「捕まった……!?」「怪盗VS名探偵-華麗なる冒険の空」
概要
公開日 | 2010年4月17日 |
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英題 | The Lost Ship in The Sky |
監督 | 山本泰一郎 |
脚本 | 古内一成 |
主題歌 | GARNET CROW「Over Drive」 |
興行収入 | 32億円 |
前作 | 漆黒の追跡者 |
次作 | 沈黙の15分 |
飛行船を舞台に江戸川コナンと怪盗キッドが謎のテロリストを相手に共闘、キッドと蘭とコナン(新一)のラブコメが描かれる。キッドが出演する劇場版は本作で4作目となるが、これまでのクールな面とは異なり『まじっく快斗』のようなコミカルなシーンが見られる。
鈴木次郎吉が劇場版初登場。永井一郎演じる次郎吉が出演する劇場版は今作のみ。
また服部平次と遠山和葉が2年連続で登場している。『銀翼の奇術師』や『漆黒の追跡者』の後日談でもあり、随所にそれらに関連した会話や描写が登場する。本作から毛利小五郎役は降板した神谷明に代わり、小山力也が担当する。
ストーリー
国立東京微生物研究所に突如謎の武装グループが侵入し襲撃する事件が発生。そして警視庁での記者会見の最中にテロリスト「赤いシャムネコ」から、「殺人バクテリアを手に入れた。7日以内に次の行動を起こす」との犯行声明がインターネット上に流される。
時を同じくして、鈴木次郎吉がまたもや怪盗キッドに挑戦状を叩きつけた。
世界最大級の飛行船「ベル・ツリーⅠ世号」に収めたビッグジュエル「天空の貴婦人(レディ・スカイ)」を盗んでみろというのが今回の対決で、制限時間は東京都を出発する13時から大阪府に到着する19時までの6時間。キッドからは、飛行船が大阪市上空に入ってから頂きに参ると返事が届いた。
そして飛行船は次郎吉の招待を受けたコナンたち一行と、中森警部率いる警察隊や独占取材陣たちを乗せて離陸した。
ところが、赤いシャムネコから「殺人バクテリアを船内に散布した」との脅迫電話がかかり、乗客の1人に感染症状である発疹が出る。さらに船内に侵入した赤いシャムネコによって飛行船がハイジャックされ、爆弾まで仕掛けられてしまう。爆発すれば乗客・乗務員全員が犠牲になり、さらに大阪上空で細菌が飛散した場合関西圏の約1000万の人間が危機に晒されることになる。
テロリストたちの目的は一体何なのか?そして、コナンとキッドの対決はどうなってしまうのか?
主なゲストキャラクター
名前 | 声優 | 職業 |
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藤岡隆道 | 野田圭一 | ルポライター |
水川正輝 | 真地勇志 | 日売テレビディレクター |
西谷かすみ | 石毛佐和 | レポーター |
石本順平 | 池田知聡 | カメラマン |
浅野光洋 | 大川透 | 「ベル・ツリーⅠ世号」客室乗務員 |
ウェイトレス | 伊藤静 | 女性客室乗務員 |
川口聡 | 大橋のぞみ | 和葉の親戚の小学生 |
赤いシャムネコの女性メンバー | 優木まおみ | テロリスト、ウエイトレスになりすまし潜入 |
赤いシャムネコのリーダー | 大友龍三郎 | テロリスト |
宇野忠義 | 大矢兼臣 | 警視庁刑事部参事官 |
鹿角剛士 | 広瀬正志 | 奈良県警捜査三課警部 |
太田千秋 | 本多知恵子 | 細菌学者 |
余談
阿笠博士による恒例のダジャレクイズは本作でも健在だが、序盤に出題される例年と異なり、本作では事件終結後の終盤での出題となった。
作中で回想も含めて一度も殺人が発生しておらず、誰も死亡しない劇場版作品は本作が初だが、終盤に現実なら確実に死亡する事案が発生したにも拘らず、何事なく生存するという展開がある。また、登場する悪人の数はかなり多い。
第9作『水平線上の陰謀』で初出の「蘭が関東大会で優勝した」設定が再登場する。この設定は後に連載・放送された『幽霊ホテルの推理対決』で正式に原作にも取り入れられた。
オトナファミ2011年6月号に掲載されたインタビューによると、初期プロットには「高木刑事と佐藤刑事の結婚式に怪盗キッドが乱入する」という案があったが、原作で高木と佐藤の結婚式を描きたかったため変更したことが語られている。高木と佐藤がメインの映画は本作から10年以上経過した『ハロウィンの花嫁』でようやく実現している。