概要
『名探偵コナン』名物「阿笠博士の発明品」の中でも、最も盛り上がる場面でよく使用される代表的なアイテム。
紅白のスニーカーの形をしており、その名の通り脚力を上昇させる特殊な靴。
初期から登場しており、蝶ネクタイ型変声機、腕時計型麻酔銃と並んで活躍する場面が多い。
シューズ側面の円型部分を指で回し、電気と磁力で足のツボを刺激することで極限まで筋力を高めることができ、最大レベルにすれば空き缶などその辺のゴミですら大の大人である犯人を圧倒的な破壊力で倒せるほどの凄まじいレベル。サッカーボールと併用すれば、鉄柵を破壊、威力「中」でゴールネットをぶち破って樹木をへし折ることも可能で、怪盗キッド相手に使用した時など、石の柱を割箸のように叩き折っていたほどある。まさに、チートアイテムの代表格。勿論高校生程度の蹴りまで抑えることもできる。
どこでもボール射出ベルト入手後はそれと併用して使用されるようになった。
ただし問題もあり、あくまで筋力を上げているだけなので、あまり硬い物を蹴ると脚の骨が折れる。施錠されたドアを蹴破ったりしたら命の保証はない(そういうシーンでは大概蘭姉ちゃんor京極さんが活躍することになる)。
なお、原作エピソードのアニメ版でレンガや消火器のような硬い物を蹴った時には、原作にはない展開の為か痛がる様子は全くなかった。
逆に柔らかい物や脆い物を蹴った場合、破壊力に耐え切れずその場で粉砕してしまうこともある(キャベツを蹴った際にはその場でバラバラになってしまった)。
他には、シューズが何らかの要因で損傷すると、使用不能になる点など。
また、蹴った物がそれなりに硬い壁やドアに当たると跳ね返ってくるため、使用時の注意も必要。実際コナンはそれで一度自爆し、誘拐犯に拘束されている。
元々サッカーでプロ選手から褒められるほどの腕前を持っていた新一だけあって命中精度は半端ではなく、犯人のサッカーボールを使ったトリックを数回実験しただけで100%出来るようになったり、離れた所で子供に襲いかかろうとした暴漢の持っている凶器だけを吹っ飛ばしたり、ビルの屋上にいる犯人に電話をかけ下を覗きこませた瞬間に顔面に命中させたり、転落している人を蹴って下にいた別の人との接触を防いだり、飛行するラジコンにプロポをぶつけたりと恐ろしい程の命中率を誇る。
最長飛距離は不明だが、『黒鉄の魚影』ではドアミラーの残骸を約200m先まで蹴り飛ばしている。
筋力を高めたことで走ったり跳んだりといったことも強化することができ、劇場版第17作『絶海の探偵』では驚異的なジャンプを披露した。直前にボールを蹴ってそのままジャンプし壁に跳ね返ったボールを、イージス艦の砲塔に反射して、落ちてくる物体にあたるように蹴るという動作をレベル調整なしで片足のみで行った。ただしジャンプの瞬間よりその次のキックのほうが、印象強く描かれている。
次の劇場版第18作『異次元の狙撃手』ではスケボーで反対車線に入ってしまい車とぶつかりそうになった所で、車に飛び乗りながら起動、そのまま数十メートル先までジャンプした。また、強化したまま伸縮サスペンダーでビルから落ちてそのまま片足ジャンプして頂上でオーバーヘッドキックを決めている。どちらも飛距離が大きかったり、一瞬スローになったり、盛り上がりが高まったころ合いだったのもあってか、とても際立ったアクションシーンとなっている。1キロほど離れたベルツリーの第一展望台付近に花火ボールを爆破させたことから考えて、300メートル以上はジャンプしていることになり、ボールもその付近まで届いたことも考慮するとこの時の威力は最高レベルまであったのかもしれない。
余談だが2024年現在まで使用されたコナンのアイテムで唯一強化された描写のないアイテムである(もちろん強化されている可能性もあるが、どちらかといえば威力の段階をより細かくした程度の描写しか見られない)。上記にある通り、すでに強力なアイテムであるため必要ないと考えられる。
劇場版『紺青の拳』において、利害の一致でキッドに協力する事になった際にキッドと戦っていた京極真に対してボールをシュートしたが、あろう事かこの男、拳で必殺シュートを受け止めそのまま消滅させてしまった上に無傷で息切れすらしていないという人間離れした強さを見せた。
遠距離からの狙撃だったとはいえ、キック力増強シューズから放たれたボールが直撃して無傷だったのは彼が唯一である。
掟破りのダイレクトキック
様々な物を蹴る為に使用されるキック力増強シューズだが、これまでのコナンの物語において、キック力増強シューズで直接相手を蹴り飛ばす展開は無かった。
しかし、外伝作である『犯人の犯沢さん』にて、その辺に蹴る物が無かったのを理由に、遂に初の犯人へのダイレクトキックが敢行された。
その結果…。
犯人の歯が飛び散って、首の骨が折れ曲がってしまう事になった…。
幸い犯人は死ななかったが、明らかに過剰防衛という形でやり過ぎ、またキック力増強シューズの恐ろしさを読者に対し十分に伝わらせる事になっている。
その後、事実を知った阿笠博士が激怒し、誓約書まで書かせる形で直接キックは二度と使わない事を約束させられるのだった。
だが今度は誤って安室透の車に飛び蹴りをかまし、炎上・半壊させてしまった。両頬をつねられる制裁を受けたが、幸いにもまだ車を動かせた。
そんな威力を持つシューズを小学生のサッカー試合で使用していたりもする。
使うなや
関連項目
名探偵コナン 阿笠博士 江戸川コナン 工藤新一 サッカーボール 阿笠博士の発明品
使用された劇場版(枠内は蹴ったもの、他の使用用途 ×=失敗)
- 『時計じかけの摩天楼』 (ラジコンのリモコン)
- 『世紀末の魔術師』 (古城の瓦礫)
- 『瞳の中の暗殺者』 (空き缶)
- 『天国へのカウントダウン』 (ヘルメット)
- 『ベイカー街の亡霊』 (空き缶?×)
(余談だが、仮想空間内で使用したが現実世界では無いためシューズは機能せず、蹴りの反動で痛がる様子があった。その為、平時では反動をかなり軽減する機能も有してると思われる)
- 『迷宮の十字路』 (ベルトのボール)
- 『銀翼の奇術師』 (ベルトのボール×)
- 『水平線上の陰謀』 (ベルトのボール×)
- 『探偵たちの鎮魂歌』 (ベルトのボール2)
- 『紺碧の棺』 (ボール 鎖)
- 『漆黒の追跡者』 (ベルトのボール×)
- 『天空の難破船』 (ベルトのボール)
- 『11人目のストライカー』 (ベルトのボール×、秀のサインボール)
- 『絶海の探偵』 (ベルトのボール)
- 『ルパン三世VS名探偵コナンTHEMOVIE』 (ベルトのボール)
- 『異次元の狙撃手』 (ベルトの花火ボール2)
- 『業火の向日葵』 (ベルトの花火ボール×)
- 『純黒の悪夢』 (ベルトの花火ボール)
- 『から紅の恋歌』 (ベルトのボール)
- 『ゼロの執行人』 (ベルトの花火ボール)
- 『緋色の弾丸』 (ベルトの花火ボール)