概要
日本人とイギリス人のハーフである日系イギリス人。享年30歳。旧姓は「世良」。
黒の組織の科学者で、組織の間では「ヘル・エンジェル(地獄に堕ちた天使)」と呼ばれていた。志保が生まれてまもなく夫と共に事故(研究所の火事)で亡くなったとされている。
阿笠博士からは「無口で何を考えているかわからなかった」と評されて、組織内でも同様の印象を与えていた。
留学のためイギリスから来日した際に知り合った厚司と結婚後、個人事業で「宮野医院」を開いていたが、人見知りであるため、患者とも必要な事以外話さなかった。しかし、小学生の長女・明美に怪我人だと連れて来られた降谷が喧嘩の理由(頭の色が変だとからかわれた)を話すと、喧嘩の怪我を手当てしながら不穏な言い方で始まりつつもはっきりとした口調で激励した。
その対応を厚志に珍しがられるが、同じハーフである彼は特別とのこと。その後も「零くん」と呼んで交流を続けていた。降谷からも「先生」と慕われており、彼にとっては初恋の相手。後に行方不明になったエレーナを探すために警察を目指す動機となった(降谷が警察学校に入った時点でエレーナは亡くなっているのだが、彼は入学当時そのことを知らなかった)。
次女・志保を妊娠中、「烏丸グループ」がスポンサーの施設からの勧誘を断ろうと考えていた厚司だったが、エレーナの後押しと妊娠を知らされた事で考え直し、勧誘を受けた。エレーナも給料がいいなら病院を閉院して研究を手伝うと、ラボに移ったが、そこでエレーナ達が作らされた薬が、工藤新一と志保を幼児化させた薬だった。
この薬についてエレーナは、「今、とても恐ろしい薬を作ってるの…ラボの仲間は夢のような薬って浮かれてるけど…」と評価している。恐ろしいと思いながらも、夫と共に願いを込めて「シルバー・ブレット(銀の弾丸)」と呼び、それを完成させるためには明美と志保との「別れ」が必要、分かってちょうだいねと下記のカセットテープで志保に理解を求めており、どうやら薬の開発には意欲的だった様子がうかがえる。
死期を悟ったエレーナは、志保の20歳までの誕生日を祝うカセットテープを明美に託していた。江戸川コナンは娘を想ったこの行為から「よかったな灰原…お前の母さんは正真正銘のエンジェルだぜ…」と称した。
無口で陰気で何を考えているか分からない人と言われているが、これは元々の性格で組織に入って変わったわけじゃない。「名探偵コナンSDB(スーパーダイジェストブック)BLACK PLUS」における“青山剛昌先生への132の質問コーナー”で、Q.宮野エレーナは、組織に入ってしまったから、無口で陰気な女性になってしまったんですか?に対して、A.違いますよ。もともと人見知りで口下手です。と返答。さらにQ.エレーナさんの組織に入る前と、入った後で人物像が違うのはなぜですか?という質問に対してはA.安室と旦那にはああだけど、もともとあんな感じです。と答えている。
名前の由来:アイリーン・アドラーから。灰原哀の由来の1人でもある。
シャーロック・ホームズの冒険(グラナダ版)では「ボヘミアの醜聞」にてエレーナ・アドラー(アイリーン・アドラーのドイツ語読み)として登場しているため、ここから由来されていると考察できる。
また、同作品では、シャーロック・ホームズは恋心を抱いている存在として描かれている。
余談
声優について
本来は鈴木氏が担当しているが、本編953話以降は灰原と同じく林原氏が担当している。なお、こうなった理由については明かされていないが、おそらく鈴木氏側にスケジュールや体調不良などの都合があったと思われる。