概要
上橋菜穂子著、KADOKAWA刊による小説。
作者がこれまでに、「獣の奏者」や「守り人シリーズ」などで培ってきた豊富な医療知識と生物知識が活かされており、2015年度の本屋大賞と日本医療小説大賞をダブル受賞した作品でもある。
あらすじ
強大な帝国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、死兵の役目を引き受けた戦士団“独角(どつかく)”。妻と子を病で失い絶望の底にあったヴァンはその頭として戦うが、奴隷に落とされ岩塩鉱に囚われていた。ある夜、不気味な犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。生き延びたヴァンは、同じく病から逃れた幼子にユナと名前を付けて育てるが!? たったふたりだけ生き残った父と子が、未曾有の危機に立ち向かう!
- ebookjapan 紹介文より-
登場人物
ガンサ=ヴァン CV:堤真一
飛鹿(ピュイカ)の飼育する文化のあるトガ山地のガンサ氏族出身の男。
「独角(どっかく)」という戦闘集団の頭であり、ガンサ氏族が大国東乎瑠に併合される過程で、少しでも氏族の地位を保つための死兵となり戦う。
仲間が全員戦死する中生き残り、岩塩鉱で奴隷として働かされていたが、山犬が岩塩鉱を襲った後、脱走。ユナと出会う。
ユナ
山犬の岩塩鉱襲撃の後、ヴァンが鉱内の炊事場で見つけた幼女。
ヴァンに拾われた時点で1~2歳で、その後はヴァンに育てられ成長していく。
ホッサル=ユグラウル CV:竹内涼真
オタワル人の医術師。名医として東乎瑠帝国の支配階層に名を轟かせている。
帝国で発生している疫病の研究のため岩塩鉱を訪れるなど、黒狼病の鎮圧のため尽力する。
本作のもう一人の主人公。
ミラル=オイ
ホッサルの助手を務めるオタワル人女性。
マコウカン
ホッサルの護衛役の男性。
高貴な生まれながら、闘技場の賭け闘士として生活を送っていた。
しかし、重傷を負った際にホッサルの治療を受け、それ以来彼の護衛を務めている。
劇場版アニメ
当初は9月18日に公開予定していたが、諸般の事情のため、2021年に公開延期となり、2021年9月10日公開決定したが、新型コロナウイルス感染状況を伴い再延期となり、『鹿の王 ユナと約束の旅』のタイトルで2022年2月4日に公開。主題歌は、miletの「One Reason」。
監督は安藤雅司、制作は上橋菜穂子作品をアニメ化してきたプロダクションI.G。