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灰原哀

はいばらあい

灰原哀とは『名探偵コナン』に登場する黒ずくめの組織の元メンバーであり、現在は小学生として生活している。
目次 [非表示]

「シェリー・・・これがわたしのコードネームよ・・・・・・

どう?驚いたかしら?工藤新一くん?」


CV:林原めぐみ

概要編集

帝丹小学校転校してきた少女。一見すると単にクールで大人びている小学生の少女。しかし……。


「どうして……?」

「どうして、お姉ちゃんを助けてくれなかったの……?」


「あなたほどの推理力があれば」

「お姉ちゃんのことなんて、すぐに解ったはずじゃない!」

「それなのに、どうして!」

「どうしてよーーーーーっっっ!!!」


小さくなった科学者

その正体は黒ずくめの組織の元メンバー。主人公・江戸川コナンと同じく幼児化している。

本名は宮野志保で、組織でのコードネームはシェリー

実姉・宮野明美が組織の仲間に殺され、姉を殺した理由を組織が説明するまで薬の研究を中断すると歯向かった事で監禁されてしまう。どうせ殺されるならと自殺のため自らが開発したAPTX4869を服用するが、幸運にも幼児化を発現させた事で逃げ出すことができ、同じく幼児化した工藤新一なら自分の境遇を理解してくれると彼の家に向かい、以後は阿笠博士宅に身を寄せている。

試作段階のAPTX4869を無許可で人間に利用した事も組織に嫌気がさした理由の一つだが、最大の理由は姉を殺されたこと。


原作での初登場は18巻FILE.6「転校生は…」。

TVアニメ版での初登場は第129話「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件」。


劇場版では第3作『世紀末の魔術師』で初登場し、以降は全ての作品に出演している。作品によっては重要な役の出番の作品も存在するが、アクションや推理力に特別優れているわけではないため基本的には少年探偵団と共に行動しているか、博士とともにコナンの科学的なサポートをすることがある。


『世紀末の魔術師』の公開時期はTVシリーズで灰原が登場してから僅か約3ヶ月後であったため、かなり早いペースでの銀幕デビューだったりする。


TVシリーズではアニオリ回での登場頻度も高く、基本的には灰原が登場する場合は少年探偵団も一緒に登場するが、一時期は探偵団は登場しても灰原は出番がない話も時折見られたがその逆もたまにある(登場しない場合は、基本的に灰原がいない理由に触れない事がほとんどだが、大和屋暁氏の脚本回ではいない理由に触れる事もある)。

なお、近年は灰原がアニオリ回に登場しなかったら探偵団回で殺人事件が発生しない事が増えている。


人気も高く、2012年にサンデー誌上で行われた公式人気投票での順位は、コナン、怪盗キッドに次ぐ3位。

2014年に金曜ロードショーのスペシャルアニメ記念「名探偵コナン祭り」で行われた人気投票では、他の人気キャラを抑えて1位になった。

『名探偵コナン名探偵コナン50+PLUS SDB(スーパーダイジェストブック)』の人気投票では7位で、女性キャラはが3位だった。

緋色の弾丸』のムビチケ前売券を購入すれば投票できた「緋色の総選挙」では、赤井安室に次ぐ3位だった。

また、『ハロウィンの花嫁』のムビチケ前売券を購入すれば投票できた「主要女性キャラクター人気投票」でも、1位を獲得した(ただし、こちらは「緋色の総選挙」にエントリーされた女性キャラ(一部キャラがエントリー外)だけの人気投票の為、基本的に「緋色の総選挙」の結果とあまり変化がなかったが)。

総合すれば少なくとも必ずベスト10には入り、女性キャラクターの中では高い人気を持つ。


原作者の青山剛昌氏は灰原の人気について「キャラを作っていると、こう描けばこれくらい人気が出るだろうなって、だいたい予想できるんです。でも、灰原だけは予想をはるかに上回る人気ぶり。林原さんの声は大きいと思います」とインタビューで語ったことがある。


2023年にはメインキャラクターを務めた第26作 『黒鉄の魚影』が興行収入100億円を突破したことで100億の女の称号を手にした。



人物像編集

経歴編集

日本人の父親・宮野厚司、日本人とイギリス人のハーフである日系イギリス人の母親・宮野エレーナを持つイギリス人のクォーター。前述のように自身と同じクォーターで姉の宮野明美がいる。

母方の親族として伯母の赤井メアリー、伯父の赤井務武、従兄妹の赤井秀一羽田秀吉世良真純を持つ。


両親とは生まれてすぐに死別。研究所の火災で亡くなり、組織からは不運な事故だったと聞かされている。その明晰なる頭脳を見込まれた志保は、両親の研究を受け継ぐ形で組織の一員となった。


組織ではコードネームをもらっていたこと、監視なしで姉の明美と食事をしていたこと、ハーレーの愛車を持っていたことなどから組織での待遇はかなり良い方だったと思われる。


研究の詳細は不明だが、自身の研究目的を「そんな(死者を蘇らす)夢のような薬じゃないわ」「この地球のほとんどの人間には価値を見いだせない愚かしい代物」だと評価している。また、研究の際に組織の中で無能だと判断された多く人間を処分も兼ねて人体実験の材料としていた。

APTX(アポトキシン)4869」については、両親が作らされた薬で自身は焼け残った資料を搔き集めて復活させただけとのこと。さらに、「まぁ、私が本当に作らされていたのは…別の薬なんだけどね…」と胸中で呟いている。


姉の明美がFBI捜査官を組織に引き入れたとして、組織の命を受けたジンに射殺されてしまった結果、薬の研究の中止にする形で反発し、処刑用のガス室に監禁され、上からの処分を待つ身になった。死を予期した志保はどうせ殺されるなら、と隠し持っていた「APTX4869」を服用して自殺を図るのだが、偶然にも幼児化した事で、ダストシュートに入る形で組織からの脱走に成功する。

身寄りも行くあてもなかった志保は、藁にも縋る想いで「APTX4869」で幼児化したと推測していた工藤新一の家に向かった。


そして工藤邸の前で力尽きて倒れていた所を、通りかかった阿笠博士に保護され、事情を話し「灰原哀」として帝丹小学校1年B組に転入。コナンたちの前に姿を現した。


コナンは自分から平穏な生活を奪った元凶であり、間接的にとはいえ多くの人を殺した犯罪者を身近に置くことに嫌悪感と危機感を覚え、追い出そうとするものの、「自分が組織に見つかったら組織は自分の幼児期を知っているのでAPTX4869の幼児化の秘密がバレる。そうなれば確実にあなたとその周りの人間は組織に殺される。」と脅しコナン達に自身を保護させる。


以降は阿笠邸に居候する形で、小学生としての生活を送っており、少年探偵団のメンバーとして様々な事件に関わっていく事になる。正体と素性を知らない人間たちからは「阿笠博士の親戚の子供」という認識になっている。



容姿編集

赤みがかったウェーブ状の茶髪が特徴の、日本人離れした外見を持つ。しかし顔立ちは東洋人で、コナンも母親が外国人(後の話でハーフと判明)と知るまで気づかず、歩美光彦も言及されるまで気づかなかった。

帝丹小学校に転校してきた時、クラスメイトから「かわいー♡」と喜ばれているあたり、美少女。コナンからは「ゴスロリが似合いそう」と若干馬鹿にされている。志保の容姿は歩美に「美人さんだったよ!」と評価されている。


現在は幼児化しているため、体格はコナンや歩美とほぼ同じ(身長が2人より若干高く見える。光彦よりは低い)。

だが、本人曰くの姿は相応に発育していたらしく、実際に一時的に大人に戻ったときは胸の谷間が描かれている。

『ルパン三世』とのクロスオーバー作品『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』にて、峰不二子から「シェリーちゃん時代からそんな(小さな胸)だったかしら~?」と挑発された際には「そんなわけないでしょう!?本当ならもっとこう……!」と感情的に反論している。




実年齢編集

本人曰く18歳

この言葉を信じるなら(コナンは完全には信じていないようだが)、新一や園子平次和葉といったレギュラーメンバーの高校生たちよりも一つ年上ということになる(京極真とは同い年)。


性格編集

基本的には冷静で根暗。初対面の人間にはあまり積極的に口を開かない人見知りでもある。


組織に身を置いていた時期が長かったせいなのか、警戒心の強い部分もあり、特に初期は誰に対しても一定の距離を置いて接していた。しかし、コナンや少年探偵団のメンバーをはじめとした周囲の人々と交流していくうちに、態度が和らぎ表情も増えてきている。ゴシップ好きで、今では「浮気研究家」を自称して面識のない好きなタレントの熱愛報道の調査に乗り出そうとしたり、初対面の彼氏の浮気を心配している女性刑事に向かって浮気の特徴を述べ、破局を促すなど日常を満喫している。


組織に怯えているのにコナンと違って猫を被ることもなく、大人に対しても素の態度で接する(そのせいで本当に子供なのかと訝しまれたり、黒の組織のメンバーに正体がバレたこともある)。また、子供の演技をした際は他の大人に疑念を向けられるほど演技力は低い。組織にバレないか恐れているのにわざわざ髪にパーマをかけ志保の時の髪型を変えようとしないなどクールな一方、頑固で融通が利かない部分もあり、何気に負けず嫌い。


怒らせると非常に恐ろしく、命の恩人であるはずのコナンにも時折逆襲している。また、軽率な行為で作っていたカレーを台無しにし、歩美を泣かせた元太に対して強烈なビンタを喰らわせた上、「カレーのお替りはなしよ!」と言い放っている。


一方、精神的に打たれ弱い部分があり、自分のせいで他者が傷つくことを嫌う割に思いつめると自己犠牲の観念に駆られる傾向もあり、周りの人間を巻き込みながら自殺未遂を繰り返したり、誰にも相談する事無く危険な独断行動に出て、黒の組織幹部を捕まえるコナンの完璧な計画を失敗させてしまう事もあった。


東尾マリアのお母さんに腰を痛めてほしくないというのぞみを聞いて共感したという理由だけで危険極まりない放火をしたり、組織時代は人体実験を行ったり(前述)したりしている他にそもそも姉の明美が殺されていなかったら犯罪集団だと認知している黒の組織を抜けようとも思っていなかったり、居候させてもらっている博士のうちで明らかに合法ではない薬の実験をしていたりする。


年齢より大人びている印象が付きまといやすいが、連載(コナンや少年探偵団との生活の日々)が進むにつれて性格が軟化してきており、表情も豊かになり、年頃の女の子らしい一面を見せることが増えている。

小さい頃から組織の命令でアメリカへ留学させられており、学校や友人との生活の経験が希薄だった。劇場版『黒鉄の魚影』では当時の同窓生である直美・アルジェントの回想にてその様子が描かれており、その回想を見る限り、本当に小学生だった時代からクールな性格だったようだ。


動物を好み、猫や犬に可愛らしい声で語り掛けたり、機嫌が良いときはわかりやすいくらいに顔に出る。(逆に不機嫌な時はそのオーラを隠そうともせず周りを怖がらせる。)ツボとなるモノや相手には目をキラキラさせているシーンも多数あり。


口が悪く、命の恩人であるコナンや阿笠博士、精神的に自分を強く支えてくれた少年探偵団だけでなく年上の人物(特に阿笠・小五郎・警察関係者)などに対しても、小馬鹿する、毒を吐く、厳しく𠮟咤する、と言ったことを躊躇なく行う。


少年探偵団の中では母親の役割としての台詞をよく述べている。

また、電話での対応も大人っぽく、ある事件では中学生だと犯人たちに勘違いされるほどだった。


コナンや少年探偵団達に名前で呼ばれる事を余り良く思っていないらしく、周りから大半「灰原」、「灰原さん」と呼ばれる事が多い。「哀ちゃん」と呼ぶのを許可しているのは歩美や蘭など限られている(元太や光彦は断られている)。


趣味・特技編集

  • コンピュータ
  • 英語

ハロウィンの花嫁』ではロシア語も理解していた。(ただしコナンの映画はパラレルワールド的なものなので原作でもそうなのかは不明。)

  • 化学・薬学

元科学者なだけあって、化学製品の扱いは登場キャラクターの中でも指折りの実力を持つ。コナンが風邪のときに誤って白乾児(パイカル)という酒を飲んだ経験(のちに灰原自身も非常手段として使用)から、APTX4869の解毒薬を試作するなど、工学分野では阿笠博士には及ばないものの高い技量を有している。劇場版「天国へのカウントダウン」ではクライマックスで隣のビルに飛び移るのに必要な速度・距離やそれに伴う落下速度を即座に計算するなど化学だけでなく物理にも強い。

  • ブランド物・女性雑誌

割とミーハーで流行りモノが好き。

収入がないはずなのに高級ブランドの物を数多く持っている。可愛らしいものやオシャレなものを好む一面もあり、事件解決のために短時間の簡単な演技をするだけのことの見返りとしてなのに有名高級ブランドの小物類を要求することも。

  • サッカー

後述の通りサッカーにハマってからはコナンや探偵団たちとサッカーに興じている描写がよく見られるようになる。


サッカーの知識は、ハットトリックは知っている一方でイエローカードの累積警告は知らないなど曖昧であるが、コナンたちの影響でサッカーの腕は磨いている。


好きなチームはビッグ大阪でその中の比護隆佑が最も好きな選手。彼と熱愛報道されたアイドルはたとえ好きだったとしても「あの女」呼ばわりし、そのアイドルの楽曲はミュージックリストから全て削除するほどの熱中ぶり。そのためサッカーの試合においてコナン達が東京スピリッツの青色のグッズを身につけているのに対し、灰原はビッグ大阪の赤色のグッズを身につけて応援している。またビック大阪のマグカップを愛用している。




嗜好品編集

好きな食べ物は、ピーナッツバターとブルーベリージャムのサンドイッチやケーキ。

動物好き。ただし、ヘビなどの爬虫類は嫌い。

沖野ヨーコの新曲「ダンディライオン」を気に入っている。

元の姿の時はハーレーを愛車としていた。


好みのタイプ(?)編集

プロサッカーチーム「ビッグ大阪」に所属する比護隆佑の大ファン。

その入れ込みようは沖野ヨーコに対する小五郎に負けていない。

なお、比護への感情はアイドル的な好きであって恋愛感情はない。


比護とヨーコの交際報道を目にした際はショックでフリーズしたが、同様にショックを受けていた小五郎に2人の素行調査の依頼を(無償で)しに行って意気投合。コナンを含めた3人で2人を調査中に何度も聞いていたヨーコの曲を全削除、アイドル女呼びして比護に微笑んだ回数を記録したり、比護に容疑がかかると必至で擁護した。最終的に2人は恩師へのプレゼントを選んでいた場面を撮られただけで付き合っていないと分かった。

ラストで比護に頭をなでられた後日には、雨が降りそうなのにもかかわらずコナンたちを連れ出してヨーコの曲を口ずさみながらサッカーの練習に急ぐ場面が見られた。


比護絡みの話になると普段のクールさが完全に消え去って、表情豊かになる。比護のぬいぐるみストラップを買った回では、偶然スタンドに来ていた比護にそのストラップを触ってもらったのでそれをお宝としてスマホにつけていたが、帰りの電車で無くしてしまう。無くしてしまったことに帰ってから気づいた時には大声を上げ、さらに目尻に涙を浮かべ「世界でたった1つのストラップだったのよー!!」と言うや黒目で気絶する事態となってしまい、阿笠博士に「ああいう姿を見ると普段はクールを装っておっても、中身は18歳の女の子じゃと実感するわい」と評された。


また、歌舞伎俳優・市川海老蔵の隠れファンでもあり、電話口でコナンに「(歌舞伎なんて)興味ないわよ」と半笑いしながら言っていたにもかかわらず、傍らにコッソリと海老蔵の写真集を置いており「・・・・・何着てこ」と呟いていた。


なぜか比護と同じチームメイトの真田貴大に対しては辛辣である。


弱点編集

上記2人については、後述する「人間関係」を参照。

  • 団体行動

生まれてすぐに両親を亡くし、独りでいることが多かったため。

  • 人前に出ること
  • 早起き

本人曰く夜行性であり、夜中に研究をしている描写が多い。

そのため朝に弱く、よくあくびをすることからコナンに「目つきの悪いあくび娘」と呼ばれている。

  • 爬虫類
  • 静電気

冬の静電気が怖くて神経質になるほど。

被害を恐れてコナンや光彦に車のドアを開けさせようとしたことも。

  • 地震

暗いところや怖い話系統は一切怖がらないが、地震の際には悲鳴をあげ、揺れが収まるまでコナンにしがみついたりしている。

(アメリカの学校に通っていたため、日本人ほど地震に慣れていないからだと思われる)

ちなみにアニメでは東日本大震災後の放送につきその場面がカットされた為、描かれていない。


人間関係編集

灰原の正体を知る者編集

互いの正体と多少の事情を知っている。当初コナンの方は自分の日常を奪った元凶である相手として灰原を警戒していて灰原も「自分が組織に捕まれば幼児化の秘密がばれてあなたも捕まる」と言って脅し自分を保護させるなど緊張感のある関係性だったが、今では灰原自身が何かしら巻き込まれそうな時あるいは灰原哀が持っているであろう情報が必要な際に限り状況説明のために組織の情報を共有することがある。

しかし灰原哀からコナンたちに隠している情報が多くあることは原作で描写されている。

また、コナンは蘭に恋心を抱いていることを知りながらもコナンに好意を抱いているような節があり、特に原作40巻辺りまではコナンに恋心を向けられている蘭への嫉妬から嫌がらせを行う、コナンの夢を見る、コナンに対する『狂おしいほど興味深い』といった独白など、彼を異性として意識しているととれる描写が多くあった。コナンに向けて薔薇が7本でてくる銃を撃っており、薔薇7本の意味は「ひそかな愛」である。新一に戻った時、蘭に告白できなかったことを知って喜んだりもしていた。しかしコナンが自分に向けられた好意に鈍い面があり灰原の想いにまったく気づいておらず、伝わっていないため、想いを秘めたままの状態となっている。

コナンが蘭に告白をした後でも修学旅行の際に解毒剤を渡す条件は3つと言いながら「あと、あんまりイチャイチャしない事!」と4つ目を付け加え、コナンと蘭の仲が深まることを間接的に邪魔するなどコナンのことを諦めきれていない描写も多い。



組織から抜け出して新一の家の前で倒れていた自身を保護してくれた命の恩人ともいえる存在。同居人であり、欠かせない協力者ともいえる。彼もコナン同様、灰原の正体と事情を全て知っている。灰原による食事管理で健康的な食生活を徹底させられており、「おかげでいつも腹ペコじゃよ」と博士が言っていることから不満もあるようだが関係は良好。博士に授業参観に来て欲しいと思い、博士に応援されて嬉しそうに手を挙げるなどしている。


大阪の高校生探偵で、コナン(新一)の協力者であり親友。灰原の事情はコナンや博士を介して概ね把握している。

直接の会話は少なく、『命がけの復活』では新一が事件に関わったことを口外しないよう呼びかけることを頼み、『殺人犯、工藤新一/新一の正体に蘭の涙/本当に聞きたいコト』では蘭に真実を悟られないよう電話越しに忠告する、程度の関わりのみである。


コナン(新一)の母親。彼女もコナンを介して灰原の事情に関しては概ね把握している。『漆黒の特急』でもコナンの作戦に協力する形でベルモットの足止めをして灰原を助けているが直接の面識はない。

なお、彼女の夫である工藤優作も直接の面識は無い。


彼の初登場となる『赤白黄色と探偵団』において初めて接触するが、彼から黒ずくめの組織の気配を察知したことから、途中までは彼の姿を見るなりコナンの物陰に隠れたり、彼のいない場所で彼が組織からの刺客である可能性を口にしたりするなど、大いに警戒する態度を取っていた。

しかし、『漆黒の特急』の一件でコナンから正式に味方であることが伝えられてからは、徐々に彼に対する警戒心が和らいでいった。灰原が沖矢に対して強い警戒心を持った背景は、その後の連載分のネタバレ部分に大きく関係している。


友人・知人関係編集

蘭の方は当初から好意的に接しているにもかかわらず、灰原の方はコナン(新一)が彼女に一途なせいもあり、蘭に話しかけられても嫉妬心故にかなり冷たい態度をとって極力接触を避けており蘭自身も灰原には嫌われているのではないかと認識していた(新一の告白が失敗した際も内心喜んでいた)が、『網にかかった謎』にて蘭が犯人に対して言ったある言葉に感銘を受けたことで初めて自分から話しかけ握手を求めた辺りから段々と蘭に心を開き始め、ベルモットから命を救われてからは完全に心を開いている。それ以降は極力蘭を危険から遠ざけようと進んで協力することも多くなった。また実年齢は年下ながらも亡くなった姉・明美と時折面影を重ねる場面もあり蘭が幸せになることを望んでいる(思わず「だからもう行かないで!お願い!!」と思わず声を荒げるほどに身を案じるほどだった)。

現在も直接言葉を交わすことは少ないが、以前のように極端に接触を避けることはなくなっている。

基本的に灰原の方から蘭の名前を呼ぶことはあまりなく、『彼女』『あの子』などがほとんど。


幼児化してから通っている帝丹小学校のクラスメイト。当初こそ彼らとはやや一歩距離を置いていて関係は付き合い程度のものだった(自身の立場上危険な目に巻き込ませたくないという考えあったため)が、主に歩美との交流や幾度も共に危機を乗り越えてきた経験から、現在の灰原にとっては守るべき大事な存在となっている。おそらくもっとも交流の機会が多い。

光彦からは異性として歩美とともに好意を寄せられており(つまり光彦には好きな相手が2人いる。)、歩美は実年齢では10歳以上年下であるものの一番の親友と言える相手である。歩美からは長らく苗字で呼ばれていたが、『お金で買えない友情』を機に下の名前で呼ぶことを許した(元太と光彦には許していない。元太はともかく光彦には許しても良さそうだが)。

黒ずくめの組織関連と特定されるような内容でなければ、彼らに自分の素性の一部を明かすこともある(混血でありアメリカで育ったこと、姉が死んでいる事など)。実父の生前の動向も口走っていたが、流石に組織に関わりそうな内容は伏せている。

ちなみにコナンを含む少年探偵団には一貫して苗字呼びだが、それ以外のクラスメイトには名前で呼ぶようになってきている(東尾マリアなど)。


蘭の親友。原作では特に大きく絡んだことはないが、劇場版で灰原の髪型を真似た園子がジンに殺されかけたことがある。

園子は「やや苦手なタイプ」と評しているが、灰原の方は園子を「ずいぶんユニークな性格してる」と馬鹿にしている。

黒鉄の魚影』では灰原の善行を見た園子がその行為を評価し、物語の舞台になる八丈島に招待したりしている。


蘭の父親。直接の絡みはあまり多くはないが、普段はコナンと同様に目上の大人としては見ていない節があるものの、蘭共々危険から遠ざけさせることもある。小五郎からは「阿笠邸に住んでいるコナンの友人」という認識。

灰原が初めて劇場版に登場した世紀末の魔術師では、犯人によって城に閉じ込められそうになるも、出口を知っていた灰原が道案内をしようとしたが、自分を含めた10人近くの人間の命をよく知らない子供に任せることをよしとしなかった小五郎が灰原を止めようとするも、『いいから!付いてきなさいって言ってんのよ!!』と怒鳴りつけて黙らせている

ハロウィンの花嫁では、爆風によって道路に放り出された灰原を身を挺してかばい、トラックに轢かれ大けがを負った。

前述の沖野ヨーコと比護隆祐のスキャンダルの際は利害の一致から素行調査を依頼し協力していた。




黒ずくめの組織編集

黒の組織のボス。


黒ずくめの組織のNo.2。哀(志保)はラムと直接面識はなく噂で聞く程度だったため、「屈強な大男」「女のような男」「年老いた老人」「それら全てが影武者」とその情報は曖昧だが、「片方が義眼」という情報は持っている。


裏切り者かつ抹殺対象として、執拗に灰原を狙い続けている。FBIを組織に引き入れた明美を殺した張本人でもあり、唯一の肉親の仇とも言えるため灰原にとっては最も憎むべき男。しかし、灰原には姉を殺害した理由を話してはいない。またジンの方も、組織のメンバーの中では特にシェリーの抹殺にこだわっているため、詳細は未だに不明であるものの何らかの確執があった様子。

幼児化していることは知られていないが、幼少期の顔は知っているとのこと(なので顔を見られただけでもアウトなのだと思われる)。

黒の組織との再会』ではジンが灰原の髪の毛一本を見ただけでシェリーであると断定したり、シェリーの姿を思い浮かべる時は常に裸の姿であること、ジンの利き腕を灰原が知っていたことなどから組織にいた時代に付き合っていた、或いは身体的な関わりがあったのでは、と推測するファンは多い。灰原の方も下校途中でジンに見つかって殺される夢を見るなど、彼のことは相当恐れている。

一度大人の体に戻ったところを彼に見つかってしまい、体中を撃ち抜かれた。また組織時代、人魚伝説のある美國島にジンやウォッカと訪れたことがあるらしい。

ちなみに【青山剛昌先生と話そうDAY!!2015】というイベントにおいて、原作者・青山剛昌氏は「もしも灰原哀こと宮野志保を主役として番外編を描くとしたら、どの時代の彼女を描きたいですか?」と問われた際「みんな気になってることだと思うけどね」と前置きしつつ、「組織時代のジンとの関係について」との返答をしている(時代の選択肢が幾つか提示された中から選ぶ形式の質問)。


灰原が組織のメンバーの中で特に恐れている人物。なお、灰原はクリス・ヴィンヤードを見ても、ベルモットと分からず、コナンの「クリス=組織の人間」発言に驚いている事から組織にいた頃は会ったことはおろか、顔すら知らなかったと思われる。ベルモットの方も、ピスコの時の発言を鑑みるとシェリーを知らず、興味もなさそうだった。『謎めいた乗客』では、誰が彼女か分からなかったが、終始声も出せないぐらいに怯えていた。『二元ミステリー』でコナンに対して「わたしの負けよ。シェリーは諦めてあげる」と手を引くが『漆黒の特急』にて、再び標的にされた。殺害されかけたときに「恨むのならこんな愚かな研究を引き継いだ貴方の両親を…」と言われていることや「彼女だけはこの世にいてはならないのよ…」発言、薬で幼児化を組織に隠したい理由があることから考えると、執拗に命を狙わている理由は「組織の研究」にありそうだが、現在は不明。また、変装しているベルモットに組織センサーが反応しない回は原作に存在しており、原作設定を無視した描写ではない。


黒ずくめの組織の幹部の1人で、組織で最初に「哀=志保」と気付いた。捕まってしまい、射殺されかけるがコナンに助けられ、ピスコの方は「あの方」の命令を受けたジンに射殺された。科学者であった志保の両親ととても仲が良かったため開発中の薬のことを聞かされていたらしく、志保とも赤ん坊だった頃に会っていたとの事。志保視点だと名前を聞いたことがある程度の認識だった。


哀(志保)の姉。両親の死後はお互い自らに遺されたたったひとりの家族だった。両親がともに志保の出産後まもなく事故死(後述)しているため志保(哀)にとっては母親代わりでもあり、その死後においても思慕の思いが非常に強い

自分と妹が組織から抜けるために10億円を強盗するものの盗んだ10億円の場所を教えず、またかつて無自覚にFBI捜査官を組織に引き入れた危険な存在であるためジンに粛清(射殺)されてしまった。

別れた彼氏の事が忘れられず強盗を実行し組織を抜けた後は、元彼のFBI捜査官との復縁を考えていた。監視こそあれど普通に大学に通い旅行をしたり黒ずくめの組織の一員同士で恋愛を楽しみ、研究に没頭する妹には「薬なんか作っていないで、彼氏の一人でも作りなさい」と言ったりと、組織の中でも比較的自由に生活していた。


明美と哀(志保)の母親。日本人とイギリス人のハーフである日系イギリス人。黒ずくめの組織の科学者で、組織に加入する前は個人医院「宮野医院」の医者だった。志保が生まれてすぐに研究所の火災事故で事故死。組織からは「ヘル・エンジェル(地獄に堕ちた天使)」と呼ばれていた。


明美と志保(哀)の父親。黒ずくめの組織の科学者で、組織に加入する前は個人医院「宮野医院」医者兼科学者だった。志保が生まれてすぐに研究所の火災事故で事故死。学会を追われたマッドサイエンティストとして知られている。


ミステリートレインにて灰原は「バーボン=安室」ということに気づく(ただしこの時安室と対峙した志保はキッドの変装であり、この事実は後にコナンから知らされている)。

明美と志保(哀)の母親であるエレーナとは幼少時から面識があり、彼女からは本名で呼ばれていた。


またエレーナは安室の初恋であると明かされているもののミステリートレインにて公安警察として保護するという選択肢もある中で容赦なく組織に連れ戻そうとし、その後灰原が爆殺された(と思った)時も特に何も思わずに違うことを考え始めなど灰原に対する思い入れは全くないものと思われる。





誕生秘話編集

作者によると「蘭とは真逆なツンデレキャラクター」「黒ずくめの組織の関係者」として、灰原の登場は初期から構想されており、当初はアニメ化に同期して登場させる予定だったが、宮野明美に関する事件「奇妙な人捜し殺人事件」が黒ずくめの組織と関係がない事件に改変されたため、登場は見送られることになった。その代わりとして東京ムービー側から「(コナンの)ライバルキャラが必要」という意見で服部平次が作成されることになる。そのためメインキャラクターとしては登場時期が遅い(…と言っても20年以上連載している作品のため彼女ももはや十分古参と言っても良いが)方だが、構想自体は服部や少年探偵団よりも先行している。


キャラクターデザインは作者の別作品『YAIBA』の鉄諸羽(主人公・鉄刃の妹)が元になっている。


関連イラスト編集

無題初登场

アリス2020

逆旅春天


関連タグ編集

名探偵コナン 阿笠博士 宮野志保 シェリー

宮野明美 宮野エレーナ 宮野厚司

黒ずくめの組織 少年探偵団 帝丹小学校

パイカル


コーデリア・グレイ:P.D.ジェイムズの代表作『女には向かない職業』の主人公。「灰原」のの由来

人称・口調・口癖編集

一人称
  • わたし
二人称
  • 「あなた」メイン
  • コナンや元太が粗相をしでかすときなど⇒稀に「アンタ」
口調
口癖

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