CV:山崎育三郎
概要
劇場版『名探偵コナン 紺青の拳』に登場するゲストキャラクター。
切れ長の目と髭が特徴的な、妖艶な雰囲気をまとったダンディな成人男性。普段は英語で話すが、日本語も問題なく話すことができる。
犯罪行動心理学者として警察に協力し、数多くの凶悪犯を逮捕してきたことから、「シンガポールの名探偵」と呼ばれる。予備警察官であるリシ・ラマナサンはかつての教え子。
類まれなる人間観察力を持ち、新一(KID)やアーサー(コナン)の自称と実態にズレを感じるなど、非常に鋭く、交渉や懐柔に大いに利用している。
2年前に警察を離れ、現在は警備会社の社長となり成功を収めている。
劇中ではブルーサファイア「紺青の拳」の警備を担当。
余談
声を担当する山崎育三郎氏はミュージカル俳優として有名。実写映画『美女と野獣』で吹き替えを務めたことが記憶に新しい。
本作では英語の台詞が多く、発音等で大変な苦労をしながらアフレコに臨んだと語っている。
しかしながら声優業を主に活動する他の役者達と並んでも全く違和感がない演技で溶け込んでいたと言っても良い。
この先ネタバレにつき注意!
真実
本作における様々な殺人事件の真犯人で黒幕の一人。
動機は紺青の拳とシンガーポールそのもの。
数年前に自分が考えたシンガーポールの都市開発計画をプレゼンしたことから始まった。富豪のジョンハン・チェンを中心に、シンガーポール経済界の重鎮達に発表したが、住処を追われる人たちが出ると言う理由で却下。さらにはジョンハンの口から「君は若いな。もう少し勉強してから出直す事だ」と言われ、重鎮達からも嘲笑されてレオンのプライドが傷つけられて強い屈辱を受けた。そこで海賊を使ってシンガーポールを破壊して作り直そうと計画する。
その為にまずは、海賊のユージーン・リムを紺青の拳と引き換えに雇おうとしたが、ジョンハンが同宝石を先に引き上げてチャンピオンベルトにはめこみ空手トーナメントの優勝賞品にしてしまった。そのためボディーガードで警備主任のヘッズリ・ジャマルッディンを出場させ、一番の脅威となる京極を排除すべく彼のスポンサーのシェリリン・タンを殺害。
しかしそこにもう1人の黒幕が偽物のカードで呼び寄せたキッドが現れ、彼の計画が歪みだす。さらに秘書のレイチェル・チェオングが、今までの罪悪感から小五郎に全てを打ち明けようとしたため、口封じのために彼女も殺害、遺体を金庫内に放置し、翌日に侵入してくるキッドに罪を擦り付けた。
この際、侵入発覚の直前にキッドに殺されたはずのレイチェルの遺体が実際は死後数時間経過したものであるというどうにも無理のある状況が生じてしまっており、レオンとしては誰かが遺体に触ったら即終了なのだが、なぜ誰にも触られなかったのか、なぜレオンがそれを想定できたかは全くもって不明。
何なら直接触らずともよく見れば流血が乾いているのが分かろうというものだが…
遺体が解剖されたらどのみち終わりなのだが、どう切り抜けるつもりだったのかも不明である。
作中一番のミステリーである。
じつは5年前に窃盗の容疑を受けた中富禮次郎を助けたが、本当の目的は彼に恩を売って海賊たちの為のタンカーを手に入れる事だった。
目論見が全てがうまくいくと思われたが、黒幕に裏で操られていたことを知り、さらに京極と戦えなかったヘッズリに裏切られて、ユージーン達も黒幕に雇われていたと知り孤立する。
そしてボロボロになりながらもキッドから目当ての宝石じゃないと紺青の拳は返却されたが、最後は逮捕された。
おそらく行った犯罪のスケールの大きさは「沈黙の15分」の犯人・山尾渓介と同程度かそれ以上かもしれない(ただし、こちらは動機と行動がレオン以上に全く釣り合っておらず、のちに放送されたアニメオリジナルエピソード『モノレール狙撃事件』に登場した犯人の行動を派手にした感じに近い)。
なお、レオン役の山崎氏の所属事務所からは通算で4人目のゲスト出演となったが、山崎氏を含め4人中3人が犯人役、1人黒の組織関係者を演じており、他事務所のゲスト声優と比較すると優遇されている。