、枠線以外はほぼフリーハンドで、カラーはベタ塗り、陰影の表現は軽いストロークで仕上げられ、シンプルかつ親しみやすい絵となっている。

心の中の声やモノローグなどはなく、キャラクターの表情やセリフの間などで感情が描写される。

主な登場キャラクター

作中ではキャラクターの名前は設定されておらず、以下に紹介するのはいずれも読者による愛称である。
男性キャラクターは「○○くん」、女性キャラクターは「○○さん」(○○にはワニ、ネズミなど種族名が入る)と呼ばれている。
後述のグッズ展開ではキャラクター名が「ワニ」、「ネズミ」、「モグラ」と表記されている。

ワニくん

死ぬなよ


主人公。喫茶店でアルバイトしている。穏やかで優しい性格。先輩であるワニさんに惚れている。ゲームが好き。

ネズミくん

100日後に死なないで欲しいやつ

(左の人物)
5日目から登場。ワニくんの友人で、バイクが大好き。バイクの整備士として働いている。

ワニさん

センパイ


12日目から登場。喫茶店の従業員で優しい笑顔が特徴。恐らくワニくんより年上。ワニくんからのアプローチに困惑していたが……?

モグラくん

数ヶ月後に騙されるモグラ


25日目から登場。ワニくんの友人で、リサイクルショップのバイトをしていた。のちに会社員(営業)として就職。バイト先で出会ったイヌさんと交際中。

イヌさん

100日間生きたワニ

(右端の人物)
53日目から登場。リサイクルショップのバイト。明るい性格で、恋愛にも積極的である。バイト先で出会ったモグラくんと交際中。

作品に対する反応

シンプルで手描きの柔らかさを活かしたほのぼのとした絵柄から、100日後に主人公の死亡が確定しており、「死へのカウントダウン」が行われるというガロ系を彷彿とさせる設定が話題となり、連載開始直後からTwitter上でブームとなった。

ねとらぼなど大手のネットメディアに取り上げられたほか、完結が近づいたタイミングでテレビのニュース番組などで取り上げられるなど、Twitter以外でも大きく注目されたほか、有吉弘行はじめしゃちょー加藤一二三など主にTwitterを利用している著名人からも支持を集め、一時は社会現象とも呼べる勢いともなった。

100日目およびその後の商業展開への反応

ワニくんの「死の前日」となる2020年3月19日、書籍化が小学館より発表された。0日目や100日目以降の物語など、28ページ分の描き下ろしが収録されることも明かされた。
書籍化について、読者からは発表のタイミングの悪さを指摘する意見が出た一方、「無償で公開してくれているので、書籍化で稼ぐのは作者にとって当然の権利」という意見もあり、賛否両論であった。 
そして翌20日、「ワニくん死なないで」「ワニくんがどんな死を迎えるのか見届けたい」という声が溢れる中、「100日目」が投稿され、完結した。

ワニくんの死から動き出した商売と吹き出した疑惑 
最終回のツイートがなされた直後からタイアップ音楽映画化グッズ販売など各社による商業展開が発表された。

」をテーマとした作品であったこともあり、あまりに唐突な情報発表に「作品完結の余韻を壊された」と感じた一部の読者から批判が起き、炎上状態となってしまう。

さらに一部Twitterユーザーらにより、完結後に立ち上げられたワニくんの情報を発信するTwitterアカウントの運営会社である「株式会社ベイシカ」の取引先に日本最大の広告代理店である電通がいることや、タイアップ音楽のMV作成に電通の関係者らしき人物が関わっていることが発覚する。ここから「きくちが個人で始めたものではなく、最初から収益化を目的とした企業ぐるみの企画だったのでは」という疑惑も浮上し、炎上が拡大することとなった。
Twitter上では奇しくも本作の連載開始直前の2019年11月に『アナと雪の女王2』に関して漫画家らの感想ツイートを利用したステマ騒動があり、電通やその関連会社が騒動に関わっていたことも疑惑を深める原因となっている。

ただし、悪質な情報による釣りやデマを流布した人物がいたことや、本作はあくまでワニくんたちの日常を描いた四コマ漫画であること、作者や関係者からは電通の関与(ステルスマーケティングを含む)は明確に否定されていることにより、批判する意見は一部ネットユーザーの思い込みや勘違いに起因するものも多い。

炎上の焦点

炎上の原因について、連載終了後Twitterなどに投稿された読者の意見をまとめたものを紹介する。憶測に基づいた根拠の無い情報も中には含まれるが、本項自体はそれらの情報の正確性を保証するものではない。
また、基本的に作品の内容自体は批判されていないことをここに明言しておく。

  • 完結後にいきなり商業化の発表をするのはタイミングが悪い。作品完結の余韻が失われる。
  • 「死」を扱った作品を商売に利用するのはどうなのか。
    • またその内容も「追悼POP up SHOP」と銘打たれたグッズ販売など、まるでゆるキャラのような明るく楽しげなもので、「100日後に死ぬ」という枕言葉がなくても成立するものであり、作品の雰囲気にそぐわないと感じた。
    この作品がウケたのは「死が確定しているキャラクターの日常をほのぼのと描き、それをSNSでリアルタイムに更新する」というコンセプトの部分であるため、キャラクターだけを推しても効果が薄いのではないか。
  • 連載開始からの100日間でグッズを揃えるなどの各種企画の準備ができるわけがない。最初から企業が関わっていたのではないか。
    • 完結の翌日である21日から新宿LOFTで開催された「追悼POP up SHOP」には多数の関連グッズが並んでいた。連載中に話が来てそこから企画、生産という行程があったとは思えない企画進行の早さである。
    • 2020年は1月末から新型コロナウイルスが流行した影響で生産、物流ラインの確保が物理的に困難であった(特に中国のラインは絶望的であった)ため、そのような状況下でグッズ生産を間に合わせるのは2019年中、それも比較的早い時期にに発注をかけていないと無理なのではないか。
    個人で始めた企画だったと思っていたのに、その裏に企業がいたと思うと騙されたような感じがする。
    • その企業がネット上での評判が最悪な電通となると更に印象が悪い。
    • 過去に社員を過労死させた電通が「死」を扱う企画に関わっているのはどうなのか。
    流行り方が不自然。大手広告代理店が手掛けたことから、工作用アカウントを使ってRT・いいねの数の水増しや、各種リプライ、感想ツイートを偽造したり、メディアへの取材や著名人へのコメントを依頼したりと言ったステマが行われたのではないか。

商業化という理由だけで炎上したと思われがちだが、実際は商業化すること自体が批判対象になることは少ない。問題となったのはマーケティングの手法やタイミングそのものとする意見が大半である。

関係者による証言とデマの否定

3月21日に、きくちとタイアップ音楽を手掛けたいきものがかりの水野良樹がTwitter上で生放送を行った。
その中で水野は本作への電通の関与を否定し、「MVに電通の一部社員が携わりはしたが、電通は関わっていない」・「現場が盛り上がって早く仕事をし過ぎ、曲が早くできたため、逆に疑われた」・「弱小ベンチャー(株式会社ベイシカのこと)だけで運営したから炎上した」と発言している。

またきくちは22日にTwitterで作品完結の感想をツイートし、その中で「自分の経験したことや、後悔、伝えた方がいいと思うことを漫画として表現しました。1人で始めたことです。そこにいろんな人が声を掛けてくれて、熱意を感じて受け入れました。正直、まだ完結もさせてないのに、そんなこと言ってこの人たち大丈夫??と思いました。」と述べている。

なお、作者が2019年12月4日に「打ち合わせに訪れた」とツイートをした箱根ヶ崎駅の近隣に「電通研究所」なる施設があり、クラウドソーシング会社であるランサーズに当作の感想などを募集する求人広告が掲載されているなどとして「電通案件」では?と話題となった。
しかし、広告代理店の「電通」と電子部品製造にかかわる「電通研究所」は無関係の企業であり、ランサーズに掲載された求人募集も、無関係の第三者によるものであると判明しており、これらは明確にデマであると証明されている。参考
ちなみに打ち合わせに関しては後日きくち氏がジョイフル本田 瑞穂店でのライブペイントの打ち合わせであったことを明かしている。

しかし、本作以前は決してメジャーな作家であったとは言えないきくちと、会社としては新しく規模の小さい(水野氏曰く「弱小ベンチャー」である)ベイシカがやったにしては、メディア展開の規模が大きすぎる点や、ベイシカの取引き先に電通グループ傘下の電通東日本がある点は事実であるため、疑惑はまだ晴れていない。

炎上後の経緯

その商品展開の手法から炎上してしまった本作だが、(ネットコンテンツは忘れ去られるのが早いと言われることを考慮したとしても)凄まじい勢いでブームは終息していった。

炎上自体も当初は長引くものと見られたが、完結した後から日本国内での新型コロナウイルスの流行が急速に深刻化。志村けんの急逝や緊急事態宣言の発令と言った急転直下の動きもあり、話題をとって変わられる形で自然鎮火し、話題にあげられることすらなくなってしまった
作品が完結した3月20日時点で約250万いたきくちのフォロワーも大きく減り、5月現在は180万を割り込んでいる。

完結の翌日から新宿ロフトで行われた「追悼POP up SHOP」は初日こそ盛況だったがメルカリなどのフリマアプリ、ネットオークションサイトには買い手がつかない転売品が並び、2日目は初日から一転して人が集まらない閑散とした様子であったという報告がなされている。

新型コロナウイルス流行の影響もあるだろうが、コラボカフェは予約開始時から予約が入った形跡がほとんどなく、開始後に書かれた2つのレポート記事には共に「客は私一人だった」と書かれてしまう。参考1 参考2
さらには新型コロナウイルスの流行の深刻化によって4月4日から臨時休業、延期することになった

書籍版は発売日と新型コロナウイルス流行による国の緊急事態宣言の発令が被るという不運こそあったものの、予定通り4月8日に無事発売された。

しかし書籍版の売りであり帯にも明記されている「書き下ろし漫画28P」について、その中で書き下ろし「漫画」はわずか6Pで、残りはイラストや小さな挿絵、かつ書き下ろしページを全て合わせても28ページに満たない可能性があるというものであったため、「優良誤認ではないか」と問題視され、現役の弁護士も「優良誤認にあたる可能性が高い」との見解を示している(具体的なページ数を提示し、それが「書き下ろし漫画である」と思わせるような表記をしているため。「書き下ろし28P」か「書き下ろし漫画6P」なら問題は無かったと言われている)。

また書籍版発売と同時期に、あるTwitterユーザーが本編の画像をコラージュして作成していたパロディ作品に対して小学館がDMCA申請を行なっている

関連イラスト

100日後に死ぬワニ(IF)
牡牛座ラプソディ
自らの運命を知った100日後に死ぬワニ
100日後に死ぬワニのamiiboカード
転生したらスライムだった鰐
ワニくん



関連タグ

きくちゆうき 漫画 運命 Twitter発のネタの一覧

いきものがかりKANA-BOON:公式コラボを行ったアーティスト。

ソマリと森の神様:登場人物の死(活動限界)が確定しているなど、類似する要素のある漫画。アニメ化した時期が本作の連載時期と重なったため関連づけられる事があった。

麒麟がくる:こちらは既に末路が明らかな人物が題材の大河ドラマ。こちらも放送開始が2020年1月であるため、一部で「100日後に謀反する光秀」などとネタにされていた。

吾峠呼世晴:自画像がワニの漫画家。代表作『鬼滅の刃』にかけて、「200話で殺すワニ」と冗談めかして言われることも。

あつまれどうぶつの森:本作の連載終了と発売日が同じであったことや、ワニのキャラクターが登場することから関連づけられることがあった。

自分を大蛇丸と信じて止まない一般男性シリーズ:「とっくん」による短編動画シリーズ。本作が連載していた時期と動画投稿を始めた時期が近い。食後に手と手を合わせて「穢土転生(死者を蘇らせ操る技、動画内ではごちそうさまの意で用いられる)」と言って締めることから「ワニくんを生き返らせる大蛇丸」などのネタが一部で広まった。なお、連載終了後の3月24日にはワニ肉を食べる動画を投稿している。

一杯のかけそば:ブームになった経緯とそれが終焉に至る経緯に類似点が見られる。ただし、ワニの方はあくまで不作為であると主張されている。

外部リンク

きくちゆうき氏のTwitterアカウント

100日後に死ぬワニ公式Twitterアカウント

100日後に死ぬワニ完結記念サイト

いきものがかりとのコラボムービー

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