概要
腕時計型麻酔銃(うでどけいがたますいじゅう)は、『名探偵コナン』に登場する発明家である阿笠博士の発明品。コナンが推理する時に毎回使用される最も重要なアイテム。主な役目は小五郎に対して麻酔針を発射して眠らせる事であるが、園子・山村刑事など小五郎以外のキャラクターにも使用される事がある。これで小五郎などを眠らせた後、コナンは蝶ネクタイ型変声機を使用して本人に成り替わる形で推理ショーを展開するのだが、本人達は基本的に眠っているに過ぎない為、この状態における小五郎は「眠りの小五郎」・園子は「推理クイーン園子」という通称を得る事になっている。
犯人を眠らせたりなど様々な場面で重宝されるとても便利なアイテムだが、麻酔針は1本しか挿入出来ないので、犯人に外す・金具などに当たって跳弾・不発に陥った場合はピンチになる事もある。蘭に使用する場面を見られた際は、「銀玉を発射する玩具」と誤魔化した。命中の失敗例としては、1度声を知らないその辺の人に間違えて当ててしまった事がある。
麻酔性はかなり高く、コナン曰くゾウでも30分は眠るくらい。ただ、勿論眠ってる時間にも個人差があり、服の上からなど刺さりが甘いと効果が出るのに時間がかかる事もある。実際に黒の組織のジンはコートの上から撃たれた為、拳銃で自分自身を無理矢理撃って痛みでかき消した。基本的に首筋を狙うが、手足・尻でも同等の作用が生じている。
ちなみにルパン三世VS名探偵コナンTHEMOVIEで共演した銭形警部に誤射した時は、放送時間にして30秒しか効かなかった。一応コナン本編でも「わるいやつら」の回などで「撃たれた相手が『短時間で目を覚ました』様に見える」描写はあるが、それでも読者・視聴者からは「ある程度の時間は経っているはず。」と脳内補完されるはずなので、この点に関しては「放送時間の尺に収めるための演出の都合」と見なすべきだろう。勿論コナンは大驚愕であるが、「麻酔が効いていない。」と勘違いするくらいには短いので、彼が驚くのも無理は無いだろうが。
作中で言及されていないが、照準の性能に小型ながら針の推進力や発射の静音機能など、相当な技術力の結集である。麻酔銃以外にも懐中電灯並のライト機能・防水加工・ブラックライトの切り替え機能が追加されている他にも、劇場版第17作『絶海の探偵』限定だが、USB端子と衛星電話機能まで追加されている。ちなみにライト機能のみ備えた同じ腕時計を探偵団員も持っているが、ライト機能はバッテリーの消費が激しく連続30分ほどしか使えない。
余談
腕時計型麻酔銃は麻酔法をガッツリと違反しており、青山剛昌先生いわく「麻酔銃の針は地球にやさしい素材で作られていて、後から消える。」との事である。しかし今まで何百発も打ち込まれた小五郎の首筋が無事とは思えず、悲惨な状態(上の画像)になっているのでは無いかと考察するネタ絵もある。
小五郎は原作では既に50回以上(アニオリ&劇場版は除く)撃たれており、設定として劇中での時系列は半年程しか経過していない為、原作の描写だけでも週平均にして2・3本以上ゾウでも30分は寝てしまう強力な麻酔を撃たれている事になる。これはプロの麻酔科医曰く、現実でこれを行なえば確実に死ぬとの事。劇場版第25作『ハロウィンの花嫁』にて、大怪我を負った小五郎が麻酔の効きにくい体質になった事が言及されている(というかスピンオフ作品の一つの犯人の犯沢さんにて、阿笠博士自身がその事について触れ、バイトにスカウトされてやって来た犯沢さんに、何度も何度もくらっているせいで耐性が出来て効きにくくなってきた事を説明しているシーンがある)。
尤も現実視点ではここまで都合のいいモノを次から次へと開発できる阿笠博士なら、この程度の問題は容易に解決できるのだろうが。コナンがこのアイテムを手に入れる前は、1回だけ灰皿を蹴り飛ばして小五郎の後頭部に直撃させて失神させるという大変乱暴な手段を行使しており、アニメでは巻き添えで寝ぼけた元太も頭に喰らっている。作中では失神させるだけで済んだが、現実で実行すれば殺人未遂になりかねない犯罪となる為、絶対に真似をしない様に。
関連項目
名探偵コナン 江戸川コナン 毛利小五郎 眠りの小五郎 推理クイーン園子
阿笠博士の発明品 少年探偵団
初代妖怪ウォッチ:蓋とボタンの構造と位置がそっくり。おそらく意識はしていないと思われる。
遊戯王DM…乃亜編で大門小五郎という人物が同名のアニメオリジナルカードを使用した。
なろ屋:めろんぱん学園6話で同型のアイテムを取り出し校長に向けて撃った。
ちなみに放たれたのはガチの銃弾(らしきもの)であった。 そんな物騒なもん持つなや 。
しかも構える際はめろぱかのメンバー全員目の作画がコナンの登場人物風になる徹底っぷりである(弾は威嚇であり、外した)。
関連動画
(3分から該当シーン)