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「Never let you go...“もう決して、あなたを離しません──────”」

「真実VS奇術VS蹴撃 雌雄を決する三位一体(トリニティ)バトルミステリー」


概要編集

公開日2019年4月12日
英題The Fist of Blue Sapphire
監督永岡智佳
脚本大倉崇裕
主題歌HIROOMI TOSAKABLUE SAPPHIRE
興行収入93億1000万円
前作ゼロの執行人
次作緋色の弾丸

日本では上映翌月に元号が令和へ移行したため、劇場版『名探偵コナン』シリーズとしては平成最後の作品。


第19作『業火の向日葵』以来4年振りに怪盗キッドがメインキャラクターとして登場する他、原作でも彼と対決した「蹴撃の貴公子」こと京極真が劇場版デビューを果たす。そのため鈴木園子は第11作『紺碧の棺』以来となるメインキャラクターに据えられている。


本作の舞台はシンガポール現実世界の海外が舞台となるのは劇場版シリーズ23作目にして初(仮想世界の海外であれば第6作ロンドンが舞台となっている)。

原作の「ホームズの黙示録」同様、現地人の会話は大半が英語で占められるため(英語の台詞には日本語の字幕が付く)、日本人以外の声優も複数起用されている。


本作は海外が舞台となっていることから物語の主軸はゲストキャラクターが大半を占める。レギュラーキャラクターで物語に大きく関わるのはコナン、キッド、、園子、京極、小五郎のみである。


監督は、第17作『絶海の探偵』~第20作『純黒の悪夢』における演出や、第21作『から紅の恋歌』(以下『から紅』)における助監督を務めた永岡智佳氏が初めて担当。

脚本は、『から紅』を手がけた大倉崇裕氏が2年振りに担当する。


主題歌は、三代目J SOUL BROTHERSのボーカル・登坂広臣が「HIROOMI TOSAKA」名義で歌うソロ曲「BLUE SAPPHIRE」。

前作の主題歌を担当した福山雅治に続き、『コナン』との初タイアップ。エイベックスのアーティストの起用は実写テレビドラマ版では例があるが、アニメ作品としては初。


ストーリー編集

19世紀末に海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされる、世界最大のブルーサファイア“紺青の拳”。現地の富豪が回収をもくろみ、表舞台にその姿を現した時、マリーナベイ・サンズにて殺人事件が発生。現場には怪盗キッドの血塗られた予告状が残されていた。


一方、シンガポールで開催される空手トーナメントを観戦するため、園子は現地を訪れていた。パスポートを持っていないので海外渡航できないコナンは留守番のはずだったが、彼を利用しようとするキッドの奇術的な方法により、強制的にシンガポールへ連れてこられてしまう。キッドに従わなければ日本に帰ることすらできないコナンは、メガネ腕時計、日本の服などを全て奪われ変装することに。その正体に気づいていない蘭に名前を聞かれ、咄嗟にアーサー・ヒライと名乗る。


やがて、キッドはある邸宅の地下金庫にブルーサファイアが眠っているという情報を得る。いとも簡単に侵入成功したと思われたが、危険すぎるワナがキッドを待っていた。立ちはだかったのは、400戦無敗の最強の空手家・京極真。キッドの命運は……!?

そして、不吉な何かを予兆するかのようにシンガポールの象徴・マーライオンから真紅に染まった水が放出される!


ゲストキャラクター編集

名前声優備考
ヘッズリ・ジャマルッディンライアン・ドリースシンガポール最強と名高い空手家。レオンのボディーガード兼警備主任
ジョンハン・チェンジェフ・マニングシンガポールの大富豪。「紺青の拳」の所有者
シェリリン・タン浅川悠女性弁護士。シンガポールの空手大会に京極を招待
中富禮次郎高橋広樹日本の海運会社「中富海運」社長。やり手だが黒い噂も絶えない
マーク・アイダンチャールズ・グラバーシンガポール警察の警部補
リシ・ラマナサン梶裕貴/ドミニク・アレン(英語台詞)シンガポールの予備警察官。レオンから犯罪行動心理学を学ぶ
ユージーン・リムカート・コモンシンガポールの海賊。作中でレオンと接触
レオン・ロー山崎育三郎元犯罪行動心理学者で警備会社社長。「紺青の拳」を狙う
レイチェル・チェオング河北麻友子レオンの秘書。優秀だが謎多き女性
林修林修空手トーナメントにコメントをする。本人役
ラマナサンの父間宮康弘海洋学者

備考編集

  • 今作のタイトル『紺青の拳』は、作中に登場する宝石(ブルーサファイア)の名称。タイトルがそのまま作中にも登場する例は、過去作では第3作『世紀末の魔術師』・第16作『11人目のストライカー』のみ。
  • 京極真はこれまで第15作『沈黙の15分』の後日談OVA「新潟〜東京 おみやげ狂騒曲」や、『から紅』での園子の回想等で登場しているが、劇場版本編での正式な登場は今作が初となる。
  • 今作に京極が登場したことで、前々作『から紅』から3作連続褐色肌が特徴の男性キャラクターが活躍することとなった。
  • 概要に書いてある通り、鈴木園子は第11作『紺碧の棺』以来、実に12年ぶりに本格的なメインキャラクターに据えられたが、大倉脚本に限定すると2024年までに公開された4作品でまともに出番があったのは本作しかなく、それ以外はほとんど出番がない(所謂皆勤賞の為だけに出ている)状態になっている。
    • 特に2022年に公開された第25作『ハロウィンの花嫁』では出番が冒頭のみで、本作と比較すると大幅に出番が減っている
  • 中森警部の声優は前年に亡くなった石塚運昇氏に代わり石井康嗣氏が担当するが、本作の出番はエピローグのみ。また、他のレギュラーの警察関係者は一切登場せず、『から紅』に続いて目暮警部が登場しない劇場版となる。阿笠博士少年探偵団も出番はあるもののごく僅かで、ストーリーには全く関わっていない。
    • しかも、探偵団の3人は僅かな出番だけだったのにポスターにはしっかり登場しており、逆に探偵団より出番の多い小五郎はポスターに登場していないので、大分無茶苦茶な扱いである。
    • TVアニメで放送された劇場版のプレストーリーでは本作の出来事と同時期の少年探偵団の動向が描かれており(警視庁の面々も3登場)、そちらはコナンが全く関わらないエピソードになっている。なお、コナンからは急用で北海道に行ったと聞かされているため、少年探偵団は本作の出来事を全く知らない。
  • 本作は、2022年に公開された第25作『ハロウィンの花嫁』に抜かれるまで当時の劇場版コナンの最高興行収入であり、本作を担当した監督の永岡氏と脚本の大倉氏のコンビは2024年に公開された『100万ドルの五稜星』で再びコンビを組んでおり、こちらは150億円突破と2024年現在の劇場版コナン最高興行収入となった。
  • 原作・テレビアニメの時系列では『紅の修学旅行』より後の話であることが本編内でも言及されている。
  • 本シリーズと同日公開が恒例な映画クレヨンしんちゃんシリーズであるが、同シリーズ第27作『新婚旅行ハリケーン~失われたひろし~』は本作より1週間遅れの4月19日公開となった。これは2005年公開の第9作『水平線上の陰謀』(4月9日公開)と第13作『伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃』(4月16日公開)以来の14年ぶりの事である。

関連動画編集


関連タグ編集

名探偵コナン 劇場版名探偵コナン


怪盗キッド 京極真 鈴木園子 アーサー・ヒライ

シンガポール


紺碧の棺:「紺」で始まる4文字の劇場版タイトル繋がり。こちらも園子がメインキャラクターの一人である。


北斗の拳:名前の類似からネタにされていたが、正式にコラボCMが製作配信されている。

声はケンシロウ役であり初代小五郎役でもある神谷明氏。また青山剛昌原哲夫両氏によるイラストも作られた。


緋色の弾丸:次回作(実質的には総集編『緋色の不在証明』が先)

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