江戸川コナン失踪事件〜史上最悪の2日間〜
えどがわこなんしっそうじけんしじょうさいあくのふつかかん
『名探偵コナン』原作20周年を記念して制作されたスペシャル番組で、金曜ロードショー枠で放映された。オリジナル作品での2時間スペシャルはコナン史上初となる。
主役は江戸川コナンと灰原哀の二人で、時間軸が複雑に入り組んでいる。また、工藤新一から告白されて以降、彼に対して怒る描写が見られなかった毛利蘭も、久々に新一から隠し事をされたことで憤慨して、不機嫌な状態で進行していく珍しい描写がなされている(アジトに侵入して犯人グループの一人を空手で倒している)。他に物語に関わるのは毛利小五郎と阿笠博士のみとレギュラーは最小限に絞られている(登場したのは、鈴木園子を除いた劇場版皆勤賞キャラと灰原だけであり、警察も登場するが目暮十三などのレギュラーキャラは一切登場しない。また、少年探偵団は一部シーンにのみ登場)。
ストーリーとしては、コナンと女性客の全裸や蘭と灰原の入浴シーン、喫煙シーンに怪しい張り紙など全体的に大人向けな雰囲気を漂わせている。理由としては放送枠が通常の時間帯ではなく金曜ロードショーの枠なためと思われる。総じて派手な演出もほとんど存在しないシリアスで硬派な作品に仕上がっている。
また、本作は『鍵泥棒のメソッド』とのコラボ作品のため、同作に出演した香川照之と広末涼子が映画と同じ役で特別出演している。そのため、映画と酷似したシーンが多数見受けられる。
阿笠博士の家のお風呂が壊れてしまったので、江戸川コナンは毛利蘭、灰原哀と一緒に銭湯へやって来た。ところが、足を滑らし派手に転倒。そのまま気絶してしまう。そんなコナンを病院に連れて行くと言って車に乗せる怪しい2人の男がいた。ひとりは、人相の悪い入れ墨の男・タツ。裏の世界では『アドリブのタツ』として有名だ。もうひとりは名乗りこそしなかったものの、伝説の殺し屋・コンドウだった! 実は、2人は極秘裏に銭湯で任務を遂行していたが、怪しむコナンに感付かれたと思って連れ去ったのだ。と、コナンが目を覚ますも、なんと頭を打ったショックで記憶喪失になっているようだ。
一方、毛利探偵事務所には浮気調査の依頼人が来ていた。名前は香苗。美人に弱い毛利小五郎は香苗と共に元便利屋だったという夫の仕事場へと向かった。そこで夫の写真を見せてもらうが、その写真に写っているのはコンドウの姿だった……。
記憶を無くしたコナン、世間を騒がす爆弾テロ騒ぎ、そして売れない貧乏役者桜井が再び巻き込まれる!最後まで油断できない事件の結末は、一体どこへ着地するのか!?