CV:廣田行生
概要
2022年7月16日と23日にアニメ第1050話と第1051話に放送されたアニメオリジナルエピソード『森川御殿の陰謀』に登場。
人物
資産が時価総額数百億円と言われる森川グループの会長。
ソフトクリーム産業界のドンであり、彼が所有している島には屋敷があり、その屋敷の全室にはいつでもソフトクリームが食べられる様に特製のソフトクリーム製造マシンが設置されている。
長男の勇一郎(自営業)、次男の優次郎(森川ホールディングス役員)、三男の游三郎(森川牧場経営)と3人の息子がおり、勇一郎は自営業ではあるもののソフトクリームの研究をしている為、一族で業界に関わっている。
作中での動向
体の全身が末期癌に蝕まれて余命がない為、親族を集めて遺言の書き換えをし、遺産相続の候補者を査定してもらう為に小五郎(&コナンと蘭)を自身が所有する島に呼んでいる。
雄山は息子達の幼少期から「譲り合いの心」を教えていたが、現在の息子達は遺産相続の争いをして仲は非常に悪く、書き換えをする事でその時の気持ちを思い出させる為に相続人をひとりにすると伝えていた。
しかし、それどころか息子達は殺し合いをし始めてしまい、優次郎と游三郎はそれぞれ勇一郎を殺害しようとするも返り討ちに合い、その様子を部屋のモニターで見ていた雄山は最後の力を振り絞って猟銃で勇一郎を殺害した(なお、自身は部屋の薬品の匂い、火薬の匂い、加齢臭が原因で勇一郎殺害の犯人だとコナンにバレている)。
自身が必死で働いた結果、巨万の富は得たもののこれが最悪の結末となった事に涙を流していた。
そして、コナンには警察に事件の真相と勇一郎の考案したレシピを日の目を見るようにしてもらうよう頼んだ後、息を引き取った。
その後、森川グループの会長の座はコナンの推薦によって、執事長の司徒友嘉に継がれた(推薦の理由は、コナンが彼女に何が好きと聞いた時に「ソフトクリーム」と答えた為)。
終盤の展開について
『コナン』では、組織関係の事件を除くと推理後に犯人が死亡するという展開はほとんどなく、アニメ版でこの展開を扱ったのは『ピアノソナタ『月光』殺人事件』以来約26年ぶり(ただし、これは犯人による「死ぬ事による勝ち逃げ」というよりは「犯人による行動が無ければコナンも巻き添えになっていた程の生命の危機」という状況である事にも留意しなければならない)となり、さらに「原作無しのアニメオリジナル回」に限定した場合は今回が初となる。
ただし、雄山の場合は余命が設定されており、普通に逮捕されていたら余命を設定した意味がない為、今回の展開が扱えたといえる(特別編では逮捕後に病死した犯人もいる)。
他にも犯人が殺人後に死亡したケースとして、『殺意はコーヒーの香り』が該当するが、この事件の場合はコナン達が事件発覚の時点で既に犯人は死亡している。
また、アニメオリジナル回の『復讐者』にも余命の短い犯人が登場しており、こちらはコナンの推理前に死亡しており、推理後に逮捕されたのは犯人の意思を継いだ別の人物だった。
なお、『眠れる街に消えた犯人』などのようにアニメオリジナル回では犯人が殺人後に自滅して死亡するケースがいくつかある。
余談
演じた廣田氏はかつて『ゲーム会社殺人事件』に登場した組織のメンバーの一人であるテキーラ役でゲスト出演した経験があった。
今回の事件では「眠りの小五郎」は登場せず(ただし「小五郎が『文字通り』寝ていた」ために周囲の人々が勘違いしたくだりはある)、コナンが直々に雄山に推理を語る形になったが、実は自身の部屋に屋敷全体を監視可能なカメラを多数配置していたため、一部の視聴者からは「監視カメラによって『眠りの小五郎のトリックがバレる』危険性があるから敢えておっちゃんを眠らせなかった」「雄山の中の人が中の人だから、うっかり『監視カメラの映像』が外部に漏れてコナンの正体が露呈しないとも限らない」などと後の『黒鉄の魚影』を先取りした(本エピソードが放送されたのは2022年であり、映画の公開は翌年でありこの時点では見立てようが無いため)かの様な仮説を立てていたりしたという。
関連項目
浅井成実:『ピアノソナタ『月光』殺人事件』の犯人。原作では唯一、コナンの推理後に自殺している。