CV:石塚運昇(初登場~2018年)→石井康嗣(2019年以降)
概要
『まじっく快斗』のヒロイン・中森青子の父親で、ちょびひげがトレードマーク。
目暮十三の同期で、初代怪盗キッドの代から追い続けているキッド専任捜査官。
熱血漢であるが高圧的でぶっきらぼうな性格をしており、その振る舞いが原因で護衛対象者や市民からの反感を買ってしまう事も少なくない。
ただし私生活ではそれ程人当たりが悪いわけではなく、家庭では娘の青子に頭が上がらないマイホームパパであったりする。
その幼なじみで近所で一人暮らしをしている黒羽快斗に対しても君付けで呼んで親身に接しておりたひたび夕食に招待するなど良好な関係である。
なおかつ魚を捌くことができるなど、料理もそれなりにできる。
モデルは『アルセーヌ・ルパン』シリーズに出てくるジュスタン・ガニマール警部。
ただし、ある意味で超人的である銭形警部と比べると能力面に幾分か劣っているのは否めず、実際銭形が脱走されながらも何度かルパンの逮捕に成功しているのに対し、中森の場合は親子二代にわたるキッドを一度も逮捕できたことが無い。
少々メタな事を言ってしまえば、裏社会で生きる覚悟を決めて自分の素顔を堂々と晒しているルパンと異なり、快斗はあくまで父の死の真相を突き止めるために素性を隠して特定の宝石を集めている。
もし本当にキッドが逮捕されれば正体が快斗だとバレるのは必至であり、社会復帰の問題や刑事の娘であるヒロインとの関係が断たれる事から逮捕される訳にはいかないのである。
しかし、『コナン』で初登場した際には、(嘘ではあったが)キッドの予告状見抜く洞察力の高さを見せたり、原作でも(快斗のアドバイスもあったが)長年の勘でキッドの行動パターンを読んで犯行を阻止した事もあった。
名探偵コナンでの動向
兄弟作品『名探偵コナン』へのデビューを契機に港警察署から警視庁へ異動。
ライバル心からなのか同期である目暮の事を「タヌキ」呼ばわりするなど、表ではあまり馴れ馴れしくしていない。
また当初は毛利小五郎と仲が悪く、目暮の元部下で自身の組織の後輩であるに関わらず基本的にタメ口を使われている。
ただし険悪な関係ではなく、お互いに「毛利さん」、「中森警部」と呼び合うなど欧米で見られるようなフランクな間柄である。
中森は風の便りなのか目暮から聞かされていたのか、初対面以前から小五郎の存在を知っていた。
小五郎とはヒロインの父親という共通点があるが、小五郎が娘の幼なじみに対してあまり好印象を持ってないのに対し中森は娘の幼なじみに好意的だったりと対照的な部分も見受けられる。
その後茶木神太郎警視の部下となり引き続きキッド逮捕に全力を尽くしてる。
キッドに対しては「キザなコソ泥」と呼び相当な対抗意識を燃やしており、その執念と情熱は人一倍強いものの、悪く言えばキッドの狙う宝石類の事は二の次以下という信念の持ち主で、キッドが逮捕できるのなら最悪宝物を犠牲にしても構わないという、警察官として市民からの信頼を失いかねない問題的な考え方をしている。
劇場版『世紀末の魔術師』では、警察の正式な発表の場で「エッグ(キッドの狙うファベルジェの卵)は二の次だ!!」という暴言に近い宣言を堂々としてしまっており、部下の刑事達の士気を上げるが茶木達上司は頭を抱えていた様子だった。
刑事OBの協力者としてその場にいた小五郎も「えらいの引き受けちまったぜ…」と唖然とした様子だった。
ボーイッシュな世良真純に対しても乱暴な振る舞いをした結果、金的攻撃の膝蹴りを食らったことがある。
ただし罪の無い一般市民が巻き込まれて犠牲になる事は良しとしていない。
『怪盗キッドと赤面の人魚』では、本来ビッグジュエルである赤面の人魚(ブラッシュ・マーメイド)が展示される予定だったベルツリーミステリートレインで黒ずくめの組織による車両爆破事件があったにも拘らず、別の形で宝石を展示しようとした鈴木次郎吉の行動に難色を示した事もある。
また江戸川コナンに対しても手下の存在を教えたりするなど、邪険に扱ってる描写はない(キッド撃退に成功したコナンの頭を笑顔で撫でる新聞写真が撮られたり、龍馬の件ではコナンに相談したりしていた)。
小五郎の娘である蘭に対しても丁寧な話し方をする。
キッドに対し並々ならぬ敵対心はあるが、一方で長年追い続けてきた故の一定の信頼もあり、「怪盗キッドと四名画」で殺人事件が起こり、キッドが犯人と疑われると「こいつはキッドの事件じゃない。奴は人の命までは奪わねぇからな」とキッドの無実を主張していた。
また、『ルパン三世VS名探偵コナンTHEMOVIE』の冒頭では、怪盗キッド(に変装したルパン三世)がワルサーP38で発砲したのを見て驚き、「キッドが…発砲…?」と呟いて呆然としている。
ちなみにコナンになる前の工藤新一本人との面識がないため(正確には電話越しでしか接触してないため)、劇場版などで快斗が背格好・顔立ち・声が酷似している事を利用して、軽いメイクで新一に変装しても正体を見抜けないどころか少しの違和感にも気付いていない。
新一の幼なじみである蘭は、『天空の難破船』で快斗が先述の理由で何度か新一に化けていた事に気づいており、『紺青の拳』ではその変装に早くから気付きとうとう中森に通報して突き出そうとした。
結局取り逃してしまうが、この時点で中森がキッドの正体が工藤新一の容姿によく似る青年である事に気付いているかは不明である。
『100万ドルの五稜星』では、物語中盤にて騒ぎを起こした斧江拓三を警察署に連行する際、ブライアン・D・カドクラによる狙撃から彼を庇って背中を撃たれ、意識不明に陥っている。
報せを受け函館に来た青子が見守る中、事件解決後に無事回復している。
『コナン』ではキッドが関わる話にしか登場していない為、キッドの事件の時しか動かないと思われがちだが、ちゃんと他の事件捜査にも参加しており、OVA6では詐欺事件の捜査をしていた。